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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第129号

==警視庁メールマガジン第129号==
                                   発行日:06/06/02



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●「国民健康保険庁」にご注意

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●憧れが高じて

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●連続空き巣犯を追え

[防犯ミニ知識]
●住宅用火災報知器の設置について

[ほんの一口〜読者の声]
●通報する時に現在地がわからない

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●ハト、カラス撃退に磁石を!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●「国民健康保険庁」にご注意

 「国民健康保険庁」というところから督促状というハガキが届き、開けてみたところ「国民健康保険負担割合が変更され、連絡がない場合は保険証が使用停止になります」との通知。
 一見国からの通知であるように思えますが、これは最近報告の出ている架空の督促状です。「国民健康保険庁」というものは存在していません。
 まだ詳細はつかめていませんが、個人情報を聞き出したり不当な請求を行う新手の詐欺である可能性もあります。
 受け取ったら無視をするか、不安な場合は消費者センターか最寄の警察署までご相談下さい。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●憧れが高じて

 振り込め詐欺にも最近偽警察官が登場してきています。「今おたくのご主人を痴漢で逮捕した。相手が示談に応じるといっているので、示談金300万円を振り込んでください」「あなたのご家族が交通事故を起こし、相手側の妊婦さんを流産させた。慰謝料として…」などなど。
 普通の「俺、俺」では通用しなくなってきたから警察官や弁護士を登場させたといったところでしょうか。確かに、「お金を振り込めばうまくやってあげる」と言われて、動揺して応じてしまう人の気持ちも分からないではありません。しかし実際の事件事故はこんなに簡単に片付くわけではないので、騙されないように注意していただきたいものです。
 さてこれらはすべて悪いことに「警察官」の肩書きを利用する人達です。
 その一方で、警察官への憧れから、警察官の服装で町を歩いてしまう人達がいます。一般的に「警察マニア」と言われる人ですね。
 何度かそういった人の話を取り上げてきましたが、彼らは警察官への純粋な憧れはあっても、警察官を騙るという悪意はないのではないか、と思っています。もちろん資格がないのに警察官であると錯覚させる言動をとることは立派な違法行為です。
 しかし、スピード違反の取締りを行ったり、違法駐車にキップを切ったり(偽造キップでした)と、逮捕された彼らの行動を見ていると本職顔負けといった感じです。ま、そういうことがどうしてもやってみたくて行動に移した結果、逮捕に至ったのですが。
 少し前のことですが、試験に落ち続けてそれでも警察官に憧れ、深夜の高速道路を白バイ隊員の姿に扮して走行していた偽警察官が逮捕されるということがありました。彼は逮捕されるまでにも何度か走行をしており、実際それを見て運転を改めたドライバーもいたことでしょう。あながち悪いことばかりでもないですから彼には同情しますが、その前にバイクを違法改造していることが問題です。
 法を遵守させたいのであればまず自分が守るべきでしたね。
 ここまで熱心な気持ちを持ちながら彼がどうして試験に合格できなかったのか、は知りません。ですがその情熱をもう少し正しく使っていただきたかったと思います。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●連続強盗犯を追え
 
 昔の話なんやけど、ある地域で深夜強盗に押し入られるという事件が連続して発生したんやな。家族を縛り上げた後で現金を奪って逃走するという典型的なタイプで、幸い今までに傷つけられた人はおらんかったものの、タンス預金をごっそりやられた人もおって総合すると結構な被害額になった。
 犯人は数人で、逃走してから家族が自力で縄を解いて警察へ通報、緊急配備をしてもまったくそれらしいのが引っかからず、警察もかなり苦戦。そのうち、被害にあったある家が俺に調査の依頼をしてきたというわけや。その時点で大体5、6件くらい被害が出てたかな。金は戻ってこん、犯人の手がかりはなしということで業を煮やしたんやろな、その被害者も。
 俺もこの事件は興味を持って調べとったから大体の内容はつかめとった。犯人が盗むのは必ず現金、それも紙幣のみ。カードや通帳、その他貴重品はまったく手を出しとらん。
 次に、偶然縄がすぐ解けて犯人が逃げてから直ちに警察へ通報できたというケースがあったにも関わらず、その時も緊急配備網にはまったく引っかかりがなかった。逃げられる範囲を想定してかなり広域にわたり、検問したんやけどな。それで犯人はこの周囲に住んどるんやないか?という話が出て、それも含めて捜査中。
 被害者の側からの話はこれを裏付けるくらいしかなかったんやけど、これは逃走手段を考え直す必要があるんとちゃうか?と俺は思ったわけや。
 それで他の被害者のとこもいろいろ聞いて回ったけども、やっぱり誰も車が走り去る音とかバイクの音も聞いとらん。近所でも当時そういう音は聞いてへんというのやな。
 つまり犯人は歩いて立ち去ったということになる。それでも中には数千万近い額を盗んでるケースもあるし、それを持って徒歩で移動言うたらかなり目立つ。検問かて歩行者を全部通過させてたわけやないしな。大きなバッグを持っとる人間は許可を得て中身を見せてもろたりしてたし。
 これはかなり悩んだで。
 しばらく被害者の家をあちらこちらウロウロしてな、ある時ふと目に留まったものがあんねん。それはどこの被害者宅近くにもあって、これを使えば犯人自身が検問に引っかかったかて絶対証拠は出てこんというものが。
 そう、郵便ポストやねん。犯人はこれを使って紙幣を「小包」として投函、ついでに服の上着とかも一緒に入れてたりしたんや。
 次に事件が発生した時に、予め話をつけておいた郵便局の人間とともに一体地域のポストを全部あけて調べたで。あ、もちろん関係ない人のものまで調べてしもたら人権侵害になるから、きちんと夕方までにすべて回収して、それ以降投函されたものはその都度回収という面倒なことはしといたけどな。
 したら盗まれた金額とピッタリ一致する額の紙幣が入った小包やら、犯行に使われたジャケット、帽子、ナイフの入った小包やらが出てきた。そんで差出人の住所をたどると犯人のところへたどり着いたってわけ。こいつらがうまいなと思たんは、受取人はまったくデタラメの住所を書いてたことやな。もともと切手が貼ってないから差出人のところへ戻されるわけやけど、万が一受取人のところにいっても住所が存在せぇへんから戻ってくる。ま、そういうしくみや。
 なんか、ポストがあちこちにあって便利なんも良し悪しやな。
 そうそう、この手を使って同じことしよ思てももう真似はできんで。ちゃんと対策しとるさかいな。




[防犯ミニ知識]


●住宅用火災報知器の設置について

 消防法が改正されて今月1日より、新築住宅は住宅用火災報知器を設置することが義務付けられています。(東京都は平成16年10月1日より)
 その一方で、既存住宅については市町村条例により設置猶予期間が定められますので、「今すぐ設置しなければ罰せられる」ということはありません。
 この既存住宅を狙った警報機の悪質販売被害が全国から寄せられています。恐らく今後も増えると思われます。
 報知器の設置は特に工事は必要なく簡単に取り付けられます。また、ホームセンターや電器店で購入できます。設置を義務付けられている場所は市町村ごとに定められていますので、最寄の消防署にお問い合わせ下さい。
 報知器は様々な種類がありますので、ご家庭の設置場所にあわせて購入されると良いでしょう。

 今までに被害報告のあった悪質販売では、「これが国から認可された報知器」と言って高額なものを売りつけたり、市役所の人間を騙ったりしているようです。取り付けが義務化された報知器はそれほど高額なものではありません。
 その場での契約をせまったり、脅しまがいの手口を使ったり、行政機関や警察、消防署の肩書きを使う人間には注意してください。
 尚おかしいなと思ったら最寄の警察署、消防署にお問い合わせ下さい。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●通報する時に現在地がわからない
「このあいだ旅行中に、ひき逃げ事故を目撃しました。そこで携帯電話から通報を行ったのですが、慣れない土地だったためなかなか住所の説明が出来ませんでした。幸い犯人はすぐに逮捕されましたが、今後こういった通報が必要になった時に、どうやって確認すればいいのでしょうか」

 広報課からお答えします。
「事件解決へのご協力ありがとうございます。
 現在位置が分からない場所で通報を行う時の住所確認方法としては、以下のような方法があります。
・住居表示の標識で確認
・清涼飲料やたばこの販売機に表示してある住所表示を確認
・交通標識や信号機に表示してある番号
・電柱に表示してある番号
 これらをお知らせ下さい。また、周囲に見える主な建物をお聞きすることもあります。
 速やかな通報にご協力お願い致します」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●ハト、カラス撃退に磁石を!

 こんにちは!交通課の由美ですvv今月から実施された改定道交法はいかがですか?無用なトラブルを避けるためにも車はきちんと正しい場所へ駐車を!
 さて今回は、一旦住み着かれるとウンザリする、ハトやカラスの撃退方法を。屋根のない駐車場で、ハトのフンが車に落ちてたりすると朝から嫌な気分になりますね。また、庭のガーデニングをあらされて困っているという人もいるのでは?
 用意するのは磁石。たったこれだけです。あ、ぶら下げ用に糸も必要ですね。
 この磁石をぶら下げておくだけ。
 永久的な効果ではないのですが、一時的にハトやカラスを寄せ付けなくします。
 これは鳥の体内磁石を狂わせるため。なので小さな磁石よりも大きな、強力なものがいいでしょう。
 ただし磁石があると困るものが周囲にある場合は、十分注意して下さい。
 磁石は糸でつるして多少動くようにすると、より効果的ですヨ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 健康を気にして毎朝ジョギングを始めたSさん。
 一週間後、ジョギング中に足を痛めて入院した。


 


[あとがき]

 ワールドカップがいよいよ始まりますが、その一方でチケットが取れずツアーが中止になるといったトラブルも起きているようです。残念な話ですね。
 現地へ観戦に行く皆さんは十分気をつけて楽しんでください。
 日本で応援する皆さんも睡眠不足に注意して下さいね。かく言う自分もスタンバイOKです。開戦が待ち遠しいですね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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