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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第141号

==警視庁メールマガジン第141号==
                                   発行日:06/11/17



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●子供を孤立させない社会を

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●爆弾魔の正体は

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●誘拐から逃れるには

[防犯ミニ知識]
●子供を虐待死から守ろう

[ほんの一口〜読者の声]
●つうほうって子供がしてもいいんですか

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●焼き梅干で風邪を吹っ飛ばそう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●子供を孤立させない社会を

 虐待死、いじめによる自殺など、このところ子供が被害者となる事件事故が多発しています。
 子供の未来を守るために大人たちはどうすればいいのか。
 今回は子供に関する記事を配信しています。多くの知識を見につけ、いざという時に困らないようにしましょう。あなたの手が子供を救います。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●爆弾魔の正体は

 かなり昔の話になりますが、「人を壊して内臓が見たかった」という理由で爆破事件を起こした未成年がいました。
 場所は歌舞伎町であり、一歩間違えばテロとも思われる大惨事になっていたはずです。人通りがまばらで、町の外れだったことが幸いしましたが、犯罪行為について反省するわけでも後悔するわけでもなく、淡々としたその語り口調に捜査員の方がゾッとしたといいます。
 この少年の背景は三世代同居という大家族の中にありながら、祖父が酒を飲むと彼を叱り、家族の誰もが少年を庇おうとせずいわば孤立した状態にありました。
 そのうち爆弾作りにのめりこむようになり、事件に至ったというわけです。
 授業中教師が児童の態度を改めさせようと、ちょっと叱った程度で「体罰」だの「暴力教師」だのと問題にしたがる保護者も困りますが、子供を守ろうとしない親もまた困り者です。
「うちは放任主義だから」とおっしゃるところもあるかも知れませんが、これは放任ではなく単に親の義務を放棄しているに過ぎません。
 ある裁判所の研究結果に、「重大事件を起こす子供の家庭は三世代同居が多い」といったものがあります。これがすべてと言い切ることは出来ませんが、祖父母がいることで親が親としての自覚をなくし、本来自分たちが子供に行う教育などを祖父母に任せてしまう傾向があるとのことです。その結果祖父母側に親がつくことになり、子供が孤立してしまうといった状況が生まれるのです。
 ちなみに上記の爆弾事件を起こした少年は中学生の頃から部屋にこもるようになり、部屋のドアをテープで目張りするなど、異様な行動が見られていました。(同級生の前で動物虐待を行うということもあったようです)
 家族との接触も絶ちはじめていた彼の様子を、親が高校へ相談することもなく、近所でも相談を受けたところはなかったということでした。
 もしも親が少年からのサインを見逃さずにいたら、彼の未来はもっと明るくなっていたかもしれません。
 子供が自分に向けられる愛情を感じられないことほど不幸なものはありません。かといって始終行動を監視するのも愛情ではありません。
 適度に子供との距離を保ちつつ、助けを必要としている時には手を差し伸べてやれる関係、それが親子ではないでしょうか。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●誘拐から逃れるには
 
 近所で誘拐未遂があったという子に、「車で誘拐されそうになったらどうすればいい?」という質問をもらったから今回はこれに答えるで。しっかり覚えておいてや。
 まず誘拐犯は、大人数で歩いている子供は狙わんということ。沢山の子供の中から誘拐しようとすれば当然目立つし、目撃されて捕まる確率も高くなる。今までの誘拐事件を見ても、一人で帰っていた子や人通りの少ないところを通っていた子が狙われとるんや。せやから出来る限り皆とワイワイ帰るんやで。
 分かれ道から先は自分ひとりになるという場合。注意のしどころや。
 まず出来る限り歩道を歩く。せやな、よく車道と段差のない歩道とかあったりするやろ?それよりは段差がある方がまだ、いきなり車を乗り上げてきて誘拐といったような、「力任せ」に出られる可能性は減るんや。ガードレールなんかあったら最高やな。
 ま、そう都合よくもいかん場合は、出来る限り車道から離れて歩道の壁・塀側を歩くこと。車から手を伸ばしても届かん距離やな。
 さてこっからが本番。
 歩いて帰っとったら後ろから来た車がスーッと自分を追い越して少し先で止まった。信号が赤になったわけでも、誰かを乗せようとしとるわけでもない。こんな時はどうしたらええと思う?
 少し止まって様子を観察するんや。絶対に「ちょっと中見たろ」と近づいたらあかんで。車っちゅーのは後ろから近づいてくる人間には強いんや。強い、いうのも変な話やけどな。そのままドア開けて引きずり込まれたらどうにもならんで。
 それよりは今来た方向へ引き返すほうが一番安全なんや。車はそこからいきなりUターンはでけへんからな。それで別の道を行くか、大人が来るのを待つかやな。
 もちろん、車が止まるたびに引き返しとったら帰られへん。だから過剰に反応する必要はないけれども、明らかに何もないところでいきなり停止する車はおかしい、ということを覚えときや。そういった車に不用意に近づいたり、逃げようとして横を通り抜けようとする瞬間が一番危ないんやで。
 道を聞くんでもとにかく車に近づけさせようとする人間はおかしいしな。「地図見て」とか「ちょっとよく聞こえない」とか。困っている人を助けたいという気持ちはええけど、それやったら相手の手が届かん、十分離れたところから説明するか、あかんと思たら「別の人に聞いて」と逃げても構わんのやで。
 車でも人間でも、不審な対象とは距離を置くほど安全。これを忘れんようにな。




[防犯ミニ知識]


●子供を虐待死から守ろう

 実の親でありながら子供を虐待して死なせたり、まるで事故死したかのように見せかける…。酷い事件が相次いでいます。
 これ以上子供を大人の暴力にさらさないためにはどうしたらいいのでしょうか。
 まず、虐待の事実を知りながら通報しない近所住民があまりにも多いことです。事件になってからテレビのインタビューで「日常的に子供の泣き声や、大人の怒鳴り声、暴力を振るう音が聞こえていた」と答えはしても、児童相談所には連絡をしていないということがあります。
「虐待じゃなかったらどうしよう」とか、「通報したとわかると近所づきあいしにくい」という声もあるかも知れませんが、疑わしいものは通報して構いません。また、通報者の情報は匿名で扱われ相手に伝わることはありません。
 近所ではなくても、深夜頃まで子供だけが外にいる、何日も同じ汚れた服を着ている子供などを見かけたら虐待の可能性があります。そういった子供を見かけた場合も関係機関へご一報下さい。
<虐待の可能性がある親のケース>
・挨拶をしても無視する、地域の催し物に一度も出てこないなど、親が孤立している
・子供のケガを他人が心配してもあれこれ理由をつけ、医者に行かせない
・乳幼児がいるにも関わらず置いて頻繁に外出する、子供の姿を殆ど見かけない
・子供を叩く音、鳴き声叫び声が頻繁に聞こえる
<虐待の可能性がある子のケース>
・子供に不自然な傷、治療されていない傷が多い
・いつも空腹である
・服が汚れたままであったり何日も同じ汚れた服を着ている
・表情が乏しい
・夜遅くまでウロウロしていたり、頻繁に家出する
・寒い中ベランダや外に薄着で長時間出されている
 
 事件が起きてから「実は自分も虐待だと思っていた」と証言しても遅いのです。子供達の未来を守るためには、地域で見守っていくことが大切です。
 早期の発見・対応が子供達を救います。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●つうほうって子供がしてもいいんですか
「ぼくは小学生です。けいさつの人がよく、「なにかあったらけいさつへつうほうして」といっていますが、小学生がつうほうしてもおこられませんか?へんな人においかけられたときにでんわしてもいいですか」

 広報課からお答えします。
「つうほうはだれでもできます。ただしいたずらはぜったいにしてはいけません。

 へんな人においかけられたときは、「けいさつ110番のいえ」とかかれたおうちやお店ににげこむか、あるいている大人に大声でたすけをもとめましょう。つうほうはそれからしてください。または、大人にたのみましょう。
 どうしてもじぶんでけいさつにつうほうしないといけないときは、けいさつの人は次のことをききます。ゆっくりこたえてくださいね。
・なにがありましたか?
・なん時なん分のことですか?
・今あなたはどこにいますか?
・へんな人はどんなふくをきていましたか。どこへにげましたか?
・あなたのおなまえとじゅうしょ、おうちのでんわばんごうをおしえてください。
 おうちの人と一度れんしゅうするのもいいですね」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●焼き梅干で風邪を吹っ飛ばそう!

 こんにちは!交通課の由美ですvv寒くなってきましたー。ついつい家路を急ぎたくなりますが、どうぞ安全運転で気をつけてお帰り下さい。徒歩、自転車その他交通機関ご利用の方もお気をつけて。
 さて今回はやってきましたこの季節。一度引くと長引いてやっかいな風邪に立ち向かうための裏ワザです。そんなに簡単に仕事休めないよー!という方はお試しを。
 まず必要なのは梅干。これを、アルミホイルで包み、オーブントースターで10〜20分くらい焼きます。トースターがなければフライパンで油をしかずにこげるまで焼いてください。
 これを湯飲みに入れ熱湯を注いで飲みます。
 この焼き梅干は発汗を促し、熱を下げセキを止める効果があります。風邪の初期症状にはこれでパパッと治してしまいましょう!
 今年もあと1ヶ月とちょっと、頑張っていきたいですネ。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 前日の夜奥さんとケンカしたと言っていたFさんの、今日の愛妻弁当は一面白ご飯に「バカ」とおかれた海苔だった。




[あとがき]

 昨日までは背広だけだったビジネスマンが今日はコートをしっかり着込んでいる、そんな季節になりました。うちでもこたつが居間の真ん中を陣取っています。家内はいつ見てもその中に入ったままなのですが…。「あれとってきて」「これもってきて」とよく使われます。自分もこたつに入ってゆっくりしたいです。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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