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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第146号

==警視庁メールマガジン第146号==
                                   発行日:07/01/26



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●2月18日、「東京マラソン2007」開催

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●一番違いで大変なことに

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●職質は声かけに根拠アリ!

[防犯ミニ知識]
●送りつけ商法に注意しましょう

[ほんの一口〜読者の声]
●会社にかかってきた電話

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●お手軽湯たんぽを作ろう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●2月18日、「東京マラソン2007」開催

 来月2月18日、「東京マラソン2007」が開催されます。過去に例のない大規模なマラソン大会で、約3万人が参加します。
 そのため都内ではマラソンコース及びその周辺において長時間の交通規制が行われます。コース及びコース直近の道路は車両の通行が禁止されます。
 なお、コース方向へ自動車を使用する場合には、首都高速、環七通り、山手通り、三つ目通り等のう回路をご利用ください。該当地域にお住まいの方で当日車両を使用する予定のある場合、不明点がありましたら最寄の警察署へお尋ね下さい。
 
 東京マラソン2007公式サイトはこちら。
 http://www.tokyo42195.org/index.html




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●一番違いで大変なことに

 携帯電話が普及してもう10年以上経過しますね。それまで全盛期だったポケベルはまだ残ってはいますが、サービス自体はもう過去のものになってしまいました。このポケベルを元に解決した事件もあり、私としてはそれなりに思い入れのあるものです。
 このポケベルが連絡手段として使われていた頃の、一つのエピソードをお話しましょう。
 ロサンゼルス警察にいた頃の話です。ある事件を追っていて潜入捜査をしていた私は、その組織の幹部の人間と知り合い、こちらのポケベルの番号を教えることになりました。
 私はきちんと伝えたのですが、相手が間違ってしまうとどうにもなりませんね。
 連絡を取ろうとした幹部は、電話で重要なメッセージを私のポケベル宛てに入れたつもりだったようですが、番号の数字をひとつ間違えて入れてしまったのです。
 皮肉なことにその番号は、ロサンゼルス警察の、ある課に所属する刑事達全員へ一斉連絡するものでした。そこに私も所属していましたから当然メッセージは届きました。が、当初どうしてロサンゼルス警察を通してメッセージが届いたか理解できず、用心しながら相手の電話番号にかけて、ようやくその幹部からの連絡であったと判明しました。
 ところが幹部の方は私より混乱しているようで、話がさっぱり要領を得ません。
 なだめながら話を聞いたところ、私へ連絡するために用意させた電話番号に、先ほどからひっきりなしに刑事が電話をかけてくるとのこと。この電話番号は作ったばかりであり、知られているはずはないので、何がなんだかわからないということでした。
 そこでピンときて、ポケベルの番号を確認したところ、彼が数字を一つ間違えて入力しており、そのために私ではなく、課宛てに届いてしまったのがわかりました。ただ、そんなことを言うわけには行きませんから(相手は私に届いたと思っているわけですから)、間違えてどこかに連絡したのではないか、ということでうまくごまかしました。(彼が、刑事から電話が入り始めた後慌ててもう一度メッセージを入れていたことも幸いしました。その番号も間違っていたわけですが、それに気づいていないようでしたので私宛てに届いたということにしたのです)
 幹部が持ちかけてきた取引に乗ると見せかけて我々はしっかりと監視カメラをチェックし、笑いながら失敗の話をする彼の映像を収めた後逮捕に至りました。
 それにしても最初は潜入計画がばれてしまったのかと焦りましたが、彼もとんでもない間違いをしたものです。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●職質は声かけに根拠アリ!
 
 警察が嫌いっちゅー人の話を聞くと大抵、「車を運転中に違反で捕まった」というものが多いけど、大阪とかだとやっぱ「何もしてへん言うてるのに職質がしつこい」というのもある。ま、急いでどこかへ行こうとしている時にこれほど邪魔なもんもないけども、この職質も別に手当たり次第声をかけとるわけやない。
 何べんも言うとるんやけどな、それでも「俺は不審者やない」言う人が多いんや。
 一応な、警察官はなんもない風に通りすがっていく人とすれ違っているように見えて、しっかりチェックしとるわけや。この時点では老人でも子供でも関係ない。通る人間全員チェックしとる。
 そんでここで行動がおかしいと思った人間に声をかける。
 見とるポイントとしては、こっちに気づいて足早になったり目をそらしたり、とっさにわき道へ入ろうとする人間やな。まあこういうのは初歩の初歩で、これを見逃す警察官はまずおらん。ちゅーかおったら上司から目玉もんや。
 次に、色が浅黒かったり、服装がちぐはぐ、靴が汚れているなどなど。浅黒いっちゅーんはまあ俺もそうやけど、日焼けしとるのは指名手配犯によくあったりすることやから、チェックポイントなんやな。次に服装、靴の乱れ、汚れなどは逃亡犯によく見られる。それなのに時計はいいものをしとるとか、更にチグハグな点があると余計に警察は不審がるっちゅーわけや。
 ただ、非番の日に警察手帳も出さんと、夜道を車で女子中学生を追いかけてPTSDにさせてしもた事件については、俺もちょっとどうかと思うけどな。警察側の言い分もあるやろけど、俺個人としては「いきすぎ」や。
 女子中学生の乗っていた自転車が盗難届けの出ていたものに似ていたから声をかけた、という気持ちもわかる。せやけど警察官ならまず先に警察手帳を出してきちんと身分をしめさなあかんやろ。誰が夜道でいきなり声かけてきたおっさんを、名乗っただけで警察官と信じるんや。
 まあこの件は例外やけども、付近で事件が起きて手配と似たような背格好の人間すべてに声をかけて回るということもある。
 せやから、職質で声をかけられたイコール不審人物扱いされた、とばかりも言い切れんから、そこんとこは広い心で許して欲しいねや。
 職質で犯人を逮捕した例もかなりあることやしな。おっと、職質で家出人が見つかったケースもあるんや。
 こうしてみると職質がどれだけ重要な役割を持っとるかわかるやろ。ま、居丈高な警察官はあかんけど、普通にお願いしとる警察官には協力してくれると助かるで。




[防犯ミニ知識]


●送りつけ商法に注意しましょう

 先日、叙勲受章者らに虚偽の説明をしてメダルなどの購入を勧めたり、高齢者に執拗な電話勧誘をして皇室関係の書籍を売りつけた業者が、3ヶ月の営業停止処分を受けました。
 これらの手口には、承諾していないのに勝手に商品を送りつけ、「お申込みありがとうございました」と、あたかも申し込んだかのようにして料金を支払わせる、というものもありました。中には、次から次へと送られてくる商品の代金を、貯金を切り崩して支払っていた被害者もいます。
 こういった商法を「送りつけ商法(ネガティブ・オプション)」といいます。
 送られてきたものですから一見支払い義務があるように思えますが、実はこれらは支払う必要はなく、着払いで相手に送り返して良いとされています。
 以前セールスの電話に対し「結構です」と答えたところ、承諾の意味として勝手に商品を送りつけ、「結構ですということは良いもの、と承諾したとみなす」と支払いを迫ったケースがありますが、こんな場合においても支払う必要はありません。
 もし一方的に商品が送られてきた場合は14日間そのまま放置しておくか(開けないで下さい)、もしくは業者に引き取りの連絡をし7日間放置ののち、自由に処分して良いことになっています。
 例えば中に入っている納品書などに、「7日以内に返送のない場合は購入の意志ありとみなす」と書いてあったとしても関係ありません。業者から支払いを促す電話があった場合は「購入の意志はない」と伝え、支払いを拒否し、商品を着払いで送り返せば問題ありません。それでも解決しない場合は消費者センターや警察へご相談下さい。
 ただし、代金引換郵便で送られたものにつきましては、いくら購入の意志がないといっても、荷物と引き換えに代金を支払ってしまうとお金を取り戻すことは出来ません。
 こういった商法の被害に遭わないためにも、家族が購入したものか確認が取れなければ料金は支払わない、あいまいな受け答えをしない、いらないものはハッキリいらないと言う、ということを徹底しましょう。
 巧みな手口で高齢者を狙う被害が多くなっています。政府や国の機関、各自治体などが購入を薦める電話を個別にかけることはありませんので、どうぞご注意下さい。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●会社にかかってきた電話
「この間会社へかかってきた電話に私が出ました。相手は取引先のようで、責任者に約束があるといってきました。ところが責任者は別の用事で外出していたので、急ぎということで携帯電話の番号を知らせました。するとこの責任者に知らない業者から電話がかかってくるようになり、大変迷惑しているとのこと。どういう対応をした方がよかったのでしょうか」

 広報課からお答えします。
「自宅へかかってくる不審な電話には用心深く答えても、会社だとついうっかり人の情報を教えてしまうというようなケースがあるようです。
 他にも取引先を名乗って責任者の名前や自宅住所を聞きだすケースなどあります。
 もし心当たりのない相手から電話がかかり、担当者の名前を聞き出そうとしたりする場合は、「責任者と申しましても担当により違います。どのような件でしょうか」「お電話番号と用件を伺ってこちらで調べまして折り返し連絡差し上げます」という風に、一旦確認できる態勢を作った方がいいでしょう。
 聞かれるままに人の個人情報を教えてしまうのは、親切心であってもその人にとってみれば迷惑なことになってしまいます。注意しましょう」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●お手軽湯たんぽを作ろう!

 こんにちは!交通課の由美ですvv携帯電話を友達と一緒に新しくおそろいのに変えよっか、と話してマス。今はいろいろプランも多くて目移り状態。本当に困っちゃいます。
 さて今回はこの時期足先が冷える人にはピッタリ。密かにブームになってもいる湯たんぽを、お金をかけずに作っちゃおうというものです。
 用意するものは、キャップがオレンジ色の、ホットドリンク用ペットボトル。これ以外の容器は暖めることは出来ないので絶対に使わないでね。
 このペットボトルへ80度くらいのお湯を入れ、空気を入れないよう満タンにしてキャップをしっかりと閉めます。これに薄手のタオルを巻けばあっという間に湯たんぽに。
 あとは冷たいお布団に入れて暖まるのを待つだけです。
 やっぱり寒い冬のお供は、省エネの湯たんぽが良いですネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 今年は健康志向で行く!と大張り切りのNさん。
 マラソンに参加したはいいが翌日から数日、風邪を引いて寝込んだ




[あとがき]

 バラバラ殺人事件が続いたかと思えば今度は、食べ物業界の不祥事続出。長年の経営からくる慣れが、こういったなあなあの体質を生み出してしまったのかも知れません。痴漢冤罪裁判を扱ったという映画がこの時期公開されたのも皮肉なものですね。
 警察はなあなあでは済まされませんから、これらのことを自分に置き換えて考え、職務を果たせるよう気をつけたいと思います。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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