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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第148号

==警視庁メールマガジン第148号==
                                   発行日:07/02/23



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●犯罪被害者団体紹介サイトを開設

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●ドラマと現実のギャップ

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●頼んだはずがとんだ結果に

[防犯ミニ知識]
●子供のためのランドセル

[ほんの一口〜読者の声]
●虐待の有効な通報方法は?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●共働きでも布団を干したい!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●犯罪被害者団体紹介サイトを開設

 内閣府では20日、犯罪被害者団体や支援団体の紹介サイトを開設しました。
 全国57団体の活動内容などを分かりやすく説明、各団体のHPにアクセスすることが出来ます。
 内閣府犯罪被害者等施策HP
 http://www8.cao.go.jp/hanzai/index.html
 から、「犯罪被害者団体等の情報」




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●ドラマと現実のギャップ

 今更、刑事ドラマやサスペンスドラマが現実のすべてを再現している、と思う人はいないでしょうが、「テレビで見た」ことをそのまま真似しようという犯罪者は後を絶ちません。それだけメディアの影響は大きいということでしょうか。
 ある日の殺人現場はリビングルームでしたが、まさに足の踏み場もないほど荒らされていました。テーブルはひっくり返り、ソファの上に衣服が乱暴に投げ出され、向き合ったソファの上へのけぞったような形で死体がありました。中が空になった財布がそばに投げ出されています。
 と、簡単に書いてしまえばこれだけなのですが、一目見て私は、「これは物取りに偽装された顔見知りの犯行ではないだろうか」と思いました。
 他の部屋も荒らされてはいますが、そういった目をもって見てみると確かにつじつまの合う荒らされ方をしています。
 私ばかりが納得していても仕方がありませんから説明しますと、まず、いかにも荒らしましたといわんばかりのテーブル。大人の力でも一人では持ち上げるのが大変なガラステーブルです。少し見れば何も金目のものがないというのは誰でもわかります。それをわざわざひっくり返す理由がありません。
 次にソファの上の衣服。そもそもリビングルームにクローゼットはありませんでしたから、どこからか持ってきて散らかしたということになります。一刻もはやく逃げ出したい人間がこんなことをする理由がありません。
 最大の不審な点は死体にありました。
 普通物取りが強盗殺人に変わるとき、それは物色している時に家人が帰ってきて、もみ合っているうちに殺してしまった、つい気が動転して刺してしまったというようなケースが殆どです。もちろん中には居直り強盗もありますが、まず見ず知らずの人間に対して、おとなしく刺されるような人間はいません。
 ソファの上でのけぞっている死体には争った後もありませんでした。つまり、相手が顔見知りだと知っていて安心しているところを刺された、という印象が強くありました。
 つまり、顔見知りが家人を刺した後、物取りの仕業に見せかけたということです。ドラマでも参考にしたのでしょうか、こうやって荒らしておけば安心と思ったのでしょうね。
 それからもう一つ。これは私の主観ではなくいわゆる「物的証拠」なのですが。
 後日逮捕された知人から任意採取した毛髪と、部屋の中に落ちていたそれが一致し、誰にも該当しない毛髪は1本もありませんでした。つまり、そういうことです。
 室内の偽装は出来ても、そういったことはわからなかったのでしょうね。いくら私でも、「不自然な荒らされ方」というだけで偽装殺人と決め付けたりはしません。
 ドラマの警察ほど、現実の警察は愚かではありませんよ。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●頼んだはずがとんだ結果に
 
 世の中にはどうでもいいというかしょーもない依頼が存在するけども、この間関わった事件も、俺にとってはホンマどうでもええもんやった。
 やってきたのはどうにも冴えないおっさん。そうそう、あれや、ほれ、毛利のおっちゃんみたいな、パチンコやら競馬やらで金すってばっかりみたいな。
 そのおっさんの言うことには、家を出て奥さんを何とか説得して連れ戻して欲しいと。こないなもん、学生の俺にどないせーっちゅーねん。とは思たけど、説得術を磨くのも探偵に必要かと思い直し、今奥さんが別居しとるというとこへ出かけてったんやな。…住所もわかっとるのに自分ではなんもせんと、ホンマヘタレやでこのおっさん。
 奥さんに会って話をすると意外なことがわかった。
 前々からこの奥さんは、酔っ払っては暴力を振るったり、給料をそのままギャンブルへつぎ込む旦那に愛想つかして別れよう、思てたとのこと。それで会社の上司に相談相手になってもらって、家を出る準備を進めてたんやな。
 ま、ここまではよくある話や。
 それを旦那はどういうわけか浮気相手と家を出ようとしている、みたいに思て興信所へ調査を頼んだらしい。これは奥さんも気がつかんで、最近旦那がおとなしなってきておかしいな、くらいにしか思ってなかったと。
 ところがある時事件が起きた。奥さんが会社からの帰宅時、人気のない場所で横断歩道を渡っとったところへ、信号無視の車が突っ込んできた。とっさに避けて軽傷やったけれども、車はそのまま走り去ってしもた。ひき逃げやな。
 転んだ拍子にバッグから携帯が飛び出して壊れてまうし、近くに人はおらんし、奥さんは足を引きずって近くの家へ電話貸してもらいに行こうとした。
 そこへたまらず現れたのが尾行しとった探偵や。目の前の出来事に黙って見とられんようになったんやろな。奥さんに手を貸して支えると、速やかに救急車と警察を呼び、奥さんを救急車に乗せた後はその場に残って、身分を明かし、警察に見たことをすべて証言したそうや。以前に紹介したような、どこぞのボンクラ探偵と違って、しっかり逃げていく車の写真も撮っとったて。
 その探偵は取り立ててかっこええような男でもなかったけど、奥さんにとっては頼もしい人間に見えたんやろな。
 探偵も病院で改めて奥さんの話を聞いていたく同情したらしく、後は皆思っとるとおり、二人は第二の人生を歩むことにしたわけなんやな。
 俺?奥さんからその話聞いてアホらしなって、そのまま旦那に話して聞かせたわ。したら旦那、あっさり別れることを了解したけどな。どっちのための説得術やったかわからんわ。
 ま、途中で仕事投げ出す探偵はあかんけど、臨機応変に動くのも大事やし、この探偵の行動が間違ってたかどうかは、俺には判定できんな。




[防犯ミニ知識]


●子供のためのランドセル

 もうすぐ年度末。今年の春に小学校への入学を控えている子供さんたちへ、入学プレゼントとしてランドセルの購入を考えている方もおられるのではないでしょうか。
 私の時代にはランドセルといえば、赤か黒しかなく、結構重たいものでしたが、今は様々な色のバリエーションが出ており、軽さも800gといったようなものまであります。本当に今はカラフルでおしゃれなランドセルが増えてきましたね。
 その反面、今日の犯罪事情を鑑み、防犯機能の高いランドセルをという声も沢山あるようです。ランドセルを買えば防犯ブザーが当たり前についてくるというのが、今はやりのサービスのようですが、購入のポイントについていくつか考えてみましょう。
 ランドセルの機能として軽さ、丈夫さがあげられますが、これはどこのメーカーのものでも殆ど変わりはありません。きちんと子供さんに背負わせてみて、長さがしっかり調整できるか、すれて痛い部分はないかなど見るといいでしょう。
 次に安全性です。
 よくランドセルのサイドフックに、様々なものを引っ掛けて通学している子供さんを見たことはありませんか?これが防犯ブザーならいいのですが、給食袋、上履き入れなど、口を閉めるとヒモの部分が長くなるような場合、車やバイクとすれ違いざまにひっかけてしまうこともあります。(こういった事故は多発しています)
 できれば安全のために、そういったことが起きた場合、外れるように設計されているものが良いでしょう。
 そして最後に、一番の課題である防犯です。まず事故を防ぐために、反射鋲や反射シールその他がついているかしっかり確認しましょう。「再帰反射機能」のように、光を蓄積しておき、暗闇などでライトに向かって反射するような機能がついていれば、より安全といえます。
 また、子供が夜遅くなっても帰ってこないというような時、位置情報を確認できるサービスを行っているものもあり(要契約)、いざという時には専門警備員が現場に駆けつけて子供の安全を確認する、ということもしてくれます。別途毎月の契約料が必要となりますが、これは究極の防犯対策といえそうですね。
 きれいだからとか、流行だからで選ぶのではなく、子供さんの安全を最優先にしてランドセル選びを行いましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●虐待の有効な通報方法は?
「子供の虐待が疑われる時は、近所住民でも通報して良いと聞きました。しかし、単に子供の泣き声ではないかと思うこともあり、どのようにしたらいいか分かりません」

 広報課からお答えします。
「虐待が本当に行われているかどうかを通報者が立証する必要はありません。子供たちだけで留守番させて親が長時間家を空けている、夜暗くなっても子供が外をうろうろしたり、中に入れてもらえていないようだ、という風なものでも虐待になります。
心配な場合は、いつ、どこで、誰が、誰に、何を、どの様になどがわかるように記録を残しておくと役に立ちます。カメラ、録音機なども有効です。
 個人で保護者を説得しようとしたり、教育方針の助言をしたりすると、相手は自分が責められていると感じ、接触を嫌がってしまうことがあります。
 虐待の疑いがある時は児童相談所や市町村の担当課へご連絡下さい」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●共働きでも布団を干したい!

 こんにちは!交通課の由美ですvvもうすぐ新年度ということもあって、街中は免許を取る学生さんの教習車でいっぱい!免許をとってからもどうか、習ったことを忘れずに安全運転して下さいね。
 さて今回は、布団を干したいけど日中は仕事でなかなか干せないという人のための裏ワザです。最近ポカポカいい天気が続くとはいえ、誰もがいつも昼間に時間があるわけではないですよね。
 やり方は簡単。まずは布団を快適にする方法から。
 朝起きた時すぐに布団をたたまずに、シーツや布団のゴミを軽く掃除機で吸い取ります。その時朝食をとる間だけでも、日の当たる窓辺においておくといいでしょう。そして押入れにしまった後は戸を閉めず、風通しを良くするために開けておきます。これだけで随分違います。
 室内で布団を干すときは椅子に布団をかけ、エアコンを除湿設定にし、下から布団に扇風機で風を送ります。これでしばらく置いておくといいでしょう。羽毛布団、羊毛布団などはもともと陰干し向きなので、室内に広げておくだけで十分です。
 次にベッドのマットレスの場合は立てて乾燥させるのが一番。
 これらを週に1回行えばかなり快適になりますよ。
 それにしても暖冬もいいけれど、やっぱりこたつでみかんが最高ですよネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 新車を買ったと最近ご機嫌なSさん。
 通勤には使えないので日曜に乗るのを楽しみにしていたが、ある日帰宅してみたら、遊び盛りの子供がシールをベタベタ貼り付けていたらしい。
 なかなか剥がせないと、相当落ち込んでいた。




[あとがき]

 交通課の宮本由美婦警も書いていますが、この時期は免許を取ろうと頑張っている人達の姿が目に付きます。ところが免許をとってしまうとこちらのものとばかりに交通ルールを無視したり、無茶な運転をして事故を起こすケースが目立ちます。初心忘るべからず、を胸にしっかりと安全運転をして優良ドライバーを目指して下さい。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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