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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第157号

==警視庁メールマガジン第157号==
                                   発行日:07/06/29



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●遺失物法が改正されました

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●刑事以上の実力を持つ制服警察官

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●情報を引き出せ

[防犯ミニ知識]
●銃刀法の罰則強化検討へ

[ほんの一口〜読者の声]
●警察官って本当に犯人に立ち向かえるの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●出血を素人でも止める方法

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●遺失物法が改正されました

 落し物や忘れ物の取扱い方法を定めた、「遺失物法」が改正されました。今年12月10日より施行されます。
 主な変更点として
1.保管期間が3ヶ月に短縮されます。
2.落とし物、忘れ物情報がインターネット公開され、捜しやすくなります。
3.携帯電話、カードなど個人情報が入ったものについては、拾い主が所有権を得られなくなります。
4.傘や衣類などの大量・安価なものについては二週間以内に落とし主が現れない場合、売却できます
 その他いろいろな変更点があります。施行前にまたこのメールマガジンで取り上げる予定です。


 


[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●刑事以上の実力を持つ制服警察官

 皆さんがドラマで目にする刑事というものを想像するならば、大抵はスーツを着て捜査一課に所属している私服刑事ではないでしょうか?かくいう私もその一人です。刑事は根気強い捜査の末に容疑者を追い詰め逮捕します。そして事件を検察に引継ぎ、一応は捜査終了ということになりますね。
 ですから容疑者や犯人を逮捕するのは殆どが刑事である、というイメージが強いのではないでしょうか?
 実は刑事が逮捕するよりも、制服警察官が逮捕したり、指名手配犯を見つけることの方がずっと多いのです。
 制服警察官は交番で現場と接している分わずかな変化などにも気づきやすく、また、人を観察する能力にも長けています。職務質問で、その一帯で発生した事件の犯人を逮捕した、という話は珍しくもないくらいです。中には、ちょっとした世間話から追い詰めていき、自白へと持ち込んでみたら広域指名手配犯だったという話もありますし、事件発生の一報が入る前にたまたま声をかけて職務質問していた相手がその犯人だった、という話もあります。何とも頼もしいエピソードですね。
 こういった力を持っているのなら、警視庁の捜査一課に入ればいいのにと思われるかも知れません。事実スカウトを受けて捜査一課に入る警察官もいます。その一方で誘いを断り、現場一筋を貫く人もいます。
 肩書きや立場が違えども、市民の安全を守っていきたいという気持ちは同じです。
 長い間培ってきた経験を持ち、刑事以上の捜査能力に長けた人が全国の交番にいるわけですね。 




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●情報を引き出せ
 
 前にテレビで、警視総監の息子だとかいう、白馬なんたらっちゅー探偵が公開しとった方法なんやけどな。見ててもよくわからんかったという人から質問が来たんで、今日はこれを説明するわ。俺もたまに使う手やから、あんまり広めとうないんやけどな。
 そんじゃ白馬がしとった方法を簡単におさらいすんで。まずあいつが知りたかった情報は、Iという人間の情報で、そいつはYという大学のあるサークルに所属していたというのがわかっている。で、そのサークルのメンバーから情報を聞き出したい。
 白馬はまずIとは面識があるように、メンバーに思わせた。そんでさりげなく下の名前を間違えて聞き返し、メンバーが正しい名前を言うように仕向けた。次に「この人ですね」と写真の適当な人間を指し「違うわ、この人よ」と指させる。ここでメンバーは「こいつホンマにIのこと知っとるんか?」と不信感を抱くから、「知っている人とは違った」と訂正しておく。
 もうこれで殆どネタばらししたようなもんやけどな。
 相手の名前を間違えて呼んだ時に、「●●です」と相手が訂正してくれることがあるやろ。それを利用するのと同じや。もっとも、こっちに気を遣って間違った名前のままにしとくこともあるから、ここらあたりは駆け引きが必要やで。
 それから演技力も必要。本当に勘違いして話していると思わせなければ、探りを入れているのがばれると以降警戒されてしまう。こういうのはいかつい男がやるよりも、いかにも友達というような感じで女がやったほうが怪しまれんやろな。
 話のとっかかりとなるような対象がおらん場合は、俺なら「えっと、確かここの2代目か3代目の部長しとったと聞いとったけどな…どっちやったかな…」と考えるふりをして、相手が「2代目の××さんですか、3代目のIさんですか」と名前を言ってくれるに任せるな。結構これは使える。
 まあ個人情報保護と言うても、相手が人間ならこないなことも出来るわけや。もし本当に、人が訪ねてくるような心当たりがないなら、こんな形で話を切り出してくる相手には気をつけた方がええで。どこの探偵とも限らんからな。




[防犯ミニ知識]


●銃刀法の罰則強化検討へ

 長崎市長の射殺事件や東京都町田市、愛知県長久手町の拳銃発砲立てこもり事件など、拳銃を使った凶悪事件が今年に入り連続して発生しました。
 これを踏まえ政府では銃器対策に関する関係省庁プロジェクトチームを開き、罰則強化や水際での摘発体制の強化などを盛り込んだ、銃器犯罪抑止の緊急対策をまとめました。
 主な施策として、国内法の整備、銃を持ち込ませないための検査装置や監視カメラ増強、夜間監視能力の優れた巡視船艇・航空機などの充実、情報収集のための報奨金支払い制度などがあります。その他海外との連携強化も図っていく予定です。
 警察庁では今後、法務省などと協議して具体的な罰則強化の内容をまとめ、次期国会での改正法成立を目指しています。
 「日本は治安が良い」「他国に比べて日本は安全」と言われたのも今は昔、犯罪の国際化が進み、拳銃での犯罪が日常化してきています。今年に入り、1〜5月に起きた発砲事件は31件(昨年同期比8件増)で、15人が死傷。うち20件は暴力団関係者が関与していました。
 「世界一安全な日本」という言葉を形骸化しないためにも、罰則を強化し、また組員による銃器事件について、暴力団組長らの管理責任を取ることも検討するなど、銃のない社会を目指して取り締まり強化を推進していきます。

 


[ほんの一口〜読者の声]

 
●警察官って本当に犯人に立ち向かえるの?
「生意気な質問かも知れませんが、街中で職務質問してる警察官の人とか、バイクでパトロールしている警察官も格闘技とかしているのでしょうか?ボクは柔道を習っていますが、前に自転車に乗っていて傘さし運転で注意された時、止めたおまわりさんはボクより細くて弱そうな人でした。強いと言いますが本当ですか?」

 広報課からお答えします。
「柔道の経験ありとは頼もしいですね。将来ぜひ警察官になって市民の皆さんを守って下さい。
 警察官は警察学校でみっちりと、逮捕術を習ってきています。その中には二人一組で行う実戦もあり、当てる寸前で止めるというようなことはありません。そのため卒業時では誰もが、犯人と一対一で格闘しても負けないくらいになっています。
 普段の警察官がなんともないように見えるのは、戦う必要がないからです。
 緊急時には犯人に立ち向かっていきますから安心して下さい。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●出血を素人でも止める方法

 こんにちは!交通課の由美ですvvいよいよ7月!海にキャンプに花火大会!おおっとビヤガーデンも外せません。今年はビールのおいしい夏になりそうですね!
 さて今回は、学校へのAED設置などで注目の高まってきている救命措置。その一つ、出血を止める方法についてお話したいと思います。
 よく出血を止めるというと、心臓に近い部分を縛るという方法が有名です。けれどもこれは、応急手当の方法をよく知っているという人でない限りやらないほうが賢明です。
 というのも静脈に比べて動脈の血の流れを止めるにはより強い力が必要であることが知られており、出血を止めるため腕を縛ったりしても、静脈の流れは止まるものの動脈の血は流れ続け、結果としてますます出血するという結果になってしまうからです。
 指先を軽く切ったような場合を除き、大きな出血の場合は清潔なガーゼ、ハンカチを傷口にあて、しっかり押さえて3分待ちます。この時大切なのはまっすぐに押さえること、途中で絶対に「もう止まったかな?」とはがして覗いたりしないこと。出血場所が胸などの場合あまり体重をかけると呼吸が出来なくなりますので気をつけて下さい。また、途中で覗いたりすると、固まりかけていた部分がはがれ、再出血してしまうことになります。
 出血の程度にもよりますが、大体の出血は凝固成分が集まってきて出血を止めるのに3分くらいかかると言われています。救急車を呼んだ場合なら、救急車が到着するまで押さえ続けていましょう。
 ただしかなり深く切って動脈を切ってしまったような場合はこの方法では止血できません。直ちに病院へ行って下さい。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 このところ運動不足を気にしていたK君は今流行りのビリーズブートキャンプを試そうとして、準備運動の段階でぎっくり腰になってずっと休養している。




[あとがき]

 日本の裁判はともかく長いと言われていますが、もつれにもつれた結果、「殺人を犯しても仕方がない精神状態だった」というような判断をされてしまうのは、警察として非常に遺憾です。今注目を集めている裁判では、弁護側のそのような過剰な弁論が問題になっています。被害者の無念を晴らすためにも、正しい判断をしていただきたいものです。
 それではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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