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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第167号

==警視庁メールマガジン第167号==
                                   発行日:07/11/16



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●「緊急地震速報」の受信装置設置は義務ではありません
●第45回 親と子の警察展のお知らせ
●犯罪被害者相談所を開設します

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●死因がわからない

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●呆れた泥棒

[防犯ミニ知識]
●後部座席のシートベルト

[ほんの一口〜読者の声]
●塾帰りに呼び止められた

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●虫歯防止に水を一杯!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●「緊急地震速報」の受信装置設置は義務ではありません

 10月1日からの緊急地震速報の導入にともない、各地で「行政の指導により、緊急地震速報の受信装置の設置にきました」と言って装置の販売を行おうとする業者が現れているとの情報がありました。
 気象庁及び行政では受信装置の設置を義務化してはいません。
 ご注意ください。
 不審な点がある場合は最寄りの警察署までご連絡ください。

●第45回 親と子の警察展のお知らせ

 平成19年11月21日(水) 〜 11月25日(日)までの5日間、東京都「江戸東京博物館」1階特設会場において、「親と子の警察展」を開催致します。(午前10時 〜 午後5時(但し、最終日は午後3時まで))
 少年非行等の概況や、薬物乱用防止コーナー、最近増加傾向にある、パソコンや携帯電話からの有害サイト閲覧制限の説明や実施コーナーを設置しています。
 入場無料ですのでお誘い合わせのうえご来場ください。


●犯罪被害者相談所を開設します
 
 「犯罪被害にあったけれども、周囲に話せない、相談する人がいない」「怖い気持ちがなかなかなくならない」、こんな悩みを抱えておられる方のために、11月に犯罪被害者相談所を開設します。
 さまざまな犯罪にまきこまれた方やそのご家族の相談を受け付けます。
 ご相談は面接室で行い、予約の必要はありません。

 日時
 11月27日(火)〜29日(木) 10時〜16時
 場所
 新宿区市谷船河原町11番地 飯田橋レインボービル 1階特設会場 JR飯田橋西口
 または地下鉄飯田橋駅B3出口から徒歩5分
 ※電話による相談も受け付けます。
 ・03-3597-7830 (犯罪被害者ホットライン)
 ・03-3235-4161(期間中のみ) 問い合わせ先 警視庁犯罪被害者支援室
 ・03-3581-4321




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●死因がわからない

 今回は推理小説もかくやというほどの手口で、関係者を驚かせた事件についてお話ししましょう。
 一般的に、ケガや病気などで病院に運ばれた人が、回復せず亡くなった場合、警察へ連絡することが義務付けられています。簡単に言いますと、その病院に入院していたあるいは通院していて、医師がその人の状況を把握できている場合を除いて、その他のすべての死に関して医師は届け出る義務があります。この後連絡を受けた警察が検死をする医師とともにその体を調べ、犯罪性がないか確認したのちに火葬許可などが出ます。
 その人も病院に運ばれた時には既に心肺停止状態で、病院で死亡が確認されました。
 ところが体をあらためてみてもその医師には死因がわからず、検死をした医師もまた、病死と判断してしまいました。
 この犯人は他にもいくつか殺人・殺人未遂を犯しており、結局は仲間割れによって犯行が明らかになるという有様でした。犯人が仲間割れをしていなければ事件は闇に葬られたままだったはずです。
 さて。犯人はどのような手口を使って人を殺していたのでしょうか。
 それは、水です。犯人は医学知識を持っており、水を血管に注射することによって赤血球を破壊し、死に至らしめたのでした。
 医者が安易に病死であると判断せず、きちんと全身を調べていたら、血液が止まらずに漏れ出している注射痕に気付いたでしょう。それを見逃してしまっていたため、第2第3の事件が繰り返されたわけです。
 このように、犯人が医学知識を悪用すれば、状況から死因を決めて死体を改めていたのでは気が付きません。警察も検死する医師も高度な医学知識が必要となります。
 ますます複雑化していく犯罪を捜査するにあたり、医師だけでなく警察も、先入観を捨てて事件を見る経験を養わなくてはいけないと思います。
 



[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●呆れた泥棒
 
 空き巣、忍び込み、居空き、この3つの言葉の違いを説明できる人がおったら、大体警察関係者か防犯にかかわってる人やろな。これらをひっくるめて住居侵入犯と言う。
 空き巣というのは一番よく聞く言葉だと思う。留守宅に忍び込んで金品を盗んでいく奴のこと。忍び込みというのは夜間、人が寝ている時に入る窃盗犯、居空きは逆に昼間人がいるところへ入る窃盗犯のこと。夜か昼かで呼称が変わるんや。
 ともあれ、捕まった時にこの3つの犯罪を全部やらかしてた泥棒がいる、っちゅー話な。
 その泥棒は大胆不敵な奴で、昼間の閑静な住宅街を下見に歩いとった。そんである時、フラッと一軒の家へ入り込み、居空きを働いた。住人は昼食の用意をしていてまったく気がついていなかったということや。
 泥棒にとって幸いやったのは、その住人が夜になってから気がついたということ。パトカーが駆けつけてきて当然、近隣の人らは野次馬になって見物にくるわな。その隙を狙ってまたもこの泥棒は現場にやってきて、堂々と空き巣と忍び込みをやったわけや。
 警察もまさか犯行直後ならともかく、それだけ時間が経って犯人がウロウロしとるとは思わへんから、犯行に気付いた住人からの通報を受けビックリして調べに回った。泥棒も今ならそう遠くへ逃げてないだろうということで、警官を配備して職質かけまくったんやな。
 そうしたところ一人、結構離れたところでひっかかったと連絡があり、任意同行かけてみたらこの泥棒だったことが判明したと。
 職質かけた時も落ち着いて受けとるから、警察官もまさか目の前の男がこの事件の犯人だとは思わず、あやうく解放しそうになったらしいねや。
 決め手は持っていたカバンの中の不審な音だった。貴金属類が入っていたから中でジャラジャラと音がして、それを改めようとしたがやんわり話をそらそうとするので、おかしいと思って交番に連れて行き、あらためてカバンを開けさせたら盗まれたもんが出てきたということや。
 それにしても、野次馬の心理をうまく突いての犯行は警察官も舌を巻くほどだったらしいで。
 救急車やらパトカー、消防車の音がすると全部放り出して駆け出していく人とかおるけど、ま、家の施錠くらいはしっかりせいや。




[防犯ミニ知識]


●後部座席のシートベルト

 平成19年6月19日に公布された改正道路交通法において、後部座席のシートベルト着用の義務化が取り入れられました。といっても今はまだ取り締まる段階ではありません。来年6月18日までに施行されることになっていますから、施行後は着用義務が発生します。
 さて皆さん、「後部座席は助手席より安全」「死亡率は助手席が一番高い」ということを聞いたことはありませんか?
 正しい統計ではありませんが、日本では車は左側通行であるということから、直進や右折時左側に衝突されることが多いこと、運転手は反射的に自分が助かるようなハンドル操作をしやすいことなどから、助手席は死亡率が高いと言われるのかも知れません。(これは推測に基づくものです)
 しかし後部座席は助かる確率が高いかというと、そうも言っていられません。
 JAFや車メーカーの衝突実験をご覧になった人ならわかると思いますが、衝突の瞬間後部座席の人形は前のめりになり、運転席を越えてフロントガラスに激突したり、側面からの衝突の場合は窓ガラスを突き破って車外へ放り出されていきます。一般道路でさえこのようになるのですから、高速道路で事故が発生した場合、シートベルトをしない人の致死率は跳ね上がると推測できます。
 状況が違うのだから数字だけ見てシートベルト着用と非着用の事故致死率を比較できない、と言う人もいますが、だからといってシートベルトをしなくても安全というわけではありません。
 また、「エアバッグがついているから大丈夫」という人もいます。エアバッグはシートベルトをつけていることを前提にした衝撃吸収装置ですから、非着用でエアバッグが作動した場合大けがにつながることがあります。(死亡例も発生しています)
 義務されるから着用する、ではなく、家族の安全を守るために進んで着用しましょう。事故にあってから「つけておけばよかった」と思っても間に合いません。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●塾帰りに呼び止められた
「僕は夜10時に終わる塾に通っているのですが、この前歩いて帰っている途中、おまわりさんに呼び止められました。名前や住所、どこからの帰りかを聞かれました。何も悪いことをしていないのに、なぜ僕は質問されたのですか?」

 広報課からお答えします。
「夜10時というと、子供さんが一人で出歩くには遅い時間です。そのためお巡りさんは「どうしてこんな時間に歩いているのかな?」と思って聞いたり、交通事故に遭うことがないよう声をかけたりします。勉強も大切ですが、夜道には十分気をつけて帰って下さいね。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●虫歯防止に水を一杯!

 こんにちは!交通課の由美ですvvそろそろ携帯を新しいのにしようと思ってます。いろいろ種類があって迷いますね。皆さんの決め手はなんですか?
 さて今回は、食事の後の虫歯予防のお話です。お昼ご飯のあとに洗面所で世間話をしながら歯磨き…なんてよくある光景ですが、会議をしながら会食となったり、ご飯を食べつつ仕事なんて時、歯磨きをしているヒマもありませんネ。
 そんな時は食事の後にお水を一杯飲むようにしてみてください。
 食事の後歯の表面にくっついている酸(虫歯の原因)が、水を一杯飲むことによって洗い流され、何もしない時と比べて虫歯防止に役立ちます。
 歯磨きガムなども出ていますが、こちらの方が速くて簡単ですね。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 健康のために禁煙すると宣言したHさん。
 10分後、それをすっかり忘れて煙草を買っていた。




[あとがき]

 一雨一度と言いますが、だんだんと寒くなってきました。自然家へ帰る足も速まります。玄関のあかりを見るとホッとしますね。
 巷では偽装表示や様々な商品の値上げがニュースになっていますが、こんなことでは安心して年の瀬を迎えることができません。早く落ち着いてもらいたいものです。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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