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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第177号

==警視庁メールマガジン第177号==
                                   発行日:2008/04/04



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●東京湾岸警察署、スタート!

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●被疑者は誰?

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●割れ窓理論を生かすには

[防犯ミニ知識]
●またまた振り込め詐欺被害急増中

[ほんの一口〜読者の声]
●防弾チョッキの説明がよくわからない

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●渋滞を切りぬけろ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●東京湾岸警察署、スタート!

 皆さんすでにニュースなどで目にされた方も多いと思いますが、3月31日、「東京湾岸警察署」が開署致しました。
 地域の安全を守っていきますのでよろしくお願いいたします。
 尚青島刑事職務のため多忙中につき、お問い合わせの電話には一切お答えできません。ご遠慮いただけますよう、重ねてお願い申し上げます。
 



[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●被疑者は誰?

 万引きで捕まった子供の家庭に連絡を入れると、大抵の親は驚いてすぐに謝罪をしに訪れますが、中には「お金さえ払えばいいんでしょ!」という態度の親もいるようです。
 警察に引き渡す前の段階であるとはいえ、窃盗犯であり、そんな開き直りができる状態ではないのですがわかっていないようですね。
 このような例を捜査一課でも経験することがあります。
 傷害容疑で逮捕された容疑者を取り調べしている時でした。被害者に対して謝罪の気持ちすらない態度に、担当刑事は検察の印象も悪いだろうなと思いながら送検したとのことです。
 さてそんな検察での取り調べの時に、容疑者の供述が変わりました。「被害者に謝罪はした。お金も支払った」と言いだしたのです。
 検察官が被害者に連絡を取ってみると「そんなことはしてもらってないしお金も受け取っていない」と言います。双方の証言がまったく違うわけです。
 このまま容疑者は起訴され公判となりました。
 ここでも被告人(起訴されたので呼称が変わります)は、「謝罪はした。お金も払った」と言います。
 そんな折検察官の口からビックリするような言葉が出てきました。
「あなたねぇ、謝罪にいったのはあなたの親で、お金も支払ったというけれど相手が受け取らないから、無理やり供託にしただけでしょう!そんなのは謝罪したとは言わない!」
 後からこれを聞かされた担当刑事は呆れたそうです。
 確かに逮捕されたため相手へ自由に謝罪に行くということはできませんが、謝りさえすればいい、金さえ払えばいいというだけでも印象を悪くするのに、親がしゃしゃり出てきてそれをやっているわけです。(ちなみにこの被告人は、それこそ孫がいてもおかしくないような年齢です)
 見方を変えれば親が謝罪に行くというのは美談かも知れませんが、弁護士を通してでも一度も謝罪の言葉がない上に、相手の親に金をポンと投げられた被害者はどう思ったでしょうか。
 こういう被疑者こそ、厳罰に処されても仕方がないのではないかと思います。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●割れ窓理論を生かすには
 
 今ではそこそこ有名になってきた「割れ窓理論」、みんなの地域でも取り入れとるとこあるんちゃうか。
 これがどういうものか説明の必要はないと思うけど一応簡単にしとくと、割れた窓を放置しておくと治安は悪化するが、こまめに直していると治安は良くなるというもの。ニューヨークの治安改善が有名や。
 それを生かして、地域でパトロール隊を結成して見回りを強化したり、ゴミが散乱しているような地域ではそれを拾って歩いたりして治安を改善する活動がいろいろ見られるようになってきた。
 これは何も難しいことではないんや。例えば駐輪が禁止されているような場所でも、誰か一人が自転車を駐輪してそれを咎める人がいなければ、あっという間に次々と違法駐輪されるようになる。観光地でも誰かが落書きをしてそれが放置されていれば、次々と書く人が出てくる。最初の一人を出さない、すぐに改善することで、手が付けられない事態への発展を防ぐということ。
 夜になると目つきの悪い人間のたまり場になるとか、タバコの吸い殻がそこらじゅうに投げ捨てられとるようなところは、地域で見回りを強化する、警察に立ち寄ってもらうというような対応が必要やろな。それを放置しておくと今度は犯罪につながるというのが、「割れ窓理論」の考え方やから。
 昼間と夜ではまったく違う顔を持つ場所というのは、犯罪の温床になりやすい。地域の目が光っているということが、どれだけ犯罪者にとってやりにくいか、割れ窓理論はそれを「犯罪減少」という形で示しとるわけや。
 さて次はどこが第2のニューヨーク都市となれるか楽しみやな。




[防犯ミニ知識]


●またまた振り込め詐欺被害急増中

「こちらは税務署です。あなたの税金が多く支払われていることがわかりました。還付手続きを行いますので、まず最寄りのATMへ足を運んでいただきたいのですが」
「こちらは社会保険庁です。あなたの年金が少なく支給されていることがわかりました。今から口座へ直接支給させていただきたいのですが、お近くにATMはございますか」
 こんな電話がかかってきたらどうしますか。
 実は今年に入ってからこの手の振り込め詐欺被害がじわじわとまた増えてきているのです。年金問題や、増税を逆手に取った手口で、老後の生活費をだまし取られてしまうケースが多発しています。
 また、今月1日よりスタートした「後期高齢者医療制度(長寿医療制度に改名予定)」を利用して、「手続きが必要だ」と金融機関へ行かせお金を振り込ませようとする手口も見つかっています。
 行政機関では、お金のやりとりを電話で指示して行わせることはなく、お年寄りが一人で手続きしてしまうことのないよう、家族で注意を促して欲しいと呼びかけています。
 今年1〜2月だけで約49億円の被害が出ており、警察庁でも「今年は第2のピークがくる」として警戒を深めています。
 税務署や社会保険庁から電話があった場合はその場で対応せず、一旦電話を切ってから番号を調べかけなおすというようにしましょう。実際にかかってきた電話に対して、「今日は用事があって行けない」と断った人が、のちに「この日なら都合がいい」と折り返し電話をかけて、先の電話が詐欺であったことが判明したというケースもあります。
 また、依然としてオーソドックスな手口の「オレオレ詐欺」でも被害が出始めています。こちらは主に「携帯電話の番号が変わった」と先に電話をしておく手口のようです。
 いずれも、振り込む前のちょっとした確認で防げるものばかりです。
 あなたのその振込相手、詐欺ではありませんか?




[ほんの一口〜読者の声]

 
●防弾チョッキの説明がよくわからない
「趣味も兼ねて防弾チョッキを通販で購入したいと思っているのですが、トカレフ対応と書いてあるものないものとかいろいろあってよくわかりません。レベル2、3とは何でしょうか?」

 組織犯罪対策部からお答えします。
「まず防弾チョッキの基準にはアメリカ司法省のものが使われています。そのため防弾基準として旧ソ連のトカレフには対応していないことが多く、対応しているものを「トカレフ対応」と表記しているわけです。(同口径のマグナムより貫通力が高いため)
 次にレベルは5メートルの距離から口径の違うマグナムで撃った時の防弾基準です。当然レベルが高いほどより防弾力が高いということになります。トカレフに対応するためにはレベルVAが必要となります。
 また、防弾チョッキは通常刃物には対応できません。特殊合金製の防刃板が組み込まれた、防刃対応の防弾チョッキならなおいいでしょう。
 もちろん実際に着用するような日が来ないのが一番です。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●渋滞を切りぬけろ!

 こんにちは!交通課の由美ですvvガソリンの価格が高かったり下がったり大混乱を引き起こしているようです。しかし皆さん、くれぐれも灯油用のポリタンクで保存しておこうなんて考えないでくださいね。大爆発を起こす危険性があります!金属製のタンクでも量によっては違法になることもあるので気をつけてください。
 さて今回は、今月下旬からやってくるゴールデンウィークに備えて、知らない場所での渋滞を何とかうまく切り抜けようというワザです。残念ながら高速道路には使えませんのであしからず。
 何車線かある道路で、車列がスピードを落とし始めて何となく渋滞してきたなと思ったら、トラックの後ろにつきましょう。ただし車間距離はきちんと取って。トラックは普通より運転席が高いため視界も広く、どこの車線がすいているかを把握しやすくなっています。そのトラックについて車線変更していくと渋滞を切り抜けられることも。もちろん強引な車線変更、急な割り込みは絶対にしないでください!
 気をつけるべきなのは、10トントラックのような大型になってしまうと、動きに融通がきかないため、同じ車線を走ることも多く、あまり意味がありません。
 次に脇道に入る方法としては、地元ナンバーのタクシーが次々と入っていく道に注目すること。一台だけでなく次々入るようならそこが抜け道である確率は大。
 ただし、渋滞を抜けられたはいいけれどここはドコ?なんてないように気をつけてくださいね。
 車間距離とスピードを守って楽しい連休を過ごしましょう!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 メガネの度が合わなくなったと大騒ぎしていたWさん。コンタクトレンズを入れていたのを忘れてメガネをかけようとしただけだった。




[あとがき]

 桜がなければ春に人の心は平穏でいられるのになぁ、いやいやあるからこそいいのだ、という、何とも日本人らしい心を詠った和歌がありますね。しかし今年の春人の心を惑わせるのは桜だけではないようです。ガソリンに医療制度改定と、あちらこちらで大混乱が発生しています。
 こうなると、価格変動さえなければ人の心は平穏でいられるのになぁとか思ってしまいますね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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