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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第194号

==警視庁メールマガジン第194号==
                                   発行日:2008/12/26



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●特別編成紙面のお知らせ
●東京箱根間往復大学駅伝競走に伴う交通規制について

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●捜査一課の扱う犯罪から

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●覚えておくと便利かも

[防犯ミニ知識]
●今年施行された法律など

[ほんの一口〜読者の声]
●これは過失になる?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●交通関連まとめ

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●特別編成紙面のお知らせ

 今回は年末特集として、今年一年取り上げた内容をクイズ形式で振りかえります。答えは各コーナーの最後に掲載されています。何問正解できるか、ぜひご家族でチャレンジしてみてください。

●東京箱根間往復大学駅伝競走に伴う交通規制について

 駅伝競走開催にともない、
・平成21年1月2日(金) 7時50分から9時00分まで
・ 平成21年1月3日(土) 12時20分から14時00分まで
 の間交通規制を行います。
 選手は歩道寄りの車線を走行しますので、駐車はご遠慮ください。交通規制・う回については、現場警察官の指示に従ってください。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●捜査一課の扱う犯罪から

 今号はクイズ形式にして下さい、という指示がありましたが、クイズにしようとしてみると難しいものですね。
 来年裁判員として参加される方のために参考になりそうなものを選んでみました。お役に立てれば幸いです。

 ■殺人罪について
 殺人罪で逮捕された容疑者でも起訴された後、殺人罪に科される量刑より低い判決が出ることがある。○か×か。

 ■量刑について
 上記で○か×を選択した理由について述べよ。

 ■謝罪と減刑
 起訴された後でも被告人が被害者に謝罪したり示談金を払ったりして、被害者が納得すれば刑が減軽されることもある。○か×か。

 ■傷害罪
 傷害は明確な意志を持って相手を傷つけているので故意犯に限られる。○か×か。

 問題数は少ないかも知れませんが、難解かと思いますので解説がてら答え合わせをしていきましょう。
 殺人罪については、これは○ですね。次の設問と合わせて解説しますと、殺人罪で逮捕、送検して起訴に至った場合、検察側は殺意を立証する必要があります。これが十分でないと殺人の意志が認められず、量刑の低い判決が出るということはあります。
 謝罪については○ですね。起訴そのものを避けようと、弁護士を通して被害者に接触してくる場合もあります。ただし気をつけなければならないのは、起訴を避ける目的だけで謝罪をし、被害者が被害届けを取り下げるとあとは無視するというような、悪質なケースです。法の悪用は絶対に避けなくてはなりません。
 傷害罪については×です。本人にそのつもりがなくても、過失で人を傷つけても傷害罪は成立します。あまり知られていませんが覚えておいてください。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●覚えておくと便利かも

 俺からもクイズを出させてもらうで。ずっとメルマガ読んできた人ならわかるものばかりやから、挑戦してみてな。
 
 下記の中から間違いと思われるものを探してや。何問あるかは言わんで。
 A)合成麻薬は薬物の規制対象外である。
 B)ネット用語で出てくるフィルタリングで総務省が携帯フィルタリングに求めているのはブラックリスト方式である。
 C)落し物を拾ったが交番の場所がわからないので110番通報した。
 D)男性が道を歩いていたら、ガラの悪い男に因縁をつけられたので、持っていたブリーフケースで殴って逃げた。この男性には正当防衛が成立する。
 E)地域ローカルルールで運転していて事故を起こしても、正当性は認められない。
 F)振り込め詐欺の被害額は、税金の犯罪被害などの控除対象とはならない。


 ほな答え合わせな。間違いは全部で3つ。間違っているのは、A、C、Dや。それぞれ解説していくな。
 Aについてやけども当然、中身の成分に規制対象薬物が入ってればアウト。名称に惑わされて「これは使用してもいいんや」と勘違いするのが一番危険や。
 Bはそのまんま。ちなみにホワイトリスト方式というものもある。
 Cは今増えている困った110番通報の典型例の一つ。緊急性のないものは通報せんと、104ででも交番の電話番号聞いてや。119番もやけど、くだらない問い合わせのせいで本当に助けを必要としている人が待たされとるんやで。
 Dはこら過剰防衛も通り越して傷害か暴行罪や。自分から攻撃したらそれは正当防衛とはいえんからな。要注意やで。
 Eは、「名古屋走り」「伊予の早曲がり」とかの話。これらの地域に限らなくても知らず、ローカル運転してる人もおるから、もう一度交通ルールの方を確認してや。
 Fは法律で決められとることやな。
 以上、みんな思い出したか?来年も防犯情報をがっちり勉強していこな。




[防犯ミニ知識]


●今年施行された法律など

 それでは第一問です。今年6月に施行された振り込め詐欺救済法によって、被害にあったお金が戻ってくるケースはどれでしょう?
 1.警察に通報して犯人が捕まった場合に全額戻ってくる
 2.振りこんだ銀行に連絡すれば被害額が全額戻ってくる
 3.警察や金融機関に届け出を行い、振りこんだ口座にお金があった場合戻ってくる

 第二問。自転車が歩道を通行できるケースは次のうちどれ?
 1.荷物が多い時
 2.保護者が子供を前後に2人乗せている時
 3.運転者が幼児、児童の時

 第三問。後部座席のシートベルト非着用だった場合、違反として加点対象となるケースは?(2008年12月現在)
 1.一般道路
 2.高速道路
 3.どちらも対象

 第四問。来年5月から施行される裁判員制度。対象となる事件はどれ?
 1.殺人事件
 2.離婚問題
 3.借金返済


 いかがでしたか。それでは答え合わせをしてみましょう。
 第一問…答えは3。無条件で全額返金は保障されていません。あくまでも口座にお金が残っていた場合、他の被害者との間で分配されることになります。
 第二問…答えは3。1、2は大変危険な乗り方ですので気をつけて下さい。
 第三問…答えは2。義務化されているのは一般道路も対象ですから、車に乗った時には必ずシートベルトをしましょう。
 第四問…答えは1です。比較的重い犯罪などが扱われ、民事裁判は対象となりません。
 



[ほんの一口〜読者の声]

 
●これは過失になる?
「海外旅行から帰る時に、外国の空港で知らない人に声をかけられ、「向こうの友達に渡してほしいものがあるが、時間がなくて行けない。お金は払うので渡して欲しい」と言われた鞄を預かりました。しかし帰国時の検査で呼び止められ、中を開けたら違法なものが入っていたということで逮捕されてしまいました。私は犯罪者とされてしまうのでしょうか。本当に中身を知らなかったのですが」

 さて皆さんにお願いします。警察官になったつもりで回答してみて下さい。


 回答の一例
「状況にもよりますが、今回のような例では過失とされる可能性が高いでしょう。もちろん過去に何度も同じようなことをして逮捕されている、というのであれば認められませんが、捜査して、麻薬を手渡した人間と何の因果関係もないことが証明されれば、過失が成立すると考えられます。こういったケースはよくありますので注意してください。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●交通関連まとめ

 こんにちは!交通課の由美ですvvいよいよ今年もカウントダウンに入りました。交通課も家も大掃除して、ゆったり年末を迎えたいものです。
 さて今回は今年一年扱ったワザの中から、交通に関するものを選んでみました。簡単なクイズだけれど、年末年始の運転などに役立ててみてくださいネ!

 1 他県を走っている時渋滞を避けて走るコツは何だったでしょうか?
 2 乗り物酔いを防ぐのに梅干しは有効?
 3 車間距離を見誤りやすい車の色とはズバリ何色?

 では答えです!
 1は、トラックの後ろにつくこと。運転席が高いためすいている車線を把握しやすいからです。ただし強引な割り込みなどは絶対に避け、車間距離を十分とってください。10トン以上のトラックは動きに融通がきかないため、あまり車線変更などしないのでご注意を。
 2はマルです。ガムをかんだりするのもいいでしょう。使い慣れている薬があればそちらを常備してください。
 3は黒色です。錯覚をおこしやすく、追突や割り込みでの接触事故につながる可能性が高いと言われています。
 これらに気をつけて年末年始の事故防止に役立ててください。良いお年を!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 高校生の娘さんに携帯電話を買うことになったHさん。
 一週間かけてどの機種がいいか、カタログを見て検討していたが、その間に娘さんは奥さんと選んで購入していたらしい。




[あとがき]

 一年が過ぎました。ついこの間「今年もよろしく」と挨拶した気がしますが、一年の経過はあっという間ですね。
 皆さんにとって今年はどんな一年だったでしょうか。来年も引き続き犯罪とは無縁の生活をするために、どうぞこのメールマガジンをご愛読下さい。
 それではよいお年を。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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