多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ警視庁メールマガジン目次→警視庁メールマガジン


※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
メールマガジンに戻る][ご意見募集][トップページ

警視庁メールマガジン第203号

==警視庁メールマガジン第203号==
                                   発行日:2009/05/01



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●豚インフルエンザのスパムメールに注意
●振り込め詐欺被害者が現金を送付した住所の公開

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●それでも狙われる日本人

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●留守中の家を守れ

[防犯ミニ知識]
●豚インフルエンザへの対応について

[ほんの一口〜読者の声]
●時効後に自首しても賠償義務はあるの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●お米のとぎ方で水道代カット

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●豚インフルエンザのスパムメールに注意

 新型インフルエンザの流行が日々懸念されていますが、それを悪用したスパムメールが送りつけられています。
 豚インフルエンザに関するQ&Aという添付ファイルや、フィッシングサイトへのリンクを含んだメールなどがあり、個人情報の提供を促すケースもあるようです。
 心当たりのないメールを開いたり、リンクをクリックしない、ウィルス対策ソフトを最新の状態に保つなど、対策を行ってください。

●振り込め詐欺被害者が現金を送付した住所の公開

 警察庁では、これまでに振り込め詐欺の被害者が詐欺犯に指示されて現金を送付した住所を公開しています。
 現金を送付する前によく確認してください。
 また、ここに掲載されていないからといって、よくわからない相手に送付することは大変危険です。郵便法でもエクスパックなどで現金を送ることは禁止されています。
 不審な、現金送付を指示する電話などがあった場合は必ず最寄りの警察署へご相談ください。

 振り込め詐欺被害者が現金等を送付した住所の公表について(pdf)
 http://www.npa.go.jp/pressrelease/souni/furikome_jyusyo.pdf




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●それでも狙われる日本人

 ゴールデンウィーク用に何か記事をと頼まれましたので、ここはやはり海外旅行での防犯について話してみたいと思います。
 一番問題になるのが、観光地においての窃盗や詐欺などですね。
 振り込め詐欺の最近の手口でもわかるように、日本人はとかく、相手が名乗った肩書きをすぐに信じてしまいがちです。それが海外でも同じことになってしまうのですからやっかいです。
 海外では、ニセ警察官などの手口が非常に多く、その狙う対象はほとんどが日本人です。なぜなら日本人は、警察官だと言われただけで無条件に信用してしまうからです。
 これは、日本警察の信用があるからなのでしょうが、それが海外であだになってしまうのは複雑な気持ちですね。
 このニセ警察官が使う手口は、「あなたが持っているお札は偽物の可能性がある」といって、お札を見せるよう指示してくるものです。買い物をした直後や、路上で両替をしてもらった直後など気をつけて下さい。最近の偽札はそう簡単に判別できませんので、見ただけではわかりません。そうやって札を受けとっておいて確認する、と立ち去る手口です。
 身分証を見せろと言われても簡単に渡すようなことはしないでください。パスポートはホテルのセキュリティボックスに預け、携帯するのはパスポートのコピーでも十分です。
 他にも、親切そうな人から飲み物を進められて飲んだら意識を失い、目を覚ましたら金品が取られていたというケースもあります。
 背中にアイスクリームやケチャップをつける手口はとても有名ですが、こういう被害にあった場合も慌てず、その場を離れるといいでしょう。
 町中で地図を見ながらきょろきょろしない、乗りものに乗って携帯をいじりはじめたり本を読んだりしない、これは鉄則です。
 また、ホテルに帰ってくると途端に安心してしまう人が多いのですが、そのロビーにはホテルにまったく関係ない、油断している客を狙っている犯罪者がいることも覚えておいてください。鍵を受け取って部屋に入るまでは自分の荷物を離さない、油断しないということを心がけましょう。
 最後にひとつ。
 彼らがあなたを「日本人だ、いいカモになる」と見抜いているのは、その服装です。旅行用に良い服を着て、アクセサリーを身につけていれば、ほぼ見破られてしまいます。現地の日本人と会う機会があれば、彼らがどんな服装をしているか、チェックしておくといいでしょう。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●留守中の家を守れ

 さんざん前から言ってることやけど、最大の防犯というのは、対策の手間を惜しまないこと。といっても金をつぎ込めということじゃない。
 例えばドアに補助錠をつけるだけでも泥棒は、下見の段階で「この家はナシやな」とリストから外したりする。侵入に5分かかる家よりも3分の方を選びたいからな。
 窓でも、普通に閉めて終わりよりも、補助ロックをかけておくことで、外から見れば簡単に開けられないことがわかる。
 ただしこれは日々の生活の中での話や。ゴールデンウィークのような大型連休があると、必ず長いこと留守にする家を狙ってくる窃盗犯がおる。なんせすぐ帰ってくることがないから、時間を気にせず犯行に及べるわけやからな。
 ゴールデンウィーク後半の休みをまるまる使って旅行、というようなことやったら、雨戸や窓のシャッターなんかは開けて出た方がむしろ安全や。昼間もきっちり閉まってたら「ずっと不在です」と言ってるのと同じことやからな。
 また、どっか一室の電気をつけっぱなしにしておいたり、タイマー機能をうまく使ってテレビもしくはラジオなどがオンオフになるようにしとくのもいい。
 それから貴重品などの問題や。
 ここまでやっておいても入られる時には入られる。そうなった時に、被害を最小限に抑えるためには、いつもと隠し場所を変えるという手がある。
 ポイントは目線より上。人の心理として隠すといっても、取り出しやすい場所などに隠してしまう傾向がある。台所の引き出し、冷蔵庫、仏壇とかな。
 せやから封筒にお金や通帳をわけて入れて、本棚の上の方にある本にはさんでおくとか、靴箱の奥へ入れておく、ゴミ箱の中(間違って捨てんようにな)という隠し方があると思う。
 金庫はな、最初から作りつけでもない限り隠し場所としてはあまり向かんと思う。車で乗り付けていればそれで持ち出すということもあるし、何より金庫があるということは、その中に貴重品があります、というのと同じことやからな。
 ひとつ大切なのは、まったく何も獲物が発見できなかった場合、腹いせに室内を破壊したり、放火するような悪質な窃盗犯もいるということ。
 せやから、小銭とか、1000円札数枚でええわ。代引き荷物の支払い用と見せかけて玄関の隅っこに封筒に入れておいておく、見せ金をしておいた方がええで。海外で路上強盗にあった時に、大金は別のところに隠し、財布に小銭入れておいてそれを持って行かせる方法と同じやな。
 ここまでせなあかんのかと思うけど、一番大事なのは地域ごとの防犯取り組みやな。前に明智さんも書いてたけど、「地域活動により窃盗犯が逮捕されました。これからも防犯パトロールを強化していきます」という看板があるだけでも、威圧感は相当なもんやで。




[防犯ミニ知識]


●豚インフルエンザへの対応について

 いま急速に広まりつつある豚インフルエンザ。大型連休が重なったこともあり、日本への感染が懸念されます。4/30の時点で国内初の感染疑い例が確認されたこともあり、今後の対応が懸念されます。
 具体的には一体どのような対策があるのでしょうか。
 現在、カナダ、アメリカ、そしてメキシコへの渡航は、必要なものでない限り見送ってほしいと呼びかけが出ています。その他の国への渡航も、外務省の海外安全ホームページを確認し、状況に変化がないか調べて下さい。(日々の状況によって変わることがあります)
 これらの流行国から帰国した場合は、検疫が行われます。行われる空港は、成田空港、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港です。
 職員の手続きに従い状況を話したり、書類に記入する作業があります。もし発病者がいた場合は隔離され、対象者に触れたり、感染の疑いがある人と行動を共にしていた人がいた場合、濃厚接触者として停留の対象になります。
 また、流行地からの帰国においては、何も症状がなくとも10日間はできるだけ外出を控えていただき、場合によっては健康監視の対象になることがあります。
 この、検疫法に基づく健康監視を拒否した場合、処罰対象になりますのでご注意ください。
 さて、旅行の予定もないけれど、国内において予防対策を行いたいという場合にはどうすればいいのでしょうか。
 基本的には、インフルエンザと同じ予防策があります。
 外から帰ったら手洗い、うがいをきちんと行う、飛沫感染予防のためにマスクを着用するなどです。今現在予防のためにタミフルは処方しておらず、治療のための投与が優先となっています。
 今現在では、パンデミックの可能性が高まったとはされていますが、回避不可能なものではないともされています。極度に反応せず、落ち付いて対応して下さい。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●時効後に自首しても賠償義務はあるの?
「この間ニュースでやっていましたが、殺人を犯して時効後に自首した犯人?が、賠償確定と報道されていました。どういうことでしょうか?」

 広報課からお答えします。
「時効にはいくつかありますが、殺人の時効などといった場合には「公訴時効」のことをさします。つまり簡単に言うと、罪を犯していてもそれを罰することができなくなるということです。
 これはあくまでも刑事罰のことで、民事において賠償請求をすることは可能です。
 そして今回は「除斥期間」を適用せず、賠償を認めた例でもあります。これらにつきましては法律関連の専門家などにお問い合わせ下さい。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●お米のとぎ方で水道代カット

 こんにちは!交通課の由美ですvvいよいよゴールデンウィーク後半突入!高速道路の混雑対策に、携帯トイレなど用意しておくと役に立ちますよ!子供のトイレのために路肩を走って…というのは絶対にしないでくださいネ。
 さて今回は、ゴールデンウィークにお金を沢山使っちゃった人も、普段から節約を心がけている人も、もう少し水道代を節約できるオハナシです。
 お米をとぐ時に、何度も何度も水を捨てて、とぎ汁が透明になるまでとぐ、という人がいますが、実はこれ、まったくのムダ。最近の精米技術は上がっているため、2、3回とげばそれで十分なんです。5、6回といでいた人は毎回約2〜3リットルの水を消費してしまっている結果に。
 また、無洗米は精米では取りきれない肌ヌカという成分が取り除かれた米なので、少し価格は高めですが洗わないで済む分、水道代を考えると安上がりになることも。
 まずはご家庭での炊飯状況を確認してみて、うまく使い分けて下さいね。
 



[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 ゴールデンウィーク、帰省しようと実家に電話をかけたHさん。
 「俺、おれ」と話しだそうとすると出た母親に電話を切られたらしい。
 振り込め詐欺対策はバッチリだが、親子の絆がちょっと心配だった。




[あとがき]

 豚インフルエンザの流行により、またたく間にフェーズが3から5へと引き上げられました。
 しかし大切なのは、過剰に大騒ぎをしないこと、対策をしっかり学ぶことではないかと思います。また、できればこういった時期に、流行している国への旅行は避けていただきたいものです。旅行はいつでもできます。しかし、命は一つしかありません。命を危険にさらしてまで必要な旅行はないと思います。日本での流行を防ぐためには、持ちこまないことが一番です。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


バックナンバー ご意見募集 トップページ

※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。