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野次馬ニュース

週刊ダウト  1月6日付メーリングリスト「新世紀超特大スクープ号!」より抜粋

高遠遙一、悠々自適

 何と!新年早々大スクープが飛び込んできた!
 既に何度も取り上げている逃亡犯、高遠遙一をたまたま休暇旅行中だった当編集部記者が、
イタリアで目撃したのだ!(現地時刻、2001年1月2日午後8時45分)
 記者Hは果敢にも本人に確認、短時間ながら会話に成功!以下はその内容である。
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 ――「こちらへは何の用で?」
 修業時代の恩師にニューイヤーのご挨拶に伺っただけですが。
 ――「日本からその為にわざわざ?毎年のことなんですか?」
 イギリスへ行ったついでにこちらへ回ったんです。ええ、もちろん毎年のことですよ。それが何か?
 ――「ええと、それはどういう…」
 他人にプライベートのことを詮索されたくはありませんね。私がどう行動しようが勝手です。例え
日本の警察であろうと、邪魔する権利はない。
 ――「あ、で、では、日本の警察との対決についてコメントを戴けませんか?」
 特にありませんね。
 ――「えーと…これから何かまた事件を計画しているというのは本当でしょうか」
 (馬鹿にしたような目つきをして)ショーの前に手の内を披露するマジシャンがどこの世界に
いるんですか?
 ――(ここで何やら体格のいい男達が接近してきた!恐怖に脅えるH記者を無視して
高遠と何か話をしていたが、どうやら高遠は彼らと待ち合わせをしていた模様)

 ああ、失敬。私は用がありますのでそろそろ失礼しますよ。Good-luck、Arrivederci!
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 男達はジロリと睨み付けたが、高遠が何か話し掛けるとフイと彼の後について去って行った。
 あっけにとられるH記者に、離れていた通訳があわてて駆け寄ってきた。聞けば、高遠に接近して
いたのは有名なイタリアのマフィアだという。彼らの機嫌を損ねれば生きてイタリアを出られないとのこと。
原因不明の失踪事件として扱われていたかもしれないのだ。いやはや知らなかったとは言え、かなり
危ない橋を渡っていたようだ。H記者はしばらく震えが止まらなかったそうだ。
 ところで、未確認情報ながら高遠がイギリスから何か荷物を日本宛に送ったということを、スコットラ
ンドヤードの情報に詳しい人間から聞いたのだが、果たして真相は如何に!?


(1月5日(金)取材)

明智警視今年の抱負を語る

 昨年、犯罪芸術家を自称する高遠遙一と「世紀の対決」ともいえる頭脳戦を繰り広げた明智警視。
新年初頭にもかかわらず相変わらず忙しい捜査第一課にお邪魔して、抱負を伺ってみた。

「新世紀になっても、過去の事件が何一つ解決するわけではありません。未解決事件も含め、現在
請け負っているすべての事件を早急に解決するよう、課をあげて捜査中です。金田…いえ、民間人の
情報は確かに貴重ですが、それが無ければ解決できないと思われるのは困りものですからね。事件
に巻き込まれた方々が1日でも早く救われることを願ってやみません。」

 次に、高遠遙一について聞いてみたところ…。
「彼ですか。警察を何だと思っているのか、まったく腹立たしい限りですね!暇を潰す相手ではない
んですよ。近宮玲子氏もきっと嘆いておられることでしょう。確かに彼の身の上は同情する部分も多々
ありますが、犯した犯罪の償いはしなければいけません。殺人を犯して反省していない時点で、幻想
魔術団の人間達と同レベルだということに…まあ、彼なら気づいているでしょうが…。とにかく、彼の
逮捕については警察の威信にかけても必ず成し遂げてみせますよ」

 さらに質問をしようとしたところ、明智警視に荷物が届いた。何と!イギリスからの荷物のようだ。
もしやそれは…。
「ああ、これですか?ちょっと受け取りを頼まれていたものでしてね」
 警視は苦笑してみせたが、ちらりと見えた差出人の名はローマ字で「Y.TAKATO」となっていたよう
だが…まさか!?
「御想像にお任せしますよ。…ただ、あまり勝手な記事を書かれると、うちの者がお邪魔させていただく
かもしれませんね」
 にっこり微笑まれてしまったが、目は笑っていなかったぞ!

「失礼、これから友人と食事の約束がありまして」
 そう言うと警視は携帯でどこかへ電話をかけ始めた。取材終了時刻になったこともあり、記者は捜査
一課を後にした。交通課の取材も終えて警視庁を後にしようとした時、明智警視の姿を駐車場で見掛
けた。小学生二人と一緒だったが、新たな事件の証人か何かなのだろうか?

 と、向こうから声をかけてきた!先ほどの小包を手に持っていたのは小学生の女の子。もう一人、こち
らは男の子だったが二人共挨拶をしたきり黙っている。何ともクールな今時の子供だ。
 女の子に小包の中身を聞いてみたところ、「紅茶とカップだけどそれがどうしたの」と冷たい答え。
見せてもらえないかと尋ねたらあっさり蓋を開けてくれた!
 記者は紅茶とは無縁の生活である為よくは分からなかったが、かなり値の張りそうな代物だ。
「カップだけでも10万くらいはするんじゃない…?」
 記者の思考を読んだかのように女の子は言った。明智警視はと見ると肩をすくめている。どうやら本当
らしい。何なんだ、この荷物は!?
 質問を投げかける記者を尻目に、明智警視は「ノーコメントです」と車に乗り込んで走り去ってしまった。
新年から謎に包まれた行動である。今年も警視庁から目が離せないに違いない。

 どうぞ今年一年も宜しく御愛読下さい。


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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。


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