チョコ、今年は受け取りません

　毎年毎年警視庁宛に、高遠遙一と怪盗1412号(通称ＫＩＤ)に渡して欲しい、と世界中から
チョコレートが送られてくる。その量たるや、芸能人も顔負けであるという。
　その処分も大変である上に、犯罪者に物を送るのはやめて欲しいということから、警視庁
では「今年は、両者名義で送られてきたものはすべて受け取り拒否をして差出人に戻す」と
いう方針を打ち出した。こういったきわめて個人的なことを宣言するのは前例がないという。
これは、もうすぐやってくるバレンタインデーに向けて、両者に品物を送ろうとしている人への
牽制であると思われる。
　警視庁には毎年、明智警視や室井警視など大きな事件解決で名前の出た担当者宛に
こういった品物が送られてくることは珍しくなく、後の処理は担当者の希望に従うとしている。
しかし最近では犯罪者宛にも「現場であったら渡して欲しい」というとんでもないメッセージとともに
送られてくることもあり、頭を悩ませていた。

　ここ数年、ＫＩＤにチョコレートを送っていたというＳさんは、「大体処分とか言ったって、
いつもＫＩＤに取られてるじゃないの。そりゃ私には真さんっていう本命がいるけど、素敵な
人に送りたいっていう乙女心をねぇ……あ、ちょっと！なんでカメラ引いてくのよ！」と熱く
語る。

　毎回送られてきたはずのチョコレートを、「何とか」する前に両名に奪われているといっても
おかしくない警視庁。
　さて今回の対応は吉と出るか凶と出るか。

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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。

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