多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→龍馬伝


龍馬伝

第5話(10/01/31)

 黒船がやってまいりました。
 この頃の混乱っぷりを現す言葉として、こんな狂歌があります。

「泰平の 眠りをさます 上喜撰(蒸気船) たった四杯で 夜も眠れず」

 上喜撰というのは高級な宇治茶のことで、カフェインの含有量が多いため、4杯も
飲んだりすれば当然お目目パッチリ。
 それを蒸気船とかけて恐さのあまり眠れなくなった江戸の町をうまいこといった
歌なんですよ。
 おい山田君、これ詠んだ奴に座布団5枚やっとくれ。

 米国が浦賀だったかな、乗り込んできての交渉の場には、ペリーはいませんでした。
自分がわざと出て行かないことで交渉を有利に運ぶためらしい。
 大統領の親書持ってるから受け取らんと江戸に乗り込むよ、というのが要求らしいです。
 受け取ればいいんですね?受け取ったらその場で燃やしてしまっても問題ありませんね?
(そんなへ理屈を)

 江戸の町では大騒ぎで武具馬具を侍が買いまくっていました。
 天下太平の世が続きすぎて皆、よろいかぶとをうっぱらっちゃってたんですな。
 確かにそういうものが必要となくなる世になった、というのはいいことだと思いますが、
今度はいざという時の備えができていないってのは皮肉なもんですな。
 かつて、「将来の夢は何ですか」と聞かれて「僕が失業することです」と答えた戦争写真家が
おりましたが。
 なかなかそううまくはいかないものですね。

 ま、こんなん揃えたとしても大砲一発でぶっ飛ぶとは思うのですが。
 一方龍馬たちは、品川海岸の警備を命じられていました。
 龍馬のへっぴり腰っぷりがすごいです。
 しかもなんか上からの命令ということで、釣鐘が持ってこられて、これが船からは
大砲にみえるはずだ!とかなんとか…。
 えー、江戸の皆さんにとても残念なお知らせがございます。
 この頃結構高度な望遠鏡は発明されておりましたので、海上から見れば、ただの「ベル」で
あることは一目瞭然だと思われます。
 つーか君らは砂浜をヒイヒイ言いながら運ぶ前に、移動場所まで下に板をひいたら楽だとか、
そういうことは考えんのかね!
 だめだこいつら…早くなんとかしないと…by新世界の神。

 交渉の方は、
米国「親書受け取れ」
日本「まずは長崎に回って下さい」
米国「親書受け取れ」
日本「まずは長崎に回って下さい」
米国「親書受け取れ」
日本「まずは長崎に回って下さい」
米国「親書受け取れ」
日本「まずは長崎に回って下さい」
 で、このままドラマ終わったらどうしようと思っていたのですが、流石アメリカン気が短いネ!
HAHAHA!ちっ、日本の玉虫色の回答もわからんとは…(どう見ても違うだろ)。
 ペリー、「ミシシッピー号ヲ見セツケテオヤリナサイ!」と、どっかの印籠を格さんに出させる
ご隠居の如く部下に命令。

 一方龍馬は俄然黒船がみたくなってしまって、こっそりと抜け出して海辺の方に向かうのです。
もし彼がここで持ち場を離れなかったら、明治維新はもう10年ほど遅れていたのかも知れません。
 というか龍馬君、なぜ君は一人目立つ色の着物を着ているのだね?

 なんか見はりの人に見つかって怪しいとか追いかけまわされる龍馬。
 今身内どうしでモメとる場合かぁぁぁぁ!!!
 岩場に逃げ込んだ龍馬はそこで、ヅラと出会います。
 ヅラも見たくてやってきたらしい。
 つーかヅラ、龍馬のことを思い出せず、女と添い寝出来る店で会った坂本龍馬です、って言われて
ああ!とかなるとは…。やばい、こっちの桂も天然ボケだ、みんな注意しろ!
 この後2人大声で笑い転げて「シィー!」とか静かにしてるあたり、この場に銀さんがいたら
「うるせーのはおめぇらだろうがぁぁぁ!」と海にたたき落されているところです。(そのあと新八に
「てめぇが一番うるせーよ!」と突っ込まれる)

 ヅラが先日言っていた、遅かれ早かれ外国が攻め込んでくる、といったのは松陰先生の受け売り
だった、と言います。吉田松陰はとっくにこの事態を見通していたと。
 そんなところに不審な音が。
 宇宙に飛び立つ戦艦ヤマトのごとく、蒸気船が姿を現しました。
 あまりの大きさに口をあけてぽかんとしている2人。
 皆さんご覧ください。これが「唖然とする」です。(今その説明いいから!)

 驚きすぎて刀を抜いてプルプルしてる龍馬。
 うん、君は銀さんじゃないから、木刀で宇宙船叩き斬るようなまねはできないと思うよ!

 ヅラはビビる龍馬を「危ない!」とかいって抱え込んでたんですが、どう見ても、危ないと
いいつつ、かかるしぶきを龍馬を盾にして自分が避けたようにしか見えなかったのですが。
(龍馬ズブ濡れ)
 
 炭を燃やし、その蒸気で動き、全身にタールを塗っているから黒い船。なるほどです。
 銀さん風に言えばピーーーーーってな感じですが、子供さんも見ているのでやめておきたいと
思います。

 結局これで親書を政府は受け取り、船は満足げに帰って行ったわけですが、これが民に
政府への不信感をもたらしたらしいんですね。
 こんな騒ぎが起きるとは、平和なはずじゃなかったのか、と。
 まるでどっかの、政権交代していい世の中になると思っていたら、前より暮らしがひどくなった、
毎月1500万のお小遣いをお母ちゃんからもらっている坊ちゃん政権のようですね。
 
 あとペリーの似顔絵がかわら版で配られたのはいいけど、江戸はやっぱ見た人でもいるのか
結構正確な感じでしたが、土佐に行くまでに何をどう伝言ゲームで間違ったのか、土佐の似顔絵は
天狗みたいになってました。誰だー!
 岡田以蔵は、こんなやつ、叩き斬ってやると言ってます。電王のソードフォームですね?
 ペリーはまた来ると言っていた、その時は戦だ、と言う武市。
 まあ長州藩とかが戦争仕掛けてボコボコにやられるわけですけどね。

 弥太郎は「塾」で加尾さん相手にめちゃくちゃ熱心に「外国は、開国をせまっとるんじゃ」と
説明してんだけど、子供が横からペリーの似顔絵みながら「これ鬼ですじゃろか」弥太郎「人間じゃ」、
「どーいて目玉あるん?」弥太郎「知らん」と、聞いてくるのに適当な答えしててめちゃくちゃ
面白かった。笑いすぎて加尾さんに何言ってたか後半聞いてなかった。
 確か、前に開国を拒んだ国がイギリスに乗っ取られたとかなんとか言ってたような。つまり、
開国しなければ力づくでくるという、他国の政治に口を突っ込みたがるお国ならではですね
的な要求であるわけです。
 弥太郎は、今こそワシの力が必要だ、と力強く宣言。

 んで加尾さんは加尾さんで、塾の習い事を終えて帰宅すると、兄があーだこーだ文句
言ってるわけですが、縁談も断ったし、ひとりで生きていくことになるかも知れんから
学問を学んでる、ときっぱり言い切っててえらいと思いました。

 千葉道場では、すっかり剣の修行に身の入らなくなった龍馬がいました。
 あんな黒船相手に何が出来る、というのはわかるけど。
 別にその船が内陸まで来るわけじゃなし、最終的には人対人なんだから、それはそれで
やっぱり剣も必要なんじゃないかと思いますけどね。ほら、ラスト・サムライでもけっこういい線
行ってたし…。

 で、龍馬が井戸で休憩していると、気配を絶って後ろに立っていた佐那さんがいました。
恐いからちゃんとわかるようにして来て下さい!
 彼女は「いただきものだけどうちは誰も食べないから…べ、別にあなたのために買って
きたわけじゃないんだからね!」ときんつば焼きをくれました。
 前回とは違ってきれいな着物も着てるしすごいツンデレっぷり発揮です。
 でも佐那は龍馬に、剣を極めることを迷い始めたと言われて、それは絶対に父や兄の
前では口にしてはいけないと言います。
 まあ剣を極めるって精神修行もありますけどねぇ…。

 龍馬は熱心に黒船の絵を書いているのですが、さすがに絵心はないと見えて、どう見ても
ヨットに水車がついてる感じにしかなってません。
 もっといっぱいパーツあったー!
 
 一方佐那のとこに兄重太郎が。
 ものすごい思いつめた顔で「俺に黙っていることがあるだろう」と。
 ここはやはりボケて「え?きんつば焼きのことですか?」とか言ったら龍馬のことだったり
すると思うのですが。
「俺の大好物のきんつば焼きを龍馬にやっただろう!」
 やっぱそっちかー!!!!
 でも佐那が龍馬に恋をしてるっぽいことを知って、今度はうってかわったように大喜びです。
もうきんつば焼きのことは忘れたらしいです。はやっ!
 なんか、必ずめおとにしてやるぞー!とか言いながら走り去っていきました。
 話が早すぎる、兄…。

 悩んだ龍馬は、ヅラのとこに相談に行くんですね。
 でも部屋の中から声をかけてもなんだか気のない返事なので何かと思ったら、一心不乱に
読書をしていたらしい。
 ヅラの師に当たる佐久間は外国を受け入れるしかない、といい、友人新太郎は「絶対に
外国とは仲良くしたくない」といい。それでどうすればいいかわからないから、こんな時は
学問に答えがあると思って熱心に探していたらしいです。
 松陰はなんて言ってんのよ。
 
 結局維新志士派も、外国と仲良くしようと思って明治維新をやったわけではなくて、幕府が
弱体化してるから、外国と戦うためにはもう俺らが何とかしないとダメだって感じで頑張って
明治政府にしたら、邪魔な人間は排除するわ、一部の人間が利権独占するわ、攘夷論はなかった
ことにされるわで、それの流れが今現在の政治の根底にあるという、やった意味なくね?的な
ことになってはいるわけです。

 そんなヅラに龍馬は、自分はどうしたらいいかわからん、と正直に言うわけですが、そんな
人生に関わる問題を人に相談するな、と結構ヅラにしてはまともな答えを返されました。
 
 さて忘れ去られていた江戸幕府です。
 やっとこさ親書の和訳が完成したらしいです。
 え…?ダメリカの人たち英語で渡したの…?訳すくらいしようよ!これ読める人探す
だけでも大変じゃねーか!何してくれちゃってんだよ。
 そこに大問題が発生というので何かと思ったら、将軍が死んで、急ぎ次の将軍が据えられる
ことになったらしいんですが、これがとんだパープーだったらしい。
 ああ、篤姫でやって大人気だった家定ですか。おい、大河ドラマなんだからちゃんと堺雅人さん
呼んでこようよ!(無理言うなよ)
 誰だよこのアイガモのメス数羽を楽しげにおっかけまわしてる変態おっさんはよ!(失礼だろ)

 そういうわけで「ダメだこいつ…早く(以下略)」と思った政府は、前代未聞の決断をします。
 それが、全国津々浦々の大名に意見を仰ぐということでした。
 江戸幕府が始まって、初めて自分達の意見を求められた全国の殿さま達は俄然張り切りだして
ですね、それぞれの藩の人間達にも意見を求めたと。
 それで皆がいろいろと世の中を熱心に論じ始めたらしいです。
 これが日本の歴史史上一番、日本人が熱く政治を語った時期かもしれませんなぁ。

 土佐でも武市とか弥太郎が熱心に意見書を書いているのですが…。
 土佐の殿さんの山内どーたらいうやつが、いろんな人の意見をなかなかいい、とほめていて
その中に武市さんもあったんですね。
 そりゃあもう天にも昇る気持ちでしょう。
 弥太郎も出したはずなのですがなぜか話題になってない。
 …字が汚かったんだろうか…。でもまだ来週の予告でなんかあったから、読んでないだけ
かもしれませんけどね。
 頑張れ弥太郎!

 んで龍馬の家には龍馬から手紙が届いて、黒船がまたきたら外国人を自分が成敗する
的なことがかいてあり、家族は満足してんだけど、乙女だけは納得いかなかった様子。
 つか皆が気がつかないでこのねーちゃんだけが気づくってのも変な話ですが。
 さっそく乙女、手紙でダメ出しです。
 お前らしくない手紙、とばっさり。
 世の中を知るということは皆と同じになるということではない、自分らしい生き方をしなさい、と。
 龍馬は「わしらしい生き方とは何ぜよ」とまたまた悩みます。
 あれだ、未来から来た仁という先生を救うことだよ!(終わったよそれ)

 それで千葉道場にてまだ迷っていた龍馬はとうとう皆の前で、黒船を前に剣の修行が
役に立つとは思えない、と言い、先生も先生で北辰一刀流極めてんだから大人なかわし方
するかと思いきや、龍馬を叩き出しました。ええー?割と大人げないな!
 
 そういうわけで町をさまよう龍馬。
 お前五話目にしてもうプーじゃねーか!どうするんだ!
 後悔するならやるなというのに。
 なんかこう、思い切りが悪い部分がありますなぁ、龍馬。これはこれで人間らしくて
良いんだけども。
 迷いながら進んでいったんでしょうから。

 次はいよいよ武市や弥太郎も動き出しますね。

 
 次回「カツラップで攘夷がJOY!」
 絶対見てくれよな。


 


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