多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→真田丸


真田丸

第27話(16/07/10)

 今回は秀次がおかしくなっていく様子を丁寧に描いててなかなか面白いと思いました。
 こういう人いるよねって感じで。
 何を言われても悪い方にしかとらない人。

 さてのちの秀頼となる拾が産まれて、秀吉はにこにこです。
 ユッキーに、関白(秀次)付きとなれという。
 ユッキーは、まだ秀吉のもとで学びたいというけれど、秀吉は、自分は隠居する、だから秀次の
側にいてやって欲しいというのですね。
 世間では二人の仲が悪いと誤解されている、そんなことは絶対ない、自分にとってはかわいい
甥っ子だから、何とかしてやりたいというわけです。
 これは秀吉の本心だったと思いますね。
 だから、人の心にさといユッキーをつけて、いろいろフォローしてもらおうみたいな腹積もりも
あったんだろうなと。
 それで秀次のとこに行くユッキーですが、平野が「いいなー秀吉から秀次に乗り換えかー
うらやましいなー」とか言ってて、いい感じにむかつくのでこいつ縁側から突き落したらよろしいのに、と
思いました。
 加藤に井戸へ放り込んでもらうのもいいな。

 秀次はやってきたユッキーに、自分のことを秀吉はどう思っているのかと尋ねる。
 ユッキーは秀吉はあなたのことを頼りにしてますよ、というんだけど、秀次は、秀吉は自分を
関白の座につけたことを後悔してないかな、とかすげー心配しまくってて、ユッキーは、それだったら
自分で確認しては、というわけです。
 このころから被害妄想というか、先に先にと心配するクセがついちゃってんだなあ。
 もっと秀次があまり気にしない人だったら良かったのかもねえ。
 ええと…文ストの太宰さんみたいな?(腹黒過ぎて下克上やりそうだからダメ!)
 で、寧のとこにやってきた秀次。
 寧の下女にはきりがいますから、ユッキーと顔を合わせることになるんだけど、なんかチラチラと口
動かしててうざい。
 お偉いさん二人が会ってるんだから話があるなら後にしろよ…。
 
 秀吉、赤ちゃんを拾と名付けました。
 片桐が「お拾様〜」と呼びかけると、「『お』はなくていい、ぞんざいに扱う方がいいんだ」と言われてて
この人もう毎回やらかすのが芸になってるなって感じでした。
 ともあれ、その席に秀次がきていると、秀吉に呼ばれた。話があると。

 秀吉は秀次に、もう少ししたらこの日本を5つの国に分けようと思っていると話す。
 4つは秀次がおさめていいから、一つだけ、拾にやってくれというわけです。
 九州だけでいいからと。
 拾が物事がわかるようになった時に、「お前の国だぞー」と言ってやりたいと。
 もちろん成人して政治やれるようになったら、秀次から関白の座を貰い受けたい、それまでは
この一つの国だけでいい、という意味だったらしいんだけど、秀次めっちゃ深読みしてしまうわけなんですね。
 ここまでいったら本当にどうにもならんよ。

 で。
 きりですわ。
 またかー。
 ユッキーに、「秀次から側室にならないかと言われたんだけど」と打ち明ける。
 ユッキーはたいそう喜んで、おめでとうというわけです。
 でもきりは「本当のこと言っていいのよ」とか「初恋の人がよその人間のものになってもいいの」とか言ってて。
 は?
 ユッキーがあんたのことを好きな描写ってありませんけど。
 どこの平行世界に生きておられるんで?
 ユッキーが呆れてものも言えずにいたら、「じゃあ結婚はやめますね」とか言い出して、ユッキーが
「いやとめてない、側室になるべき」と。
 したら、待ってたのにとか言って飛び出して行くんだけど、ユッキー一切追いかけず。
 立ち止まってチラ…とかうざいから早く行けよ。
 恋愛フラグなんも立ってないから。

 というようなことがありまして。
 ユッキー、父のとこへ行きました。
 信尹がきてた。
 徳川のところを辞して、日本漫遊の旅に出るらしいですよ。
 食べ歩きか。(違う)
 ユッキー父は、この世はもう一度乱れる、おまえの力が必要だという。
 信尹は、いつでも呼んで下さい、と言いました。
 諸国漫遊してたら居場所わからんやろが!
 と思いがちですが、まあこのころは大体手紙を出して「今このあたりにいます」「何日ごろ
ここにつきます」みたいなことを知らせていたりしたので、使いを出す時に、そこらの宿を
目当てに行くというのがありました。
(宿場町だと大体ここらだろう、的なめどはつく)
 水戸黄門でも宿場の軒先に編み笠がぶら下げてあって、家紋が入っていたりしますが
あれですね。
 今でいう「歓迎 何々様ご一行」みたいな。

 話がそれましたが、信尹はこのあと、大坂の陣でユッキーとまた関わるそうです。
 ということは年末くらいまで出番ないのか…。←

 さて。
 秀次ですが、どんどん裏読みを始めています。
 自分の兄弟らに、九州を先にくれと言ったのは、自分が大きくなった拾を滅ぼすつもりが
あると思われてるからだ、とかなんとか。
 もういいよ…。
 誰か、鎮痛剤って書いてある棍棒もってないか。

 きりは秀次の娘さんに会ってますが(寧から言われて本をもらいうけにいった)、側室になる
のはお勧めしないと言われています。
 なんでや!そこでプッシュしとけよ!そしたら消えるフラグ立ったのに!
 くっそ…。

 秀吉は、秀次に娘おったやろ、あれを拾に嫁がせよう、そうしたら秀次も安心するはずだ、と
言ってます。
 秀吉はなんていうか、心配性の秀次のために、自分は別にお前をどうこうしようと思ってないから、
と手をつくして知らせようとしてるんだなあ。
 それを聞いた秀次は、これは信用してないからだ!みたいな深読みしてどんどん、ドツボに
はまっていってました。
 それでユッキーは、秀吉は能が好きだから、能をならってはと言い出す。
 ここで秀次「急な話だな」
 お前そのツッコミする余裕はあるんだな!

 というわけで、宇喜多秀家にならうことに。
 この人能の名人だそうですが。
 金吾がボーッとしているので秀次が声をかけると、小早川家に入れと言われたというのですね。
 ああ、小早川秀秋だっけ、のちの。
 豊臣ではなくなるという金吾に秀次は、ほーら始まった、こっちの味方をそぐつもりだ、とまた
被害妄想炸裂。
 こういうのがあったから秀秋は豊臣を裏切ったのかも知れませんね。
 で、そんな彼らを宇喜多が一喝ですよ。
 自分は秀吉に仕えているから、彼が地獄へ行けと言ったら喜んでいく。
 秀吉のために尽くすことが大事だ、なのになんでお前たちはいちいち命令に一喜一憂するのか、と。
 結局は秀次が秀吉を信頼しきれていないのが原因なんだよね。
 血のつながった親類なのに。
 確かにこの時代兄弟といえども裏切りとかあったから、わかるんですが…。

 そして能を披露することになりました。
 ところが、直前になって秀次の弟が急病で倒れる。
 代わりにユッキーが代役をやらされることに。
 気の毒…。
 んで能を披露するんですが、秀吉の顔がみるみるうちに曇りました。
 ユッキーが言葉忘れてつっかえたのもあるな。
 カンペくらい用意しとけよ。
 んで。
 秀吉は秀次に対してメチャクチャ怒ります。
 お前は関白だろ、他にやるべきことがあるのに何をしているんだ、と。
 完全に裏目に出ましたね。
 まあ秀吉が激怒するのはわからなくもないんですよね。
 秀次が立場追われるのではないかと気にしまくってるから、いろんな手をつくしてそんな
つもりはないよ、と伝えてるのに全部「これは追い出すつもりだ」と取られたら腹立つだろうし、
さらには仕事もせずこんなへたくそな能を披露されたらねえ。
 あと、ユッキーも「ヘタクソ」と怒られたけど、こっちはなんか愛ある叱り方だった。
 まあ彼の場合断れない立場ってのわかってるから、おまえも何してる、はならないんだと思う。

 で。
 ユッキーは病で倒れた秀次の弟の代理と聞いて秀吉、あいつらも何してるんだとさらに怒った。
 そらそうですわな…。
 この後寧が秀次に、秀吉はあなたにしっかりして欲しいんだ、自信をもって欲しいんだよと
フォローしてました。
 ただ、自信を持てることは何か、と言われるとそれは寧にもわからないから余計にまた
困るわけで。
 ありのままの自分を見せればいいという寧。
 そうか、アナ雪をやればよかったんだ…!→粛清

 三成が秀吉のとこにやってきて、朝鮮の兵引き上げのめどがつきました、と言ってる。
 秀吉はここでユッキーを呼んで、官位をやろうと思う、と言い出した。
 従五位下だそうです。
 よかったな、ゴイサギよりは下の地位だけどよかったじゃないか!(嬉しくない)
 ユッキーは、それは受けかねると言います。
 やっぱりゴイサギより下はダメなのか…。(ゴイサギ忘れろ)
 ユッキーは、自分にはよくできた兄がいる、その兄を差し置いて自分が官位をもらうことは
出来ない、と伝えるんですね。
 ただこれを秀吉は、ユッキーが自分にも欲しいが兄にもくれよと言ってると受け取ってしまった
わけです。
 ユッキーも馬鹿だな。
「自分はいいから兄に与えてやって」とでも言えばよかったのに。
 ともあれ、秀吉が、なんと欲深い奴だ、お前のような奴に官位はやらんとあきれ果てたとこへ、
秀次が割って入った。
 官位を授けるのは自分の役目です。ユッキーにやるかどうかは私が決めると。
 さらに、お兄さんについても自分はよく知らんから、調べたのちに、官位をあげるかどうか決めるわ、
とやるんですね。
 実にすばらしい采配だ。
 それを聞いた秀吉、そうだったな、おまえが関白だったな、任せると大いに喜ぶわけです。
 秀吉がこれをわざと仕組んだのかはわかりません。
(自分とユッキーとのやりとりを秀次が黙って見てるならそれまで、みたいな)
 でも、故意か流れかは置いといて、秀次がきちんと自分に対して意見を言い、関白としての役目を
果たそうとしたのがとても嬉しかったんだろうなあと思います。
 そういう風に、きちんと関白という立場で仕事やってくれるのが、秀吉は嬉しかったんだろうねえ。
 常に秀吉の顔色を窺ってる、とかじゃなくてね。

 さてさて。
 ユッキー兄の方ですが、京に行くことになったといい、稲に一緒に来いという。
 大名の妻子は京に住むのが習わしだからと。
 でも稲は断るんですね。
 稲が否…(それもうやった)。
 てかこの時代、こんなこと言うたらお家問題になりますで。
 徳川が真田に恥をかかせた形になるから。
 この後稲は、下女を呼んで浜松に帰ると言い出した。
 だからこんなことしたら大変なことになるのに…この人は立場わかってないな。
 まあ若い設定だからしやーないか。
 そこに呼ばれてやってきたのがおこうさんでした。
 彼女は、もっとつらい立場の人だっている、我慢しなければならないこともある、と稲をいさめる
のでした。
 帰るとこはもとからここしかないのです、と。
 おこうさんだって本当はつらい立場だもんなあ。
 
 さて、兄弟そろって官位を授かることになりました。
 ユッキー兄嬉しそうです。
 ここでユッキーは秀次から、聚楽第を新しくすると言われました。
 いろいろ使者とか来たりするから、豪華にしてビックリさせてやるんだと。
 まあ自信持てて良かったですね。

 そしてユッキー父に連れられて兄弟は秀吉に挨拶に行くのですが。
 ここでなんと秀吉がユッキー兄に、「ユッキーのおかげで官位もらえてよかったな」と
バラしてしまう。
 三成がそれとなく止めるも時すでに遅し。
 こうして兄は官位をもらった経緯を知ってしまったのでした。
 父は三成が引きとめて、伏見城の普請を手伝って欲しいと言われていた。
 敵を防ぐ手だてが欲しいと。
 秀吉曰く、海の向こうから攻めてくるやつらがいるかも知れんから、父の才能でもって、
伏見城を難攻不落の城にして欲しい、というわけでした。

 ユッキー兄は激おこ中です。
 父に、官位の話は知ってたのかという。
 父はどうやらユッキーから言われて知っていたらしい。
 ただ、父はこの通りなんで、もらえるもんはもらっとけばいいやんって感じ。
 病気以外は。
 父、うまいこと言うな。
 ユッキーは、ちゃんと秀次は真田信幸という人物を調べて官位をくださったのです、と
とりなすんだけど、怒り収まらず。
 まあ…兄ちゃんも「とりなしてくれたんだからいっか」でおさめることができない人なんでしょうね。
 ユッキーがもらった官位の名は、義経にあやかってだそうです。
 源頼朝を支えた義経のようにと。
 …その兄弟のちに対立しますやんか…義経、頼朝に軍差し向けられますやんか…。なんで
そんな人の名をあやかっちゃったの。
 なお、父はドサクサに紛れて伏見城の普請を兄に押し付けようとしますが、兄は「秀吉は父上に
命じたのです」と立ち去ってしまいました。
 で。
 父、ユッキーに普請をさせようとするもユッキーも断る。
 ところが彼は図面を見て仰天した。
 伏見城でも、謁見とか政をする間があって、これはやばいというわけです。
 秀吉としては、そういうこともあるかも知れないから作っとこう程度なんでしょうが、秀次が
これを知ったら、「やはり自分は邪魔者なんだ」ってまた被害妄想炸裂しそうだもんな。

 というわけで困っているのですが。
 父、兄のことは自分にまかせろ、だから…これ頼む、とちゃっかり普請押し付けていきやがった!

 しかもここに秀次がやってきましたよ。
 彼にしてみたら、きり見なかったか?と探してやってきたらしいんですが。
 なんでここにいると思うんだよ。
 寧のとこだろうよ!
 と、秀次はきりを側室に迎えたいことを話します。
 ユッキーはたいそう喜んで、良い話です、という。
 ここで秀次、図面に気付いた。
 そして、「やはり私はいらないということか!」とこじらせてしまいましたよ。

 ユッキーは秀吉に直ちに報告しました。
 やることなすこと裏目に出てると。
 でもさしもの秀吉も面倒くさくなったようで、あいつの心の弱さが治らない限りは、会っても
話すことはないという。
 そらそうでしょうなあ。
 どれだけ、大丈夫と言っても、秀次自身が「あれは嘘だ、自分を陥れようとしてるんだ」と
言い続けたらどうにもならんし。

 さらに秀次に追い打ちをかける出来事が。
 あの弟君が17歳で亡くなったのです。
 秀吉はその葬儀について隠密にすること、公にしてはならないと言いました。
 豊臣家の人間は誰一人立ち会ってはならぬ、とも。

 三成はユッキーに、拾が3歳になった、捨の享年と同じ年だから恐れているのだ、と
説明する。
 まあ気持ちはわかりますわ。
 寧をはじめとした皆もとりなそうとするけれど秀吉は、あいつの罪は2つある、この年(拾3歳)に
死んだこと、成長して拾のために役に立たないといけないのに死んだことだと。
 お前は仮面ライダーWの見すぎだ。(「さぁ、おまえの罪を数えろ」)
 
 秀吉は、死を穢れと考えたのでしょうな。
 いや今も昔も死を穢れと考える習慣はあるのですが、このドラマでの穢れの取り扱いは、
伝播するものだと考えられているんだなと。
 豊臣家の人間は葬列に参加してはならないと伝えたのは、その誰かからの穢れが感染
して、拾にくるのを恐れたんでしょう。
 残穢という作品がありますが、まさにあの考え方でしょうな。

 さて。
 秀次はこの秀吉の仕打ちにますます戦慄しました。
 金吾もショック受けてたから、関ヶ原で裏切る伏線できましたなあ。
 不安が頂点に達した秀次はある決断をしました。

 それから少しして。
 秀次がいなくなったと大騒ぎになりました。
 金吾が出てきてユッキーらに「秀次はもうここにはいない」という。
 その頃秀次は大坂城のきりのとこに言ってました。
 こいつと逃げようとするんかな。
 それならそれでいいんですが。


 次回第28話。
 「不覚…!この幸村、慢心しておりました」


 


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