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西郷どん |
第14話(18/04/15)
西郷どんでの井伊直弼という男は、したたかではあるけども決して無能だったり、私利私欲の
ために動いてるのではない、みたいなとこがえがかれてるな、と思いましたがいかがでしょうか。
急いで江戸に向かうことになった西郷。
熊本まで一緒にきた大久保は、熊本にいる重鎮とかといろいろ話せて勉強になった、と
いって西郷に感謝し、薩摩に戻っていきました。
え、江戸に一緒にいくんじゃないんだ?
単に知識を学びに熊本にきただけか?
そりゃ大久保には勉強になっただろうけど…。
一緒に江戸へって前回散々言ってたのなんだったんだ。
OP、なんかちょっと変わりましたかね。
1857年10月21日。
ハリスが強引に家定へ会いにきました。
今までは阿部がしれっと右から左に受け流していたものを新しくやってきた幕府側の
お偉いさんが無能になったと見えるな。
で、家定はハリスにあい、「幾久しく友好を」をずっと言ってるんですな。
なるほど、あれこれ言えないからこれだけ言う作戦か。
ハリスは戸惑っているけど、これはこれでうまいこといったんじゃないですか。
日米通商条約を結ぼうとしても一筋縄ではいかないぞ、と思わせるには。
まあ確か井伊が勝手に締結させちゃった気がするが…。
家定が篤姫のところにやってきて、うまくいったというのを聞いて篤姫、たいそう喜びます。
この子は本心から家定のことを思ってるんだろうなあ。
家定は篤姫とも「幾久しく友好を」と言う。
彼なりの精一杯の愛情表現だったのではないか、と思いますが。
家定はうつけのように言われてきたけれども、篤姫は一年経過し、次第に心を通わせる
ようになっていったそうです。
もう一年経ったのか。
でもこの家定はなんか愛らしくていいなと思いますよ。
西郷の方は薩摩にいる斉彬から、福井藩主のとこにいって、存分につかえろという手紙を
もらってました。
江戸のすべては福井に任せるらしい。
ここで、橋本とともに、慶喜を将軍にするためまた働くことになるようです。
幕府の方では水戸の斉昭が激怒してました。
今度の取りまとめ役の堀田がふがいないばかりに、ハリスに謁見を許してしまったのだ、と。
100万両くれたらアメリカに乗り込んでやるぞとか言うあたり、確かに水戸は過激派ですな。
その行動があだになり、幕府の中では斉昭はだんだん煙たがられていってるようです。
さらに、慶喜を次期将軍にするため、水戸が家定の毒殺を狙っている、という噂までどうやら
井伊側が流しているようで。
福井藩はそれをまずいと考えて、慶喜の説得をし、早く将軍になってもらおうというわけですな。
あのいつもの宿にて。
慶喜、西郷が一年振りにきてると知ります。
橋本と熱心に話し込んでいるらしい。
なんでこの宿で話をしてるんだよ…どっちかの屋敷でしろよ。
で、橋本は薄い本…もとい、慶喜の言動をまとめた本を作ったぞ、と出してくる。
同人誌じゃねーかよ!
慶喜がどんだけすばらしいかを示す本ですね。
それをやってきた慶喜が、全部父の作り話だ、こんなもん広めたら許さん、と破り捨ててしまった。
窓から投げてるけどあんた、宿のいい迷惑だよ…一部屋根にひっかかったし。
慶喜は、こんなどうしようもない俺が異国からこの国を守れるわけがなかろう、と言いますが、
橋本は、それは外国の脅威を知っているから逃げ回っているのでしょう、それが大事なんですよ、と
言いますね。
ただ慶喜は、ここではヒー様と言え、慶喜と呼ぶなら気安く話しかけるな、と。
これこのあと、律儀に西郷が守ってるので、とあるシーンがとんだコントっぽくなってしまってて
面白かったです。
あ、ここで橋本、西郷のことを「吉之助どの」と呼ぶようになりましたよ。
ニヨニヨしながら花瓶出してくるから何かと思ったら、花瓶の中にあの本の写しが。
まあどうせあると思ってたよ!
その頃、斉彬から幕府に建白書が出されました。
建白書というのは今でいう意見書よりはかなり強いというか、正面切って幕府に物申すという感じで
ケンカうるようなものです。戦も辞さない的な結構強い覚悟があります。
その内容は、今の混乱を乗り切るために、慶喜を早く次の将軍にしろよコラァっていうものでした。
水戸はニヤニヤって感じだけど、井伊側は紀州慶福が良いでしょう、と言う。
ただしこの子、まだ子供だから一人で政なんかできやしない。
つまり、井伊が後ろ盾になって政をやろうというのがすけすけなわけですな。
こっち側の言い分としては、たかが外様の薩摩がいちいち口を出してくるのがおかしい、といった
ところでしょうか。
堀田はどっちの味方だと言われてしどろもどろしてるけど、決めかねるなら「立場的に中立」とでも
言っておけばいいのに。そういうこともできないからダメなんだよ。
西郷はあの薄い本を書き写してるけど、この時代活版印刷なかったっけ。
あ、かわらばんは版画で作ってたんでしたっけ。
それだと書き写すしかないですね。
こんな時コンビニがあれば…!(コピー機)
宿を出て帰る西郷でしたが、以前慶喜を襲ってきた仮面の人間とすれ違う。
もう完全にこれおびき出してますやん。
普通の人ならそう考えるとこを西郷、なんも考えずに追っていったな…。
その先で、「一緒にきてよ」って言う人がゾロゾロ出てきたのでついて行く西郷。
招かれた先は井伊のとこでした。
まあそらそうでしょうな。
茶出されてますね。
西郷、警戒しつつも飲んで、うまいと言ってる。器も褒めた。
それが井伊にはちょっと意外だったようで、そういやお前篤姫の婚礼衣装整えてたっけな、と
思い当たる。
井伊は、慶喜には将軍が務まるとは思えない、と本題を切りだします。
西郷は、一筋縄ではいかんような人であれば、逆に異国の言いなりにもならないだろう、と
言う。
まあそれも一理ありますよね。
ただ井伊は「この男、わしに講釈たれおったぞ」と部下と話していて、なんかそういう、下の
人間の話を頭からバカにしてかかるのもどうかなと思った。
イエスマンばかり周りにいると無能になりますよ。
斉彬もバカにされて怒った西郷に、この国には変えてはならないものがある、という井伊。
それは徳川家であると。
250年もの太平を守ってきた徳川家を守ることが日本を守ることにつながる、と言いますけども、
徳川も最初は良かったけど、世襲制重ねすぎて弱体化してきてんだよ。
徳川が外国を受け入れるつーたらどうすんだろうね。
実際開国しちゃってるしこの先に。
井伊は更に、西郷に薩摩の内情を売ってくれという。
慶福が将軍になったら、お前家族を江戸に連れてきていい暮らしさせてやるぞ、と。
アホやな。
そんなん、西郷の逆鱗ですやん。
西郷は、薩摩までいったのか、家のことを調べ上げたのか、と激怒。
井伊ともあろう人間がこんな脅しをするのか、こんな腐った連中に守られる徳川が危ないという。
確かにそらそうだ。
そういうわけで西郷、立場ははっきり違う、と言って帰ろうとします。
部下が、タダで帰れると思ってんのかと言いましたが、そこは井伊が自分が招いた客だ、と
止めました。
まあこいつ一人見逃したところで、くらいの気持ちはあんだろうなあ、井伊。
ただ最後に、泥水を飲めと言ってましたから、この後の展開に繋がっていくんだろうなと。
井伊のやり方も、まっとうな人間に対しては逆効果だよなあ。
あからさまに敵を作っていくやり方だと思う。
大奥の方でも、建白書のことが知れ、波紋が広がっていました。
特にあのえー保寿院か、あの人が、慶喜は水戸の子、水戸は大奥にとっては不吉だ、と。
それでお付の人が「家定と篤姫の結婚も、慶喜を将軍にするための布石じゃないですか」と
余計なこと言ったもんだからますます激怒。
確かにそれ正しいけど、憶測でそんなこと言ったらあかんよ。
仲睦まじくしてるのにね。
篤姫の方も建白書のことを知りビックリしています。
実はまだ慶喜のことはまったく言ってなくて、それにしびれを切らしたのではないか、という
幾島ですが、このままでは篤姫の周りが敵だらけになってしまうと。
家定がここにやってこないのも、保寿院がお渡りを邪魔しているからではないか、と言ってます。
とか言ってたらきたよ家定。
まあ彼の場合誰が止めても行きたいとこに行きそうだし…。
家定に篤姫、ここで初めて慶喜のことを切りだします。
これからのことのため、慶喜を養子に迎えて、次の将軍として欲しい、と。
家定は一橋は好かないというも篤姫が、慶喜はこの国を守ってくれる、民も無事息災でいられます、と
説得。その言葉に家定反応します。
自分より先に死なない、というのがよっぽど大事なんだろうねこの人は。
そんでそこに保寿院がやってきて家定を連れていってしまうのだけど家定は、次の将軍は一橋にする、
慶喜にすると決めた、と宣言します。
やりましたな。
つーか家定即断即決かよ。
この家定の宣言で、世継ぎ問題が動き始めたのです。
宿では西郷と橋本が慶喜に、家定が宣言したというけれど、慶喜はどこ吹く風。
それと、出回ってるあの薄い本に文句言ったけど、西郷も橋本も懐から本取り出したの、シュールで
笑える。こういうの好き。
ふきのとこで慶喜寝てますけど、ふきは、西郷にああまで追いかけられるなんてヒー様は何者なん
ですかとか言ってました。
こういうとこでは正体は詮索しないのがお約束ですよ。
その夜。
ひそかに刺客がやってきました。
つかこういう宿、見回りする人おらんのか?昏倒させたのかな。
で、なぜ気付いていたのか知らんけど、布団に寝てなかった慶喜、人殺しだーと言って逃げます。
待機していた西郷、橋本が刺客と対峙。
あ、いや橋本は腕たたないんだから慶喜連れて逃げろって…。
2人が刺客とやり合ってる間に慶喜、まさにケツまくって逃げるわけですが、逃げる姿が堂に入ってるな…。
その逃げた先に、どっからきたのか先回りしていたさっきの刺客が。
あれ、西郷は?
と思ったら追いついてきた。
ここで西郷、慶喜がピンチと見るや、あの斉彬からもらった脇差で刺客をぶっさし、慶喜を守ったわけです。
西郷めっちゃビビってるけど、人を殺したのは初めてですか。
そういえばそうですな。
慶喜は結構冷静だった。
その後、川に死体を捨てるのだけど、橋本はあいつ前にも宿で話を聞いていたやつだ、という。
井伊の刺客だってのはわかりきってますな。
これだから嫌なんだという慶喜。
西郷は川に捨てた死体に手を合わせています。
慶喜はあんなのに情けをかけるなというけども西郷、あの人にも自分のように命をかけた主君がいて、
帰りを待つ家族がいるのだ、と。
それは正しいですな。
慶喜は、でもこれから世が乱れれば多くの血が流れるという。
橋本は、あなたが将軍にならなければこの国は外国に呑みこまれ、この国自体が死ぬと。
で、西郷は慶喜に、あなたの命とあの男の命は同じだという。
腹を立てる慶喜に対し西郷はなおも続けます。
でもあなたは多くの民を救える命をもっている。それでもまだ逃げるのなら、死んだあの男は
浮かばれません、と。
いい事言うなあ。
魂がこもった言葉だからこそ慶喜に届いたんじゃないか、と私は思いましたが。
そういうわけで翌日慶喜はとあるところに、西郷、橋本を伴って向かいました。
それは井伊の屋敷でした。
刺客を差し向けてきたから、何か言いたいことがあるんだろうと思ってきてやったぞ、と。
この人本当に度胸座ってんなあ。
井伊は、家定があなたを将軍に指名したけどそれでも断りますか、だったら慶福が将軍になった
あかつきには紀州の地を差し上げますよ、というんですな。
慶喜はいつからお前はそんなに偉くなった、お前になんで紀州に行けと言われなければならん、と
怒る。
つけあがるな、徳川はお前のものではない、お前の言葉には命がこもってない、と。
なかなかいいですねえ。
それで慶喜、「わかった、俺が将軍になろう」と宣言するのです。
かっこいいけどよく考えたらこれ、なれないフラグだな…。
そうして悠々と帰って行く慶喜。
ナレが、西郷、橋本、慶喜もチェスト―って言ってて笑った。
だんだん増えていくな。
次回第15話。
「光と影の将軍」