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西郷どん

第41話(18/11/04)

 川口が菊次郎に学問を教えていると、夜空に爆音がとどろきました。
 川口、こりゃ大砲の音じゃ!とびっくりして外に出ると、夜空には花火が。
 久光があげさせていたのでした。
 政府に対して腹立たしい気持ちをこのように表したものらしく、史実らしいです。
 うーん。
 ま、こういうことがあったからこそ、まげをずっと切り落とさなかったのかなあ、という
推測もできますね。
 
 さて廃藩置県が推し進められたあとも、政府では薩摩と長州出身の者が実験を握り、それ
以外の者は不満が高まっている状態でした。
 今の政府もそう変わらんがな…。
 で、海外への使節団の話が持ちあがる。
 大久保としては、海外に新しい日本を知らしめる、ということでした。
 ヅラも、昔どさまぎで結ばれた不平等条約の結び直しを目的としていた。
 西郷は、どうしても今いかないといけないのか、片付けることは山積みだというけども、伊藤は
今だからこそ欧米諸国を見て歩くことは大事なんだ、と。
 そうかなあ、国内が落ち着いてからの方がいいと思うけども。
 後藤らは不満ですわなあ。メンバーに入ってないんだから。
 そんで、大久保らが外国にいった時こそ自分らの好機である、と話してます。
 つか大久保もせめて平等に連れていけばいいのにね。
 そうすれば不満も抑えられたと思うのですが。
 
 西郷は民の不満が高まっていて、薩摩でも多くの侍たちが不満を抱えていることに対して、
今後天皇に各地を行幸してもらってはどうか、と大久保に提案します。
 天皇がきてくれれば民も不満を抑えることが出来るし、天皇にとっても良い経験になるはずだ、と。

 そういうわけで鹿児島に西郷からの手紙が届くわけですが、川口は読んで驚いてる。
 皆は字が読めないので何と書いてありますか、と聞くと川口、これは菊次郎への手紙だと
彼に渡す。
 お前が先に読んだんやろが!!!!
 …で、菊次郎が改めて読むと、外国に留学してみないかという手紙でした。
 使節団が女も子供も連れて行ってくれるそうです。
 これは良い試みですねえ。
 外国はこの頃やっとかな、女性にも学問の機会回ってきたような気がするので、その波に
日本も乗るというのは悪くない。

 菊次郎はどうすればいいか、と川口に尋ねますが糸は、自分で決めろと言う。
 皆は、そんな突き放さんでもというけども糸としては、周りに決めるより自分が決めて出した
答えの方が良いと思ったんでしょう。子供だから行動は大人が決めてあげる、というのは
違うと思うな。

 久光は大山たちに、薩摩中から「ワシが藩主として薩摩をおさめてほしい」という訴えが
山のように届いてるぞ、と怒ってました。
 そば仕えになった俊斉は久光の味方してるというか明らかにゴマすってんだなあ。
 大山たちはまげを落として洋装であったのも久光には気に入らない。
 まあ何でもかんでも新しいものがいいとは言いませんが、時代の進みが早すぎて
ついていけない部分はあったんだろうなと思います。

 その頃東京では西郷が、新八が天皇のそば仕えになったということでお祝いをしようと
していた。
 新八は何か言いたげなんですが、そこに信吾らが訪ねてきた。
 川路が外国に行くことになったというのです。
 警察のありようを見てくるって。
 西郷、大いに喜んで一緒に祝おうと言います。
 で、そこに半次郎もやってきて、陸軍に出世したと。
 名前変えたそうですが面倒だから半次郎のままでいく。
 西郷、あのイモ泥棒がのう、と笑って冷かしています。
 皆目出度いから一緒に祝おう!と西郷が言ってると新八が、自分にはとても務まらんから
別の人を推して欲しい、と言い出した。
 
 西郷、静かに語り始めました。
 川路の性格はポリスに向いている。
 その川路と相反しているのが半次郎だが、戦の際にはいつも先陣を切る勇気がある。
 だから信頼されている。
 新八は自分とともに島流しの憂き目に遭い、世の中の辛酸をなめている。
 でも明るい気性は変わらない。

 そう言われて意味を理解する新八がすごいですね。
 西郷は、だから適材適所の配置をしているよと言いたいつもりだって。
 で、新八が何か言おうとした時に腹が鳴ってて一同爆笑。
 前もありましたね。
 薩摩の中で対立して一触即発のシーンで新八の腹が鳴ってたの。
 まあこういう人だから何とかなるでしょうよ。

 そういうわけで西郷、改めて明治天皇に、相撲をとって欲しいだの、全国回って欲しいだのお願い
していました。
 いやお前、相撲はさすがにハードルたけーよ。
 斉彬と違って鍛えてないんだからさ…。
 公家はなんたることをと怒って、天皇を奥へ遠ざけようとする。
 しかし、しばらくすると天皇が戻ってきて、西郷の言う事はもっともである、力を貸してくれ、と
伝えるのでした。
 すごいね。
 公家の文句に対しては周りが、天皇陛下の御意思に背くのは不敬であると一喝した。素晴らしいな。

 さて、11月のことでした。
 岩倉使節団に勅命が下されました。
 天皇が立った!クララも立った!
 …ともかくですね。
 天皇が直接言葉を伝えていたからこれはすごいことだったんじゃないでしょうか。
 今まではおつきの人が天皇の言葉として伝えていたのを、自らが言ったわけだから。
 だから皆感動して涙ぐんでいたのかなって。
 
 岩倉は西郷に後の事は頼んだで、と言ってました。
 後藤らが動くだろうから用心しろ、何もするな人事も動かすな、と。
 西郷信用されてないな…。
 大久保も、今まだ税収も安定してないし、新しいことやる余裕ないしな、と言ってくる。
 それと西郷は、久光と一度話をしないといけないな、と思ってました。
 天皇きたらすごい感動しそうだよねえ。

 こうしてサンフランシスコへ使節団は旅立っていきました。
 その間西郷が留守の政府を取り仕切ることになりましたが、さっそく後藤らが乗りだしてきた。
 大蔵卿を設立しようぜ!というのへ井上馨が、政府の財政に関しては自分と西郷が任されてる
んだからそんなことはいらんと一蹴。 
 西郷も今は取り決めを守ることが大事で新たに何かすることはない、と言いました。

 西郷が戻って来ると、お房らが岡山で一揆があったとか、徳川の世の方がよかったと不満を
口にしていた。
 役人らが贅沢してるのも知れ渡ってたからねえ。
 で、西郷の姿を見て、西郷だけは違うの知ってるからね、と慌てて散っていくも、西郷も耳が痛い
話でしょうなあ。
 と、別府が慌てた様子で西郷を呼びにきました。
 行くと半次郎が山縣有朋に「陸軍の恥さらし」と今にも切りかかろうとしてた。
 陸軍の金を60万使い込んでたんですな、山形。
 山縣は長州の人間ですが、同じ長州の人間である、山城屋という店に肩入れしてて、そこに
65万(現在の金で150億円)の金を勝手に貸しつけ(おそらく返済は求めなかった)、その見返りで
存分に遊ばせてもらってたと。
 それが発覚して半次郎が激怒というわけでした。
 西郷は後藤ら皆を集めて、その前で山縣に役職を降りるよう命じました。
 しかしこれ調べてみたら、史実では大した追求はされず、人不足でまた復帰してるらしい。
 本当に明治政府ダメだなあ。

 早速問題が起きて悩む西郷の前に、俊斉が久光の使いでやってきました。
 薩摩の不満が高まってるというのを伝えるためでした。
 久光に県令(今の知事)になって欲しいって皆言ってるぞと言うも西郷は、それを聞いたら各県から
自分も自分もって元藩主が言ってくるからダメ、と退ける。
 西郷、いまさらもう後戻りは出来んのだ、と言ったうえで、天皇に日本中回って民の暮らしを見て
もらう、という計画を俊斉に告げます。
 俊斉もそれはびっくりするわなあ。
 久光にもあってもらう、ということになったら、いつまでも文句言ってるわけにもいきませんね。

 さて西郷家では。
 天皇と帰るよみたいな手紙が届いて皆びっくりしてました。
 川口なんか、これから天皇を見る日まで酒を断つと言い出したし。
 禊だって。
 すごいですね。
 あの川口にそう言わせるほど、当時天皇というのは本当に神様と同じくらいの立場の人だった
ということでしょう。

 明治5年5月。
 明治天皇が山口、長崎、熊本を巡航され、鹿児島にもこられました。
 久光、まずその服装にビックリしたようです。
 洋服姿だったから。
 なるほどねえ。
 そういえばこのころまげをおとされたんでしたか、天皇も。
 このあと西郷、久光に声をかけました。
 で、別室で二人で話をする。
 俊斉は面白くなさげだったな。
 久光が最終的に信用してるのは良くも悪くも西郷なんだ、って思ったかも知れないですね。

 さてさて。
 久光は西郷に、お前に言いたいことは山ほどある、と言った。
 でも一つだけ聞くと。
 これが、お前が斉彬と作りたかった新しい国か、今の国を斉彬が見たらどう思うか、と聞きます。
「字が小さすぎて読めない!」って言うんじゃね?(それハズキルーペな)

 西郷は、自分達には思い描いた新しい国の姿があった。時に久光をだまし討ちするようなこともしたけれど、
この国の腐敗一つ止められない、斉彬が見たらまた蹴っ飛ばされるでしょうなと語る。
 このままでは久光や戦争で死んだ者、徳川にも顔向けが出来ないと。
 そうしたらそれを聞いていた久光が、「このやっせんぼが!」と怒鳴るわけですよ。
 やりぬけと。
 頑張ってやって、それでも倒れた時にはこの薩摩に帰ってこい、後は若い者に任せろって。
 これからの新しい国というのは若い者のためにある、と。
 すばらしい言葉ですな。
 西郷も、ありがたく頂戴しました、と下がろうとする。
 久光も下がれ、というけけどちょっと待てと呼びとめた。
 どっちやねん。

 久光、最後に天皇の服にダメ出ししてた。
 あれはいかんって。
 まあ確かに…。

 ここのシーン思ったんですが、政府に入ってもう久光は自分の上司ではない、それどころか
自分の方が立場が上という接し方をしていた大久保と対照的に西郷は、自分がどんなに偉くなった
としても、(お仕えしていた)国父さまは国父さまである、という気持ちで接していたのではないかなと。

 西郷帰宅すると菊次郎が、留学を決めたと言ってきました。
 天皇の姿を見て心が決まったって。
 若い物にはあの服装はすばらしく見えたんでしょうね。
 ここが久光(古い時代)と菊次郎(新しい時代)の違いということなんでしょう。

 
 次回第42話。
 「人の短所を見るより長所を見つけられる人になれ」



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