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ドラマの高遠遙一という人
まずは失礼ながらルックスとか。
あの革ジャン(?)にサングラスといういでたちは、外見で「高遠遙一」を語るのなら成功していると
思います。
魔術列車の時のようなどこかおどおどした仮面を被る必要はなく、でもって「犯罪者」であることを
隠す必要もない。となれば、殺人を犯して逃走している、罪悪感を持たない人間という印象を出す
のに最適なアイテムではないかと。
まあ、サングラスは外されない方が宜しいかと思います…(苦笑)。
なんていうか、外すととたんに30過ぎのオッサンに見えてしまったのは私だけでしょうか。
次にドラマの内容を左右するといっても差し支えない(と思う)高遠さんのキャラクター。
1ヶ月経って思ったことなのですが、もしも私が「金田一少年の事件簿」という作品をまったく知らず
このドラマを観たとしたら。
高遠さんが出てきたところで、「うわっ何だコイツ!出てくるなり刑事を撃ったぞ。しかも逃亡犯かよ。
変装もしていないしコソコソしてない。指名手配犯なのに堂々としてる。罪悪感ないのか?」と多分
「高遠遙一」を「凶悪殺人犯」として位置付けたと思います。しかし、その後金田一君といろいろ話を
している。取引もしている。そしてもっとも信頼が必要な「犯人を追い詰める」行程の協力も依頼して
いる。
ということは、この殺人犯はちょっと他の犯罪者と違うのだろうか?
こんな感想を抱いたことでしょう。
そしてラストシーンでその効果は最大に現れます。
人を殺してもなんとも思わない高遠遙一が、殺人者の命を救うのです。それが気まぐれだったとしても、
「そうか、この人はそれなりにポリシーというものを持ってるんだ。誇りのある人なんだ」ぐらいは思って
見直したかもしれません。
高遠さんがいきなり剣持警部を撃つ。
それには、最後に高遠さんのイメージを変えさせるというトリックが仕掛けられていたのかもしれま
せんね。
好意的にとれば…(笑)。
藤井さんの演技もとても素晴らしかったです。ちょっと最終話の怪しい笑いはコケましたけど、誇り高き
犯罪者を最大限描写されたと思います。
そうだ、高遠さんってプライド高い人なんですよねー。
犯罪がらみのドラマをやるとすぐ、「子供に悪影響だ」とか「こんなことはあるはずがない」という苦情が
くるそうですが、まあ沢山の殺人がおき、罪を逃れようとする殺人者や逃亡する犯人の存在、そして
高遠遙一のような人間がいるマンガを本当によく再現してくれたものだ、と思います。
単に「人が死ぬから」という理由だけで「有害図書」とせず、キャラクター達が何を考え、何を思うのか
ということにもちょっと目を向けて欲しいなーと思いました。
何より今そうやって目くじらを立てている人の何人が、子供時代、雑誌に掲載されてたマンガの結末に
胸躍らせてたんだか気になるところです。
ちょっと話ずれちゃいましたけど、ドラマの高遠さんも「金田一少年の事件簿」の「高遠遙一」の一面
なんじゃないかなーと思ったです。
早く第2部を読みたいものです。
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