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乱歩R

第1話(04/01/12)

 江戸川乱歩を知らない人はほとんどいないと思うのですが、明智小五郎以外が
主人公である作品についてはいくつ読まれているでしょうか。意外と、後味が悪く
気味の悪いものや、有害図書指定をくらいそうな内容もあったりするものです。

 このドラマでは明智小五郎の孫だという、まるでどっかのマンガの設定を著作権など
主張されない範囲でパクりましたといわんばかりの人間が主役となります。

 さて事件は、あるアパートの大家さんが訪ねてくるところから始まります。なんでも
里美という女性がいなくなったため調査して欲しいとのこと。それはいいんですが、
日本一の探偵だから調査費がお高いとか、長引けばかさむとか、今頃ジッチャンも
草葉の陰でなげいておられることと思います。
 というか、探偵の孫だからいかにも探偵っていう設定はちょっと…。本当にどこかの
マンガを見習って、せめて普通のしがない社員とか(年齢的に高校生は無理そうなので)、
イヤミったらしい警視庁のエリート警視とか、実は犯罪者な天才マジシャンとかいう設定に
していただきたいものです。

 明智君は里美さんが働いていたという家具工房にいきますが、その先生とやらに会う
ことすらかなわず。ああ…なんというかこういうところだけリアルな現実ですね。ちゅーか
初対面でいきなり探偵と名乗ってしまう方も方ですが。
 しかしこいつだけだと大いに不安だと思っていたら筧さんが刑事役で出てきました。速攻
で名前を忘れたのですが、なかなか頼りになりそうな刑事です。
 で、小林少年というか高年といいますか、じーちゃんになった小林少年もいるので
多分頼もしい限りです。
 どうでもいいですが、えらそうに明智君に対してあれこれゆーておる、やたらとイスに
拘っているおっさんのポジションがわかりません。もしかして怪人二重面相の孫とかゆー
オチだったりするとちょっと怖いので、まあおっちゃんということに。

 明智君は工房で働いていた美弥子から話を聞きますが、あまりいい手ごたえはありません
でした。工房にはなんかでかい態度で取り仕切ってるおっさんがいるのですが、ハッキリ
言ってああいう人間は自分が一番弟子だと思い込んでいても実力はなく、威張り散らして
いる分嫌われるだけの人間です。つーか邪魔。どこにでもいますよねぇ、勝手に自分が
下っ端の中で一番とか思い込んで仕切り始める奴。お前が一番ダメだよ、みたいな。
ああいうのをのさばらせておくと将来、「先生の右腕」とか「ここには俺はなくてはならない
人間」とか言い出しますよ。

 なんかまったく話が進展してないんですが、明智君は小林高年からフェティシズムの話を
聞きます。ようするに○○萌えーとか言う奴ですな、簡単に言うと。んでそのために殺人を
おかす奴だっている、と。
 その頃美弥子さんはというと、先生の入ったイスに腰掛けてました。
 …すいません誰か、この話をもう少しわかりやすくっ!

 さて筧さん扮する堀越刑事がやってきます。字があってるか知りませんがまあいいや。
堀越刑事も令嬢失踪事件を追っており、それに佐藤工房が関わっているというのです。
でもって明智事務所の方では、明智君とはまた別の方向から工房を調べていた二人が
動き始めます。なんちゅーか…もしかしてこいつダメ探偵ですか。
 正面から尋ねて行ってはぐらかされている明智君より、なんや夜中にこっそり忍び込んで
いる大家さんとこのバカ息子の方がよっぽど探偵らしいですけど。
 
 でもって。
 えー誰が誰だかよくわからんのですが、何故か息子がそこにいると思ってまっすぐやってきた
大家さんは、工房に入ってイスの背もたれから死体らしき手が出ているのを発見、でもって
先生にも発見されて殺されたかどうかするという。
 いや、展開があるのはいいんですが、先生の部屋を迷いもなく探し当てた息子と、息子が
そこに来ていると考えた大家さんの方がどう考えても探偵に向いているような。
 明智君は美弥子さんを呼び出して気をつけてねって言いますが、逆切れされる始末。
いやホント、ダメ探偵でも実はヒントを得るとずばばばーって頭の回転が切り替わったりする
ものですが、もしかして最初から最後までダメ探偵でしょうか。かーちゃん情けなくて涙が
出てくらぁ。(一番泣きたいのは明智小五郎だ)

 悩む明智君に小林高年は、昔明智小五郎が解いた事件の話をしてみせます。犯人は捕まった
ものの、被害者は命を落としたこと、それについて「事件解決だけが探偵の仕事じゃない、
救える命はなんとしても救わなければならん、それが明智先生の言っていた事だ」と言います。
それはもしかして遠まわしな金田一一への皮肉なんでしょうかとか思ったりするんですが。

 さあ事務所のねーちゃんが有力な情報を持って帰ってきました。佐藤センセの母親が失踪
しているようなのです。国に帰ったと言ってますがその形跡はなく、本当の失踪か、佐藤が
行方を知っているか…。
 と、実に都合よく明智君、里美の部屋でメモを見つけました。それには12/29イス完成と
書いてありました。普通メモが落ちるとしたら机の上だと思うんですが、何故イスの下に
落ちていたかは不明です。ええきっと怪人二重面相があの世からそっと置いてくれたに違い
ありません。
 さて人間イスというものに思い当たった明智君。工房にやってまいりました。
 はいいんですが、お約束どおり、人質救出にだけ目が行って思い切り殴られて失神してる
あたりツメが甘いというか…これはコントですか?もう少ししたら藤井隆がホットホット!とか
やりだすんでしょうか?

 まあ危ういところで堀越刑事が助けてくれたんですが、ホンマこれ、江戸川乱歩が見たら
泣くぞ。
 さて人間イスから失踪していた人達を見つけ出した明智君は隠し部屋にいた佐藤先生を
見つけ出します。この佐藤先生、今にも「はいっ、なんですかぁー?三年B組ー!」とか
言い出しそうな口ぶりです。武田鉄矢さん、もう少し演技の幅を…。
 ちゅーか目の前で犯人に自殺されてるあたり、有名な名探偵の孫としてのお約束を最後
までちゃんと守ってくれています。いやーさすが日テレ。金田一少年の事件簿もよろしくね、
という遠まわし過ぎて全然気がついてもらえないメッセージも忘れていません。
 美弥子がまだ佐藤を尊敬しているあたり、堀越刑事は納得いかないようですが、それはほれ
歌にもあるとおりです。「愛なんてーいわばエゴとエゴのシーソーゲームあーあーあー」みたいな。
ちなみにせっかく直ったばかりのイスを、座って壊す辺りもお約束です。はっはぁあのおっさん
所長やったんですね。
 明智探偵事務所のはずなのに関係ないおっさんが所長とはこれいかに。
 さて次回笑点でお会いしましょう。(会わんし)

 てゆーか乱歩RのRってR-15指定とかのRですか?


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