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ストレンヂア |
10/4鑑賞
まず最初に悪かった点を。
いきなり中国語が飛び交うので戸惑うシーンとかがあります。
それに絡んで中国人なので、名前が聞き取りにくい。誰が誰を呼んでいるのかサッパリ
わかんなかった。
走る描写とかで、走っている人の視点で映像を作っている部分がいくつか出ますので、
まともに見ていると「酔い」ます。ちょっとこのカメラワークはやめて欲しかった。
悪かったのはこれくらいです。
これに気をつければ大丈夫かと。
つまり、これ以外はメチャクチャ面白い作品でした。
もう一度くらい見に行ってもいい作品です。
あーそれと、この映画の冒頭にいつものように映画のCMが流れるのですが、見ていて
思ったのですが、洋画は惜しみなく良いシーンをバンバン出していくけど、邦画は隠しすぎて
何の映画のCMしてんだかサッパリわからんってことですな。ま、洋画の方は出しすぎてネタバレ
してるなんてこともあんだけど、邦画に比べればまともだと思う。
ミッドナイトイーグルという邦画のCMしてたんだけど私はてっきり、山で遭難した誰かが
宇宙人と出会った話…だと思ったら全然違うんだもん。意味深なキーワード並べるんじゃなくて
ばちっと内容説明して欲しいです。
ベオウルフという洋画はすんげー面白そうでした。
さてさて。
えー、のっけから走るシーンですが、これが問題の、酔うシーンです。酔いやすい人は
注意して下さい。
子供が逃げていておっさんもついてくるのですが、その子供の名はこたろうというらしいです。
…ヅラ!?(ヅラじゃない、桂だ)
いや桂でもないんだけど。こたろう言いにくいから「こた」でいいかな。
ともかく、なんか逃げてて、こたはおっさんことしょーあん(祥庵)という人に、売れば金になる
という石を託されて、犬の飛丸と一緒に逃げることになります。
しょーあんは寺の人間が心配だからと寺へ戻っていきました。つかどうせ皆逃げてるから。
で、場面変わりまして山道を行くお侍さんらと、それを襲う山賊の図。
分は山賊にあるかと思いましたが、中国語を話す連中の強いこと強いこと。一瞬で撃退
しちまいました。この、金髪の男がもう一人の主役といってもいい、羅狼と言う男。うわー
思い切りツボなキャラですよ。愛想悪いわ目つき悪いわ不精ヒゲだわ。(いやけなしてるから)
つかこの人中国で育ったんですかね。刀の構え方が大陸だし、体術も使うのはあちらさん
独特の武術のはずだし。まあ出生はいいや。
ここで真剣白刃取りしてたけど、ジャンゴに続いて何、流行ってんですかあれは。
まあ彼らが何をしているのかはおいおい明らかになりますので。
そんでもって、えーとなんだっけ、赤池の国?まあ国の名前はどうでもいいが、こたちゃんの
話ですよ、と。
掘っ立て小屋から食べ物を盗んだりして、山の上の廃寺にて暮らしているこたと飛丸。
戻ってきたら知らない人が休んでおりました。
いやー、ここでびっくりしたのは長瀬さんの声のうまさ。絶妙な間の取り方があるんですよ、
セリフに。
なんてか、一気にセリフをしゃべらずにちょっと間をあけてからとか。これがうまい。
初挑戦とは言いますがかなり練習したんじゃないかと思います。
これはビックリした、マジに。
彼の演技は最初から最後まで違和感を感じるところがまったくなかったです。叫び声とかも
ヘタをすると無理して演技しているようなとこ出てくることとかあったりしますが、それがない。
一つケチをつけるとしたらこのキャラに渋すぎる声だった、というくらいでしょうか。
いやー彼はこの先声優としても十分やっていけると思いますよ、はい。
話がそれましたが、こうしてこたは、生涯の友ともなりうる「名無し」に会うわけです。この
名無しサイトで見たら本当に「名無し」って書いてあんだね。面倒くさいから武士にしようかな
と思ったけど…うーん、名無しで行くか。名無しと武士じゃ打ちやすいの武士なんスけど(笑)。
あ、侍がいいかな。ってこっちが文字数多いっての。
ともかく、こうしている間にもこたを探している侍連中が浜辺にせまってきておりました。
それは、今ここの国の領主が作らせている変な建物に関係があるようです。
その建物というのは、明の国からやってきた連中が領主に金をやり、立てているものの
ようですが、クギを使わずすべてを木材で組み立てるよう指定されているなど、まじないに
関係するもののようですね。ああいうのは金物を嫌いますからね。
ってかクギがある時代っていつよ。
こりゃあ…供物殿か何かかな。
こたは食い物を名無しに分ける分けないで口論してましたが、飛丸が自分にもらった
魚を名無しにあげちゃったので、渋々新しい魚を飛丸に。良い犬だなぁ。結構活躍
するのですよ、飛丸。
…ってかさ。廃寺からさぁ、炊事の煙が立ち昇ってりゃ大体誰もおかしいとわかるわけで
さぁ、そのせいで追っ手に見事見つかるんですけども。
そんでやってきた追っ手にこた、いきがってみせるが、あっさり蹴り飛ばされてドロップアウト。
アホか!?こいつはアホなのか!?
しかも名無しは名無しで、今煮炊きしてた米の入った鍋をおっかぶせてるし。
もったいないだろうがぁぁぁぁぁぁ!
現れた中国人を前にひるむ様子も見せず、巻き込まれて文句を言いながらも戦う名無し
ですが、腰に挿した刀を抜かずに戦いきりました。
ところが、庇った飛丸が毒にやられてしまったことから、やっかいな旅(名無しいわく)が
始まるわけでございました。ベベンベン。
この時点でこたは、お前のせいだとか、金だけ取って逃げる気だろとか、おおよそ寺で
育てられていたとは思えない暴言をはきまくりです。
私なら迷わず飛丸は医者に見せに連れていくけど、こたは置いていきます。
しょーあんからもらったあの石だかなんだかを報酬としてやる、ということにしてこたは
名無しとともに村へ。
この石はヒスイか何かですかねぇ。なんでしょうかねぇ。
にしても馬に乗っててよくもまあベラベラとしゃべれるな。舌かみますよ、馬が走ってたら。
で、名無しはこたのトークにうんざりしながらも、特徴のある鞍を埋めておけと命じ、
飛丸を医者に見せに行きます。
何とか助かりそうということでホッと一安心。いやー良かった良かった。
一方廃寺の方。
領主の配下と、明国の人間が一人やってきています。
そこに名無しが倒した、明国のやつが転がっていて、遺髪にするつもりなのか髪の毛を
切り取るのですが、えー、切り取った方の、あれ、誰だこいつ。名前よくわからんのですが、
ともかく配下とともにやってきた明国の奴は自分が配下に囲まれたのを見て眉をひそめます。
ここのシーンは見ていて???ってな感じでしたが、ちゃんと後で意味がわかります。
で、寺から火が上がっているのを村の人達は目撃します。
粗末な小屋を借りた名無しはそこに宿を取っておりました。
つか朝起きるシーンでびっくらこいたけど、寝るときくらいは、しばった髪の毛解きなさいよ。
ハゲますぜ、旦那。
んで、馬の鞍は埋めちまったもんだから新しい鞍を手に入れてこなきゃならんっちゅー
ことで市場に出かける名無し。それに対してこたが言ったのは「逃げる気か!?」って。
誰かこたを鞍のそばに埋めてこい。
村をほてほてと馬に乗って歩いてる明国の連中がやってきました。
あの金髪の羅狼と、彼を尊敬してるっぽい風午という少年です。この子最初女の子かと
思っちゃった。だって女性陣があまりにも目つき悪くてこわ…ゲフゲフンッ。
ともかく、彼らの会話では「あと4日しかない」とか「薬を飲んだら」「飲まない」というような
会話が出てきます。ここあたりは結構重要なキーワードだと思います。
ちなみに羅狼はその薬を飲んでいないみたいです。
さて名無しとすれ違いかけた羅狼、いきなり戦いを仕掛けています。
名無しの背負ってる鞍に向けてこれは小柄小刀とでもいやぁいいんでしょうかね、まあ
そういうものを投げつけたと。いきなり投げつける奴も奴だが、振り向きもしない名無しも
相当なものですねと。
このシーンはそういう、なんつーか実力を垣間見せるような重要な場面であると、私的には
思っていたりします。
つーわけで橋の上で戦いが始まりました。ああ名無しの被ってる笠が赤屍さんの帽子
みたくなったがな。
ところが、風午が、きんがいとどしが殺された、ということを告げてきたところから戦いは
終了ということになりました。そうかあの二人そんな名前か。
えー、名無しに殺されたのが、金亥(きんがい)、彼の死体を確かめにきて臣下に囲まれて
いたのが土巳(どし)とのことです。
どうでもいいけど「ななし」という言葉を変換しようとすると何度やっても「七誌」とか出てきて
すんごいうざいんだけど。なんだこの無能な変換は。
さてさて戻ってきた名無しに、こた怒る怒る。
お前が怒る権利はないんじゃないのかってくらい「遅かったから逃げたと思ってた」とか
「金で動く奴は信用できない」とか。お前が金で雇ったんだろうがボケ。
こたは、金で動く奴を誰が信じる、っていうけど、金で動くからこそ、支払ってない間は
裏切らないからまだ信用できるんだろうが。心の底から地位や名誉に興味ないというような
人間(剣心とか斎藤一とか、銀ちゃん)ならともかく、「あなた様のお役に立てれば私は地位などは
欲しくありません」って言う人間の方が恐ろしいわ。
まあこたはまだ子供だからわかんないんでしょうがね、それにしても感謝の気持ちが足りないと
思う。しばくぞコラ。
そんなに言われても名無し、ちゃんと犬の薬をもらってきてあげてるんですよ。
本当はやさしい人なんだねぇ。
さてさてお城にて。
明の国の連中が話し合っております。白ヒゲのジジイはびゃくらんって言うらしいんだけど
なんか漢字が変換できないからジジイでいいや。
ともかく、金亥の死体は確かに本人なんだけど土巳の死体が別人らしいと。ということは
土巳を死んだと思わせたい誰かが何かをしている可能性がある、ということを報告して
おります。いよいよきな臭くなってまいりました。
だから焼いたんだね、死体が判別できないように。けれども騙される彼らではなかった
わけだ。
しばらくして反省したのか、唐突にこた、謝っております。
まったくだ、私ならとっくにしばりあげて外の木に逆さにしてつるしておくぞ。
名無しは気に留めるでもなく許してあげているのですが、そんな彼も夜悪夢を見て
うなされて飛び起きています。
どうも彼の人生は剣心とか銀ちゃんに近いものがあるようです。過去戦場で人を斬り
まくっていたような。
何となくこの話雰囲気が「るろうに剣心」に似てはいるんですよね。別にパクリとかそういう
ものではなくて、悪い雰囲気じゃないし、いいと思います。
剣心が逆刃刀を使っている、銀ちゃんが刀から木刀に持ち替えたのに対し、名無しは刀を
ヒモでくくって封印しています。だからなんていうのかな、時が来ればまたためらいなく刀を
抜く可能性もあるということなんでしょうね。このあたりは本人の感覚の違いだから別に
「まだ殺すつもりか!」なんて言う気はないです。人を斬ってまで助けたいものがあるという
のならそれはそれでいいと思うし。
ただ、またトラウマにならないといいですけども。
で、名無しが馬を上手に扱うのを見ていてこた、またも憎まれ口。
「馬の機嫌とってどんな見返りがあるんだ」だってさ。
ええいお前の口に鞍を取りつけたろか。
馬は人を見ますよ、結構。自分の背に乗せるとなったらなおさら、その人間がどんな奴で
あるか見極めようとするし。
だから嫌なやつが乗ったら全力で振り落としにかかるし、ナメられるとわざとゆれるような
走り方したりもするし。
まあともかくこたは、馬に乗る練習をしなさいと。
一方領主のお城の地下。
おおお、土巳がいました。
臣下が彼を死んだように見せかけてこうして地下へ監禁しているのは、明の国の連中が
一体何をするつもりでやってきたのかを領主が知りたかったみたいです。
ってかお前知らずに許可出してたんかい!
それじゃあ明国の連中もナメてかかるわけだ…。
ま、ここでやっとそういう偽装の意味がわかりましたね。
結局領主も明国を隙あらば出し抜こうと思っていたわけです。
でもどんな拷問を受けても平然としている土巳に連中やや引き気味。
そこへ現れたのは、別にどうでもいいんだけど最後まで結構物語を引っ掻き回してくれる
役どころの、ヒゲのおっさんこといたどりさんでした。いたどりって名前だから、板鳥かと思って
たら、虎杖だって。どんな名前だ!初見で読めねーよ!
さて。飛丸も回復しまして、ここに留まる理由もなくなってまいりました。
小屋の前で名無しが何かを煮炊きしているのですが、それがもんのすごくクセーらしいです。
で、小屋を貸してくれているおっちゃん、市場に出かけて野菜を売ろうとしますがうまく
いかず。
トボトボ帰りかけたその道で、領主が出した「おふれ」を見ます。
曰く、犬を連れた子供を見かけ、知らせた者には褒美を出すと。
ああああ名無し、やばいですよピンチですよ!姉さん、事件です!(「ホテル」かよ!)
いたどりは剣の稽古をつけている時に、羅狼がやってくるのを見て、事故を装って
わざと木刀を投げつけるのですね。それを羅狼、スッとかわすかと思ったらこいつ、剣を
抜いて切り捨てやがった!なんだよ期待を裏切りやがって!大きなリアクションすんなよ!
…もしくは頭にズコッでも良かったんですが。(ギャグマンガ日和かよ)
で、いたどりは日本語がわかってないと思って挑発したい放題なんですが。
そういうのに限って相手に伝わっていたりするよね。
つか前に外国人の人と話していた日本人男性が、日本語わからないだろうと思って
日本語で仲間内とえらいバカにするようなこと言っていたら、実はその外国人日本語
ペラペラで、赤っ恥をかいたってエピソードを聞いたことあるのですが。
そゆもんだよなぁ。
で。
羅狼は土足で上がりこんで(脱げよ…)木刀を手にいたどりと立ち会います。
ここから後は場面転換したので描写されていません。まあおいしいとこは後で
いいわな。
小屋を貸していたじいさんが侍らを伴って小屋へ戻ってきた時には、名無しらは「世話に
なった」という板切れに書いたものを残していなくなってしました。
別に追っ手を知っていて逃げたのではなくたまたまなんですが、いやータイミングの
よろしいこと。
ちなみにここのやり取りで、名無しは読み書きが出来ないっぽいことがわかります。
こたが書いたらしい。
まあこの時代なら読み書きできる人の方が少なかったからねぇ。
いたどり、奥さんに(これ奥さん?)手当てしてもらっています。羅狼に打ち込まれたらしい。
ここの会話から、打ち込まれたのは2人目であったこと、一人目は戦でかつて戦った
名無しであることがわかります。
いたどりは彼を心が弱かったから戦うのをやめてどっかにいったんだろう、と言ってますが。
弱かったんじゃない、人を殺すのに嫌気がさしたんだ。
追っ手が迫っていると知らずに温泉場にやってきた名無しとこたはおきらくごくらく、と
いったとこでしょうか。
そこで名無しの体中に傷があるのを見てこたはびっくりします。
更に、髪の毛を洗っていた名無しのその髪の毛が元々は赤い色だったことにもびっくり
します。つまり彼は髪の毛を黒く染めていたのですな。彼もまた出生がわからない人
なんですね。
んで、あのくっさい臭いのは髪の毛を染める染料だったらしい。
大変だな。
風呂からあがりノンビリしているところへ、追っ手が迫っているのに気づいた名無し、
会話を続けつつ平然と撃退。すごいわー。こたはアドリブきかねぇなホントに。
ここでこた、2年前までは明の国にいたことがわかります。両親が死に、人買いに
売られそうになっていたところを、修業にきていたしょーあんに助けられこの国にやって
きたらしいと。
むむっ、何となくつながりましたな!
ちなみに追っ手だと思っていたら単なる山賊でした。山賊からもきっちり持っている金を
巻き上げる名無し。お前は鬼だ(笑)。
まあここに長居するのもやばいらしいと馬を使って移動する名無しとこたですが、砂浜を
走ったら目立つことこの上ないと思います。
一方忘れられていた明国の連中。
ジジイは儀式まで日にちがないことに焦っています。どうしてもこたを連れてこないといけない
らしい。
羅狼は、黙ってたらわかりゃしねーんだから別のガキでも使ったら、みたいな提案をして
いるのですが、ジジイは怒り狂う。いや別に妥当な案だと思うけど。
ほら、牛肉だってうなぎだって出自偽装の時代ですよ!?(やばいからそれ)
こちらもすっかり忘れられていましたが、土巳。
いきなり様子が変わった彼に、臣下の連中も引きまくり。どうやら、かなり前に羅狼と
風午が言っていた「薬」が関係していて、これがないとダメらしいんですね。
それでようやく明国の目的を吐いたと。
明国の皇帝は不老不死の材料を探していて、道士の占いにより選ばれた子の生き血が
それにあたると。それがこたということです。…確かに黙ってりゃ別の子供でもわからんな。
占いが間違っていたということにしちまえばいいんだしな!
そんで領主はその子供を先に手に入れて、明の国を好きなようにするとか有利な取引しよう
とか思ったんでしょうな。わくわくして命令を下します。
あー…すっかり忘れていましたが、こた、しょーあんに寺で待ち合わせみたいなこと言われて
おりました。つーか旅の目的としてそこがあるのをすっかり忘れていたよ。
そういうわけで寺にたどり着いたこたは、約束として名無しにあの報酬の石を渡して別れる
のですな。
なんだか嫌な予感がしますのぅ。
と、名無しのわらじのヒモが切れたー!縁起悪ぅぅぅぅぅ!
で。
やつぱり寺には明国の人間がおりまして、まんまとこたはとッ捕まってしまうわけです。
しょーあんも裏切ったんじゃん。何この坊主の風上にも置けない奴。
わらじを直してさあ行こうとした名無し、あの風午が操っていた鳥が旋回しているのを
見つけます。不審に思って馬を走らせるが、ギリギリこたを連れ去られてしまいました。
この時に、羅狼が前に投げつけた小柄を投げてみたけどあんまし意味なかった。
馬もやられちゃいましたよ、と。
そんで名無しはしょーあんに食ってかかるのですが。
今夜血を抜かれるとわかり怒り心頭。
んでもしょーあんも逆切れですよ。
お前が私の立場であっても見捨てただろうが、とか。死ぬのが怖いとか。
何言ってやがんだこんちくしょうが。
同じ死ぬなら守って死ねや。
名無しはそこにあった刀を一閃、しょーあんの袈裟を斬るんですな。
「犬畜生にも劣る奴に、坊主の袈裟はいらんだろ」と言い捨てて。
さて一方で、こたを手に入れつつ領主の裏切りをしったジジイ率いる明国メンバーは、
あの儀式の場所への移動を開始します。
あ、ついでに領主のところへ立ち寄った。
領主は気づかれたと思っていませんから、「通訳がおらんで困ってんだわーほほほ」みたいな
感じで歓迎しています。アホです。
羅狼は、寺で名無しを迎え撃った奴に話しかけられていて、「これお前のだろ」みたいな
感じで小柄を渡されます。で、そいつをどうしたと尋ねるんですが、こいつがアホで見栄張って
(名無しは)殺したとか言ってるし。バーカバーカ。
羅狼はこた抱えて儀式の場所に上がっていくのですが、ここは中国語で会話してます。
なんかちょっとかっこいい。
さて。
こっから最後の見せ所です。
領主が、いたどりの裏切りっつか野心によって、人質にされていたのにあっさり殺されたりとか、
(明国が、儀式の場へ入れさせないように、領主が人質だぞー近寄れば命はないぞーという
のですが、いたどり、部下に命じて矢であっさり射殺す)この戦いに勝ったら姫を嫁にしたいー
とか言ってたいたどり腹心の部下もあっさり殺されたりとか、もうクライマックスに向かってザコは
さっさと片付けるという気持ちまんまんでなかなか良かったです。もうなんか見せ場作る気ゼロで
かえってよろしい。
こたが殺される時刻は午前0時。ちなみにこの時点で名無しはまだ場にたどり着いてすら
いません。主役不在で戦いが始まっておりますがな。
しかも名無し、やっとたどり着いたと思ったら、燃えながら倒れ掛かってきたやぐらの中に
埋まっちゃった…。あれ?なんですかこのたどり着いた瞬間に強制退場みたいなの。
つーか主役、かっこ悪い。
名無しは意識朦朧とした中で、過去のことを思い出します。
勝ち戦で負けたほうの子二人を切り捨てなければいけなくて、迷っていたらその子が
「さっさと殺せ」みたいなことを言うんですな。その子の方がよっぽど勇気あった、みたいな。
結局彼は二人を切るのですが、恐らく戦いを捨てたのはこの後なんでしょう。
で、どう振り切ったかよくわかんないんだけど、ともかく名無しは刀の封印を解いて、こたを
助けるために立ち上がるわけです。
その頃飛丸はとっくにこたのところへ駆けつけておりました。犬早っ!
名無しに気づいた明国メンバーが切りかかってくるのですが、名無しこれを止まりもせず
切り捨てました。すごいよこの強さは。一歩たりとも歩みを止めずに切り捨てられるのは並大抵の
腕じゃない。
と、こういう見せ方をする演出好きです。
そんであとはまあいろいろ省いて、羅狼と名無しの一騎打ち。
あ、ジジイをやる前にちゃんと敬語で「心から感謝します」と、名無しのような強い人間に
会えたことを感謝してるのがなんか義理堅いというか笑えますが。
切り捨てた後「もう十分生きただろ」って敬語はぁぁぁぁぁぁ!
ちなみに戦闘中、羅狼「ますますお前が好きになった」と堂々のホモ宣言です。
(失礼だから)
羅狼の戦いの中で、この人がよくやっていたのがまず足を狙ってから切りかかるやり方。
動きを封じてからってのでしょうかね。本当にこいつ、剣術というよりは戦いで鍛えてきた
方の人間ですね。
んで羅狼を倒したわけですが。
羅狼最後に「刀で切られたのは初めてなんだが、剣の痛みは何か奇妙な感じだ」
って言って死んでいった。よくわからない言葉を残さないように。
まったく…名無しにあの薬を渡して「つかえ くすり いたみをなくす」とカタコト日本語で言って
みたりと、なかなかキャラとしては良かったんですが。
ともかく決着つきまして、二人はどっかへまた旅立っていったのでした。
私が名無しに名をつけるならば。
「叶」と書いて「かなう」かなぁ。
彼が戦いを捨てた時に望んだことが「かなう」ように。
多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→映画の感想レビュー→ストレンヂア -無皇刃譚-