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犬夜叉 鏡の中の夢幻城 |
12/24鑑賞
さて今回は…えー前回を5点と仮定すると今回は4.15くらい。あんまり、見逃しても
悔しくないかなぁというレベルでした。少しばかり話を広げすぎて、場面の変わりが
激しく、どっちつかずで終わってしまったような感じがあります。
前作が、すべての伏線がクライマックスに向けて重なり合い盛り上がっていったのに
対し今回は途中まで全員の行動がバラバラだったためでしょうか、いまいち盛り上がりに
かけた感じがありましてちょっと残念でした。(まあ観客のマナーが悪くて、そっちに
気を取られたというのもあるんですが…。頼むから静まり返ったシーンでガサガサパリパリ
大きな音を立てて菓子食べたり、ものすごい感動的なシーンで「キャハハハハ」と数人で
笑いあったりせんでくれ。静かに見ろよ…)
ただ、前回の映画よりはラブラブ度が高くていいと思います。ここはオススメ。
えー話に戻りまして。
ある崩れかけた廃屋で、鏡を見ている男が一人。朔の日で人間に戻ってしまった
犬夜叉です。何故隠れる必要があるのでしょうか。
と思ったら、そうです、宿敵奈落を珊瑚ちゃんと弥勒が追い詰めていたのです。かごめ
ちゃんが外に出ます。
なんつーか、えらい簡単に追い詰められてるんですが、奈落。なして神楽とかあの鏡の
ねーちゃんは助けにこないのでしょうか。不自然です。リストラされたんでしょうか。
それはそうと奈落を追い詰めはしたものの、奈落は最終形態に変化、そらーもうおめぇ
そのデザインは牛鬼パクッたろというくらいセンスのないデザインなのですが、足がいっぱい
あるのでお気に入りみたいです。あー、そーいえば確か「鬼蜘蛛」でしたっけ、人間だった
頃の名前は。戦国時代だからまだいいですが、今の時代そんな名前をつけているのは
暴走族ぐらいのもんです。
かごめちゃんが追い詰められ危機一髪という時、白々と差し込む朝日が。犬夜叉が
元に戻ったのです。
こうしてあっさり奈落は倒されました。弥勒の手の風穴が消えたところを見ると本当に
奈落は滅ぼされたようですね。
ちなみに、殺生丸の出番はここの一瞬だけですので、ファンの方はまばたきしないように
見ましょう。これを逃すともうどれだけ見ても絶対出てきません(泣)。まるで聖闘士星矢の
映画第3作目「真紅の少年伝説」で、たった一言作中で「紫龍」というためだけに呼ばれた
春麗の声優さんのようです。
しかし、奈落から生れ落ちたという神楽と神無が生きているあたり、奈落死亡説はかなり
うそ臭いと見て間違いないと思われます。だって死んだと噂されたつぶやきシローとか
志村けんとかまだピンピンしてますし(そういう問題ではない)。
さて。つかの間の平和を楽しむかごめちゃん達。温泉でのんびりです。と、そこを
覗いている不届きな輩が。弥勒が注意しようとしたところ珊瑚ちゃんに見つかってしまい
覗きの犯人に。その音を聞きつけてやってきた犬夜叉も「おすわり」攻撃を食らいます。
あれですね、日頃の行いがものをいうというやつですね。
この覗き、かごめちゃんのことを天女と言っていましたが、何を血迷った何故いきなり
天女だと思ったのでしょうか。
その頃神楽と神無は山の中へ。神無は何かをよみがえらせようとしているみたいです。
一体何をしようとしているのでしょうか。
霊峰富士。その名の由来は、竹取物語に出てくる不老不死の薬を捨てたことから「フシ」
を富士に当てはめたとも言われています。
実際は諸説もろもろあるというのが本当のところで、もう少し粋な説を取り上げるとすれば、
万葉集におさめられている歌に「なまよみの 甲斐の国 うち寄する 駿河の国と」という
ものがあります。これの「よみ」と「かい」が富士山に結びつくとされています。よみは
黄泉の国、かいとは卵のことを指し、甲斐の国は不老不死の神仙の地で、「死者のよみ
がえる地」と考えられていました。その国に境を接する山、すなわち富士山が、「不死」
「よみがえり」の山として位置付けられていったという説があります。
今までさまざまな作品で、火口に物を投げ入れられたり、噴火させられたり、地下に
基地があることにされたりと、とても霊峰のような扱いを受けているとは思えませんが、
ともかく、昔の人は雅な歌を詠み、富士山をあがめたわけです。
なにやら古典の時間のようになってしまいましたが、そのふもとに眠る封印を神無が
解きます。その鏡の中には「神久夜」と名乗る若作りオバサンきれいな女の人がいました。
自らがこの世によみがえるために必要なものが5つ。それは、竹取物語に出てくる、
かぐや姫が求婚者に要求したとされるものでした。
この神久夜の正体とは一体何なのか気になるところです。(出番の無い楓ばーちゃんじゃ
ないことは確かですが)
それぞれが、自分のふるさととも言える場所に戻っていき、かごめちゃんも現代に
戻ってきていました。
ところが何故か犬夜叉もやってきて、また大喧嘩に。
しかしかごめちゃん。「私がいないと何も出来ないくせに」というのはどうかと思います。
あなたと犬夜叉の関係はギブアンドテイク。守り守られです。自分だけが何かをして
あげているというのは大きな勘違いですよ。あまり連呼しない方がいいと思います。
それはそうと、そのケンカの様子を証明写真にしてしまう、かごめちゃんの弟も
なかなか心得ていると思います。さらにその恥ずかしい写真をロケットペンダントにして
ちゃっかり犬夜叉に渡すかごめちゃんもかごめちゃんですが。最近の子はしっかりと
いうかちゃっかりというか。
そんな犬夜叉とかごめちゃんの前に、いきなり現れた神楽。まあ見ていて恥ずかしい
2人を邪魔したくなるのは独り者の常ではありますが、今回は何か様子が違います。
神楽が持ち去ったのは犬夜叉の衣。「火鼠の衣」です。そういえば神楽は、蓬莱の
玉の枝、竜の首の玉などを富士山の湖に沈めていました。それらが封印を解く鍵の
ようです。
ところでしょーもないツッコミなんですが、竹取物語は奈良県が舞台とされているハズ
なのですが、富士山に封印されてていいんでしょうか…まあ…それについてはラスト
あたりで明らかになるということで。
ちなみにもう少し突っ込んでおくと、竹取物語の時代は、壬申の乱が起きた頃と
されています。かぐや姫の求婚者の名が、壬申の乱に関係あるからですが、それから
場所を考慮するにしても、やはり奈良県は大和の国が舞台であると推察されます。
まあテストに出たら得したと思って下さい。
さっきから脱線しまくってますが、どーやらこれからしても、神久夜とは竹取物語の
かぐや姫の名をかたった何者かであることはハッキリしてきましたが、その正体はまだ
明らかにはなりません。
どーでもいいですがこの神久夜って人、人と会話するのにいちいち和歌を詠まなきゃ
ならんのでしょうか。昔の人は一味違うとはいえ、普通に会話した方が楽だと思うん
ですけど。きっと寺子屋の通信簿では、国語と体育が甲乙丙のうちの甲で、美術は
丙(だってセンスが…)、評価の欄には「和歌をたくさん覚えているのはすばらしいですが、
みんなと和歌で会話しようとするのはやめましょう」とか絶対書かれてると思います。
えー他の和歌は忘れたんでこれだけ。
「逢ふことも なみだに浮かぶわが身には 死なぬ薬も何にかはせむ」
現役の学生さんはもちろん意味わかりますね?…そこ、顔を伏せない。
意味は、「もう二度と会うこともないかと思うと、流す涙で体が浮くほどであり、不老不死
の薬も何の役に立とうか」という意味です。かぐや姫に振られた帝が詠んだものですが、
「不老不死の薬飲んで都を統治しろよ」とか思った私が和歌を詠むのは無理な話でしょう。
琥珀と再会した喜びもつかの間、珊瑚は神楽に襲われ、その結果琥珀が持っていた
「燕の子安貝」が奪われてしまいます。彼は何故、このようなものを所持していたので
しょうか?
そして襲われた村の少女から「仏の御石の鉢」を預かっていた桔梗も、何故かおとなしく
それを神楽に渡してしまいます。
神楽は不審そうな目を向けますが多分それは、奈落無き後は生きながらえても無駄な
こと、どうにでもなれという、桔梗の複雑な女心だったのではないかと思います。
桔梗と神久夜、女の意地悪さを勝負させたらいいトコ行くと思うんですけどね。まあ年増
なのはどっちもどっちってことで。
そしてとうとう、神久夜の封印が解けました。自分の城だという、夢幻城をも蘇らせる
神久夜。どうでもいいですがその建物、建造物建築法にバリバリ抵触していると思います。
先ほど、景観が悪くなった、マンションの7階から上をけ削れという判決の下った一件が
ありましたが、岩から上全部削れとか言われないうちに、何とかした方がいいでしょう。
さてさて。犬夜叉とかごめちゃん、七宝は、道で絡まれている男性を助けます。その名は
北条秋時。彼は先祖からの教えに従い、天の羽衣を富士山の火口へ焼き捨てに行く
途中だったのです。
その夜。幾夜も続く満月を見上げている犬夜叉とかごめちゃん。
かごめちゃんは流れ星を見上げて、ある願いをします。
なにやらいい雰囲気ですが、そういう時に現れるのが大体敵です。こいつらは上から
タイミングを見計らっているとしか思えません。もっとも、ちゅーでもしている時に出て
こようもんならもっと怒られそうですが。
そこには、完全復活した神久夜がいました。応戦する犬夜叉を助けようと、破魔矢を射る
かごめちゃん。
神久夜はそれを、明鏡止水の法を使って跳ね返しました。
このままでは犬夜叉にあたってしまう。
北条君が投げた天の羽衣も役に立たず、矢はかごめちゃんの背に刺さりました。
かごめちゃんと羽衣を連れ去られて怒り心頭の犬夜叉。
北条君に教えられて夢幻城を目指します。
まあ次のシーンではいきなりついているあたりすごいなぁと思いますが、流石に時間が
足りなくなってきたのではと思われます。
そこで珊瑚ちゃんや弥勒達と合流し、夢幻城を目指すことにします。彼らの目の前で
湖の中から姿を現す城。すべてのアイテムを手に入れた神久夜が完全復活したのでした。
ここで、神楽は神久夜の正体に気づきます。
天女を食らい、不老不死の力を得た妖怪ではないかと。すべてのアイテムは、中国
陰陽道の木火土金水にならったものであると。
そう、神久夜はかぐや姫などではなく、ただの妖怪だったのです。それが年増と言われた
か何かしたかで逆切れ大暴れ中だったのを、弥勒のじーさんが封印したのでした。
つーか、神久夜の唱えている呪は陰陽師が妖怪を封印する時に使用したり、邪気払い
の時に使用したりするものなんですが…。まあ高等妖怪になると、そういう呪も扱えると
言いますから多分自分は大丈夫なんでしょう。コブラが自分の毒で死なないのと同じこと
ですねとか言おうと思ったのですが、ヘビも種類によっては、同種族とのケンカで噛まれる
と死に至ったりすることがあるそうです。うーんマンダム。
とりあえず神久夜は呪の内容からしても大陸妖怪であるようですね。大体神久夜なんて
当て字どこの暴走族ですかって感じですが、漢字の国、中国から来たことを考えると、
案外、当て字のセンスの無さを笑われて日本に来たのかもしれません。正体を神楽に
暴かれてから戦闘服になったのですが、その衣装がまるでエビをはっつけているように
しか見えないことといい、やはりセンスの悪さは致命的のようです。
ちなみに、「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」は3度唱えて名前と生まれ年、痛い
箇所を唱え「どうぞ痛いところを治してください」と言った後、急急如律令と唱えると、
痛いのが無くなるという呪です。まあ「痛いの痛いのとんでいけ」の陰陽道版です。
こんなん神久夜にとなえてもらっても、嬉しくもなくともありません。むしろひどくなりそうです。
さて、神楽と神無を湖の底に沈めた神久夜。犬夜叉らと対決です。
神久夜のもとへたどり着きますが、彼女の使う「明鏡止水の法」によってすべての技が
跳ね返されてしまいます。とらわれたかごめちゃんはそれを見守るしかありません。
そればかりか神久夜は、犬夜叉の妖怪の部分を目覚めさせようとします。
犬夜叉のもとへ駆け寄ったかごめちゃん。
その叫びは届くのでしょうか。
かごめちゃんの呼びかけで、人間の心を取り戻した犬夜叉。
再び神久夜との対峙です。
しかしその時。
琥珀の体から奈落が蘇ったのです。やつは復活の時をうかがい、神久夜を取り込んで
不老不死になろうと機会を狙っていたのでした。
もはや三者三すくみとしかいいようがありません。
ヘビとカエルとなめくじが三すくみで動けなくなっているようです。
ちなみに奈落さん。
そろそろ服を着ないと、これからの映画で出番削られると思います。いつまでも変態
丸出し親父なのはどうでしょうか。裏路地の露出狂だってコートくらい羽織ってますよ。
明智警視の頃はこんなじゃなかったのに…。(関係ないし)
神久夜を滅ぼし、奈落の目的をも退けた犬夜叉たち。
やっと平和が戻ってきました。
奈落は復活してしまいましたが、かごめちゃんはもう少し犬夜叉達と一緒にいることが
出来そうです。
それが、かごめちゃんの願いなのだから。
今日も元気にかごめちゃんの声が響きます。
「犬夜叉、おすわりっ!」
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