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ハプニング |
7/27鑑賞
えーっと、この監督のファンの方とか、この作品が好きな方には本当に申し訳ないの
ですが。
シックスセンスとサインでやめとけばよかったのに…。
これ本当に同じ人が作ったの?っていうくらい、ひねりも何もないです。
サインは最後に「それか!」というものがあるけど、これは最後まで「で?」という雰囲気
でした。ひどすぎる。
まだインベージョンの方が面白かったですよ。いや比較しちゃ失礼だけど。
つーわけでこれは、気が向いたらDVD旧作レンタル程度で十分だと思います。
さてさて。
とある公園から異変は始まります。ひっろい公園やのー。アメリカって公園というと
ちょっとした団地なみの広さありますよね。
場所はニューヨーク、セントラルパーク、8:33AM。
ベンチに座っている女性2人がいて、ひとりが顔をあげて、小説をどこまで読んだっけ?
と変なこと聞いてるんですね。平然と答えてる方も方ですけど。
だってこの人が今読んでる小説をどこまで読んだかなんて相手にはわからんやろ。
まあともあれ、公園の向こうから悲鳴が聞こえてくるんだけど、それにも反応する様子は
なく、聞いた方はヘアアクセサリーでのどをついて自殺。
公園を歩いていた人たちも立ち止まっていました。
で、そこから3ブロック離れた工事現場で、人が上からどんどん落ちて来て自殺してる。
そんなこと天気予報では言ってませんでしたがな。
っていうかこの落ちてくるのに当たったらたまったもんじゃないな。
一方、フィラデルフィアでは科学の先生が講義中。
ミツバチが姿を消したという現象が今起きていて、生徒にそれの原因を尋ねてるんですね。
生徒はいろいろ答えてるけど、ひとりが、自然界で起きることの答えは完全にはわからない、
といいこと言ってました。先生も褒めてます。
確かに科学で説明できないことは沢山あるものね。
うーん…私なら、避難かなと推測します。
とある種がある時忽然と姿を消し、死骸・死体がまったく見つかっていない、現時点の知識で
説明づけられないということであれば、その生物が本能で感知した危機があるんじゃないのかなと。
少し様子を見てその他の生物もいなくなっていくようであれば大規模な災害を疑った方が
いいかも知れませんなぁ。
まあそんな講義をしておりますと、彼ムーアは副校長に呼ばれます。
彼だけでなく全部の先生が集められていて、これからハリーポッターの世界に入るのかと思ったら、
セントラルパークでテロが行われて沢山の人が死んだ可能性があるので、生徒を帰宅させるように
とのことでした。
こういうことは生徒ってのは目の前で起きないと危機感ないもんですから、そりゃあ喜々として
帰りますわなぁ。
つか9.11のこともあるし、テロには敏感だし対応すばやいよね。
で、帰るムーアに同僚が声をかけているから何かと思ったら、ムーア、奥さんとうまくいってない
みたいです。ギクシャクしてるっぽい。
でもそれはいくら親友だといっても指摘することかなぁ。プライベートなんだから口はさむことじゃない
ような気がするのですが。
ともあれムーアはその親友ジュリアンに誘われて、彼の実家の方へ奥さんとともに避難
することにしました。
家ではその奥さんアルマが、携帯からの着信にそわそわ。
ジョーイって名前が登録してあるんだけど、これは浮気相手か何かでしょうか?それにしては
挙動がおかしい。これの理由は後でわかります。
この二人はギクシャクしたまんま駅に。
っていうかさぁ…今は避難するのが先っていうか、電車の時間きちゃうから下らん口論
しとらんで早く乗り込めばいいのに…。
結局アルマは一人離れた席に乗りたいといってさっさと行ってしまいます。
ジュリアンの方は一人娘ジェスを連れていました。奥さんは渋滞に巻き込まれて、遅れて
合流するとのこと。嫌な予感がしますなぁ。
この後のシーンで、渋滞で進んでいない車の列に話しかける警察官。
彼が突然銃を取り出して自殺するシーンがあります。
これがCMにも使われていたやつですな。
なぜいきなり自殺したのかはこの時点ではわかりませんが…映画見終わった後で思い返して
みると「犯人」はしっかり映されていたわけです。そういう伏線みたいなのは認めるけどさぁ。
電車内であれこれ情報を得ていたムーアは、ニュージャージの公園でもまた始まったと聞いて
心配顔。ジュリアンの奥さんも心配でしたが、電話でプリンストンに向かっているといってひとまず
安心ですが…。
いったい何が起きているのかはわかりません。
こういう、突然人々が死んでいくようなことが実際起きたらどうするでしょうかね。
昔、明日で地球が滅ぶことになったらどうするか、系の小説が流行ったことがあります。ミレニアム
前のことですね。
結果はそれぞれだったけど、私は恐らく普通にしてると思うなぁ。そりゃウィルスとかで避難して
下さいとかいうのならともかく、どこにいても死ぬというのなら多分何もしない。面倒くさい。
順調に移動していた電車が、とある田舎駅で突然に停車してしまいます。
聞けば会社の応答がなくなったとかで、それならとりあえず終点に行けばいいものをなんで
こんなところで止まってしまうんか。
まあ文句言っててもうごかねぇものはうごかねぇので、仕方なくムーアらは移動します。
小さなドライブインみたいな店があったんだけど、電車に乗ってた人数百人が一斉に
そこへ向かったもんだから大混雑してんですね。
心配そうなジェスにムーアは指輪を貸してやってそれをはめさせ、励ましてます。なんか
気分で色が変わる指輪らしいです。あー昔体温で模様が浮かび上がったり色が変わる
っていうのが流行ったなぁ。
ついこないだ、部屋の中に幽霊がいると色が変わるセンサーみたいなおもちゃを見かけた
んですが、そんなもん変わったら怖いからもってられるか!
あと、見知らぬ人が、動物園で撮られた動画が送られてきたとかいって見せてるん
ですけど。
それ、ライオンのオリに人が入って喰い殺される動画なんですね。
…そんなもん撮影して送ってくる方も方じゃないですか?
人が自ら死んでる、おかしいって連絡すればいいだけじゃん。こんなん撮影して送って
くるのって趣味悪いよ。
そんな中テレビでは、ムーア達が今いる場所が、パニックの起きている地域のど真ん中で
あった上に、大都市から田舎町に異変が動きつつあると報道され、店内にいた人たちは
あわてて外に逃げていってしまいます。
車に乗せてくれないかと頼もうにも皆逃げていく。
ようやく近所の親切な人が車に乗せてくれるということだったのですが、ジュリアンは妻が
連絡がとれなくなって心配だから、プリンストン行きの車に乗って行くといい、ジェスをムーアに
託して行ってしまいます。
映画的にはこれ今生の別れですよね…。
一度でいいからこういうので、最後再会できるっていうのを見てみたいんですが。あーでも
それだと「安易な展開」とか言っちゃうかもですね、私。
つーかさ、奥さんがジュリアンに駅で合流できなかった理由が、ジェスの誕生日祝いを
買ってたからだって。
気持ちはもちろんわかりますよ。でも危険で避難している時に誕生日祝い買ってて避難が
おくれたら、元も子もないと思うんですけども。
これ銀魂だったらネタになるんだろうけどなぁ。避難する時に真面目に、非常食として
大福を持っていこうか最中を持っていこうか悩む銀さんと、それに突っ込む新八。その後ろで
冷静に「銀ちゃーん、最後の電車行っちゃったある」と言う神楽。
いや別にこの映画を茶化すつもりはないんですが、見ながらそんなことを考えてました。
ともかくそのジュリアンが行ったプリンストンでは、道路で人が首をつっているという
有様で、ジュリアンは数学の教師らしく、同乗者のパニックを鎮めるべく数学の問題を
出してます。こういう機転が利く人はすごいなぁ。
…まあでもジュリアンも結局異変に巻き込まれて自殺してしまうんですけどね。
なんだこの展開は。
ムーアらも車で避難していくのですが、道の先に変なものを見つけてムーアは静かに
車を停止してもらいます。双眼鏡で確認してみたら人の死体が転がってる。
こりゃあいかんというので別の道を行こうとしたら、軍の人がやってきて、この先の軍の
施設でも人が死んでいてどうしたらいいかわからずにやってきたと。そのうち、あちこちから
車がやってきて、どの道も死体だらけだということになります。
…もう道なき道を行けよ。
というか軍に戻って戦車持ってきてそれで行くしかないんじゃないスか?
ヘリとか。
そういうわけで皆集まってあーでもないこーでもないと情報交換をしている時に、
ある女性がプリンストンにいるという子供と連絡をとっているのだけど、その様子が変。
ということでムーアはこれまでの経験から導きだした、植物が化学物質を放出している説
によって、植木のある窓にも近づかないようにと電話で忠告をします。
けれども遅く、電話の向こうからは自殺をしたらしき音が。
あーもうどうしようもねーわなー。
ムーアらを車に乗せて来てくれた人は苗を育てる農家の人だったんですが、その
人が、「植物は敵を選んで威嚇することができる。進化も早い。異なる種でも会話できる」
と言うんですね。
誇張されてはいますがこれは本当。
植物は自分を食べる昆虫に対してだけ効く毒を出したりしますし、たとえば山火事になった
時に情報を他の種に伝えたりするそうです。(これ確か実験結果のデータがあったはず)
害に強いイネとかが研究所の交配で生み出されたりしますけど、そういうことを自然界でも
ちゃんとやっていたりします。
植物の進化はすごい。
ちなみに、冬になると松の幹にこもをまいて、松くい虫をその中に入るようにして、春になると
それを外すということをいろんなところが冬の風物詩みたいな感じでやってますよね。
ところがこれ最近の研究結果では、松くい虫が入っているケースはほんのわずかで、むしろ
松くい虫を食べてくれる虫が多くかかっているということがわかってきており、こもの取り付けを
やめる地域も出てきています。虫だって学習しちゃうわけですな。
そういうわけで、ともかくここから移動した方がいいという結論に達した彼らは、歩きで移動
することにします。
リーダーは軍の人。案内はこの地域に詳しい不動産業者。
で、ふた手に別れるのはいいんだけどなんでか、大人数と少人数で移動してる。これはちょっと
不自然な展開だったと思います。
せめて、我々は別行動したいとかムーアが言いだしてそれでってことにすればいいのに。
ただここで良かったのは、アルマがちゃんとジョーイのことを説明して謝っていること。
彼女によると、単にデザートを一緒に食べにいっただけで、それで彼氏きどりであれこれ
連絡してくるようになったそうです。あ、不倫じゃないのね。そりゃよかった。でもその
男はうざいわ、確かに。ローリングソバットでもくらわしておやんなさい。無事に帰れたら、
ですが。
一方で軍人さん率いる班の方。
様子が変なんですな。
草がざわざわしはじめたかと思ったら、軍人さんがいきなり銃乱射。
この発砲音を聞いてアルマはなんと彼らのもとに行こうとします。
ええ冷静に考えてみてください。
銃を発砲する音が聞こえまくってる時に「何かが起きたのよ。助けないと」とか
いうのはわかります。が、丸腰状態で、銃乱射のとこに行って何ができるんでしょうか?
死体が増えるだけだと思いますが。
私はこのアルマの考え方には賛成できない。
撃たれにいってるヒマがあったらとっとと逃げるべきですよ。
そういうわけでムーアは、どうやら数が多い方から狙われる、分散したほうがいい
ということに気づき、逃げます。
風がずわわわーっと追ってきて取り囲まれる形になったんだけど、どうやら人数が
少なかったのがよかったのか、彼らは助かった様子。
で、住宅展示場みたいなところに一旦避難して、地図を見て彼らは移動を始めます。
あーあとここでムーアは、ある地域で原始時代のバクテリアが見つかったという話を
してます。
それに接触した漁師は死亡したらしい。でも、その異変は突然に終わったと。
まあそういうことは珍しくもないですな、自然界だと。
なぜそんなことが起きるのかがわからないだけで。
メカニズムがわかれば多分それは脅威ではなくなるのだろうけど、まだまだ
自然界は人間に手の内を見せるつもりはないようです。
そろそろ出ようかという時に、同じように避難してきたらしき人たちを見てムーアは
あわてて逃げろーと皆をせかします。
思った通り集団で逃げてきた人たちの様子がおかしくなり、どんどん自殺してった。
本当に何でしょうねこれは。
ムーア歩きながら、奥さんに、死ぬ前に言っておきたいと前置きしてから、ドラッグ
ストアにきれいなねーちゃんがいたとかいう話をしています。
奥さんがびびったところで種明かし。つまり、奥さんがジョーイのことで罪の意識みたいなのを
感じていたのを彼なりに自分のことに置き換えて励ましたという解釈でいいのかな?
こういうことができるあたり、この二人は十分やり直せると思います。
道のりの途中に家を見つけて、彼らはジェスの分だけでも食料を分けてくれないか、と
頼むのですが、まあ中の人は応じてくれませんでした。
そりゃそうだよなぁ。原因が何かわからなくて、ともかく人が死んでいくという時に、
家に閉じこもって避難していて、人が訪ねてきたとしたら私も応じる勇気はないです。
知っている人ならともかく見も知らない他人だとなぁ…。ま、ペットボトルとか菓子パン
みたいな、密封されてて、返してもらう必要のないようなものならとりあえずあげて、それで
立ち去ってもらうというのもいいけども…。
んでここで、ドアを蹴っ飛ばしたり、無理に入ろうとしていた若者2人が撃ち殺されて
しまいました。
いやそれは仕方ねーべ?
アメリカって銃のある国だし。むしろそういう可能性を考えないでこの2人がやっていた
ことが驚きだ。
というかムーアも言うこときかない2人なんておいて早く立ち去れば良かったのに。
目の前で人が死ぬのを見てしまったジェスが衝撃受けてますし。
まあそういうわけで、さらに進んだとこで、廃墟みたいなとこに住んでるばーさんに
出会い、助けてもらえました。
でもこのばあさんが偏屈というかおかしい。湯婆婆みたいな感じといいますか。
翌朝に、ジェスとアルマの声はするけど姿が見つからず、探していた時にばーさんの
部屋にうっかり入ってしまい、ヒステリックに出て行けと怒鳴られてしまったムーア。
ところが、外に出たばーさんの様子がおかしくなりまして。
壁に頭打ち付けたりガラスに突っ込んだりと、一人ドリフやってるんですよ!誰か
早く「ダメだこりゃ!」と言ってあげて!
(いや明らかにこれまでの異変と同じようになっただけですから)
ムーアはあわてて2人を探します。すると2人は、離れで遊んでいたことが判明。
通信のできる管を使ってムーアは2人に呼びかけ、ドアと窓を閉めるようにいいます。
ただこのまま死を待つよりは3人で死んだ方がいいとかいって、皆家を出て庭の
真ん中で抱き合うんですが。
別に死にませんでしたよ。つか異変は終わったっぽい。
ばーさん死に損じゃないですか!
で。
テレビでは、人類が地球を脅かしてることへの警告だとか、それなりこの偏りようは
おかしい、別の地域でも起きるなら信じるとか好き勝手言ってやがるなお前らって
感じなんですけども。
ムーアとアルマとジェスは幸せに暮らしておりました。
そしてとある地域で。
また異変は再開されたのです。
つーわけで、最後まで見てみると、オチもなにもない、シックスセンスとかサインを
期待して見に来た人はどうすれば?って感じの話でした。
最近やたらエコエコアザラク(エコです)とか温暖化がどうのとかいってるから、それに
便乗した形としか思えない作品。
もうちょっとひねりを利かせてほしいなぁ。
そういうわけでこれは物足りない映画でした。教訓とかもまったくないんだよなぁ。
風刺にも足りないし。
「宇宙戦争」では、火星人が地球支配に乗り出してきて人類はまったく歯が立たない
ところに、微生物の活躍によってなんともあっさり戦いの決着はつくというか、地球
レベルでいけば最後に地球の王が動いたみたいな皮肉がきいてて好きなんだけど。
(しかも人間そっちのけだし)
これはそういうのがないからなぁ。しいて言えば植物のきまぐれですか、みたいな。
全部中途半端でもったいなかったです。
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