多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→レッドクリフ


レッドクリフ

12/2鑑賞

 三国志まったく知らないからどうしようとか思ったんですが(そんなのが見るなよ)、
分かりやすくてめちゃ面白かったです。これならわかるわ。

 物語はちょうど、漢王朝が崩壊したところから始まります。漢といえば歴史の授業でも
よく出てきたからかろうじてわかるな。あれから三つ巴くらいの戦いになったんだっけ?
 あとそれと私実は、関羽・張飛・劉備ってひとつの国の人だとは知りませんでした。三人
で戦ってたんだと思ってた…(汗)。どこで覚え間違いしたんでしょう。
 それと、劉備と玄徳は2人だと思ってました。ひとりやっちゅーねん。

 ともあれ、ここに魏の曹操という人間がおりまして、いわゆる全国制覇を狙ってると。
幼い皇帝をたてて自分が裏で操るというのはよくある手ですね。
 この献帝の声当ててたのが石田さんだったのでちょっと笑ってしまいました。さすがに
「献帝じゃない、桂だ」とは言わないか。(当たり前) おまえ、曹操にはいはい言わず
たまには「どいて下さいキバットさん…じゃなくて丞相」とか言ってみろ。(殺されるわ)
 そんでまあ曹操は、劉備がうぜーから半ば強引に兵を連れて討伐に出かけます。
さあ大きな物語の始まり始まり。

 一方で劉備の方は民を連れて避難してました。民を見捨てないというのは心優しくて
いいんだけども、ほんっとに大変失礼なんだけど、劉備もうちょっとかっこいいおっさんとか
出来なかったんだろうか。
 いや何となく、朴訥な人物というのはわかるし、適役なんだろうけど、なんとなく覇気が
ないのね。猛将と言われた関羽らを引き付けたカリスマ性がなかったなーと。これは
ちょっと残念でした。
 デスノートのLを例えに出して悪いんだけど、画面にパッと出て来て問答無用で「この
人が劉備だ」という説得力がないのね。Lはもう見て納得しましたから。
 劉備をやるからには、向こうで知られた名優さんだろうと思うので申し訳ないのですが、
もっとこう、やつれてはいるけれど内面から輝いているという役どころをやってほしかった
なぁとちょびっと思いました。
 曹操なんか見ただけでわかる悪人ヅラだぞ。ヅラじゃない、曹操だ。いやそれはともかく、
悪人じゃないんでしょうが、この映画的には悪人的立場だから、すんごいよく雰囲気出てる
なと思って。

 さてさて。
 地に付して音を聞いている男、彼の名は諸葛亮孔明。彼の名前くらいは知ってます。
 彼は曹操の兵がすぐ近くまで来ていることを知り焦っています。劉備の奥方と子供がまだ
到着してないからです。やばいっス。
 他の人間達も、民は自由に逃げるに任せろといいますが、劉備は曹操を嫌って私に
ついてきたのだから見捨てられようはずがないというんですね。えらいなぁ。あんたちょっと
麻生総理の枕もとに立って一時間くらい説教してやんなよ。
 んでこのピンチに趙雲という人がやってきまして。奥方と子供を救いに単身、曹操軍の
真っただ中に飛び込むんですな。

 でさ。
 かっこよく飛び込んできた!
 兵を蹴散らす!
 とか思うっしょ。
 いきなり刺されてるぅぅぅぅ趙雲!!!
 ピンチが2倍になったじゃねぇか!
 で、劉備の奥さんは自分が足手まといになってしまうことを恐れて、井戸に飛び込んで死んで
しまいます。
 残った子供だけでもと趙雲は必死に背負って戦うんですが。
 あの…片手に抱いていた時から思ってましたが、お前そんなに振り回したら赤子死ぬがな。
 
 一方で劉備軍の方は、せめて民が逃げる時間を稼ぐため、孔明の作戦によって、楯を太陽光で
反射させて兵の目をくらませるという作戦に。すげー。これすげー。一点に集めたら兵燃えるん
じゃね?(そういう実験ではありません)

 そういうわけで、趙雲は赤子をぐっちゃんぐっちゃんに振り回しつつも、劉備のところへ戻って
まいりました。赤ちゃんが無事だったので安心しました。いやーマジに敵より何より趙雲のムチャ
ぶりに焦ったわ…。
 それと、関羽の人はすごかった。あ、張飛と孔明もなんですが。
 パッとみて誰の役か分かった。というかイメージに近くしてるんですよね。特に関羽はかっこ
よかったなぁー。惚れたわー。迫力あって素敵でした。
 ここで関羽らが兵を蹴散らして、劉備軍は撤退。
 最初から負け戦とわかっていても、それが民を救うためなら厭わない。それが劉備という
人の考えなんでしょうね。

 曹操も、劉備その人よりも、彼のところにああいったつわものが集まっていることについて
うらやましく思っているみたいですね。
 確かに、劉備が強いんじゃなくて配下が強いんだもんなぁ。いやもちろんそれは劉備の人徳
あってのものでしょうが。えーとえーと…。あ、新撰組に似てんだ。近藤さんも強い人だけど
彼の人格をしたって皆集まったんですもんね。時代的にはもちろん新撰組が後ではあるの
ですが、いつの時代でも、前をまっすぐ見ている人の周りにはそれにふさわしい人が集まるの
かも知れませんね。

 また脱線しましたけど、この映画ね、エキストラ多いからどうしてもそっち見ちゃって、チェック
してると面白いですよ。
 曹操軍の中にオバちゃんがいたりとかな。
 んで、皆が逃げる時間を稼ぐため関羽がたった一人で曹操の前に立ちふさがるんだけど、
囲まれてもなおたじろがずに、曹操の前につきたてた槍をすーっと回収して立ち去るところが
なんかちょっとお茶目でほれたよこれ。史実の関羽という人がどうだったか知らないけど、
こういう肝の据わった人っていいなぁー。顔色一つ変えずに槍回収して立ち去るんだべ。

 さて、このままではやばいと思った孔明は、呉の孫権に助けを求めに行きます。周囲は
孫権は組まないだろうとか言うんですね。
 つまり孫権は、曹操に対して微妙な立場だから、今えーっと、劉備と手を組んだら自分達は
朝廷には向かう逆賊になってしまうから、そんな面倒なことをするわけがないと。
 でも孔明は時間がないのでさっさと会いにいきました。

 場面変わって呉。
 孫権出てきます。
 献帝の時にも思ったんだけど、あんたら頭のそのビーズアクセサリー、邪魔じゃね?首を
振るたびに顔にばしばし当たってますけど。とれよ。というかこのデザイン考えた部下を捕まえて
リストラしろ。

 んで孔明は迷う孫権をうまいこと挑発して、同盟組むように仕向けるわけですね。
「いや、蜀は単独でも戦えるよ?だけどほら、おめーあれだべ。お前んとこ曹操が攻めてきたら
あっという間にやられるぜ?いやこっちはさー、漢の末裔だから破れても本望だし?つーか俺ら
強いし?お前はマヨネーズ王国の入口でも探してろ」みたいな、土方と張り合う銀さんみたいな
ことを言って挑発。
 もう孫権はほぼ同盟に傾いてるんですがもう一人説得が必要な男が。
 それが周瑜。この戦いのずーっと後に残念ながら孔明らと対立することになってしまいますが。
(確かそうだよね…/汗)

 周瑜がいるとこへ出かけてった孔明。
 笛を吹いている少女の笛を調律してやったりとか優しいとこもあるんですな。それと老人から
水牛が盗まれたと聞いて一計を案じます。
 中村獅童演じるところの甘興は、「盗んだの誰だオラァ!」とか言ってんですが、周瑜はその犯人が
ばれないようにした上で、「これからは食糧に気をつけるから許してくれ」と老人に言うんですね。
それに感動して兵らもあわてて同じようにひざまずいているのが、周瑜という人の人徳っぷりを
示していると思いました。あと、甘興が新しい水牛を持ってきているとこも気が利いてるなぁと
思いました。
 彼らなら曹操軍に勝てるわなぁ…。
 孔明もいい兵だと誉めてました。
 あと孔明、馬のお産手伝ってた。

 んで一方の曹操。
 かだ、という医者さんに見てもらってます。
 えーっと華なんとかって字ですよね。
 この医者さんは名医だったようで今でも、かだこう、とか言うような薬があったはず。
 まあそれはいいんですが。
 曹操が挙兵した理由はなんと、周瑜の奥さん目当てだったことがわかります。昔結婚
したかった女みたいな。
 あれだ、歴史の陰に女ありと言いますが、女目当てで戦争した奴は大抵ろくな結果に
なってねぇ。

 んで、船出したのはいいんですけど。
 釘がしっかり映ってるんですがいいんですか?釘って割と最近のものじゃなかったですっけ?
 まあいっか。

 あと、孫権の妹?みたいなんが出てきた。うわー、花沢さんかよってくらい気が強いなこの人。
 孫権に対してハッパかけてますが何となく孫権は元気がない。
 曹操から送りつけられてきた手紙見てちょっと迷ってる様子なんですね。
 んでやってきた周瑜が見もせずにそれを破り捨てた。おお、かっこいい。
 まあ虎狩りに出るのはいいとして。
 そこで周瑜は孫権に、あなたの兄さんが人を扱うのは弟が勝るが、決断は我が勝ると
言ってた、と伝えるんですね。要するに「さっさと曹操と戦うことを決めろや!」っつーこと
でしょうが。
 確かに80万の兵といっても実際に恐れるべきは10万ちょい。貯金が80万から10万に減ったら
そりゃ不貞寝にもなりましょうが、借金が80万から10万になったら俄然やる気出てくんべ?
(氷河さん何かお金で困ってるんですか)

 っていうか虎狩りで孫権が本当に死んだらどうするつもりだったんだ、周瑜。
 さてさて。
 周瑜と孫権の妹が蜀へやってきました。
 関羽が先生やってます。かっちょぇぇー。
 張飛は習字中。それを取り上げて周瑜は「ほぉー」と感心したんですが、張飛がものすごい
でかい声で怒ったもんだから面食らう。その横で孔明はしっかり耳ふさいでました。孔明…(笑)。
 そんで、劉備のとこにきたら彼はわらじを編んでるんですね。
 トップだからってふんぞり返ってるどっかの曹操とは大違い。
 そうだな、わらじは大事だもんね。どんなに強い兵でも足元がしっかりしてないとふんばれない。
 そゆわけで、周瑜はそれなりに納得したみたい。
 
 ところが、孫権の妹が私も戦場に出るとか言い出して、ろしゅくさんがバカにするわけですよ。
(ろしゅくは周瑜の友達みたいな人。劉備に対する孔明みたいな)
 したら妹が、ろしゅくの馬に突きをやって馬転倒。
 周瑜と孔明はさっさと逃げたのにめちゃくちゃ笑いました。早い!曹操から逃げた時より逃げ足
はぇぇよ孔明!

 一方曹操。
 たわむれに呼んだ女の中に、周瑜の奥さんそっくりな女を見つけてウハウハ。
 あと孫権からの使者をなんと殺してしまう。
 ちょっとうろ覚えなんですが、こういう戦いにおいての使者は殺すもんではないってのが不文律
だったですよね。だから使者を殺すということは、話し合うつもりはないとか、問答無用とかケンカを
売るという意味になったはず。
 まあ曹操ですから力強いからケンカ売ろうが不文律守るまいがどうでもいいけど、強い側が
やったらかっこわりーよ。「300」みたく、どう見ても負けてる側がやるからかっこいいんだよ。

 ともあれ戦いなんですが。
 こっからのアクションがすげぇ。
 もう、妹からしておとりとして役立ってるし、まんまとそれにひっかかって騙すつもりが騙された
曹操軍愉快愉快ってなもんで。

 曹操としては、水軍を手に入れたので、水軍を率いて孫権らのところに行くと見せかけて実は、
陸路をいってそちら側から襲うという考えだったんですね。
 しかしそれは孔明と周瑜に見事読まれていた。だから孔明らは、水軍はさくっと無視して、
陸路の兵を叩いたと。いやーかっこいいー。…で、これはまだ赤壁の戦い<本格的>じゃ
ないんですよね?わかんないから手探り状態(笑)。

 ここで、前半いいとこなかった(失礼)趙雲や、張飛、関羽が大暴れですよ。いやもうこれは
ぐーっと見て下さい。スクリーンから目をそらさずにもうずーっと見てた方がいいかと。最初から
最後まで本当にかっこいい。
 あとエキストラはもっとやる気だせコラ。
 画面の隅の方で面倒くさそうに旗振ったりとか、にこやかな笑顔で前進してんじゃねーよ。
 ともあれこの戦いはいいんですよー。
 孔明が、ひとりひとりの武将の強さを信用してないとこの布陣は敷けないだろうなと思いました
もん。
 趙雲も飛んできた槍を素手でパッと捕まえて攻撃に入ってるし。これは日本じゃできない
アクションだよなぁ…。
 つーか張飛、声でけぇー。走ってるだけで皆吹っ飛ばされていくんですけども。お前はKOFの
チャン・コーハンか。(このネタわかる人どれだけいるのか…)
 この後、残った曹操軍の兵を、なわでひっかけて引っ張り込み、やりでつき殺すというシーンが
あるのですが、兵が気がつくといつの間にか馬だけ、残っているのは自分一人という演出が
あって、これはいかに作戦がたけているかというのがよくわかるシーンで、とても良かったと
思いました。

 んでもまだまだ兵が残っていてそれが結構やるもんだから、周瑜がたまらず飛び出していく
んですよ。かっこいい。
 趙雲を狙った弓矢から彼をかばってたし。死んだか!?とかちょっと焦りましたが(ここで
死んだら後の展開大きく変わっちゃうだろ)、パッと立ちあがって参戦。いやーすごいわ。
しかも曹操の旗を逆さに地面へ突き立てる。かっちょいい。
 前半の戦いで関羽は、地に捨てられて曹操軍が踏んでいた劉備の旗をバッと取り返して
つっ立ててましたが、あれと対比みたいな感じでいいなぁと思いました。
 自分に刺さった矢を持って走っていって、パッと飛び上がって敵に突き刺すなんてアクション
シーンはしびれましたねー。
 
 この戦いで一番頑張ったのは馬だよなぁ…。あれだけの転びっぷりはすげーや。
 ある意味人間よりアクションすごいよ。

 そういうわけで見事曹操の軍を退けた猛将達そろい踏み。
 
 酒宴が開かれたのですがその席で、孫権の妹が劉備にグーパンチしてて、劉備昏倒。
おまぇぇぇぇぇ!何しとんじゃー!
 席が大騒ぎ。めっちゃ笑った。
 でも確かこの後の史実では、妹さん、劉備のところに嫁ぐんですよね。政略結婚かどうか
知りませんが、そゆ展開だったと思うんですが。

 曹操の方では、あの周瑜の奥さんに似た女に入れ込んでいる彼を見て周囲があきれ顔。
内部から崩壊しかかってんじゃないかこれ。
 一方で孔明は伝書バトを洗ってやったからと扇であおいで乾かしてましたが、周瑜に
「風邪ひかぬか?」と言われてやめました。
 うん、鳥は自分で水浴びとか砂浴びするので勝手に洗わないように、孔明さん。

 ここで周瑜は実に興味深いことを言います。
「あなた方と戦うことにならなくてよかった。この先敵になったとしても主君のために闘う」
とかなんとか。
 未来を暗示している言葉ですねぇー。
 
 続きは次回。
 予告が流れましたが、なんか張飛がやばい感じだったぞー。彼ここで戦死してましたっけ?
いや誰が死ぬかハッキリさせてから見ないとなんかちょっとあれなんです。
 三国志勉強しとくにしても何をどうしたらいいかわからんので、とりあえず「劉備くん それゆけ
赤壁オリンピック」を読んでみようと思いました。(あれ?作文!?)
 
 いやーでもほんっと迫力あってよかったですよ。役も皆あってると思った。それと周瑜は
ガレッジセールのゴリに似てると思った。(失礼だろ)
 三国志を知らないから見ないという人は、見た方がいいと思います。名前の紹介がたびたび
出るからわかりやすいし、知らなくても面白い。
 三国志知らなかった私が言うんですから間違いないです。
 で、曹操と孟徳というのはまた同一人物かっ!



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