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クレヨンしんちゃん |
4/20鑑賞
人は良く、「今の生活が嫌だから別の世界に行きたい」と思います。しかし、それが実現
してしまうと何故か、「元の生活に戻りたい」と思います。
ではもしそれが強制的にかなえられてしまったら?
…私ならそこでイベントを開催するかも知れません。グヘヘヘ、働かないと死んぢゃう
んだよぉぉぉぉぉ仕事をおくれぇぇぇぇぇ(ガッ)ツーツーツーツー…。
さてはて今日も元気に鬼ごっこをしているしんちゃん達。鬼はオレオレ詐欺だったり
闇金融だったりと聞いているだけで防犯の知識がつくような、なかなか侮れない内容
です。うーむまさにリアル鬼ごっこ。
オレオレ詐欺といえば私の友人(20代)のところにもオレオレ詐欺の電話がかかって
きたようで、「私の名前はそんなに年寄りに見えるのか」と友人かなり落ちこんでおり
ました。
オレオレ詐欺犯人の皆さん、勘弁してやって下さい。
そんな話をしているうちにしんちゃん達は裏通りに入り、「かすかべ座」という映画館
を見つけたようです。あれですねぇ、「ほらあれがオリオン座だよ」というその隣に
かすかべ座。
というか映画館の名前って星座でノリツッコミできそうなのは何でなんでしょうか。
(しらねーよ)
もうつぶれてしまって人もいないのですが、それを気にするしんちゃんではございません。
というか気にしていたら話が続きません。
ところがどっこい、人がいないはずの映画館では、どこか荒野のようなシーンをひたすら
上映中でした。私なら引き込まれる前に5秒で飽きそうな感じです。しかしそこはまあ
しんちゃん達ですから珍しがって見入ること数分。ちなみにしんちゃんはおトイレに
行きたくなってスキップスキップ。用を済ませて「あ スッキリスッキリスッキリ」と言いながら
帰ってくるのですがこれがまた妙にノリが良くて、何故か口ずさんでしまいます。(やめれ)
そのうち「スッキリと口ずさみながら歩く変態現る」で全国ニュースになるかも知れません。
そうなったら写真はしんちゃんのモノマネをしているところを使ってもらおうと思っています。
(写真じゃわかんねーよ)
しかし、しんちゃんが帰ってくると風間君達はいなくなってしまっていました。
あわてて帰路に着くしんちゃん。
ところがさらにびっくりくりくりくりっくり。風間君達は誰も帰っていない。
しんちゃんの話からそのかすかべ座が怪しいとにらんだ野原一家は風間君達を探しに
行きます。いやあ風間君のお母さん達に声もかけず飛び出していくところは、なんか
一生懸命って感じで好感持てるんですが、懐中電灯くらい持ってけよ。
風間君達の姿はなく、映画をぼんやり見つめているうちに、野原一家はいつの間にか
荒野に立っていました。太陽サンサンいい気持ち。この世界で日焼け止めを売ったら結構な
財産出来そうですね。やはりここはジャパネットタカタ社長にお越しいただいて、「日焼け止めに
サングラス、サンバイザー、手袋をお付けいたしまして価格はなんと1000円!金利手数料は
ジャパネットタカタが負担!」と豪快にやっていただきたいものです。…それにはまず、社長に
かすかべ座に来ていただかないといけないわけですが。
えー何の映画でしたっけ。あ、しんちゃんですね。
そんなこんなでどこかの街にたどり着いた野原一家。まるまる西部劇に出てくるような
町並みにビックリです。
いつも思うんですが、あの酒場のドアは風の強い日には砂埃が吹き込んで、たまったものでは
ないような気がするんですけども。ウエスタンだと竜巻とかもありますしねぇ…。やっぱりここは
ジャパネットタカタ提供、自動ドアに(しつこいな)。
酒場で話を聞こうと入ったひろし。絡まれて大変な目に遭います。まあこういった町は
アラクレ者が多いですし、余所者には目を光らせているのが常です。(犯罪者などが逃れて
やってくることがあったため)
そんでまあ乱闘騒ぎになってですな、ひろしが鹿の頭かぶって変な顔に突進ですよ。
(わけわかんねぇ)
そーいや名探偵コナンの、「ベーカー街の亡霊」にもバーが出てきましたがあれは現代の
言葉でいう「パブ」であり、ウェスタンの酒場の元となったものでもあると思います。
(もともとはヨーロッパからの移住でウエスタンが出来たはずなので)
日本でパブというと化粧をする時に使うのはパフで、赤ちゃんが言うのはバブバブで、えー
要するにきれいなねーちゃんがいるオシャレな飲み屋というイメージがありますが、イギリス
などでは居酒屋と同じニュアンスです。向こうのリーマンは普通にパブに寄る習慣があります。
ですからイギリスに行った時に「帰りにパブ行こうよ」とか言って「いいですねー社長、オトモ
しますよー♪ウッシッシ」とかやってると、「君は夕食を食べるのがそんなに楽しみなの?」とか
言われて混乱したりします。
それはさておき、収拾のつかない騒ぎになりかけたところで保安隊が乗り込んできます。
皆様おなじみ、星のバッジをつけた警察の前衛です。
そこに風間君の姿を見つけてかけよるしんちゃん。が、風間君は「誰だお前」とそっけない
態度。
彼はしんちゃんのことを忘れてしまったのでしょうか…?
ともあれ慌てて逃げる野原一家。井戸に隠れてなんとか難を逃れたところへ、水汲みに
きた少女の投げたオケがひろしのコカンにヒットして別の意味でピンチです。
少女の名はつばき。彼女もここにいつの間にか迷い込んでしまった1人でした。ここへ
きたら帰れないと告げるつばき。
彼女はこの町がジャスティスシティということ、ジャスティスという知事が治めていることを
伝えます。まあ見る限りジャスティスというのは善人には見えませんが。いわゆる悪代官と
いったところです。
ちなみにどうもジャスティスと言われるとジャスティス学園を思い出してしまうので困ります。
(テニプリで言う氷帝←いやもう全然関係ないから)
さてしんちゃん達は立ち入り禁止区域に行ってしまい捕まえられたマイクという男を助け
ます。マイクによると皆は映画の中に入り込んでしまったこと、この街と周囲くらいしか存在
しないこと、どうやら大変な事態のようです。
よくヘタなロールプレイングでは、世界の端っこまでいくとマップが作ってなくて船がそこで
止まってしまうなどなんともお粗末なものだったりしたものですが、あんな感じなのでしょう。
ちなみに私はドラクエのどれだったか忘れましたが、地球のように北を目指して進んだら
南にぐるっと回っているということに気がつかず、10分くらいひたすら上に向かって船を進めて
いたことがあります。北の果てはなんと遠いのだろう、さすがドラクエ、世界も広いと勝手に
思い込んでいました。まわるぅーまーわるぅーよ世界ぃーはまわるぅー。
この映画から抜け出す方法が分からず途方にくれる野原一家。一応手がかりがつかめる
までこの世界で暮らしていかなければなりません。
でも、しんちゃんがこの映画に来た時点で物語りは少しずつ動き出していくような気がします。
通りにおにぎり…もといマサオ君の姿を見つけて声をかけるしんちゃん。家に行くのですが
結婚していると聞いて大ショック。いやそんなそこまで落ち込まなくても…つかそれは何気に
マサオ君に失礼やろというような落ち込みっぷりですが、相手がネネちゃんだということを
知ってひとまず安心。ああ、リアルおままごとの続きみたいな感じですね。つーか幼稚園児
でも働けるのかよこの街は。
ちなみにボーちゃんは街の外れに住んでおり、ちゃんと記憶も持っていました。がしかし
少しずつ忘れていっているみたいです。
いつもの掛け声も思い出せなくて困っているようですね。
街の外れまでいってみて、確かに他の町がない事を確認してがっかりのひろしとみさえ。
外の景色を見ていると、桶川博士という人が馬に引きずられていく光景を見かけます。
ついこの間も同じ光景を見た、という2人にマイクはいつも繰り返されていると説明します。
それを1日過ぎたという目標にしているみたいですね。嫌な時計だな。
ただ、時間も止まり日々人々が同じ事を繰り返す世界というのも確かに嫌なものです。
一番最初にした行動が繰り返す行動になってしまうわけですよね。ということは例えば
原稿描きに追われていたらそれが永劫繰り返されるのでしょうか。そんなんならまだ
同じ映画を見させられる方がいいんですけども(いい方に回るな)。
ひろしとみさえはそれぞれ働いています。ひろしはマイクと働きながら、ここから抜けだす
方法を探しています。
みさえは酒場で歌を歌っていますがこれがまた、この街を全滅させるために送り込まれた
刺客じゃなかろうかというくらいすごいデストロイっぷりです。視線で人が殺せます。
ゴルゴも真っ青です。私もあんな破壊力を身につけたいものです。そして悪人を片っ端
からなぎ払い、この世界を我が物に、ワッハッハてお前が悪人になっとるやん。
マサオ君もネネちゃんも風間君も、帰る気のないまま、日々は過ぎていきました。
太陽も動きません。ボーちゃんは頑張っています。しんちゃんも頑張っていますが、
ぶりぶりざいもんの顔が描けなくなってしまいました。
何もかもが止まった街。
どうでもいいんですが、知事の腹の出具合と桶川博士の腹の出具合が気になります。
ビールの飲みすぎではないのかと。よしそこでアブフレックスをジャパネットタカタが(以下略)。
みさえさんは記憶をなくしたのか執着をなくしたのか、酒場で働くことに夢中です。いや
ホント、そのデストロイっぷりを考えると雇う方も雇う方ですが、よく考えたらそろそろ
閉店にしたいが客が帰らないという時にいいのかも知れません。しかしやりすぎると
客が全員失神して再起不能になるという、諸刃の剣でもあります。
ふと酒場に知事がやってきました。みさえさんの歌を絶賛し、自宅に招きます。本心
でしょうか?
心配になったしんちゃんがついていきますが、やっぱり知事はみさえを褒める気は
ありませんでした。ただみんなの前でバカにしたかっただけなのです。いるんですよ
ねえ、こういう悪代官。
しんちゃんが飛び出してきますが知事のムチの方が強かった。みさえとしんちゃんは
屋敷の下水から川へ捨てられていきました。
悪代官許すまじです。
ボーちゃんに「(つばきちゃんに)ホレたな?」と突っ込まれてごまかしながらも実は
マジで焦ってたりするしんちゃん。かわいいです。ななこおねいさんといい、好みの
レベルが高いですね。流石は天然たらし系しんちゃん。将来は俺は海賊王になる!と
言いながら実は何も考えてない天然バカになるのか(ファンの方申し訳ありません)、
「氷帝」コールの中颯爽とジャージを脱ぎ捨てて「俺様の美技に酔いな」と、オメー
いっぺん病院行けよ(ファンの方申し訳ありません)ってな人になるのか、将来が
楽しみです。
それはさておき、しんちゃんの「この映画途中で止まってんじゃないの?だから
太陽さんも動きたくても動けない」という言葉にマイクは、「ひょっとしたらこの映画は
未完成であり、自分達の手で映画を完成させればいいのではないか」ということに
思い当たります。
その頃、またも馬で引きずりまわされていた桶川さんをつばきちゃんは思い切って
助けました。少しずつ、キャラクター達が違う動きをはじめたのです。
桶川さんとつばきちゃんが井戸に到着すると、マイク達が映画の終わりについて
論じているところでした。
まあ「終わりー」と叫んで映画が終わるなら、皆さん映画館で座布団をスクリーンに
投げまくりですよ(それは相撲だ)。
ところが、「これでダメならジャスティスを倒すしかない」とマイクらは言うのですが、
それが出来るなら誰だってしています。
そこへ桶川博士が走りよりました。「自分はそのために研究をしていたのだ」と。
太陽が、静かに動き始めました。
(推定速度:地表に換算して時速100km。ちょっと早すぎませんか…つか目に見えて
影が移動するってどうなのよ)
少しずつみんなの中にも記憶が戻ってきました。
ジャスティス打倒の決意をかためる一同。
桶川博士はヒーローになれるパンツ(5枚組)を持ってきます。マイクが立候補しますが
お前はく前にどう考えても無理だって気づけよ。
そう、そのパンツをはける人物とは、しんちゃん、ボーちゃん、マサオ、ネネちゃん。
あと1人が足りませんが、かすかべ防衛隊再結成です。
そこへ風間君率いる保安隊がやってきました。反乱分子を処分する、ということでしたが、
逆に返り討ちにあい、風間君は置き去りにされて保安隊は去って行きました。最初から
風間君を見捨てるつもりだったようです。流石はジャスティス、伏線作りに余念があり
ません(身も蓋もない)。
で、風間君が揃ってパンツも揃ったものの何故か力が出ません。それは、まだ5人の
心がバラバラだからです。現実世界が嫌で帰りたくない風間君が原因なのかもしれ
ません。
そうこうしているうちに知事が来て街は大混乱。
本当に映画の終わりはこないのでしょうか?
つばきちゃんの話により、町外れに蒸気機関車で行こうということになりました。最初に
野原一家がやってきた時に見た、ガチガチに鎖で縛られた大きな扉とロボットのあった
場所ですね。
今度は蒸気機関車による壮絶なカー(?)アクションの予感です。アンチジャスティスだった
ガンマンも協力してくれて、すっげぇカッコイイシーンです。ひろしは馬で囮になっていて
追いついてきたのですが、飛び移るのに失敗してなんか大変なことになってます。まあ
何とか引き上げてもらえましたが。いやああやうく前髪の後退が進むところでした。
そこへ自動車の登場です。西部開拓の終わりごろには自動車が登場していたので
時代考証的にはおかしくない(マイク談)とのことですがいい迷惑です。
ちなみに蒸気では重過ぎてスピードが出ないのでガソリンを使っている方の自動車
ではないかと思います。この最初のガソリン自動車の発明者はベンツです。
まああそこまで速かったかは知りませんが。
連結部分を攻撃されて列車の前のほうへ飛び移ったものの、風間君は間に合わず
放り出されていきました。そこへ走ってくる変な顔の車。
絶体絶命か!?と思われた瞬間風間君を救ったのはそう、しんちゃん。
その時ヒーローパンツが発動しました。とはいえ変身後の姿は街を歩けばまず間違いなく
警察官に補導されると思います。ちゅーかなんやねんこのセンスは。ボーちゃんなんか
モヒカンやぞ。まあ、映画を見てクソガキ子供さんに「ボクもカスカベボーイズごっこしたいー!」
とダダをこねられたお母さんには優しい設計だと思います。
それはさておき、「カスカベボーイズ」誕生です。さあ元気よく「5人そろってゴレンジャイ!」
(違うし)
バッタバッタと敵をなぎ倒し、知事はどこかへ逃げていきました。
つばきちゃんとラブラブなしんちゃん。結婚を前提に付き合って欲しいと言いかけますが、
ななこさんのこともあるし…と悩みどころです。
ところがどっこい、いなくなっていたはずの知事が戻ってきました。巨大ロボにのって
います。や、流石に西部開拓後期といってもそれはまだ発明されてないやろ…ちゅーか
今現在、パラパラ踊れるアシモ君でとまってるんですけども。
ともあれ、ロボには流石のカスカベボーイズも歯が立たず、おまけに蒸気機関車は
倒されそうになって大ピンチ。
パワーアップするための掛け声が欲しいところですが、しんちゃんはどうしても思い出せ
ません。
なんかどさくさにまぎれていろいろ犯罪まがいっぽい言葉も並びましたが、何とか思い出せた
ようです。
「かすかべ防衛隊、ファイヤー!!!!!」
とまあ知事をやっつけたのはいいんですが、その直後蒸気機関車がレールを超えて
ひっくり返るあたり、渋い映画になりきらなくていい感じです。(全員ダッシュ中)
さて、封印が解けた先には…光り輝く「おわり」の文字が。
ようやく映画は終わりを告げたのでした。
「これで帰れるね」というしんちゃんに黙って微笑むつばきちゃん。
まばゆい光に包まれて、ふと気がつくと皆は現実世界に戻っていました。
静かにエンディングの曲が流れます。
ワルツから軽快なポップスへ。そしてまたワルツに戻り、静かにこの映画は終わりました。
今度こそ、本当に。
もし私があのエンディングの場にいたなら、しんちゃんにこう言うと思います。
「つばきちゃんはこれからも映画の中にいて、しんちゃんと同じように迷い込んできた人を
導く役目をしているんだよ。だからずっとずっといつまでも、映画の中にいるんだよ。
それは終わりじゃなくて、またいつでも会えるということだと思う」
最後に。
映画宣伝のポスター、明らかに映画のストーリーが出来る前に作りましたね!?
しんちゃんカムバーックって言うからしんちゃんが戻ってこないのかと思ったやんけ!
ウエスタン好きな人には、見覚えのあるキャラが出てきてニヤリとできる映画です。
毎回この細かい演出がいいんですよね。
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