多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ATOM


ATOM

10/27鑑賞

 話自体は面白かったんですが、もう少しアトムを可愛くして欲しかったな…。アメリカの
感覚そのまんまなんだもんなぁ。目がもう少しクリンクリンだったらとても愛らしくなって
たと思うけど、多分アメリカ人のこの年齢の子はこういう感覚、ってことなんだと思います。
 あと、吹き替えの声を当てた人達が公式サイト・パンフレットのどこにも紹介されて
ないのが残念。映画のエンドロールには出てきますが、サイトとかでは、主役2人だけ
紹介して後は紹介ナシってのは声優さん達をナメすぎだろ。失礼だと思いますよ。
 というわけでwikiを見てみました。コーラの声が林原さんですごく素敵でした。
 
 さてさて。
 物語は空中都市から始まります。
 おおっあれが天空の城ラピュタ!
 …と定番のボケをやらかしたところでメトロシティです。
 100年ほど前環境汚染で地球上に住めなくなったから、山とその辺一帯を持ち上げて
空中都市にしちゃったよという、あれ?それ根本的に環境問題解決してなくね?的な
都市です。
 ここではロボットがすべての役回りをしてくれていて、人間はじゃあなんの存在意義が
あるの?って気がしなくもないですが、過去には多分「アイ、ロボット」のような抗争も
あったのではないかと推測されます。

 これらはすべて天馬博士という、やっぱり外国人には「ミスターペガサス」とか呼ばれて
るんですか?みたいな人の功績だそうです。絶対ミスターペガサスだよなぁ…。
 その功績を説明している授業があるわけですが、博士の息子であるトビーにはその
授業を見ての抜き打ちテストもお茶の子さいさいです。
 まあおもきし日本人なのに息子にトビーとつける博士のセンスもいかがなものかと思う
わけですが。

 授業終えて車に乗り込むと、父親の映像通信が、今日の約束のキャンセルを伝えて
くるわけですが、トビーはピースキーパーとかいう新しい兵器に興味津津で無理やり
そちらに向かってしまうわけですね。
 父は大統領と会ってこの最新兵器の発表をする予定だったわけです。
 まあこのあたりまでは好奇心旺盛なおガキ様ですね、で済むのですけども。

 大統領の警備ロボに、倉庫に放り込まれてもめげないトビー君。キーカードを
すり取っていた。外に出ればそのロボは女の人をナンパ中。
 お前は警備を忘れてナンパに夢中になってマルタイを見失うマルオか!(東京DOGS)

 一方天馬博士とその友人のお茶の水博士は、ブルーコア・レッドコアというものを開発
していました。
 ブルーコアというのは今風に言えばエコなエネルギーの塊。レッドコアはそれを取り出した
副産物で、安定しない、言わば原発で出るような廃棄物みたいな感じですかね。
 で、それを大統領が勝手に持ち去ろうとしやがってこのボケが、ピースキーパーに
入れようとするんだけど、レッドコアの方が面白いとかほざきやがるんですよ。
 確かにレッドコアを入れたキーパーはものすごい力を発揮した。発揮したけどそこらの
武器をどんどん吸収していってしまうわけです。あれだ、ドラゴンボールでいうセルみたいな
感じ。(外見的にはトランスフォーマーですが)
 それで危険と判断した天馬博士がキーパーをシールドに隔離するのだけれどもなんと
こっそり忍びこんでいたトビーもシールドの向こうに取り残されてしまう。うっかりにもほどが
あります。
 で、キーパーはシールドを破壊しようとし、その際のエネルギー爆発によってトビーは
死んでしまうのです。体がすべてなくなって帽子だけ残ってるのはどういう道理だと思わなくも
ありませんが、これまで研究のためには大統領に従うことが大切だと思っていた天馬博士は
やっと、自分の愚かさに気づくのでした。かなり遅い。
 キーパーの方はお茶の水博士が機転を利かせて動きを止めてました。

 それから天馬博士は息子そっくりのロボットを開発することにします。
 髪の毛からDNAを採取して思い出までプログラムする念の入れよう。
 そうして、ブルーコアをエネルギーとして出来上がった息子トビーでしたが。

 連れて帰っていつもどおりに過ごさせるのですが、身の周りの世話をしていたロボが
めっちゃびびってて、後ろから父が言うなみたいなサイン送ってるのが面白かった。
 あと、天馬博士の不精ひげが表現されていたのが細かくてすごいなと思いましたね。
 それでトビーを手元に置き、天馬博士は自分が勉強を教えようとするのですが。
 どうしても息子そっくりでない行動パターンとかに、逆に苦しむハメになるんですね。
そりゃそうだよ、ロボットだもん。
 それで天馬博士はお茶の水博士に相談するわけですよ。
 トビーに似てないって。
 顔を見るたびトビーは死んだのだと思い知らされると。
 確かに、作っている時にはそれだけが頭をしめていたんでしょうが、作ってみたら
全然予想と違っていたというのはよくあることで。

 一方トビーの方は、窓を磨いているロボの会話が聞こえる!とかいってて、それに
夢中になって窓から落ちていました。こいつ結構アホです。
 お掃除ロボ、ロボット法で人間助けないといけないことになってるとか言うけどその
割にはやる気が感じられない!
 でもトビー、助けるまでもなく、自力で飛び上がってきました。足に飛ぶ能力ついてるからな。
 それを「すごい!」の一言で済ませるトビー。
 普通の人間は飛べないということをさくっと無視しました。
 町を通り抜けて行く時の小ネタがなかなか面白いです。
 でも雲でウ●コ作んな。

 そうしてトビーはお父さんに教えなきゃとウキウキで帰って行くのです。教える以前に
もっと疑問に思った方がいいと思うんですが。
 その、飛んでいるトビーを大統領が見つけて「なんでブルーコアが存在しているんだ、
お茶の水は廃棄したと言ったぞ」となるわけです。
 支持率落ちてるからいろいろ必死らしい。
 どこも支持率落ちてくるとなりふり構わなくなってきますなぁ、あっはっは。

 トピーが帰って来ると、天馬博士とお茶の水博士は深刻な顔で話し合っていました。
 お茶の水博士は「キミは普通の人間とは少し違うんだよ」と割と婉曲な表現をして
くれましたが、天馬博士はドストレートに「息子じゃない、お前はトビーじゃない」と
言いました。自分で開発しておきながらこのいいよう。アトムが心優しい設定だから
いいものの、悪ガキだったらロケットパンチで吹っ飛ばされているところです。

 そういうわけでトビーは飛んで行ったのですが、あっちゅーまに大統領に見つかり
ました。
 ここは逃げきるわけなんですが、最後ミサイルをくらってトビーは地上へと落ちていく
んですね。
 地上は、ものすごいロボットの残骸だらけでした。メトロシティからどんどん捨てられて
いるみたいです。本当に地上の方はどうでもいいみたいだな。
 ここでトビーは、コーラをリーダーとする子供達と出会います。っていうかロボの犬が
いるんだけどこれがかわいい。名前が「トラッシュ缶」なんだけど。まあいいか。

 と、そう話していたトビーを横からロボがかっさらっていくんですね。
 なんかロボット革命団とか言うらしいけど。
 ここでトビーは彼らからアトムという名前をもらうのです。
 彼らは何をしているかというと、ロボットを奴隷のように使うという、ハムエッグなる
人物に復讐の機会をうかがっているのだけれども、ロボット三原則によって直接傷つける
ことはできないから、羽根でくすぐると言う、お前らやる気あんのかという策を披露して
くれます。
 …どうやら時間の無駄だったようだな!
 で、さらにそこにコーラ達が乗り込んできてトビーを取り返すのですが、トビーはとっさに
「ロボット側のスパイとして潜入してくるよ!」とロボット革命団に言うのでした。

 ここからトビーはトビーの名を捨て、アトムと名乗ります。
 コーラ達と合流したアトムは、彼らの隠れ家に連れて来てもらいました。そこには子供達が
沢山いて、もうてんやわんや状態です。
 あれだ、週末の遊園地きたらこんな状態、みたいな。
 そうして、奥にハムエッグがいたのです。
 彼は昔天馬博士らとともに働いていた人間だったらしいのですが、すてられたロボを直すのが
好きで半分は望んでやってきたような形らしいですね。
 あとここのシーンでガンダム00のハロみたいなのがいましたよ。ちっちゃかったけど。
 
 で。
 トラッシュ缶はアトムの正体に気づいてるらしくて、騒いでるのがかわいいです。
 皆が部品集めに出かけている時でも、彼の正体はロボットって地面に書いたり。でも
子供達が「英語読めない」って言っててその目論見は水泡に帰しましたが。これ字幕
バージョンだとなんて言ってたんだろうなぁ。
 部品集めに出かけた先ででっかいロボットがあって、アトムは動力として自分のエネルギーを
分けてやってそれを動かすんですね。名前はZOG。
 持って帰るとハムエッグがたいそう驚いた感じで、エネルギー測定器を当ててるのですが、
「これはすごいエネルギーだ!」とビックリ。それがたまたまアトムに近づいてこっちの反応の
方がすごいんですが。ハムエッグ、気づきましたかね。

 そうして皆でZOGを掃除してペイントしたりしている風景はすごくよかったです。
 アトムが勢いあまってトラッシュ缶にまでペイントしちゃってるのが面白かった。

 その夜、アトムが寝られないでいるとトラッシュ缶が来て、ホネ代わりのレンチを投げてくれ
って来るんですが。
 うん、アトム思い切り投げすぎだ。この映画終わるまでに戻ってこれるかわからんだろうが!

 で、アトムはコーラが電話機に話しかけているのを見かけるんですね。
 捨てられた壊れたものだったんですが、こっそりエネルギーを分けて使えるようにしてあげて
いる。
 コーラが電話したかったのは、両親でした。
 彼女にはちゃんと両親がいたんだけど家出したのか何なのかとにかく離れて暮らしている
らしい。
 アトムはそんな彼女に自分の秘密を話そうとしたけれど、うまくいかなくて、そうこうしてる
間にトラッシュ缶が戻ってきてお開き。つーか頑張ったな、トラッシュ缶…。

 さてさて。
 ハムエッグによるロボット同士のバトルが開かれるそうですが、アトムとしては、どちらかが
戦闘不能になるまで戦わせるなんて可哀想、みたいな感じなんですね。
 つーかそりゃロボットを奴隷のように使ってると言われても仕方ないわ。
 しかもハムエッグはアトムのことをロボットだと気づいてて、スタンガンみたいなもので動きを
封じて無理やりロボットバトルに出させてしまうんですね。
 結局ハムエッグってめっちゃ性格悪いってのがここでわかるんですが。
 大統領と並ぶくらい性格悪いと思う。
 最後ZOGが出て来て、君とは戦えないってアトムはバトルを拒否するのですが、それは
ZOGも同じだったようで彼らは戦おうとしないんですね。
 で、ハムエッグをつぶそうとしたZOGからアトムは彼を助ける。いくら悪党でも、誰かを
殺したりとかはよくないから。
 そこに大統領の飛行船が到着してアトムは連れ去られてしまいます。
 アトムがロボットだったことを知り騙されたと思っていたコーラ達ですが、彼らはどう思ったんで
しょうね。
 まあ少なくともハムエッグに対しての評価は変わったと思いますけど。
 それとロボット革命団が来てたけど何の役にも立ってなかった。…君らは一体何を
革命したいんだい?

 連れ戻されたアトムは、ブルーコアを天馬博士によって取り出されるのですが。
 一旦はそれを大統領に渡したものの、天馬博士は自分の命も顧みず、それを取り戻し、
再びアトムを目覚めさせるのですね。「トピーじゃなくてもお前は私の息子だ」って。
 まー息子じゃないって言ったこともこれで帳消しにしてやるかーって感じですかね。
 …で、アトムが逃げる際にブチ壊して行ったところは誰が修理するんでしょうか…。

 そういうわけでめっさ怒ってキーパーにレッドコアを入れろという大統領。
 善と悪の戦いでは大体悪が勝つ。私を見ろ!とか言ってます。
 自分を悪役と言い切るこの人もすごいですが、命の危険があるのに「やっぱり危険だ」と
ズバッと言ってしまうお茶の水博士もどうかと思います。
 大統領、レッドコアをキーパーにセット。
 たちまち始動するキーパー。
 大統領、「ブルーコアを取り戻せ!」という命令を下します。
 天馬博士らの後ろで「嫌な予感がする!」って逃げた人がいたけどお前逃げるの早いな!

 で、大統領がゴーサインを…って吸い込まれましたけど大統領。キーパーと合体して
ますけど大統領。
 え、ドラゴンボールのセルネタを地でいっちゃったよこの人。

 表の方では、大統領の演説がもうすぐ始まるはずなのに大統領が来なくて、秘書達が
あせってたりするのですが、そこにキーパー登場。マイクテストをして普通に話しはじめ
ようとします。
 そりゃ皆逃げるわ!

 そういうわけでこっからは、キーパーとアトムの戦いなんですが。
 コーラ達が心配して、ハムエッグを車から引きずり落として、その車で駆け付けたのは
よかったですね。飛ぶ車ですかー。ハリポタみたいな感じだなぁ。
 キーパーに捕まったアトムをコーラ達が助けた時に犬が運転してんだけど、フルスピードだ!
みたいな感じの時にアクセルに足が届かなかったのはめっちゃ笑いました。
 そりゃそうだ!

 キーパーのせいでメトロシティの動力源が失われて、都市はどんどん墜落していって
しまうんですが、それをアトムが支えてゆっくり地上に下ろすんですね。そんなことする
より、エネルギーを分け与えて動力復活させればよかったのではという気がするんですが。
 で、コーラ達が捕まってしまい、アトムは自分の命と引き換えに突っ込んでいくんですね。
 ブルーコアとレッドコアが合わさると大爆発が起きるからってんでそれで止めようというらしい
のですが。
 天馬博士に「僕はこのためにつくられたんだ。これは運命なんだ」と、俺この未来を予見
してたんだぜみたいなちょっと痛いことを言ってアトムは飛んで行きました。

 それでキーパーは吹っ飛んだんですが、アトムも力尽きてしまう。
 もうブルーコアはないので生き返らせることはできないと皆が悲しんでいるところに、
お茶の水博士はZOGが何で動いているのか気づき、そのパワーを分けてもらうんですね。
 そうしてアトムは三度生き返ったわけです。
 皆のヒーローとなったアトム。
 ところがそこに新たなる敵が出現!最後はアトムのパンチが繰り出されたシーンで終わって
います。
 この終わり方はなかなかよかった。

 あと、EDにはアトムの歌も流れてすごい良かったです。というか私アトムの歌の歌詞を
ちゃんと知らなかったのでためになった。「科学の子」って歌ってたんだぁ…。
 アトムの大活躍をアテにしてきた人にはがっかりな内容かもしれませんが、私はこれは
これでとてもうまくまとまっていて良かったと思います。
 ロボットという存在をいろんな風に受け止める人がいて、それは外見がどうとかじゃなくて、
分かり会えていけるかどうか、って話だと思う。
 だから、この作品は親子で見るといいんじゃないかなーって思いました。
 でもお宅の子供さんが「アトムみたいに空を飛びたい」って言いだしたら全力で阻止して下さい。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ATOM