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名探偵コナン |
4/29鑑賞
これは近年久々に見る「コナン」らしい映画だったかなーという感じですね。前作の京都編
を静のアクションとするならぱこちらは動のアクションというべきでしょうか。見ておいて損は
ないと思います。
というかしんちゃんとセットでぜひ。
工藤新一の永遠のライバルといえばもちろん最近出番がなくて少し影の薄い西の名探偵
服部平次君ですが、なんかもうこれは銭形警部とルパンちゃうんかいというような、お前
逮捕されたら物語おしまいやろ、というライバルがもう1人います。
その名を怪盗KID。闇夜に白はどうやったって目立ちすぎて狙い打ちされそうなのに、何故か
警察はいつも取り逃がしてしまうという件の怪盗です。ハンググライダーで逃げられているから
といっても限度があると思います。
さてはて物語はコナンがKIDをビルの屋上に追い詰めたところから始まります。ここでコナンは
「そろそろ追いかけっこは終わりにしよう」とかほざくわけですが、それは通常本当に追い詰めたら
言う言葉であって、そろそろ逃げようと思っているKIDに向けて言ったところで、「じゃあな」と
言われて終わりそうなものです。もう少し気のきいたセリフをはいて欲しいものです。
でっ。時間が少し戻りまして、牧樹里とかいう舞台女優と、そのマネジャーの矢口が、
KIDからの予告状を持ってやってきます。まあ相変わらずのことながら暗号めいた予告状で
何のことかわかりません。
今まで予告状を出す分KIDはよほど盗みの腕に自信があるのだと思っていましたが、
よく考えたらいつどこでどうやって、自体は分からなくしてあるわけですから、予告状を出さないで
盗み出す泥棒と何が変わらないのか悩むところです。というかそんなんでむやみやたらと
配属させられた上にKIDを毎回取り逃がして中森警部に叱られる警察官はたまったものでは
ありません。
いつかKIDはフラストレーションのたまった警察官に誤射を装って撃たれそうな気もします。
結局暗号がどうなのかハッキリしないまま、まあ舞台を見張っていようということになりまして、
毛利氏と蘭ちゃん、もちろんコナンらも乗り込むわけですよ。コナンはなにやら変なリュックを
背負っています。大体見当はつきますけども。
つーか舞台前の役者の楽屋にはあまり行かないほうがいいのでは…。楽日には役者は
結構リラックスしてはいますが、それでも最終日ですからかなりピリピリしてますけども…。
ガキ…もといいたずら好きな子供がいるならなおさらです。化粧品に興味示して触ろうと
したりしてるし。
ヘアメイクの酒井さんという人がたしなめていましたけど、酒井さんと言われた瞬間に私の
頭の中では「引越しのサ○イ」がぐーるぐーると。いや多分サ○イは今回の事件には何も
関係ないと思うんですけども。
ところがぎっちょん全員を驚愕させる人物が登場。や、サ○イじゃないですよ(分かってる)。
東の名探偵こと工藤新一。
コナンがそこにいるのに新一が存在するわけはありません。博士が実はクローン人間の
研究をこっそりやっていて育てていたら別ですけども、そんなに早く成長させられるとは聞いて
ないので多分KIDの変装でしょう。(そこまで回りくどく言う必要はあるのか)
顔を引っ張っても変装が解けないのは、顔つきが似ているからとかコナンは推理していますが、
単に作者の書き分けが出来ていなかっただけではとか思うのですがそれは禁句だったで
しょうか。
さて天然たらし野郎ことKIDの変装した新一が蘭を誘ったのを目のあたりにして、コナンが
平然としていられるわけがありません。というかベタなダジャレもかましていることですし、
変装以前にお前どっかで放射能でもあびてきたんとちゃうかというくらい、頭の中身が
心配な今日この頃です。これでは変装していても簡単にばれそうです。言うなれば最遊記の
三蔵が満面の笑顔を見せたくらいの衝撃があると思われます。(お前は三蔵氏を何だと
思っているのかと)
舞台はなんかナポレオンの話みたいですね。私は別に興味がないのでどうでもいいですが。
KID君。出したクイズが博士並と言われています。KIDの変装というのはバレバレですが、
やはりここは怒っておくのが正しい反応だと思います。
ちなみにナポレオンは我が辞書に不可能の文字はないという名言を残していますが、その
割りに晩年は胃がんで亡くなるというごく普通の亡くなり方をしています。砒素で毒殺されたと
いう説も飛び交っているようですけども、砒素中毒に見られる症状がハッキリとは出ていないため
怪しいとされています。死後解剖するように言ったのも、砒素中毒を疑ってのことではなく、代々
胃がんで亡くなる家系だったため、子孫に少しでも参考になればと思いやってのことだった
そうです。(あくまでも仮説ですが)
えーなんやかんや言うてる間に新一がコナンに手を振って、それを追いかけたコナンの
前に警備員が現れて、いかにも怪しいですという感じだったので追いかけて、で、冒頭に戻る
わけです。いやあ何だかなぁ。
ちゅーか蘭の声色使われて動揺するとは、コナンもまだまだ青いですのぅ。あと、KIDの
攻撃でわざと落ちたフリをして、当然助けにくると計算していたコナン。そこを狙って麻酔銃で
しとめるつもりだったらしいですが、腹黒い。楽太郎さんより腹黒い。ちゅーかそれで麻酔銃
当たったとして、意識を失った状態で落下するKIDをどうするつもりだったのかと。ハンググライダーは
自動では飛びませんが。
電車に飛び降りる際、簡単にパラグライダーを切り離してしまうところといい、コナン、お前
もうちょっと考えてから行動しろよ…。あっさり引っ掛けにひっかかってるし。
コナン君へ。キミは古畑任三郎に出てきたクイズ王の引っ掛けに引っかかるタイプです。
(水を飲んだように見せかけて実は口に含んでいたというやつ)
ほんでまぁ、一応宝石は盗まれなかったので、打ち上げに呼ばれているコナン君達です。
…盗まれなかったというよりは、一方的にもてあそばれていたような気がするのですが…。
打ち上げに来たメンバーは、体調の悪い新庄を除く、メインキャスト。えー紹介するのも
めんどいので、牧樹里とゆかいな下僕ども、ということで。
その一方打ち上げの到着先別荘では、KIDの影を発見した中森警部とダークダックス…
ではなくて警察官らが盛り上がっております。こちらは放っておきましょう。
ちなみに蘭ちゃんの策略で妃弁護士がやってきました。なんか新庄もやってきました。
新庄、前見た時となんか雰囲気違うんですけど…えらい気障ったらしいし。まあいいや。
コナンはやっとKIDの暗号が解けたようですね。ということは、彼はまだ宝石を狙って
いるということであり、この飛行機の中で犯行を予告しているということです。だから昨日は
盗まなかったようですが、でもあんだけハデな立ち回りをしておいて「失敗したように見せ
かけ」って言われても。というか「盗む気はなかったのでは?」とバレバレなあたり、KIDの
偽装工作もまだまだ甘いというか。
最初から暗号が解かれていて「飛行機の中で盗むつもりだから舞台では心配ないですよ」
とか言われちゃったりしたら、数々の、コナンをからかうために準備してきたものがムダになる
わけですが、どうするつもりだったんでしょうか。やっぱしょんぼりと肩を落としてトボトボ帰った
んでしょうか。
KIDとコナン、どちらも肝心なところでつめが甘いような気がします。キミらは一体何が
したいんだ。
まあそんなこんなでコナンがもやもやしている間、樹里さんはコクピットに挨拶しにいったりと
のん気なものです。以前ふらいとあてんだんとの仕事をしていたようですね。なんやもう横文字
ばかりでわからんよ。客室乗務員でいいんですかねぇ、日本語訳は。まあともかく、その
ふらいとなんちゃらの経験があったのでパイロットらにも顔パス、みたいな。
ところがどっこい。
挨拶から戻ってきて、チョコレートを食った途端樹里さん死にました。青酸らしいです。
…アーモンド臭がしますかそうですか。(今はネタバレは避けますが、となると元から臭いが
漂っていてもおかしくないのでは…これトリックとしておかしいような気が)
それと、チョコに青酸が入っているという説は真っ先に消してよろしいかと。青酸を仕込むと
したらチョコに塗るか最初から混ぜて作るしかありませんが、青酸を下手に塗るとチョコが
解けてしまいますし、混ぜて作るにしてはあのデザインを素人が真似するのはちょっと難しい
でしょう。大体手作りチョコというのは簡単に湯せんと言いますが下手に作ると…ブツブツブツブツ
(以下略)。
ですのでチョコに仕込むくらいならカプセルに入れて飲ますとかの方がよっぽど簡単です。
というわけでチョコを疑った人はひとし君人形没収となります。ちゃらっちゃらっちゃーん。
私なら、青酸という毒を仕込むのなら、その時に疑われないよう離れているようにします。
触っていなければ飲ませたと疑われることもないわけですから、容疑者から外れます。という
ことで、この事件の犯人は一番離れた場所にいた妃弁護士だ!(待て)
コナン君はさっさと、指先に毒が塗られていたのではと思ってるみたいですね。ちゅーかそこから
ノーヒントで犯人を思いつくあたり「ありぇねぇ」って感じですけども。
今回は麻酔針が妃さんに当たっちゃったので、妃さんの出番です。
ま、経過はておきまして、犯人も無事解明、良かった良かった。
でもさっきも言いましたが、この方法で毒を仕込んだとすると、本人からぷんぷんアーモンド臭が
するわけで、それにコナンが気がつかないわけはないと思うんですけども。まあ女優さんですから
香水プンプンかも知れないですが、それでも死んだ後とかに近づけば、口以外から臭いがするって
分かると思いますよ…。
あと、普通は化粧した顔に触った手でそのまま、チョコを食ったからといって手をなめたりしません
けど。だってファンデが手についてるのをなめると汚いし…。
普通なら、顔とか触ったら手を洗って、そのあとチョコ食うって感じなんですが。
それから犯人さんへ。実力を試す機会が潰されたのなら、そこから全力で逆らうことです。潰された
から復讐をしたところで、自分がデビューできるわけじゃありません。むしろ虎視眈々と機会を狙って
サクッと成功して、相手を見返してやることです。
さてこの身勝手とも言える犯行に巻き込まれてしまった人達がいます。(いやもあう全員巻き込まれた
といえばそうなんですが)
操縦士と副操縦士です。いやー本当に迷惑もきわまれり、みたいなんですが。
そこへ駆けつけてきたのが新庄君。ええ、今の今まで存在をすっかり忘れられていたザコキャラです。
テキパキと指示を出すと管制塔とやりとりをはじめます。
まあここまで来て「わぁ、新庄さんって飛行機操縦できるんだ、すごぉーい」と思ってる人がいたら
上空1万メートルからためらわず蹴落とすところですが、なんか毛利氏とかは全然疑ってないよう
なので、まずは彼から飛んでもらいましょう。(無茶言うな)
新庄ことKIDによって、本物の新庄はどこにいるかが明かされます。樹里さんの指示によって、
別荘におり、ニセKIDとなって警察と追いかけっこしているみたいです。気の毒な…。ちなみに
誰も真似するような人はいないと思いますが、例えば指名手配犯のフリをしてとかルパン三世の
マネをしてこういう追いかけゴッコをリアルにやりますと、公務執行妨害で逮捕されることもあり
ますので、うっかりやらないようにしましょう。(できねぇよ)
飛行機にはオートパイロット機能があるので、それに任せておけば大体大丈夫なのですが、
コナンという作品からしてまず無事に済むと思う方がどうかしています。さしずめ妖怪ふすまが
やってきて、獣の槍を持った中学生とそれに従う妖怪がやってくるという展開を考えたのですが、
どう考えてもありえねぇので何かトラブルでも起きるのかなって感じですね。
と思っていたら雷が落ちてスパークしたらしいです。なんかもう管制塔に突っ込んだり操縦
出来なくなったりとメチャクチャです。いやーアニメでよかったですね、と。実写だとこのあたりの
撮影は厳しいですからねぇ…テロの関係もあるし。
説明するまでもないですが、飛行機は船よりは舵がききますが、機体がでかい分自動車のように
さくさくと小回りはききません。機首をあげるといってもそう簡単にできないのが普通です。
それと、なんでもない限りは飛行機は水平に飛ばすのが基本です(異常事態・離着陸は除く)。
そうしなければ揚力が減少し、もし下手に旋回したりすると錐もみ状態で落下ということになりかね
ない為です。また、今回は燃料急激に消費されてしまったため緊急着陸となりましたが、旅客機が
上空を飛行するのは、低空飛行をすると燃料の消費が激しいためです。だからこそ、今回のような
ケースであまりウロウロすると余計に燃料が消費されてやばいんですね。
あとすげぇどうでもいいことですが、以前どこかのクイズ番組で、飛行機の燃料は何か、という
問題が出題されており、答えは「灯油」でしたが、厳密には灯油ではなく、灯油に近い、高価な
成分です。ですから灯油を注いでも動くとは限りませんのであしからず。
そんなトリビアの泉を繰り広げている間になんかとんでもないことになっていたようです。
KID君、左腕を負傷して戦線離脱となりました。飛行機を下ろす場所は大体決まったのですが、
操縦できんので蘭ちゃんが代打で登場です。
えーパイロットKIDにかわりましてぇーひがぁしぃー毛利蘭ーにーしぃー江戸川コナンー(なんか
野球と相撲が混じってます、先生)。
ところがどっこいここでもさらに大問題。
埠頭に下ろすと決めたものの、暗すぎて何も見えません。ゲーテ風に言うなら、「もっと光を」と
言ったところでしょうか。
あとKID君。「なんかヤバそうなんで俺は逃げるぜ」はいいんですがその後の「Good-luck」は
いただけません。ほら後ろにニッコリ笑ってナイフを構えた高遠さんが。はっっっ!もしかしてこの
KIDは新庄に変装したKIDと見せかけて実はKIDに変装した高遠さん!?(ありえねぇ)
園子は、墜落すると思って逃げたとプンプンですが、KIDがそんなチンケな怪盗であれば、
とっくの昔に中森警部に捕まっているでしょう。
不安になった蘭ちゃんを思いやって、コナンは新一の声で電話をかけてきます。ちゅーか。
開いたままのドアの近くだと、飛ばされやしませんか?いやまあいいですけども…。つか一番いい
シーンでお前はどこを気にしているのかと。
さてはて暗いハズの埠頭になにやら明かりがともり始めました。これで明るさの方は何とか
なりそうです。
そう、KIDはムダに飛び降りたわけではなかったのです。
さてでは着陸のアクションシーンが繰り広げられている間に、緊急着陸についてのアドバイス
をば。
乗務員のアナウンスがありますからそれに従えば大抵は問題ないのですが、そんな暇が
なかった時。
リクライニングを起こしてシートに深く腰掛けます。そして腹部に毛布をあててシートベルトを
しっかりしめます。次にめがねをしていればそれを、そしてアクセサリーや胸ポケットに入っている
ペンなど、体に刺さりそうなものはすべて外します。死亡時の身元確認云々は考えずに(今は
DNA鑑定もありますので)、思い切って捨ててしまいましょう、ポケットに入れていては刺さったら
危険なので意味がありません。
次に、上半身を丸め、頭を両手で抱え込みます。足なのですが、あぐらをかいておくようにした
方がいい説と、そのまま床につけておく方がいい説があります。
あとは舌をかまないように私語をせず、着陸を待ち、着陸したらすぐに出口を目指しましょう。
大抵数箇所あるはずですから、ひとつに集中しないようにします。また、脱出時は、乗り込む
時を考えればわかるように、地上からかなりの高さがあると考えられますから、避難袋で
おりるとき、軽く膝を曲げておきましょう。
これらを踏まえた上で、いくら飛行機の旅になれたと言ってもライフジャケットのつけ方や、
酸素吸入器の使用方法のビデオは必ず見ておくようにしましょう。
と言っている間に終わったようですね。
KIDは相変わらず蘭ちゃんにちょっかいを出しているようですが。なんかコナンに出るたび
かっこいいはずのKIDが、単なるキザったらしいスケベヤロウになってきているのは気のせい
でしょうか。
そして新一のささやかな幸せメモリーになるはずだった蘭ちゃんからの告白も、なんか
KIDに言ったと勘違いしている蘭ちゃんのためにうやむやに。
蘭ちゃん、それは新一ですからっ!残念!最近影が薄いどころかどんどん扱いが雑に
なってきている工藤新一斬り!(分かる人にしか分からんギャグを使うな)
今回は推理も難しくなかったし、大体予測もついたし、なかなか面白かったですねー。
世紀末のまじゅちゅし(←いえない)でKIDがあまり活躍しなかった分でばってましたけど、
でもやっぱ「活躍」というには程遠かったかな…。主役はコナンですからしょうがないといえば
そうですけどもね。
飛行機を不時着させるという展開は映画の中で数多くあれど、これだけ一気に操縦者が
変わったってのも珍しいかと…。まあ蘭と園子がってのは流石にやりすぎかなって気も
しましたが。でもなんかグッドラックの時のようにパイロット志願者とか増えたら面白そうですが、
志望動機に「KIDと一緒に空を飛びたいから」とか言うと白衣を来たおじさんたちがやってきて
とんでもないところに連れて行かれるので気をつけましょう。
ともあれ、皆さん飛行機に乗り合わせの際は「犯人はお前だ!」と言って勝手に推理ショーを
はじめたり、「俺はここで降りるぜ」と無茶を言って客室乗務員さんを困らせないようにしま
しょう。(ちなみにルパン三世も「降ります」と言って途中で飛行機を降りたことがあります。
どいつもこいつも、怪盗は飛行機をバスくらいにしか考えていないのかと)
ま、私はあんな鉄の塊が空を飛ぶなんざ信じちゃおりませんので、絶対何があろうとも
飛行機に乗りたくありませんが(いいのかそれで)。
それから、映画を見終わった後のメモに「機長とたちばなし」と書いてありました。KIDの
暗号よりもこちらの暗号を解くほうが大問題です。意味わからん。
あと一番最後に「この物語はフィクションです」。
いや、わざわざ出さなくてもコナンという時点で現実としてありえませんから。
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