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ダーリンは外国人

4/21鑑賞

 えーと、話そのものは悪くないです。
 ただストーリーを持ってこようとした結果、どこにでもある普通の、結婚するまでの苦労話
感がぬぐえなくなってしまったと思います。
 せっかくあのエッセイは面白いのだから、「好奇心ゆえにさおりを振りまわすトニーの図」と
いうのをもっと見たかった。外国人だからではなくて、トニーなりの、好奇心で振り回される
っていうのを見たかったんですよ。
 外国人と恋愛して苦労して結婚にいたるって話なら失礼だけど、わざわざ映画で見なくても、
そこらにある話なんだから。
 それがもったいなかった。
 逆に原作知らないで見た方が、そういう、結婚の話として楽しめたかも知れませんね。

 この映画は時折、外国人と結婚した人のインタビューが挿入されています。
 冒頭でも、つきあっていて驚いたことは何ですか、というのでいろいろ面白い答えがありました。
 つーかビールにタバスコて。

 主人公のさおりは、イラストレーターで、マンガ家を目指していました。まあ…マンガ家になった
ところで売れないと苦しいから、そんなになっていいものでもありませんよ。
(いきなり業界を敵に回す発言をしないように)
 この頃既にもう一人の主人公、トニーとは出会っていて、そのトニーが日本にやってきた理由は、
漢字の「華」という書を見て「度肝抜かれた」からそのまんま日本にやってきたらしい。すごい行動力
だと思いますね。

 そのトニーはさおりとの待ち合わせ場所に向かおうとしてるんだけど、道行く日本人に話しかけても
「英語ダメダメ」と言われて立ち去られそうになる始末。トニーは日本語で聞いてるのですが。
 それで思い立って関西弁を使ってみるとやっと安心したのかその日本人は道を教えてくれました。
日本語うまいね、と言いながら。

 外国人が集まるサイトのトピックスとかでもあるんだけど、日本人は話しかけると大抵逃げて行く、
のが悩みだそうで。
 私も学生のころ友達と歩いてて外国人が話しかけてきたことがあったのですが、その人が日本語で
話しかけてるにも関わらず友達は「私英語わかんない!どうしよう!」って言ってて、この映画での
日本人の反応を見て、誇張でもなんでもないよなぁ…と思いました。
 言葉が通じなければ確かに道を尋ねられても困るけど、そんときゃあ交番教えればいいんですよ
交番。日本のお巡りさんは道を教えるのも仕事。

 で、トニーはいろいろ聞いてさおりを困らせます。
 つかぬことのつかぬ、ってどんなこと?
 ブン殴るのブンってなぜブンなの。
 やれ、あーしろこーしろのやれ、って?
 …日本語学校で聞いた方がいいような気がする。
 確かこれ、エッセイの中で語源が出てたような気がしますが…。

 つかぬこと、というのは「付かぬこと」と書き、今まで話してたこととは違うんだけどとか、突然だけど
って意味です。今までの話に「付かない」ことだから付かぬこと。だから例えばダイエットの話をしてて
「つかぬことを聞くんだけど何キロ痩せた?」と言うのは誤用なわけです。

 ブン殴るのブンは、ぶち殴るの変化。ただしそのぶちは、副詞的なもので特に単体で意味を持つと
いうようなものではない。うちあわせの「うち」と語源は同じ。

 やれは、「やれ〜だの〜だの」という決まり言葉ですね。英語でも「have no other choice than (to do)」
という決まり文句があるように、それ単体で意味をもつものではなかったかと。

 えー違っていたら知りません。

 まあこんな調子で困っているさおりですが、デートかと思いきや、外国人のパーティに連れて
いかれ、あまり英語もうまくないさおりとしては壁の花になっているしかなくて。
 トニーも付き合い始めならもっと気を配ってあげてもいいと思うんだけどねぇ。
 さおりのことをバカにする外国人もいて、なんだかなぁと思った。
 で、結局さおりは、日本語少しできる女性に絡み酒。やっかいやのぉー!あとまた予想外ですの
お兄さん出てるぞ。ホントにどこにでも出るのー!

 やっとトニー来て「ごめんね、気づかなくて」というから、おお、やっと外国人の優しい
面が!と思ったら。
「おなかすいてたんでしょ。はい、ホウレンソウ」
 …いやそうじゃなくて…っていうか何故ホウレンソウ料理だけ持ってくる!
 初めてみました。
 ホウレンソウをやけ食いする主人公。ポパイじゃねーんだから。

 さおりは姉に、トニーとのことを相談してますが。
 あんまり進展がないことをさおり自身も気にしてるっぽい。
 で、そこにトニーからFAXがきて、さおりは別れ話かとビビルんだけど、ホレンソおいしかったね
って書いてあってそれはなんかほのぼのした。
 よかったなぁ。ナイツだと「ホレソソがですねぇ」「ホウレンソウだよ」とネタにされているところです。

 それからさおりはトニーと交際を重ねていって、家を借りて2人で同棲することになりました。
この時点でもう結婚してるのかと思ったらまだまだだった(笑)。
 いいけどさー。結構広い家でした。
 
 お気に入りの日本語、トニーは「時期尚早」だそうです。あんたそんなわざわざ舌をかみそうな
言葉にせんでも…。
 しかもそれ「これは漢語、和語だとなにかなぁ」と悩んでます。
 知らんがな。
 「たりとも」らしい。
 ああ、メール交換する?←それメル友ですやん。

 さおりはのんびりしているトニーに、「今日は何人たりとも遅れちゃいけないの!」とか言って
おりますよ。
 と思ったらお姉さんの結婚式らしい。
 …トニーのんびりしすぎぃぃぃぃぃ!!!!

 その結婚式に出席して、その席でさおりはトニーを家族に紹介するつもりらしいのですが、
トニーは、そんないい加減でいいのかなぁ、と気にしている様子。
 さおりは、家族はそんなしきたり気にしないから大丈夫よって言うけど。
 私はトニーの方が正しいと思いました。
 こういう大事なことだからやっぱちゃんとしておいた方がいいと思う。
 特にお父さんへのファーストインパクトが…。

 そうこうしているうちにバスに抜かれてしまい、抜かれたー!とさおりが叫んでいると、
トニーがマジ顔になって。
「抜かれるなら度肝がいいよね」
 いや、今本当にそんなことを言っている場合ではなく!

 何とか間に合ったらしく、さおりは姉と、トニーについて話をしているんだけど、
 カッコウの托卵でショックを受けた話は興味深かったなぁ。
 自然界ってこういう残酷な話結構ありますが、確かに感受性豊かなんでしょうね。
 
 まあこの托卵も全部が全部成功するというわけではなく(でないと托卵された種が滅んで
しまいます)、まだこの仕組みもよく解明されていません。
 そして、もし同じ巣にカッコウの卵が2つ托卵された場合、同じカッコウのヒナ同士で殺し合いが
まってます。(殺し合いといってもデュエルとかバトルとかそういうのでなくて、押し出し)

 さて結婚式無事終わって中庭で歓談となってるのですが。
 さおりとトニーはぐれちゃってんですね。待ち合わせ場所くらい決めとけよ。っていうか
なんでこんな狭いところではぐれるの。
 先に出てきたトニーは、さおりの母に声かけられて「どうもー」とか言われてるんですよ。
 何かと思ったら牧師と間違えられてんの。
 お母さぁぁぁぁん!!!
 父が「じゃああれは誰だ」と牧師さん指さしてるのが笑えた。

 トニーはここで、改めてきっちり挨拶してて、すごいなぁと思いました。
 んで母は、見つけてやってきたさおりに「絶対あんた騙されてるって!」とか言うわけですよ。
気持ちはわからんでもないです。

 ここで、さおりとトニーが出会ったエピソードがあかされるのですが、ここは映画上のフィクション
でしょうね。確かエッセイでは違ってたはず。

 ともかく、その後新郎新婦の両親とか兄弟がいろいろ話をしているんだけど、いいとこないけど
よろしくとか、どうしようもないやつですが、という日本特有の謙遜紹介が飛び交っていて、これを
聞いていたトニーが渋い顔。
 トニーは彼らに割って入って、「どうしてそんなにひどいことを言うのですか。お姉さんはいいところが
沢山あります」と言うのですね。
 したらさおりの母が、あえていってるの、いい子なのは皆が知ってるから、わざと言ってるのよ、
とフォロー。
 このお母さんいい人だー。
 でもトニー君をバシバシ叩くのはやめてください。
 それで母はすっかりトニーを気に入っちゃうわけですね。優しい、いい人だって。
 それはいいけど皆気づいて!お父さん一人めっちゃ渋い顔してる!

 まあこの、「粗品ですが」「つまらないものですが」「ふつつか者ですが」という言い回しは
外国人には理解しづらいものだそうです。
 ただ、「日本ではこうなのよ」って言うだけじゃなくて、このさおりのお母さんのように、
「日本では相手に対する気づかいとして、気にいられるようなものではないかも知れないがと
いう意味合いで粗品ですが・つまらないものですがと言うのです」という説明ができたら
いいなぁと思います。
 日本文化に根付くものですから、何も外国人の価値観に合わせる必要はありません。
説明はしたほうがいいと思いますが。
 気になるようであれば、「気に入られるかわかりませんが」「好みに合えばいいのですが」と
ポジティブな言い方に直すこともできます。日本語の妙、ってやつですね。
 でも、外国人に合わせたいという雰囲気があれば「これ人気のお店のやつよ」とか
「素敵な友達を紹介するね」でもいいと思います。

 トニーが気に入られてほくほくしていたさおりですが、父はさおりに、お前はマンガ家を
目指していたんじゃないか、それも出来てない、この交際も国際結婚は苦労するし、
家族になるというのはそんなに甘いもんじゃない、まずはきちんと挨拶にくるのが筋だ、
父さんは交際に反対だというんですね。
 お父さんとしては娘に中途半端な気持ちで付き合って悲しんで欲しくない、苦労してほしく
ないという気持ちがあるからでしょうねー。
 やっぱりトニーが言ったようにちゃんと挨拶に行った方がよかったんでは…。

 今の家を借りている大家さんにも、外国人が住んでいるからとチクチク言われたらしくて
落ちこむさおりですが、トニーが慰めていて、いい人だなぁと思いました。
 そしてトニーは、母から手紙が来ていて、秋には一度アメリカに帰ろうと思う、さおりも
来てくれるかい、と誘います。

 俄然張り切ったさおり。
 マンガの投稿を頑張り始めたり、英会話教室に通ったり。
 あの、さおりさん…。
 お金もかからなくて、必要とあらば24時間つきっきりで英語を教えてくれる方がすぐ
隣にいるような気がするのですが…。

 その頃トニーは友達と回転すし屋にいってるのですが。
 パーティの時さおりをナンパしていた、いけ好かない奴が、日本の女性は外国人とみれば
キャーキャーするみたいなこと言ってて結構むかつくな。
 それはともかく、回ってくる皿を取ると片っぱしから友達がとってってしまい、自分では
ひとつも食べられないトニーが笑えました。
 最終的にトニーの頼んだマグロの頭がやってきて友達は大騒ぎしてたけど。
 え、それ食べようにもどうやって食べたらって感じだろうが!

 さおりのところには姉が遊びにきていて、洋服を買ったさおりに、そこまで気合いれ
なくても、って言ってるんですね。
 さおりはちゃんとしたい、と言う。今の私じゃ中途半端だからって。
 んーでもあまり気合い入れ過ぎてもスタミナ切れしますよ。

 それでさおりの原稿の消しゴムかけを姉手伝ってるんだけど。
 カスをとるのに羽ぼうき使ってる人初めて見た!ちょっと感動した!

 さおりは、交際を反対されたことをトニーには言っていませんでした。ガラスのハートだから
言いたくないらしい。
 でも大事なことだからちゃんと言って、二人で話し合った方がいいと思うけどね。
 そんなに信用されてないのか、ってトニーだって思うだろうし。

 で、姉が帰るので、テレビ見ていたトニーが送って行くよって言うんだけど。
 声をかけるのにさおりの部屋開けたら。
 ばけもんがいました。(失礼だろ)
 原稿でヨレヨレになったさおりがいた。
 そりゃトニーも黙って閉めますよねー!

 この後トニー、姉に「鶴の恩返し?」って聞いてました。どう見ても違います。

 道すがらトニーは姉に、最近さおりが頑張りすぎて心配と言いますが。
 姉は、良い奥さんになれるように頑張ってるのよ、と言った。
 でもこれが誤解というか、ちょっと2人のずれのもとになってしまったわけですね。

 一方お父さん、帰り道本屋さんに寄ってました。

 トニーはさおりに、いい夫になれるかなーと聞いてるんですね。
 要するに、自分もなろうと思ったらしい。
 この時にさおりが聞かれて「ん?うん」と言ったのがトニーには否定の「ううん」に聞こえた
らしい。あーなるほどー。ややこしいね日本語は。

 んでトニーは、いい夫になると決意しました。
 その前にプロポーズしとけよ。なんかあれこれ順番間違ってる。

 さおりはメディアファクトリーに持ち込みしてて、その担当さんが、出来が良ければ
読み切りを掲載してみるわ、と言ってくれたんですね。
 ますます張り切るさおり。
 そうなんだよなー、デビュー前の持ち込みとかって書きなおしの連続らしいですからねー。
(賞取ってデビューした人とかでも、何度も書き直しするのはよくある)
 大変ですねー。

 さおりが帰宅すると、トニーが張り切って家事をしておりました。
 うん、いや…はたきはそうかけるもんじゃないっていうか…。
 洗い物もしてあるけど、コップに洗剤ついたまま。
 つーかトニーさん、母国では家事やらなかったんスか?
 トニーほどの人ならまず本とか読んで研究しそうだけど。
(多分映画用のフィクションではあると思う)
 洗濯もぐちゃぐちゃな感じですが、さおりはそれらを見ても、やってくれているんだから
文句いったらバチがあたる、と飲み込んでしまうんですね。
 そこはまず訂正してあげて、改めてお礼を言うのがいいと思うけど。
 間違ったやり方ずっと続けていてもお互いのためにならんでしょ。
 しかも、アメリカに着て行くための、買ったばかりの服まで洗濯されちゃってて
ショックなさおり。だから言わんこっちゃない。

 そうして二人のすれ違いが少しずつ始まっていきました。
 夕飯もほとんど会話なくて気まずい!なんだこの葬式より静まり返った食卓!

 そんな中さおりは読み切りの掲載が決まってますます忙しい状況に。
 ここ原稿がアップになるけど、どう見ても紙がケバ立ってます…。

 コンビニに並んでいる雑誌に自分のマンガが載ってるるの見て、大喜びする
さおりがかわいかったです。
 人によって違いはありますけど、掲載誌を10冊くらい買っちゃったとか、コミックスなら
毎日出かけて売れ具合を見ちゃったとかいろいろあるみたいですよ。大体は編集部から
掲載誌送ってくるものですが中には「これは自分用に作られたものでは!?」と思って
本屋に確認しにいった、というユニークな人もいます。コミックスとか単行本の場合は、
「周囲に配るなら」と何冊かまとめてくれるところもあります。
 で、作品数が増えるにつれてだんだんその、初めて掲載された時のピュアな気持ちを
忘れていくんですよねえ…。(なにその遠い目)

 ともかく、トニーに喜んで報告するさおり。
 トニーもとても喜んでくれますが。度肝抜かれました、のセリフが出ます。
 この後さおり電話してるんだけど、その横でトニーが雑誌手にとって見てるんですが。
あの…トニーさん。それさかさまですよ…。多分一瞬だからNGにしないでそのまま
使ったんだろうと思うけど。

 そんな時、父が倒れたという連絡が入って、二人はあわてて病院へ。
 雑誌持って行ってあげればいいのに。せっかくだから。まあそんな余裕ないか。

 心臓が悪かったらしいのですが、大したことないとか言うてますよ。
 いやいや、心臓は怖いですよ。気を付けないと。

 病室に二人きりになった父とトニー。きまずいぃぃぃぃぃ!会話ねぇぇぇぇ!
 テレビ見ながら、出演者の日本語間違ってますね、とかその程度しかねぇぇぇぇ!
 ここで父は、さおりとの交際を反対してすまなかった、と言うんですね。
 トニーにとっては初耳だったからびっくりしたことでしょう。

 そして一旦帰宅する2人ですが。
 この後の展開びっくりしたなぁ。
 父の容体が急変して、亡くなってしまうんですね。
 まさかそう来るとは思わなかったから本当に驚いた。
 結局お父さんはさおりの作品を読むことはなかったんですね。
 どれだけ残念だっただろうかって思う。

 さおりは担当さんに、描けなくなった、と電話しますが、担当さんは、描きたいものが
ないなら、あなたに頼む仕事はないわ、と割とシビアなことを。
 漫画家とか作家っておしなべてこんなもんですよ本当に。
 担当は、描きたいものを描けばいいのよ、自分から諦めてほしくない、と言います。
 

 それでさおりはますます必死になって原稿描かなきゃ!なんてことになるのですが。
 トニーが話があるって入ってくるんだけどさおりは、今忙しいって全然聞く耳持たないん
ですね。そういうのはよくないと思う。今いろいろあるのはわかるけど、真面目に人が話を
しようとしている時は聞かないと。

 トニーはさおりのことをとても心配していました。
 そして、アメリカには自分一人で行く、というんですね。
 今は無理しないでほしい、アメリカにはいつでも2人でいけるから、って。

 今までさおりがとても頑張ってきたのを分かっている、というけれどさおりは全然
トニーはわかってないよ、という。
 なんでそんなこと言っちゃうんだろうね。

 トニーは言います。
 家族を悪く言うクセ、うらやましいと思った。お互いを信頼しているから言えることだ、と。
 でも今の僕たちは全然らしくない。
 さおりは何も僕に言わない。家事のこととか日本語のミスとか。
 交際をお父さんが反対していたことも、さおりから聞きたかった。

 どう言ったらいいのかなぁ、さおりは、トニーを傷つけたくないという気持ちがあった。
でもそれをちゃんと、傷つけたくないけど、言わなければいけないと思うから言う、
だったらトニーも受け止めてくれたと思うんだけどね。
 傷付けること、傷つくことを恐れたら、これから先2人でやっていけないよ。

 そういうわけでトニーは一人でアメリカへ。
 一人残ったさおりは、洗濯ものを干すハンガーに、洗いものの注意表示とか、干し方を
まとめたメモが釣るしてあるのに気付きます。
 シワクチャになったあの服も綺麗にアイロンがかけてあったんですね。
 トニー、ちゃんと努力してた。
 その服を握りしめて涙するさおり。
 気持ちはわかるが服がまた汚れます…。

 実家に来たさおりは母に、もうダメなのかなぁ、と相談。
 すると母は何かを取り出してさおりにくれます。
 それは英会話の本だったんですね。

 さおりがトニーと結婚したら外国にいっちゃうのかなとさびしがっていた父は、それでも
2人が本気なら必ず挨拶に来る、その時に英語くらい話せないとダメだと勉強していた
らしい。
 交際を頭から反対するだけじゃなくてお父さん自身も自分のすべきことちゃんと
してたんですね。
 そして母は、朝食がパンと味噌汁だったこと、おかしいと思わなかった?と聞きます。

 なんでも、和食好きな父のために頑張って和食作ってたけど、ある時不満が爆発して
父に言ったら、好きなようにしていいって言われたのですが、味噌汁だけはつけて
欲しい、君の味噌汁はうまいからって言われたとか。
 だから、パンと味噌汁だった。
 人と人とは違って当たり前、外国人だから日本人だからは関係ない、誰かと生きて
いくってことは、その違いを認めて分け合っていくこと。
 さすがお母さん、伊達に夫婦やってませんね。
 でもパンに味噌汁は合わない気がする…。

 そういうわけで一念発起したさおりは、アメリカへトニーを追いかけていきます。
 その心意気はいいけど大丈夫か…アメリカ、バカ広いぞ…。
 あと基本的に日本以外の国のタクシーは全部、自分でドアを開けます。ぼーっと
立っていても開きませんので注意。

 この後街をさまよっていたさおりは(誰かに聞けよ…)、偶然教会の前にいたトニーと
出会います。
 トニー、喜んでこう言いました。
「ここで会ったが100年目!」
 お前はさおりの敵か!?敵なのかおい!

 2人はトニーの家にいって、さおりは料理を作って皆に大歓迎されてて。
 皆が「ごちそうさま」と言ったり、箸を使ったりしていたのも、トニーの気づかいなんでしょうね。

 トニーが改めてプロポーズして「度肝抜かれました」とさおりが答えてたのは面白かったです。
 
 夫婦になった2人。
 トニーも家事がうまくなって洗濯もなんのその…すいませんトニーさん。こっそり捨てたその
ゴミはもしかして洗濯失敗しませんでしたか?

 エンドロール見て知ったのですが、ご本人達もどこかに出てたらしいですね。
 何となく出てるかもなーと思いながら注意するようにはしてたのですが、気がつかなくて残念です。
(トニーさんは牧師さんかなぁ。唯一ヒゲモジャだったのあの人だし)
 
 ほんわかした映画なので、そういうのが好きな人にはいいと思います。




 


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