多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→インセプション


インセプション

8/4鑑賞

 面白くないわけではないけど、特に映画館で見る必要性は感じません。長いから
DVDでもいいと思う。そんかし、しっかり見ないと、途中で話わけわからなくなりますよ。

 あとちょっとひっかかったのが、すごい壮大な物語なんだけど、主人公のこだわりが
子供に会いたいっていうのが…。もちろんその理由もわかりますし、それが原動力に
なってるというのも理解してるけど、そのためにスタンドプレーも目立つし、仲間を危機に
陥れたりして、そこがちょっとしらけてくるっていうか…。
 ちゃんとしろよって気持ちが常にあった。
 そこだけは残念でした。
 それ抜きにすれば設定とかは面白かったし、渡辺謙さんも重要な役どころでかっこよかった
と思います。
 シャッターアイランドよりは面白いですよ。
 前半がややダラダラなのに比べて、後半がだんだんと追い立てられていくような
感じになるのはスピード感があって面白かったです。
 映像はすごいです。


 えっと冒頭の映像はわけわからんと思うけど、しっっっかり見ておいた方がいいです。
少しだけ伏線になってますから。

 海に流れ着いている主人公、コブ。
 警備してたおっさん達がそれを引き揚げて、城みたいなところに引きずっていきます。
 なんだよ、海辺に城ってどういうセンスしてるんだよ。
 連れてこられた城の中にはテーブル。…これ建築した奴のセンスはどうなってんだよ!!
 テーブルには一人の老人が座っています。テーブルにじゃないよ、椅子にだよ。
(分かってるよ!難しいのぅ、日本語は!)

 警備は、コブの所持品が銃とコマみたいなものだけだった、と連れてきます。
 どうやらこの城でトップの老人の前に出すのに、ずぶぬれのグチャグチャのままでも
いいようです。
 じいさんは、このコマはどこかで見たことがある、という。 
 …このじいさん思い切り渡辺さんですよね?
 
 ここでシーンが変わりまして。
 同じ城である、ということに注目です。
(だからちょっと考えれば、この城を作った人が誰か、どうしてこの城なのか、というのがわかる)

 メシの最中だというのに、寄生虫の話をするバカがいる。
 …コブだぁぁぁぁぁ!!!
 彼は一番の寄生虫はアイディアだという。
 要するに、一つの考えに取りつかれるとなかなか取り除けない、アレですね。
 軽く鼻歌うたったつもりがいつまでも頭の中ぐるぐる回ってるような。
 たーらこーたーらこーたーっぷりーたーらこー(やめなさい)。
 
 コブは、夢の中でそれをとる、夢の中では防御力が低下しているから、という話を、
渡辺さんにしてるんだけど。渡辺さんの役名がしばらくわからんかったから、メモにずーっと
ケンって書いてたよ。(渡辺さんと書くのは時間かかるから)
 その、渡辺さんことサイトーは、コブに、夢を守りたければ自分を受け入れろみたいなこと
言われてるわけですよ。
 つまりビジネスの売り込み?か何かかな。
 サイトーは、考えとくと、日本人特有の回答をしたあと、ふすまをしゃーっと開ける。
 隣はパーティ会場でした。
 ねえホントこれどういう建築なのよ!

 で、コブと同僚のアーサーは、「ばれてる?」「上だな」という会話を。
 これがなかなか面白い。
 場面が変わると、コブもアーサーもサイトーも皆寝てるんですよ。
 え、これ皆寝てる映画?寝てて物語進行?

 この、寝てるぼろアパートの部屋っぽいとこの外では、市民による暴動が起きてました。
いったいどういう国なんだ!って感じですが。
 これらすべての「????」はもう少しすると意味がわかります。
 
 で、その城の方では、コブが知っているらしい、モルという化学が得意そうな女性が
出てきました。(それ単位の話じゃん、化学の/mol←モル)
 そのモルが椅子に座ってたんで、コブは椅子にロープをくくりつけて、窓の外に出て
サイトーの様子を見ようとするわけですが。
 ロープが急にぐーんとさがってびびるコブ。モルがいなくなったから椅子が窓に引きよせ
られたんですね。 
 そんなもんに結ぶ方も方だわ。
 で、なんとか気を取り直して城の中に侵入するコブ。
 彼は、隠された金庫を開き、その中にあった封筒をこっそりすり替え、そして逃げようと…
するとモルがサイトーと一緒にいた。裏切り者かお前は!

 ここが夢の中だと気づいたサイトー。
 で、コブはやばいと思ってアーサーを殺し、目覚めさせます。
 このやりとりで覚えておくことが二つ。
 ・夢の中でもケガをすればそれは現実の痛みとなる。
 ・夢の中で殺されれば(普通に眠っている状態なら)ショックで目覚める。
 この設定忘れるとワケわからなくなりますので気をつけて。

 アパートの中で目覚めたアーサーは、仲間とともにやっべぇーって感じで、サイトーが
目覚めないようもっと深く眠らせようとするのですが。
 夢の中ではコブはすり替えた封筒の書類を読んでました。サイトーに取り上げられた封筒
こそ、すり替えてたものだったらしいです。やるな。
 アーサーはアパートの方でコブを起こすのだけど、そのやり方が豪快でおもしろかった。
水を張った浴槽の中にたたき落とすんですよ。絶対目は覚めるけど寝覚め悪いな!
 でもサイトーの方も起きてしまいましたよ?
 しかもサイトーは、ここは彼の隠れ家ということらしいんだけど、絨毯がポリエステルだと
いうことから、ここもさらに夢の中だと気づく。すげぇぇぇぇ!

 実際には、日本国内の、京都に向かう電車の中で夢に入る作業が行われていたので
ありました。
 夢から脱出したコブ達はさっさと電車を降り、眠っているサイトーをそのままにしていきます。
 向かい側に見はりとして仲間一人残していったけど…無理だろ。

 このあとコブは、コマを回しています。
 止まるコマ。
 この映像、意味がないように思えるけどこの映画の中で一番重要です。

 で、コブの子供達から電話かかってくるんだけど、戻れないとか言ってて、面倒みてる
らしき祖父母に電話ガチャ切りされてました。
 あーあ。
 よしコブ、「俺俺、俺だけど仕事で失敗しちゃってさぁ、至急お金が必要に…」って電話
かけるんだ!(やめなさい!)

 それで、そのサイトーの夢に入るという任務はどうやら失敗だったらしくて、会社に
バレてるやべぇーってな感じで、サイトーがやってきて、自分が助けるかわりに仕事を
一つ引き受けろみたいな取引を申し出てくるわけですよ。
 それが「インセプション」、ある情報を植え付けるという仕事でした。

 象のことを考えるなと言われたら何を想像する、と聞かれるサイトー。
 彼は象のことだ、という。
 それは他人の考えだとコブは言いました。
 つまり、象のことを考えるなと言われて象が思い浮かんだというのは、その言葉に
誘導されたという意味合いでよろしいのかな。
 ここではコブは、会社とのことは自分で解決するということで、交渉は決裂したわけ
ですけども。

 サイトーは、そのインセプションをしてもらいたい相手の情報として、自分の会社の
ライバル社である会社の息子に仕掛けて欲しい、と話しました。
 そのフィッシャー社の会長は老人で死にかけてんだけど、その息子にインセプションして
父親の帝国をつぶしてもらいたいと。そうすりゃ自分達が利益独占ってわけか。
 仕事が成功したら、家に帰れるようにしてやる、というサイトー。

 さっきの電話と、ここの会話から、コブが何らかの事情により、帰りたくても帰れない
状況にあることがわかりますね。
 
 それで、メンバー集めろというサイトー。
 どうやらコブ、思いなおして仕事乗り気になったっぽいですね。
 それは家に帰れるというのが大きいんでしょう。

 で、コブは新しいメンバーを探しにまずパリへ。
 これ教授に会ってるけど顔見知りですかねっていうかお前の父親か?
 ここの会話からコブは犯罪で指名手配をされているがために家に帰れない、ということが
判明する。…国またいでるってことはお前、インターポールから国際指名手配受けてんな?
何やったんだよ…。
 
 コブは、設計士が必要だという話をします。
 いさめる教授に、これが最後の仕事だ、これで家に帰れるって。
 昔の自分みたいな生徒はいないか、というコブに「いるよ、お前より優秀だ」っていう
教授が面白かった。

 教授が教えた学生の名はアリアドネ。
 すごい名前だなおい。
 彼女がこれから先、重要なキーパーソンになってくるのですが、意外や意外、アーサーと
いい雰囲気になりました。(ばらすなよ)

 アリアドネは、合法なことじゃない、実力を知りたいと言われても、臆することがなかったから
そこそこいい度胸の子なんでしょうね。
 で、1分でとける迷路を作れと言われて、最初は四角形で作ってたけど、円形に変えてたのが
面白かった。
 確か四角形の迷路より円形の方が難しいんですよね。方向がわからなくなるから。
 才能に感心したコブは、彼女をメンバーにすることに決めた。
 ひとしきり、夢の中の説明をするコブ。
 夢を見ている間、本人にとってはそれが現実だ、というのは納得しましたね。
 確かにどんなにヘンテコな設定であっても、夢の中では当たり前に受け入れてるもんね。

 …という説明を夢の中でするんじゃねぇよコブ。
 起きてアリアドネが忘れてたらどうすんだよ!

 夢から目覚めてアリアドネは、夢の中で1時間過ごしたと思っていたのが、現実世界では
5分しか経っていないことに驚きます。
 面白いですね。
 このあとアリアドネが街を二つ折りにしてくれちゃったりとかしてコブにやりすぎと言われてたり
するわけですけども。
 通路に突然出現した鏡の扉をしめて開けると、向こう側に新しい街ができてるとか。
 これ面白いけど撮影大変そうだな…ああでもCGで出来るか。

 でもアリアドネが作った景色の中にコブは、自分とモルが仲良くしている光景を見て、
記憶を再現するな、と彼女に注意する。
 記憶を再現すると混乱するから新しく作れ、と。
 なるほど、ということはアリアドネは以前、そうやって川を眺めている2人を見たことが
あるってことなんでしょうね。
 こういうさらっとわかる話は面白いですね。
 ところがここでいきなり、モルがアリアドネを刺します。
 おおっといきなり昼ドラ的展開になってきましたよー!
 刺されたショックで目覚めるアリアドネ。
 アーサーとかが死なないと起きられないからみたいなこといってて、それフォローに
なってんのか?って感じでしたが。
 で、ここでトーテムというアイテムが出てきます。
 コブが冒頭でコマ回してたように、これによって現実か夢の中か知るアイテムらしい
です。
 なるほどね。
 持ち主だけがバランスを知っているものであれば、コマでなくてもいいらしい。
 アーサーにとってはサイコロでした。

 んで、コブは、イームスという男に会うことにします。
 以前の仲間なのかな。
 でも尾行されていることに気づいたコブは一旦そこを脱出。
 銃撃戦みたいなことになるけど、それを救ったのがサイトーだった。
 こうなることを予見してたんでしょうね。
 イーマスが「とうとう捕まったのかーハッハッハ」ってくるのがよかった。

 このあとアリアドネはいろいろ設計を学んでるんだけど、パラドックスも夢の中なら
簡単にできるというのが面白かったな。
 無限階段とかね。
 コブはもう設計をしないというアーサー。
 モルは死んだ、と言います。
 つまりちらほら出てくるモルはコブの投影ということになります。
 こういうの一番厄介だよなぁ。自分が生み出すものだから余計になかなか消せない。
 ありきたりな言葉で言うなら、トラウマということになる。

 それから、薬を自在に作れる、ユスフが仲間に加わった。
 これでメンバーがそろいました。
 仲間が5人、といっているコブに、6人だというサイトー。
 自分も入りたいらしい。
 任務ちゃんとやったかどうか確認したいかららしいです。
 コブ、アーサー、アリアドネ、イームス、ユスフ、サイトー。
 このメンバーで夢に潜入だ!
 俺達の戦いはこれからだ!←終わらない、終わらない。まだ終わらんよ!

 サイトーはコブに、フィッシャー社の事業独占を阻んできたがそろそろ限界だ、世界を
守るため、会社をつぶす必要があるとかなんとか言ってますが、よく考えたらここの会社が
何してるかとかの設定は全然出てこなかったなぁ。
 それがちょっとだけ、説得力にかけるっていうか…。
 で、ブラウニングという、今実質的に会社の実権を握っている男の存在を示唆します。
 息子、ロバートが絶大な信頼を寄せる男で、これがキーパーソンになるかもと。

 彼らは計画を練ります。
 夢の第一層でなんとかするのは無理だ、三層はいる、みたいな。
 で、最下層には父を登場させようって話になります。

 あと、アリアドネはトーテム作ってるんだけど。
 …別にこれ、あとで出てくることはありませんでした…。
 もっとこうさぁ、生かしていこうよ、せっかくの伏線!
 レオは、夢の中なら回り続ける、それによって夢と現実の区別をつけるというのですが。
 そしてアリアドネが設計している、最下層の父親がいる病院の設計図については
コブは、自分にも誰にも見せるべきじゃない、といいました。
 多分またモルが現れることだとか、誰かの思想が入ってしまうことを危惧してんだと
思います。
 ここでコブはどうして自分が家に帰れないかを言う。
 自分は、妻を殺した容疑者になっている、と。
 アリアドネは多分びっくりしすぎて黙ってただけだと思うのですが、コブは勝手に
「ありがとう、キミは「殺したの?」と聞かなかった」とありがたがって出て行きました。
 自分勝手な解釈もここまでくればおめでたいと思います。

 シナリオとしては、ロバートは父に不満を持っているから、父との和解がいい、それで
自分の道を行くために会社をつぶしてもいい、と思わせることが大切だということになります。
 ジャンプのシナリオ大賞に出したら優秀賞くらいは取れそうな感じです。
 また、大事な説明がなされます。
 夢の、第一層〜三層では時間の感覚も違っていて、現実の10時間が第一層では1週間、
二層では6ヶ月、三層では10年らしいです。とんでもねーな。
 夢の中で原稿やったらさぞかしはかどりそうですが、それを現実にもってこれる手段が
なかったらどうにもなんないですね。

 脱出はキック、蹴飛ばすことだそうです。
 それはいいけど説明でイーマス、アーサー蹴るのやめたげて!
 音楽が合図だ、ということも決まりました。
 でも、ロバート自身が医者にかかったりしないので、そもそも眠らせる機会がないという
根本的な問題にぶちあたります。しかも飛行機の移動も専用機。
 君達ィィィィ!

 とそこにかっこ良くサイトーが現れた!
 専用機をメンテナンス中ということにして、普通の飛行機に乗せたらどうだ、この機なら
ファーストクラスは滅多に人がこない、航空会社買い取った、と言います。
 やべ、一番おいしいとこ持って行きやがった!
 というわけであっさり計画に移ります。
 
 その夜、アリアドネは、コブが眠ってるのを見て、勝手に自分もその夢の中にはいります。
 いいのかなぁ…。
 人のプライベートだと思うんだけど。

 コブはアリアドネを見つけて、何しにきた、俺だけの夢だってめっちゃ怒るんだけど。
 アリアドネはここが、コブの記憶の夢だと気づき、しかも自分一人エレベーターを操って
地下一階にいってしまいます。
 あんたさぁ…人の触られたくない部分にズカズカ入るのもどうかと思うよ。それも別に
単なる仲間で、コブの一生背負ってくつもりもなにもないわけでしょ。単なる好奇心で
やってるわけだし。
 こういうのはどうかと思いました。

 ともかくその地下一階はどこかのホテルの一室であって、モルにまた殺されそうになった
アリアドネをコブが助けるわけです。
 それで目覚めるんだけど。
 なんだかなぁ…。

 目覚めてアリアドネは、これでモルを監禁できるとでも思ってるの、みたいなこと言うけど、
それはコブの心の問題で、彼がそれをどうにかしようとしない限り、立ちいる問題では
ないと思いますよ。
 それと、モルに出会う前に、海辺で遊んでいるコブの子供達の姿もあったのですが、必ず
背中を向けてるんですね。
 コブは、顔は忘れた、だから家に帰って必ず顔を見るんだ、みたいなことも言ってました。

 私はアリアドネのこういう行動はちょっと理解できないと思いました。
 責任負うつもりもないのに、人の夢にズカズカ入って行ってトラウマ突っつきまわすのは、人と
して一番やっちゃいけないことなんじゃないのかなと。

 目覚めたコブにサイトーが、フィッシャーが死んだことを告げます。
 そして、ロバートが飛行機に乗る、と。
 サイトーはこの仕事がすんだらすぐ、コブが家に帰れるよう電話をかけてやる、と言う。
 
 というわけで飛行機に乗り込んだ面々。
 ロバートに水に混ぜた睡眠薬を飲ませ、みんな準備してレッツ夢の中へ!
 夢の中へいってみたいと思いませんか〜ルルッルー。(今その歌か)

 …雨なんですけど夢の中。
 ユスフの夢なんだけど、トイレにいきたくて雨になったらしい。
 搭乗前にトイレはすませておきなさい!
 気分的にトイレ行きたくて雨かと思うと、この雨が何となくアレな感じがしてきます。
 まあ皆は、ドンマイ、雨なら奴は絶対タクシーに乗るからってことで、タクシーを途中で
奪って、ロバートを乗せ、まんまと拉致に成功。

 コブもアリアドネと合流して車を…と突然、町中走ってきた電車にふっ飛ばされました。
 おい、誰だ…電車設計なんかしたやつ。
 しかも、アーサー達の方もいきなり銃を持った連中に襲われます。
 なんとか逃れたものの、ここでサイトーが撃たれてしまう。
 予定していた倉庫の中へ連れ込んだものの、皆は、ロバートが、夢の中に侵入されても
いいように、守る訓練をしていたのだと気づき、「聞いてないよ〜」状態に。
 また、サイトーも死なせるわけにいかなくなりました。
 薬が強すぎるため、夢の中で死んでも現実で目覚めることができず、虚無に陥る
可能性があるらしい。
 やっかいですなぁー!
 まあここまでピンチにならないと展開的に面白くないですよね。
 その虚無にコブは一度落ちたことがあるらしいです。
 つーことはなんとか戻ろうと思えば戻れなくもないわけですか。強靭な意志を必要と
しそうだけど。

 家に帰るためならインセプションをやりとげる、と言っているコブ。
 イーマスは、俺はここから動かねーよとか言ってるけど、ここの世界では一週間
待たないと薬から目覚めないので、その間に殺されるという一同。
 結局仕事済ますしか選択肢がないわけです。
 イーマス、ここでは乗り気じゃなかったですが、最下層では一番頑張ってた!

 ええと、ロバートですが、強盗のフリをよそおったコブ達に、金庫の番号を聞かれても
わからない、と言う。
 で、コブは、身内はもうばらしたぞ、と言ってて、ブラウニングを連れてこさせる。
 実はこれイーマスが変装していたものですが(夢の中だから自在)、彼はロバートと
話をして聞きだそうとしています。
 聞いたのに気づいてないのかもよ、父との思い出で何かないか、と聞くイーマス。
 こいつらは我々を車ごと沈めるはずだ、会長は、金庫にロバートへの贈り物が
入っている、もう一通の遺言があると言っていた、と話す、ブラウニングに変装した
イーマス。(ややこしい)
 遺言は弁護士が持っている、というロバートに、もう一通あるんだ、君は好きな
方を選べるとたたみかけるイーマス。
 なるほどねー、そういうシナリオできたんですか。
 でもロバートは、最後に父はお前には失望したって言った、全然期待されてないんだ、
とやさぐれてます。
 
 えー、ヒマっぽいアリアドネとコブ。
 コブは、以前モルとともに、深く夢の世界に潜った話をしています。
 自分達の世界を設計していって、そこに50年もいたらしい。で、現実世界に戻ったら
モルがおかしくなってたと。
 そりゃおかしくもなるでしょうよ。
 精神で50年経過したと思いこんだとき、それに肉体が影響されることは大いにあります。
それほど人間の精神は強靭で、もろいものだったりします。

 それでモルは現実を忘れることを選んだ、現実に戻ってきた時に、若い肉体に年老いた
精神が宿ってしまって、この世界は現実じゃない、現実(夢)の世界に戻るには死なないと
いけない、と言ってたと。
 なるほどねえー。
 っていうかそれはまずカウンセリングに連れて行くべきでしたね。
 そして、二人の記念日に事件は起きた。
 ホテルの一室に行くと室内は荒らされていて、モルは向かい側の窓に腰かけていたらしい。
 つーかホテルマンでもここでコブが呼んでいればまた展開も違ったんでしょうけど。
 で、モルはここで飛び降りて死んだ。
 しかも、事前に弁護士に手紙を書いていて、夫に殺されそうだ、身の危険感じてる、
なんてこと言ってたらしいです。
 なんでそんなことするんでしょうね。
 この時点でもう精神いかれてたんだと思うのだけど。
 モルの死後、3人の精神科医が手紙を見て、モルは正常だと判断したらしいです。
 …お前らの免許は偽造か!

 それによってコブは、妻殺しの嫌疑をかけられ、国際指名手配されて家に帰れなくなった
ということですか。
 
 コブは、またロバートのところにいって、頭に浮かんだ数字を言え、という。
 ロバートは、528491と言いました。
 そこで一旦ロバートを眠らせるコブ達。
 車で移動して、その車はユスフが運転しているのですが、ここで、ブラウニングを悪人に
する、彼の本性を暴くという筋書きにして、父子関係を修復する、とコブが言ってて。
 俺はセラピストかって言うのは笑いました。イーマスだったかな?
 で、ミスターチャールズを登場させると。

 そして皆は夢の第二層に潜ります。
 ブロンド美人とあっているという設定のロバート。
 もちろんこの女性はイーマスの変装。
 そこにコブが声をかけてきます。
 女性は立ち去りますが、電話番号として528-491というメモを渡していきます。
 
 コブはロバートに、「あの女は財布を盗む名人ですよ」と話しかける。
 ロバートが確認すると確かに財布がないんですね。
 部下が追いかけてるというコブ。
 ここで彼は、この世界は夢です、と教える。

 アーサーとアリアドネが少し離れた階段に腰かけているのですが。
 しばらくアーサーは解説役です。
 アーサーァァァァ!!!
 彼によると、本当は夢の中で夢だとばらすのはとても危険なことなんだけれども、
コブは逆にそれを逆手にとる、と言うんですね。
 
 コブはロバートにチャールズだ、と名乗り、警備責任者だと言う。
 夢の、警備責任者だと。
 誰かが心に侵入しようとしている、ここは危険だ、とコブは言って信じさせることに
成功するのです。
 
 アーサーとアリアドネの方は、夢の中の登場人物をごまかすためにキスしてやり過ごして
いるのですが、どちらかというとアーサーの役得のような気がするんですが。
 する必要あったか!?みたいな。

 で、ロバートに守りますと言ってるレオですが。
 自分の子供がちらっちら出始めてちょっとピンチ。意識をたもてー!

 襲ってきた刺客(多分こっちが本物の、ロバートを守るセキュリティシステム)をぶったおす
コブ。彼は、そいつらから銃を取ってロバートに渡すのですが。
 ロバートなんとそれを自分のこめかみにあてて、夢ならこれで死ねば目が覚めるだろ、
というんだけどコブは説得して、銃を渡してとか言ってます。
 …お前が渡したんですよね?

 ともかくそれで、夢を見る前何してました、とコブは聞く。
 ロバートは監禁されていた、と言います。
 つまりこれこそがコブの狙いだったわけですね。
 監禁されていたことも夢だとは気づかせず、誰かが監禁して眠らせて夢を見させることに
よって、ロバートの大事なものを盗み出そうとしていると、そう錯覚させたわけです。
 金庫の番号を思い出して、というコブ。
 ここはホテルだから、数字に意味がある、という。
 で、528号室だと思いだしたロバート。
 2人はここにやゃってきます。
 
 えーと第一層の方ですが。
 映画では実際二層と交互で映像流れます。
 これが実にうまいことなされてて、ちっとも鬱陶しくないんですね。面白いですよ。
 銃撃戦で大変なことになってます、第一層。
 
 528号室でアリアドネらと合流したコブ。(さらっと流されていたけど、この上は491号室
という設定)
 一方サイトーの方はロビーてけてけ歩いてて、ブラウニングに「よう」と声かけるん
だけど、その後イーマスが出てきたのでびっくりして「友人と間違えた」ってごまかして
ました。ちょっと笑った。
 ブラウニングは振り返って、「ずいぶん男前な友人だな」とイーマス見て去っていきました。

 コブ達の方はロバートに、ブラウニングが先に捕まっていたというけど拷問された
とこ見た?しか精神的に揺さぶりかけてるんですね。
 で、528号室に入ってきたブラウニングを捕まえる。
 ロバート、ここでブラウニングが拉致の黒幕だったのか…と信じ込みましたよ。
 ここまでの作戦まずは成功です。

 つまりロバートは、ブラウニングが自分から金庫の番号を聞き出して、遺言状を
始末しようとしているのだ、と思いこんだわけです。
 会社は潰させない、というロバートでしたが…。
 まだ何かありそうだということで、コブは、潜在意識に入ることを提案。
 騙されていることを知らないロバートはまんまと提案にのり、眠りにつきます。
 さあ、いよいよ最下層です。
 ちなみにここではアーサーが残って、やってくる警備に備えてました。
 
 こっからはアーサーとイーマスが頑張ります。(待て)

 最下層はアルプスみたいなとこでした。
 よりによって動きにくい雪か!
 
 えーと、皆さんすっかりお忘れかと思いますが、第一層の方はそこそこやばい状況で
ありまして、敵の襲撃を受けております。
 で、道を転がり落ちてんだけど。
 アーサーが第二層で、ホテルの廊下が傾いちゃって苦労してるのが面白かった。
 ユスフは、なんとか車が戻ったので、イヤッホー!とか言いながらまた走って
いきました。
 よく考えたらこの人が一番大変だと思ったけど、「みたか、今の!」と思わず振りかえって
皆寝てるのに気づいてまた運転再開してるので、そうでもないのかも知れません。
 あと、橋で、ポールが上がっていって、ユスフはギリギリ通るんだけど、追っ手の車が
ひっかかるのは面白かったなぁ。

 さて病院にスキーで向かう一向。
 ロバートはサイトーが連れて行くことになります。
 最下層に来たとはいえケガ人なんですけど…。

 第一層。
 ユスフはアーサーに音楽きかせてます。
 これがキックの合図なんですね。
 つーか最下層にも聞こえまくってんだけど。
 これヘッドホンから音漏れすぎだよ!アーサーがシャカ男になってるよ!

 ちなみに寝てる間は、光刺激などがあれば別だけど、聴覚によって脳は情報を得る
ことになるので、例えばうとうとしてる時に救急車が通ったりだとか、明け方うつらうつら
してる時に新聞配達の音がしたりだとかが、夢に反映されることはよくあります。
 だから最下層に聞こえてくるのは当然といや当然です。もれるほどでかい音ならね。

 最下層では、車10秒後に落ちるけど、第二層では3分後、ここは60分後だと
言ってる。
 つまり一時間で解決しないといけないわけで。
 面倒ですねー。
 まともに病院に入っていたら時間がかかるということでコブは、アリアドネに
近道教えてやれ、とムチャ振り。
 そんなものはないというアリアドネですが、エアダクト作ってたということでそっから
入ることになります。
 これがめちゃくちゃ最短距離というか、入るとすぐ父の病室前、みたいな。
 なら今いるところから地下道作っておいた方が早かったんじゃないか、という話でも
あるんですけど。
 こっからイーマスの活躍っぷりがすごいです。
 一人で警備隊相手にしてるもん。
 影の立役者はイーマスとアーサーだと思いますよ。
 アーサーの方も、追っ手に階段で追われて、とっさにパラドックスの無限階段作って、
自分が追っ手の後ろに回り込んで撃退してるもん。かっけー!アーサーさん、パネェっすよ!
(落ち付け)

 はい、おまたせいたしました。
 第一層。
 追手から逃れつつユスフは車を運転して、「キック」を行います。
 つまり、橋から柵を乗り越えて車ごとダーイブ、みたいな。
 こっから30分間、車落ちません。←ひたすらスロー映像。
 元気玉撃つまでに数ヶ月かかるドラゴンボールか!
 
 アーサーの方は、眠ってる皆を無重力状態の中まとめてヒモでしぱってエレベーターに
誘導してました。楽っていうかなんか皆がぐるぐる巻きにされてるのおかしいコレ!
(528室内の爆弾をとってたのは多分、一回目のキックが失敗したために、場所移動する
必要が生じたからではないかと。途中で止めたエレベーターの中の方が攻撃受けにくいし。
ちょっとわかりにくかったですけど)

 ロバートとサイトーはやっと病院の中に入ったのですが。
 何かあったら発砲できるように離れた場所から待機しているコブとアリアドネ。
 この時点でサイトーが死にそうになってます。
 するとコブは、モルが現れたのに気づく。
 やはりここでも自分の意識が干渉してしまったわけですな。
 モルはロバートを殺してしまいます。
 あわてたコブはモルを撃つ。
 そういうわけでコブは、今まで警備隊を撃退して頑張ってたイーマスに、金庫室へ
行くよう言います。人使い荒れぇー!

 イーマスはAEDを持ってきてロバートの蘇生を試みるのですが、ロバートは死に、
薬のために虚無へ落ちてしまったことがわかります。
 コブ達も来たのですが、任務失敗だと言う。
 でもアリアドネは方法がある、という。
 自分達も虚無に降りるのだと。
 さぁますますややこしくなってまいりました。
 警備はサイトーが引きつけろとかムチャなことを言うイーマス。
 拳銃と手りゅう弾渡してます。
 観光客も働け、か、とサイトー言うのですが。
「笑えない」というイーマス。
 死にかけている相手でも笑えない冗談には容赦ありません。

 で、コブとアリアドネは虚無の世界へ。
 イーマスは外に出て爆弾しかけてます。

 さてさてこっからまいていきますよー!
 ちなみに第一層では車、まだ落ちてる途中です。

 虚無の世界歩いてる2人だけど、コブの子供達が導いているような映像はよかった
ですね。
 で、モルに会うコブですが、案の定引き込まれてます。
 まさにミイラ取りがミイラになる状況です。
 でも、子供達の顔を見てあげてっていうモルに、ここでは見ない、現実で見ると
拒否したコブはよかった。
 
 ここで衝撃の事実がわかるんですね。
 以前やったことがあるとコブが言っていたインセプション。
 それは妻に対してやったものでした。
 この夢の世界から抜けることをモルは拒んだため、ここは現実じゃない、戻るには
死ぬしかない、みたいな考えを植え付けたのかな。
 それが現実世界に戻っても、モルの心に強烈に根付いてしまって、あのような行動を
引き起こしてしまった、ということでしょうか。
 夢の世界で死ぬために列車に轢かれてたけど、モルやコブが言っていた、列車がきて
望みの場所に行けるがどこに行くかはわからないどうこうというのはこのことだったのですね。

 コブはモルに、自分が残ることと引き換えにロバートの場所を教えてくれ、と言う。
 心配するアリアドネ。
 一応モルの言葉通りロバートをアリアドネは見つけるんですが。
 コブが残るのはモルのためではなかった。
 彼はサイトーが夢の世界で死んだことをわかってて、落ちてくるサイトーを見つける
ためにここに残る、って言ってたんです。
 これかっこよかったなー。
 ついにコブはモルのことを吹っ切れたんですから。

 「キミはモルの影でしかない」
 コブはハッキリ言いました。

 で、ロバートは第三層へ。
 アリアドネも第三層へ復帰。
 戻ったロバートは金庫を開いて父と会います。

 そして父はロバートに言いました。
 失望したというのは意味が違う。
 いつまでも自分をまねるからだ、と。
 そして金庫を開けるとそこには、幼いころのロバートと父の写真にあった、風車が
大切に保管されていたのです。
 感動するロバート。
 そしてもう一通の遺言書がありました。
 インセプション、完了。

 あとは脱出するだけです。
 キックで次々第三層から第二層へ、第二層から第一層へあがる一同。
 水没した車の中で目を覚ます面々。
 いくらなんでも目が覚めたら水の中ではたまったものではないような気もしますが。

 しつこいようですが、皆さんお忘れでしょうが、第一層ではロバートはブラウニングと
ともに拉致されていた設定です。
 ロバートは、遺言の意味は、自分の道を行けってことだと思う、と晴れやかな顔で
語っていました。
 きっとサイトーの思惑通り、会社をぶっつぶしてくれるでしょう。
 もっとも、新たに作った会社がまた、サイトーに脅威を感じさせるかも知れませんが。
それはコブらのしったこっちゃねぇ。

 さてさて。
 虚無の世界です。
 ここでやっと冒頭とつながるわけです。
 あの老人はサイトーだった。
 サイトーはなぜここに来たかもわからず、長い間ここで過ごしていた、ということがわかります。
 コブは、あなたに会いにきたと言う。
 コマはずっと回ったままです。
 自分を信じて戻ろう、とコブは言いました。
 若い姿でまた会おう、と。

 こっからの映像が実に面白いのですよ。
 何となく不自然な様子でレオは目覚める。
 もとの飛行機の中で、皆が目覚めていた。
 サイトーも身を起して電話をかけ始める。
 そうしてコブは飛行機を降り、空港の入管を通り抜け。
 皆が笑顔で見守る中、迎えに来てくれていた父とともにやっと家に帰ったのです。

 念のためコマを回すコブ。
 でも待ちきれなくて子供達のところにいってます。
 やっと振り向いてくれた子供達。
 かわいい笑顔がありました。
 そしてコマは。
 どうなったかは想像にお任せします。



 ラストが非常によかったと思います。
 上ではわざとあんな風に書いたけど、本当にそんな感じで終わるんだもん。
 止まったか、まわり続けたかは見る方の想像次第。
 でも私は、このコマは止まったんじゃないかと思うのです。
 理由としては、コマがぐらついてたから。
 ヒントは出てきました。
 夢の中でコマを回すと、絶対にぐらつかずに回ってた。
 現実だと、重力とかもありますし、摩擦もあって、ぐらついてきて最終的には
止まりますからね。
 映像が切れる寸前、確かにコマはぐらついてた。
 だからこれは本当に現実の世界だったんだ、と私は思ってます。
 父の出迎えだって、サイトーが電話してくれた直後にコブも「今日帰るよ」って電話
した可能性があるからねー。
 
 ハッピーエンドで終わって欲しい作品です。
 
 数ヶ月後くらいにサイトーが来て、うんざりした顔で話に応じるコブの姿があれば
いいなーと思ったり。

 あなたが現実だと思っている今は、もしかしたら夢の中なのかも知れません。
(行ってみたいと思いませんかルルッル〜。←やめなさい)




多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→インセプション