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アンストッパブル |
1/12鑑賞
2001年5月15日のことでした。
アメリカのオハイオ州で貨物列車が無人のまま暴走する事件が発生しました。
別の機関車がこれを追跡、最後尾に連結して減速させ、機関士が乗り移って列車を無事停止
させました。
無人走行距離は約100キロ、貨物は有害な物質が含まれていました。
また、このまま走らせ続けると、急カーブで脱線、多大な被害を出すことが予想され、ベテラン
機関士が停車させるべく立ち上がったのです。
つまりこの映画は、事実を参考にしたと言われていますが、ほぼ事実であるわけです。
…つーかそもそものミスの原因自体は日本じゃありえないな、とは思いましたけど。
(日本の安全基準は世界一)
そこは目をつぶっておきましょう。
どうせ最後は無事に止まるんだろう、そう思っていても映像から目が離せなくなること必至です。
物語はとある操車場から始まります。
列車ナンバーが777になってるけど、やっぱ999はまずかったのか。
空に飛び立っちゃうからな、うん。
これが、列車なのにえらい迫力あっていいなぁと思いました。
さすが暴走するモンスターと化すだけはあるな、と。
一方、そのモンスターを止める主役になるとは思ってもいない、新人車掌のウィル君。
朝っぱらから住宅街に車とめて、やってることといったら子供を学校に送り出す親御さんを
見てます。こいつは変態か、と一瞬思いましたがこの理由は後でわかる。
彼は今朝の勤務表を受け取って、フランクという機関士のとこにいくんだけど。
ベテランばっかが和気藹々と話していたのが、彼がくるとピタッと止まるのがいかにも
感じ悪い若者とは一線引いているようでわかりやすいですなぁ。
フランクは気難しいぞとか周囲から言われてますが。
フランクって名前なのに全然フランクじゃねぇなぁおい。
ベテランがウィルを毛嫌いしているのは、彼がコネで入社してきたと思ってることと、あと、
自分らがリストラされるかららしいです。
ベテランをリストラして新人を入れれば人件費が低く抑えられる、みたいな。
失業率10%近いアメリカじゃ仕方ないし、日本でもそういうの見られるけど、ベテランって
いうのはベテランと言われるだけあって、マニュアルとか理論じゃ説明できない、絶妙な
技術を持ってるわけであって。
それが数ミリの誤差もなく荷物を同じ場所におろせるとか、器械もできない超緻密な削り具合を
こなすとかいう技術につながるわけで。
人件費だけにらんでそういう、ベテランをほいほい解雇するような会社はどのみち倒産しますよ。
そんなやり取りがなされているのとは別に、最初の操車場に場面は戻りまして。
列車見学の子供たちが乗る列車が来るから、777をどかせと言われて、機関士のおっさんらが
ブーブー文句言いながらのかそうとするわけですね。
しかも、エアブレーキが切れてるのにそのまま動かしちゃう。
この時点からして日本じゃ絶対ありえねぇなと思うわけですけども、機関士は777を発進させて
しまう。
しかもポイントの切り替えが違う方に向いてるからつーて、ここで停車させるとか何か方法は
あったものを、機関士は面倒くさがって自分で降りて切り替えを何とかしようとする。
この時点でもし鉄道関係者がこの映画見てたとしたら「何しとんじゃデブゥゥゥゥ!!!!!」と
内心ツッコミの嵐になること間違いないです。
そういう意味ではこの映画、鉄道関係者には心臓に悪い内容だと思う。
この機関士がやらかしたミスは、列車を走行させたまま自分が下りたこと、他人の手を借りようと
しなかったこと、危険なものを扱っていることに関する危機感が皆無だったこと、でしょうか。
ともかくポイントを切り替えて列車に戻ろうとするも、いきなり列車は加速。
当然のことながら機関士は列車には戻れず、777は暴走を始めます。
この機関士が体重半分くらいだったらまだ暴走しなかったかもしれん…。
もう一つ。
彼が不幸だったのは、周囲の関係者が単なるミスとしか思ってなくて、列車が暴走を始めた時で
すら、誰一人暴走を止めようとしたり、連絡しようとしたりせず、ゲラゲラ笑っていたことでしょうか。
どうなってんだおめーらは!!!!
ウィルとフランクの方は運行開始してましたが、ウィルはなんか電話でいろいろモメてる様子なのが
ここでわかります。
その問題もこれから先明らかになっていきます。
つーか仕事の時くらい携帯は切っとけ!
ところがここでフランクに問題発生!
何かと思ったら、娘の誕生日を忘れていたっぽい。
ああこれは「パパなんて大嫌い!」コースですねぇ…。
急いでフォローの電話をかけましたが、姉(こっちが誕生日)は電話に出ず、妹から「お姉ちゃん、
今夜デートよ」と「父親として聞きたくない言葉ベスト3」に入るような言葉を聞かされたのでありました。
えー、そんなこんなでそれぞれにプライベートにゴタゴタをかかえているものですから、ウィルと
フランクは衝突しまくりです。
つかフランクがウィルに、わからないことがあったら聞けといっただろ、と言ってて、ウィルは、新人を
鍛えてやるとかそういうつもりかと反論してましたが。
新人なんだからわからないことはちゃんと聞けよ。最初からフランクそう言ってたじゃん。いじわるでも
なんでもなく。
知りもしないのに勝手にやってミスが出れば、命にかかわることもあるんだから、それはちゃんと
すべきですよ。何を思い上がってんだか、ウィルは。
一方操車場では、責任者のコニーが、暴走を始めた777の連絡を受けていました。
今の時点で時速16kmということで、彼女としては今追えば何とかなる、と思っていたようです。
操縦士とその相棒らしい車掌は、怒られて「おっかねぇ」とか文句言ってるけど、もとはあんたらが
しでかしたことだという自覚あんのかこら。
鉄道見学に来ていた子供たちを乗せた列車の機関士は、念のため側線へ入れるよう連絡を受けます。
コニーはブレーキがあるから数キロの暴走で止まるだろうくらいに思っていたようです。
安全のため周辺の列車を避難させるよう指示を出すのですが。
でもってネッドという溶接工のおっさんに、ポイントを切り替えて777が側線に入るようにしてもらうん
ですね。
このネッドというおっさんが実はあんなに大活躍しようとは…!
スタントンの方では、ウィルとフランクが家族の話をしてるんたけども、フランクの娘が、フーターズ
というお店でアルバイトしてるらしいんですね。
ニヤニヤするな、とフランクが苦笑交じりに言ってたことからして、パブとか(日本ではなくイギリスの
それに近い)クラブみたいな感じの店なのかなぁと思うのだけども。
調べてみたら有名なお店らしいです。女の子の制服がかわいいですね。
なるほど、ウィルがニヤニヤするわけだ。
あ、言い忘れてましたが、こいつらこんな調子で、物語後半までは話に絡んできませんので…。
(主人公なのに!)
コニーは777の貨物を調べています。
そこに毒物などが積まれていると知り、驚く。
さらに、ネッドから連絡があり、ポイントを切り替えたけどいつまで待っても777が来ない、というんですね。
それどころか、反対側からあのアホコンビが線路を走れる車でやってきて悪態つく始末。
お前らのせいだろうが!!!!
暴走する777の真ん前にヘリからつるしてやろうか!
ネッドは、こいつらが反対方向からやってきたということは、777がもう通り過ぎた可能性があると
いうことに気づきます。
で、バカ機関士に確認してみると、777は力行していると。
つまり、重たい貨物列車だから、フルパワーで走ってると解釈していいんですかね。
最悪の事態ですなぁ、あっはっは。
この後コニーが機関士に電話かわって、とネッドにいってて、ネッドが「バカを出せとさ」と電話渡す
のが面白かったなぁ。
機関士、コニーに、フルパワーに入れてたのは仕方ないだろ、重いんだし、みたいなこと言ってて、
急いで追いつけと言われ、またも文句言いながら車走らせていくのがすっげぇ腹立ちましたよ。
全然危機感ないんだろうなと。
自分らの「ブレーキ外れてても何とかなるわ」が、この先何十万もの人の命を脅かすことになってる
わけですけども。
こういうちょっとしたミスが許されないはずなのに、まかり通ってしまうと大事故につながるんだと
思いますよ。
ボルト1本閉め忘れていて墜落した飛行機とかね。
子供達が乗っていた列車は側線に滑り込むわけですが、なんとそこをかすめるようにして777が
通過。時速15kmだったら安全だったのだけど、速度が上がっていたからギリギリだったわけです。
あと1秒でも遅れていたら大惨事でしたよ。
ウィルの方は、貨物をつなげる場所に到着して、乗ってきた機関車につなげる作業を…ってだから
そういう大事な作業の最中に電話受けるなアホ!
裁判官が厳しくてあと30日は無理とか言われて困り果てています。
で、フランクはフランクで、無線に出ないウィルに怒る。
さらに発車させてからフランクが確認すると、20両貨物をつなぐはずだったのに、実際には4.5両
多いんですね。
ウィルがぼーっとしててミスしたらしい。
…新人鍛えてやるというつもりか、と口答えされていたウィルさん?
こいつ、まだ新米だから仕方ないだろとか言い訳しやがりましたよ。
新米だからと言い訳するならば、ベテランの指示をちゃんと守れよ。守れないから怒られてんだろうが。
なんだお前は。
しかもじゃあ戻ってとか言い出しました。簡単に戻れるならフランクだってそうしてるっつの。
4ヶ月も経過しててまだ新米新米言ってるお前の神経が信じられんわ!
フランクだって「これが訓練ならいいが、事故なら人が死ぬぞ」と説教する気持ちもわかります。
フランクは次の側線で折り返す、と言います。
本社にも報告するというのですが、ウィルはそんなことされたら首になると。
お前はここにきても自分の身の安全ばっかりかよ。ミスした反省はないのかよ。
そんなこんなで主役がモメている間に、777の方は、デブ機関士と車掌が飛び乗ろうと試みるのですが、
案の定失敗しました。お前にアクションは無理だ!やめとけ!
で、ここでやっと!
みなさん喜んで下さい!
フランクらが話に合流です!(待て)
言い争いをしている中、フランクは「側線に入り、指示を待て」という無線を受け取ります。
列車が無人で暴走している、という話を聞いて顔つきが変わるフランク。
さすがです。
その側線場所は16km先らしいんですね。
場所的には避難は間に合うらしいのですが。
コニーの方は本社の、ガルビンとかいうお偉いさんと話をしてるんだけど。
搭載されている毒物が名前はわかるんだけど何に使われるかわからない。
そんな時、子供たちに鉄道の話をするために来ていたという、ワーナーという人が代わりに説明
してくれます。
接着剤の原料に使われ、燃えやすく毒性が強いとのこと。
それで、毒物の処理班に出動要請することになりました。
コニーは警察にも連絡します。
ここで面白いなと思ったのが、ガルビンが100の踏切を閉鎖しろというんだけど、ワーナーは
173と言う。きっちり把握してるのは鉄道会社の人らしいですね…ってガルビンも同じ関係者の
はずなのに情けないな…。
ワーナーの説明によって777は全長800m、搭載されている毒物からして、走るミサイルのような
状態になっていることがわかります。
市街地を通る前に脱線させたいと考えるコニーですが、ガルビンは損害を考えたら列車を壊す
ことは出来ないと言います。
あーじゃあ市街地で膨大な被害を出したらガルビンの責任ということで。
この後とある踏切でちょっと事故が起きて、暴走する777と無人の車が衝突していくんだけど
迫力がすごかったっスねー。
馬が轢かれなくてよかった…。(しみじみ)
フランクはコニーに、側線に入りきれない、と報告します。
つまり、貨物が20両ついてる状態ならよかったんだけど、どこぞの、新米新米主張する
アホ車掌のせいで当初予定より長くなって収まりきらない、と。
ウィルはその横で入りきるとか言ってますが。
それで、もう一つ先の側線に入ることをフランクは決定します。
つーか横でウィルがギャーギャーうるさい。
運転はフランクがベテランなんだから黙ってればいいのに。
鉄道会社のお偉いさんはゴルフをしながらガルビンの報告を受けていて、彼の案で行くとか
指示を出しています。
つーかゴルフやめて戻らんかハゲ!ホール全部埋めてボールが中に入らんようにしたろうか!
警察が速度違反の車を計るやつで列車の速度を計ってまして。
時速114kmらしいです。
…当初計算していた速度と一桁違いますね…。
で、ガルビンの案というのは、ベテラン機関士が機関車を操縦して777の前につけ、押す形で
減速させている間に、元海兵隊員のスコット機関士をヘリから777へ飛び移らせるというものでした。
かなりムチャな気がしますが。
ネッドの方は、コニーの名を出して警察に協力を頼み、何かやるつもりらしいですね。
フランクの方は、操車場のスタッフから、先に入れといった側線は計算してみたら短くて
入ることはできなかったという報告を受けてます。
やっぱりフランクが主張した通りだったんですね。
さすがベテランだよなぁ。
んで777の方はガルビンの計画通り、ベテラン機関士のジャッドという人が機関車操作して
減速させ、スコットが下りようとするわけですが。
作戦は失敗、スコットは列車にたたきつけられて失神、ジャッドは機関車ごと脱線して、その
機関車は炎上、ジャッドは死亡という最悪な結果に。
これだけでもう、ガルビンのクビどころか社長のクビも飛ぶだろうって感じですが。
ゴルフやってるわけだし…。
フランクも、ジャッドが死んだことを聞いてショックを受けます。
そりゃそうだろうなぁ。
上の犠牲になったようなもんだもん。
ここで何かを決意したらしいフランク、娘に電話かけるんですね。
「二人とも愛してる」って。
誕生日をすっぽかされてすねてたらしい姉の方も異変を感じ取るんだけど。
フランクはそのまま電話を切りました。
次の側線にたどり着いてフランクは、やってくる777をにらみすえながら、なんとかギリギリ
側線に避難成功。最後の車両だけ衝突しましたが、それでも予定より長くつないでいたこと
とか、側線に入れるには減速しないといけなかったことと、この状況下(衝突ギリギリ)で冷静に
やってのけたこと考えれば重畳じゃないでしょうか。
しかもフランク、この状況で777の一番最後の車両が、連結器が開いていたことを確認して
いました。
つまり、機関車だけで後退して追いついて、後ろから引っ張れば減速は出来るかもと考えた
わけです。
ベテランだから思いついたことじゃないかなと思いますね。
一方策が失敗したガルビンは脱線させる案を持ち出してきます。
コニーが最初言ってたのを自分が勝手にやろうというわけです。
もうこいつこの事件終わったらクビでいいだろ。
フランクがその脱線の話を聞いて、失敗するな、とニヨニヨしながら言うのがよかった。
あんな超重量の列車なら、脱線器なんか蹴散らかす、って。
あれか、お相撲さんが突撃してくるのに、子供がわらわら群がってるのじゃ止められないって
いうのと同じことですかね。
あるいは、マツコデラックスに向かっていって次々投げ飛ばされるお笑い芸人の図、みたいな。
(どこのしゃべくり007ですかそれは)
ウィルは当然ギャーギャー騒いで反対するわけですが、覚悟を決めているフランクには
怖いもんなし。
フランクはウィルに「女房を助けたいだろ」と声をかけます。
このまま777が暴走していけば、自分たちが通ってきたスタントンの、大きく曲がっているところで
脱線し、市民に多数の死者が出る、奥さんもそこに住んでいるなら死ぬぞ、という意味なわけですな。
こうして二人は機関車に乗り込み、777を追いかけます。
えー、物語の半分は主人公二人、話に絡んでこず、さらに後半の2/3はひたすら機関車バックで
お送りいたします…。
コニーはガルビンから脱線の話を聞いて驚きます。
777は今市街地に入っており、危険性から、脱線の案はなくなったはずだと。
でもおっさん言うこと聞きゃしねぇ。
あと、報道のヘリが777に異様に接近してるけど、特ダネ取りたい気持ちはわかるけど邪魔。
危ないですよ…。
フランクはコニーと連絡を取りながら、「脱線案は失敗するとバカ連中に言ってやれ」と言う
わけですけども。
ガルビンが「もう言われた」っていうのは笑った。
なんとこの無線、ガルビンにもつながってました。
そういうことは先に言おうよコニー!
ガルビンはフランクとウィルが777を止めようと機関車を走らせていることを咎めます。
ヒーローになろうとしてるつもりか、みたいな。
でもフランクの方こそ、脱線器なんかじゃ止められねぇ、だったらこっちがやるしかないだろって
感じで。
英雄気取りとかそういうんじゃないと思いますよ、ガルビン。
で、こいつは、命令無視してまだ追う気ならクビにする、と最後のカードを出してくる。
ところがフランク涼しい顔で、「もう首になってる」と言う。
72日前に、90日後に解雇するという通知を受け取ってたらしいんですね。
あっはっは、最後のカード無効になりましたなぁ。
ずっとフランクのターン!
そばで聞いていたウィルがはっとした顔するのもいいですね。
彼はフランクに、新人が入ってきたからといってベテランがクビになるわけじゃないだろ、
みたいな文句を言っていたから。
ガルビンは、そこまでしてなぜ会社のために命をかける、と聞きます。
フランクは言いました。
「会社のためじゃない、住民のためだ」
ウィルも開き直ったらしく、クソ列車止めますよとかいってて、クビをものともしない応答が
よかったですね。
で、フランクは無線が壊れたふりをして回線切るのが面白かった。
コニーもニヤニヤしてるのが面白い。
ガルビンとの回線は切ってフランクとコニーは話を続けるわけですけども。
ここはなかなか距離が縮まっていかないのでもどかしいですな。
追いかけている間にウィルの家庭に何が起きていたかが明らかになります。
つかやたらウィルが持ったいぶって話すので、777とは別のことでイライラしたんですが。
要するに、奥さんがコソコソ携帯いじってるので、学校時代の共通の同級生(男)との浮気を
疑って問い詰めた時に、暴力とまではいかないまでも、脅すようなことをしたらしいです。
さらに、その男のとこにもいって脅したら、相手は警察官になっていたので余計に騒ぎが
大きくなったと。
そして奥さんが連絡を取ってた相手は実の姉だったことがわかり、つまりウィル一人が
大騒ぎしていただけだったんですな。
それで警察から接近禁止令が出されたらしいです。
今はウィルは兄のところに身を寄せて、裁判で審議の結果を待ってるらしい。
…まあフランクとの仕事っぷりを見ても、ウィルがそそっかしいというか、粗忽ものなのは
なんとなく見当ついてましたけども。
フランクが、きっと修復できる、と励ましていたのがよかったですね。
なんか警察が、緊急停止ボタンを撃って止めるみたいなムチャな案をやってましたが。
あなた方が狙い撃ってるのは、燃料タンクですが?
何をしてんだお前らはぁぁぁぁぁぁ!!!!
さて、ガルビンの、A案がダメならB案作戦で導入されました脱線器。
777、全部弾き飛ばしていったわけですけど。
そばに止めてあったパトカーに破片直撃してえらいことになってんですけど。
これの修理費はガルビン個人あてに請求してください!
失敗した、という報告を聞いてハッハーと笑うフランク。
まあ笑いたくもなりますわな。
その頃フランクの娘や、ウィルの奥さんはニュースを見て少しずつ、大事な家族がどういう
立場に置かれているかを理解しつつありました。
こういうのっていやだろうなぁ。
誕生日すっぽかされて腹を立てて、ろくに電話に出なかった相手が命の危機にさらされて
いるとか。
いざこざから別居状態にあって、電話がかかってきても出ないで無視し続けた相手が、暴走する
列車を止めようと向かっているのをニュースで知らされるとか。
フランクはワーナーと連絡をとって、減速の仕方について話してます。
多分フランクといえどもワーナーだって専門家だから協力を仰ごうと思ったんだろうけど、
最後に「あいつ、勘って言いやがった」と何とも言えない表情なのが面白かったですね。
不謹慎だけどこういう事件を解決するのって結局、経験とかカンだったりするからなぁ。
さてやっとこさ777が見えてきましたよ!
連結器をつなぐのに外に出て操作する、というウィルにフランクが、ベストは脱げと言い出す。
「(新人である証の)黄色が目に入ったら不安になる」と。
この期に及んでこういうジョーク言えるセンスはやっぱアメリカ人だわ。
日本だと「頑張れよ!」とか「頼むぞ!」で終わっちゃうもんね。
ここで連結にトラブルが発生して、なんとか無事つなぐんだけど、ウィルは負傷して
しまいます。つーか半分くらい、接近しすぎてた報道ヘリのせいだと思うんだけど。ウィルと
フランクのやり取りがヘリの音で聞こえなくなってたし。
何とかウィルは戻ってきて怪我した足を靴ごとテーピングで固定。
まあ命に係わることでなくてよかったです。
そしてフランクはブレーキをかけるわけですけども、やっぱり元からの馬力が違うので
なかなか止まらない。
貨車の手ブレーキをしめて少しでも止まるようにした方がいい、ということでフランクは
自分が止めにいきます。
ところがどっこい、ある貨車の隙間がでかすぎて、先に進めなくなってしまうんですね。
ウィルが操作を任された機関車の方もブレーキがオーバーヒートしてしまいます。
そうなるともう引っ張られるだけ。
目の前にはあのスタントンの大曲が迫っていました。
でもここでウィルがワーナーの指示のもと、何とか減速だけはさせて、ギリ通過させるん
ですよ。
これかっこよかった。
そして、直線のとこになって、駆けつけてきたネッドが合流。
ウィルはこの車に乗って一気に先頭まで走って、777に飛びのり、速度を落としました。
こうしてようやく、777の暴走は止まったのです。
各所で上がる歓声。
降りてきたウィルに駆け寄るマスコミ。
…貨車の上にぼつーんとフランクが「イェーイ!」と万歳してるんですけどね…。
誰か早く彼を下してあげて!
この後数日してからかな、記者会見があるんだけど、ネッドが一人ベラベラしゃべってたのが
笑えます。
お前が列車止めたわけじゃないだろうが!!!!
フランクはクビを撤回させ出世ののち円満退社、ウィルは奥さんと元通り、ガルビンはクビ、
その後釜にコニー就任、列車を暴走させた機関士はめでたく解雇。
収まるところに収まってよかったです。
ところでフランク役にベンゼル・ワシントンが抜擢されたのはやっぱ機関車にちなんでですか?
(それベンゼルじゃなくてディーゼルじゃね?)
今年最初の映画がこれでよかったと思いますが、うっかり雪の降る晩に見に行ってしまったために
帰りの車がアンストッパブルだよ!みたいな危険な状況になりかけました…。
雪道のスリップはシャレなんねーわー…。
ともかく、結末がわかっていても楽しめる映画でした。