多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ジーン・ワルツ


ジーン・ワルツ

2/6鑑賞

 正直なところを申し上げますと、面白くない。
 メッセージ性がなにもないです。
 遺伝子の女神が仕掛ける禁断の奇跡とかいってるから、もっと何か大々的なことが
あるのかと思ったら周囲にかくして代理母出産、というだけ。
 代理母に対して私はこういう思いがある、というのならそれ中心に進めていった方が
よかったように思います。もしくは、産婦人科の現状をもっと強く訴えかけていくとか。
 なんかよくわかんない恋愛ドラマがあってそのついでに代理母って感じを強く受けました。
 期待していただけにかなり残念でした。

 冒頭はビデオをとっている父親らしき人の映像から始まります。これが最後にリンクして
いく演出は素敵でいいと思います。
 カメラの向こうにはもうすぐお姉さんになる女の子がいて、入院している母親の出産を
持っている。この女の子がまた、いい演技するんすわー。
 それで、分娩室では無事に子供が生まれた様子なのですが、様子がおかしい。
 癒着胎盤を引き起こしていたのです。
 出産の後胎盤は自然に出てくるものなのですが、これが、子宮に張り付いているため
取らなければならないのですが大出血を伴うことが多く、処置を失敗すると母体が死に
いたることがあります。
 またこれは事前の診断では判明しないため、今回の事件のように、出産直後に気づく
というケースがほとんどだとか。
 そういうわけで、いつの間にか眠っていた女の子が目を覚ますと、動かなくなった母親の
遺体に父親がすがってないている状態でした。
 この時点では生まれた子はどうなったのかは語られていません。

 そういうわけで妊婦を術中死させたとして、担当した三枝久広は逮捕されてしまいます。
 武市さん…あんた捕まる役ばっかりや!(武市半平太役の大森さんがやってます)
 
 で、今回の話の主役である曽根崎は大学で学生相手に授業。
 生命の誕生はそれ自体が奇跡である、というのは私もそう思いますね。
 遺伝子は多少ミスコピーしてもなんとか読み取ってくれる、ブラウザで言えばIEみたいな
ものですが(IEは多少HTML構文にミスがあっても頑張って読んでくれる)。それでも細胞が
増えるための分裂だとか、数々の分岐点を正確に突破して命は生まれてくる。
 赤ちゃんは本当に大変な旅を経て、この世界に生れ落ちるわけですね。
 この後タイトルが出るまでに、geneからcellへ変化していく映像が面白かった。
 みんなーきをつけろー!セルがやってきたぞー!(DBのセルじゃねーよ)

 とある大学病院の産婦人科にて。
 曽根崎と彼女の上司清川が話をしているのですが、清川、ずいぶん他人行儀だね、
と指摘。つまりこの二人はそういう関係、ということをにおわせているのだと思いますが
わかりにくい。
 それと、屋敷という産婦人科仕切ってるボスみたいな教授も出てきます。
 古畑が見たら「今泉くん…キミは白衣着て何してるんだい」と言ったに違いない。
 ちなみにこの清川は有望株で、屋敷が出世したら清川ももっと上にいくだろうみたいな
ことが言われてるようです。
 ただ清川は自分が教授になって、今のような古い医療体制を変えてやるという野心も
もっているようですね。そう簡単に行くかどうか…。

 曽根崎は、マリアクリニックという産婦人科の非常勤医師もやってるのですが。
 …まあ…なんとも風情のある病院ですね…閑散としていて人がいないあたりとか…。
 ここの今の患者は4人らしいです。
 そんなんでやっていけるのか!?と思ったけど、最後まで見届けましょうといってるあたり
この病院、閉院しそうですね。
 多分閉院した翌日あたりに新・マリアクリニックが始まるのではなかろうか!
(そんな漫画のタイトルみたいな)

 最初は荒木さんというご夫妻。
 不妊治療を5年続けてやっと、胎児が順調に育ち始めているようです。
 旦那がめちゃくちゃ涙もろいの笑える。

 次、ユミ。
 20歳で喫煙もスパスパするし、何より子供を下したがっていて、中絶同意書には父親の
承諾がいるんだけど、逃げたからわからないとかすごいこと言ってます。
 ちなみに曽根崎、におって、またタバコ吸ってきたことを当てました。
 ワンコ!お前のライバルがおる!

 次はミネコさん。なんつーか、暗い影が漂う妊婦さんです。
 主人と出した結論です、と言ってるけど、この時点では生むか産まないのか不明。
 
 最後は山崎さん。なんと55歳にして妊婦さん。すごいですねーとこの時はなーんも考えずに
びっくりしてたけど、よく考えたらこれおかしかったですね(汗)。
 経過は順調なのですが曽根崎は、高齢であることから、複数個の受精卵を体内に戻した、
山崎の場合は2個だったのだけれども、2個とも着床してしまった、と言います。
 おぃぃぃい!ジミー大変だよ!(誰がジミーだ)
 つまり双子が生まれてくるらしいです。
 これは困りましたねー。
 一人だと思っていた服やベッドを二人でわけなくてはいけない!
(もう一つずつ買えよ!)
 
 診察を終えた後曽根崎は裏手に回って、病気療養中の院長、マリアを訪ねます。
 病院の名前はこの院長からですか…。
 でも名前がマリアなら安心して出産できそうですね…っていうかあの人処女懐胎した
人だ…。(キリストの母)
 マリア院長は久広の母でもあり、今は末期の肺がんを患って床に伏していました。
 この状態で息子に会えないなんてつらいでしょうね。
 つーか逮捕されたとしても、釈放して後は取り調べのつど呼び出すというのは
出来ないもんでしょうか?
 この息子、最後まで釈放されんかったけど、いくらなんでもおかしい気がする。
(物語の始まりが、久広が逮捕されて半年後の設定なので、物語終了直前は
一年経過している計算に…)

 久広が逮捕された時、曽根崎や清川は、久広が一生懸命妊婦を救おうとしたことや、
癒着胎盤は事前の診断が難しいことを訴えたのですが、あまり効果はなかったみたい
ですね。

 わざとではない処置で逮捕されるなら、医者なんてやってられない、という曽根崎。
 その言葉は確かにその通りだと思いました。
 産婦人科のドキュメントで、同じ、治療をして患者を救えなかった状況でも、内科は
めったに訴えられないが、小児科や産婦人科は訴えられる確率が高い、だからみんな
リスクをさけて他の科を希望すると言ってました。一生懸命やったあげくに訴えられたんじゃ
なんのために医者になったのかわからない、って。
 少子化問題が叫ばれていますが、長い目でみれば、こういうことを国がフォローしない
かぎり、産婦人科はどんどん減っていき、安心して産むことができないから子供をあきらめる
という夫婦も増えるんじゃないでしょうか。

 肝心の久広はすっかりまいってしまったらしくて、「あの子は母親と一緒に遊園地に
いけない」と繰り返しておりました。壊れかけのレディオ〜(コラ)。
 曽根崎は、久広のせいじゃない、というけれども、久広はそれを残された家族に言えるのか、と。
 厳しいところですね。
 全力を尽くした結果がこう、というのは言えても、それで納得する遺族がいるとは思えない。
 
 マリアは曽根崎に、このクリニックは7ヶ月後に閉院するけれど、それからどうするかは
あなたに任せる、と言います。
 ここはやはり新☆マリアクリニックを…!(黙れ)
 マリアは、最後までこの病院を見届けられないだろう、とかなり気弱。
 お客様ー!お客様の中に、毎日小説を書いてこの方を楽しませてあげられる作家さんは
おられませんかー!
(その映画は只今絶賛上映中です!)
 
 曽根崎がマリアクリニックでの診察を終えて帰ろうとすると、清川が待っていました。
 車で送ってくれるらしいです。
 それはいいけどあなた、路上に長時間停車してたらあきませんよ…?
 曽根崎は、「家まで送るだけですよ」としっかり確認した後、清川ならいくらでもモテモテやん
みたいなことを言う。
 清川は曽根崎のことが心配なんだ、と言います。
 あのクリニックに行くことを屋敷が快く思ってないらしいです。
 でも大学病院の医師がそこで働いてて頑張ってるということになれば、大学病院の
評判も上がるとか…考えないんだろうなぁ、屋敷は。
 久広が逮捕されたからイメージ悪くなるとしか思わないっぽい。
 二人はこの後、会話しながら階段あがっていくのですが、階段なげぇよ!これ途中で
セリフとちったらまた下からだろうが!
 誰だこんな長い階段の先にあるアパート物件なんかロケ先に選んだ奴は!

 曽根崎はともかくあの4人の妊婦は見届ける、それがマリアを看取ることでもある、と
言います。そういう発言をするということは、マリアは死なずに生きているという生存フラグだ!

 昔マリアクリニックの庭で、曽根崎、清川、久広とマリアの4人で写真とったものがあるの
ですが。
 その撮影過程の映像が流れていて、なかなか面白いです。
 
 曽根崎がそういう回想をしていた頃、ある妊婦が救急車に乗せられていて、受け入れ先を
探しているのですが、どこからも断られる。
 病院の冷たい対応に、「もう何度も電話してるんだよ!」と切れる救急隊員の演技がすごく
良かった。
 実際受け入れを断られて、病院リスト3周しても全部断られて、その間に患者が死亡するケース
というのは各地で起きています。
 どうしてそんなことが起きるか。
 みんな訴訟リスクを避けるからです。受け入れができないといってしまえば患者を死なせることも
ない、だからみんな断る。
 こんなことで助かる命が消えてしまったら、何のための医療かということになります。
 自治体によってはたらいまわしをなくすために、管理センターを作って、一旦救急車の要請を
そちらに回し、病院を手配するというシステムにしているところもあります。
 あのジェネラル・ルージュの速水のように「受け入れ要請は全部うちで受けろ!全員救うんだ!」と
言ってみたい医師だってたくさんいると思います。

 翌日、たらいまわしにされた妊婦が母子ともに死亡した、という記事が出ていました。
 
 マリアクリニック。
 ユミが得意げに、同意書持ってきたというのですが。
 うん、あんたと夫の筆跡、どう見ても同じ!
 ユミは、ここで下してくれないなら他のところにいく、と飛出していくのですが。
 玄関で診察を待っていたミネコから「生きてるのよ」と声をかけられます。
 生まれるって奇跡、と。
 ただこの夫婦も、旦那さんがリストラにあったということで、子供を育てていくことが
出来ず、おろす道を選びます。
 現実というのは厳しい物ですね。
 昭和の時代だとこういう時、近所のおせっかいおばさんとかが、何か働き口を見つけて
きたりしたものだけど、今はもうそういうのすらなかなかないですからね。
 旦那さんが、生きてるならちゃんと出会ってから別れたい、家族だから、というのが
よかったです。
 この夫婦は問題から目をそらさず、しっかり見据えて出した結論なんだろうなと。

 その頃清川のところにメガネの部下が…おい、お前名前なんていうんだ。わかんないから
これからずっとメガネって呼ぶぞ。
 そのメガネが、マリアクリニックから50代の妊婦が出てくるのを見た、というのです。
 清川先生にはぜひとも、一瞬黙った後、お前眼鏡の度があってないんじゃないか、と言って
欲しかったところですが、これは社会派ドラマなので真面目に話が進みます。
 つーかお前が年齢読み間違えてる可能性は!
 〆切明けの漫画家がヨレヨレになってスッピンでクリニックにきていたのが50代に見えた
のかもしれん!(そういう見間違いが一番失礼!)
 ま、実際ザッキー(ザッキー言うな、山崎)がきてるわけですしね…。
 メガネは、代理母ではないか、と言います。
 これはやっかいなことになりました。

 清川は待ち伏せして、その50代の妊婦を見つけて話を聞こうとするのですが、
曽根崎が別の女性と出てきたので、あわてて車の中へ。
 この話が屋敷の耳に入ったら…と焦っている清川。

 以前曽根崎はガンで子宮を全摘したらしいです。
 その時に妊娠もしていたけれども、待っている余裕はなかったため、赤ちゃんごとの摘出と
なったらしい。気の毒ですね。

 曽根崎は代理母についての講義を行っています。
 代理母は生殖手段として女性を使う行為、子供の幸せの観点からも好ましくないとして日本では
禁止されていると話す曽根崎。
 しかしそれは、問題なく子供が生まれてきて幸せな人たちが作ったシステムであり、子供を産めない
人にとっては残酷な現実でしかないというのですね。
 気持ちはわかる。
 代理母を肯定するわけではないけれど、そういう人達の思いを想像してみて、という曽根崎。

 代理母問題はアメリカでも問題になっていて、代理母を承諾したけれども子供がかわいくなって
渡すのを拒んだり、代理母が引き渡す前に高額な報酬を求めて訴訟沙汰に発展したりといろいろ
あるようです。

 曽根崎の講義の最中、屋敷が入ってきて、授業として逸脱してるから通常の内容に戻しなさい、と
怒る。
 清川も、首にならなかっただけマシと思え、ってな感じなのですが、ここで曽根崎に、代理母の
ことを聞きます。
 屋敷らを敵に回すつもりか、と。
 屋敷の耳に入ったらかばいきれないぞ、という清川。
「私決めました」という、あの時何を決めたんだと尋ねてますが。
 お前の質問は唐突すぎて意味がわからん!

 久広の逮捕の後に曽根崎は子宮摘出の手術を受けたのだけど、そのあと、清川と男女の関係に
なったわけですね。学生結婚していた云々というエピソードがあるのだけど、もう別れたらしいです。
 このあたりがさらっと語られてよくわからんのですが…。
 清川は曽根崎に、これからの人生を過ごしたいと、お前プロポーズの順番違うやん的発言をしている
のですが、曽根崎は「私決めました」と言う。
 …ここか!ここでの「私決めました」か。
 なげぇよ振り返るのが!
 2週間育毛剤のCM平然とやりやがった銀魂か!

 あの3つの出来事(久広逮捕、マリアの病気、曽根崎の子宮摘出)が君の何を変えたんだと声を
かける清川は、妊婦を見届けることに何の意味がある、という。
 お前それは生まれてくる命に対して失礼だぞ。

 青木夫妻の子は順調に育っているのですが、帝王切開と曽根崎から聞かされて、自然分娩で
生みたい、という。
 けれど高齢出産ということもあり、帝王切開ができる日に自然分娩できるよう出産日を調整して
いくと説明する曽根崎。大変ですねぇ。

 それで、別の病院に行くといったハズのユミがまた来てるので、なんだよお前は他の病院でも
受けてもらえなかったのかよ、と思ったらそうではなく。
 ミネコにどうしても一言文句言わないと気がすまなかったらしい。
 そんな彼女に曽根崎は、もうあの夫婦はこない、と言います。
 中絶したから、と。
 バカにするユミ。
 自分にたいそうなことを言っておきながら自分も中絶してんじゃん、という感じらしいのですか、
そんな彼女に曽根崎は記録を見せることを決意します。

 それは、たった5分だけ生きた赤ちゃん、ユイちゃんの記録でした。
 ミネコが身ごもっていたのは無脳症の胎児で、母親の体内では生きられるが、生まれてくれば
すぐに死んでしまう運命にある子供でした。
 せめて光を見せてあげたいと、夫婦はちゃんと記録を残したのです。
 ここのシーンはすごかったです。
 母親って強いなぁと思いました。
 この記録を見せられて、ユミはどう思ったでしょうか。

 最後の患者、山崎がやってきました。
 お弁当持ってきたらしいよ!?
 差し入れ!?

 山崎に、「血圧が高いようですよ、ちゃんと薬飲んでますか」と言う曽根崎。
 山崎は「いつもと様子違うわね。何がつらいことあったの?」と。
 あれぇ、おかしいな!?こっちの言うことが聞こえなかったかな!?
 曽根崎は「きちんと体調整えないと危険ですから」と言います。
 山崎、「あなたの悪い癖ね。なんでも一人で抱え込んで。私に話してみて」
「高齢だからしっかりしないとダメですよ」
「泣いてもいいのよ、私の前では」
 よし、いったんちゃんと医者の話を聞こう山崎さん!
 
 ここで山崎、曽根崎の母であることが判明します。
 つまり代理母してもらってるのは、子供を産めなくなった曽根崎ということでしたか…。

 一方マリアクリニックの前で今日も張り込んでいる清川でしたが。
 青木夫妻の旦那さんの方が声をかけてきます。
 店が目の前にあるんだけど、清川がいつも止めてるから実際のところ邪魔だったらしい。
 さすがにいづらかったのか清川、客として店の中へ。
 青木は散髪屋をやってきました。
 ヒゲだけあたって下さい、という清川ですが。
 会話ぐだぐだして、顔をあげたら、七三分けになってました。
 …なんでだー!!!!!
 
 そんな中曽根崎は屋敷に辞表を出します。
 妊娠でもしたのか、とニヤニヤしている屋敷。
 髪の毛が薄くなってだんだん広がっているおでこを一気に後頭部まで広げたろか!
 清川は当然びっくりして、僕が代理母のことを告げ口すると思ったか、というのだけれども
曽根崎はそんなことを心配していたのではなく、決まった体制の中で現状を変えていくのは
限度があると思ったかららしいです。
 
 マリアクリニックにユミがきたのですが、今日は閉まっていました。
 庭でタバコを吸っていると、看護師がやってきて彼女を呼ぶ。
 マリア院長が呼んでいるらしいです。
 ここで看護師がゼスチャーでユミに、帽子とって!とやってるの面白かった。

 マリアは、おなかの子にタバコはよくないわよ、産もうと思ってるならなおさらね、と今の
ユミの心情をズバリ言い当てました。さすがです。
 子供が生まれると世界が変わるわよ、というマリア。
 いいですねー。

 曽根崎は母とベンチでお弁当食べながら話をしているのですが、最初嫌がっていた代理母を
山崎が引き受けたことについて、山崎は、孫がおなかにいるのも悪くないと思った、と言います。
 そして、子供のためならなんだってできるのよ、母は、と。

 後日やってきたユミは改めて曽根崎に、子供を産む、と宣言します。
 一人でも生む、と。
 ちなみに名前はタクだそうです。
 …女の子だったらタクコか、タクエか。
 ま、決めたのだから頑張っていってほしいですね。
 反対しているという母親もきっと、生まれたらかわいがるですよ。目じり下げてね。
 マリアも触診して、この子は大丈夫、と宣言。
 すごいです。さすがです。

 清川に、メガネが山崎の情報を持ってくるんだけど、青木に話を聞いた、と言われて思わず
「七三にされなかったか?」と聞いてる清川が笑える。
 と、テレビでインタビュー受けている曽根崎が映って二人びっくり。
 彼女は、マリアクリニックをいったん閉院させた後また新しく立ち上げて、すべての妊婦を
受けいれる、産みたい人には生ませる、という方針であることを話していました。
 やっぱり、マリアクリニック・改が…!
 そのインタビュアーは、こないだ清川が目撃していた、デスノート持ってそうな女でした。
(高田やってた人です)

 早くも話を聞きつけた屋敷は、清川にマリアクリニックをつぶせとかいってくるのですが。
 のちに曽根崎からかかってきた電話に清川は、ほっといてもすぐつぶれると言っておいた、と
答えてました。優しいのか厳しいのかわからんな!
 曽根崎は清川に、帝王切開を1件引き受けて欲しい、といってきます。
 青木夫婦のかな?
 僕に頼むのか、と2回言う清川。大事なことだから2回言いました。(うるせぇ)

 そしてあっというまに10月。
 …なんかすごい嵐なんですけど。
 停電とかものが壊れるフラグ立ちまくりなんですけど。
 しかも院長も死にそうなんですけど!
 清川一応マリアクリニックにきてんだけど、まだ自分の中で結論出てないらしいです。
 ここに来たんだから覚悟決めろやノッポ!
 3つ聞きたいことがあるという清川。
 ひとつはテレビの件。清川が、教授になって現状を変えるというのを信用していなかったのか、
と彼は言います。
 クリニックの新システムについても、厚労省とか根回ししてやるもの、と。
 けど曽根崎にしてみればそんなことをしている間に手遅れになる妊婦もいる、すべての妊婦を
受け入れることはできないと言ってたら何も変わらない、誰かがやらないといけない、というん
ですね。
 まあ確かにそうなんですよね。
 新しいシステムを作るといってもそれまでに時間はかかるわけで、その間誰かがフォロー
出来ればいいけれど、見捨てられていくような状況だったら、間に合わなかった人は、運が悪い
だけでは納得しきれないと思うし。
 と、言い合いしてる間にユミが定期健診受けにやってきました。
 外すごい嵐らしいです。
 …母体のためにも徒歩じゃなくてもっと安全な方法で来院して!

 んでえーと、質問の2つめ。
 代理母の子は君の子供だろう、と。
 清川は調べて、山崎というのは昔の曽根崎の旧姓だと突き止めたようです。学生結婚だった
から周囲に知られてなかったようで。
 清川は、自分の母に代理出産させるようなら帝王切開協力できない、というけれども、だったら
なんでもっと早く断らんかったんだよ。
 今日ここで無理ですって言われても、予定としてきてる患者が迷惑するじゃん。
 そこに看護師から電話がかかってきて嵐で電車止まってるからいけないそうです。
 どうでもいいけどユミといい看護師といい、会話の流れが切られまくりだ!
 
 そこに山崎が破水したとユミが知らせてきます。
 一応山崎を運ぶのですが、清川が曽根崎に「僕も産婦人科医だよ。知らなかったかもしれないが」と
言って曽根崎が「知ってます」と返してました。
 エエエエエー!産婦人科医なんだー知らなかったー!(わざとらしい)
 ところがユミも破水してしまいます。
 さらに青木がやってきて、奥さんも産気づいたと。
 ええいどいつもこいつも!
 …救急車呼んで別の病院に回したらいかんのですか。

 と、そこにすごい音がします。
 診察室に風で折れた大木が突き刺さってて、ぐっちゃんぐっちゃんになってました。
 うわぁ、楽しい…。
 清川は病院に電話するけど、皆学会にいっていない上に、メガネも、電車止まってるから無理
とか全然つかえやしねぇ。
 でも「あのクリニックにかかわりあいたくないです」というメガネに清川が「あのクリニックじゃ
ない、マリアクリニックだ!」と、「事件は会議室で起きてんじゃない、現場で起きてんだ!」的
セリフを吐いてたのがかっこよかったです。

 絶体絶命の危機に陥った曽根崎と清川。
 あともう一人いれば…という清川のセリフに、フラフラ院長のとこに行きかける曽根崎。
 おおい!相手は今三途の川わたりかけてんだから呼び戻してどうする!(失礼!)
 これ以上最悪の状況はないな、という清川。
 その瞬間、停電発生。
 お前がこれ以上はないとか言うからさらに最悪の状況が起きたじゃねーか!
 
 と、そこになんと!
 廊下の向こうからババアの幽霊登場。
 …もとい、マリアでした。
 すごいです。
 さっきまでマジ死にかけていたのに、白衣に着替えて、歩行補助具をつけてるとはいえ
まっすぐ歩いてくるんですから。
 無理です、と曽根崎は言うんだけど、これ(出産)より大切なことはあったかしら、という
マリア、かっこよかった。
 すたすた歩くマリアを見て、立ってるだけでも奇跡なのにと驚く曽根崎。
 いいからお前はオペの準備を早くしろ!
 まずは山崎を先に帝王切開しようということになるのだけど、用意している間にマリアが
青木の奥さんを触診し、回旋異常がある、と言う。
 回旋異常とは要するに、「あれ?この産道通って出るの、自分無理じゃね?」的な体位に
胎児がなってるということです。自然分娩できる場合もあれば、帝王切開して取り出さないと
危険な場合もあり、青木さんの場合は高齢であることから院長は、こっちが先、と言ったん
だと思います。
 
 で、また癒着胎盤とかあったら…と心配したのですが、さすがにこれ以上の最悪な状況には
清川がフラグ立てなかったからなりませんでした。よかったです。
 子供を取り上げて、青木夫妻涙のご対面です。
 赤ちゃんの泣き声にビクッとなる夫。お前の方がこぇぇわ!

 つーか青木さん方、感動するのは構いませんが、次がつかえておりますのでできれば早めに
廊下に移動なさってください…。

 ユミの方は院長が触診していたのですが、なんとこっちも回旋異常だった。
 多すぎだろ!
 しかもユミが、陣痛の中で「落ち着いて聞いて」と言われて「無理!」と言ったり、「タクちゃんは
体の向き間違えたの」と言われて「間違えんなよ!」とツッコミ。
 …キミまだまだ余裕あるな!
 でもまだ若いので何とかなるみたいで、院長がいったん胎児を戻して位置直しするみたいです。
 すげぇぇぇ。

 山崎の帝王切開を前にして3つめの質問とか言い出す清川。
 今じゃないとだめですかねぇ!

 好きの人の子か、と聞いてくる清川。
 空気読めてません。
 好きな人のでなければこんなことしてまで生まないだろ。
 しかもとりかかろうとしたら予備電源まで切れた!
 で、曽根崎はランプ持ってきてオペします。
 そうか、麻酔だから別に人工心肺とか回さなくていいからランプあればなんとかなるのか。
 人工心肺回すとなると技師いるもんねぇ。
 そういうわけで一人目の胎児を取り上げる曽根崎。
 はいでたー。おっきぃのでたーおっきーぃ。(銀魂ゲームをやるさっちゃんか!)
 
 もう一人も無事に生まれまして、なんとかみんなようやく一息つけたわけであります。
 山崎さんも麻酔でうわごというのはいいけど、曽根崎がブロッコリー嫌いとか暴露しない!

 マリアはベッドに戻って酸素マスクつけてました。
 まあ三途の川からダッシュで戻ってきてよく頑張られたと思いますよ。
 
 その後清川がマリアクリニックにやってきて、曽根崎に、自分のしたことは正しいと思って
いるのか、と言います。
 でも曽根崎は、医者だって患者と同じように、たくさんの矛盾を抱えた一人の人間だ、と
言う。
 清川は、代理母のことを告発するつもりだったがやめる、あれは僕の子だろ、と言い出します。
 つーかここで曽根崎がまだ「別れた夫の子」と言い張る理由がよくわからんのですか。
 そこまでして欲しかった清川との子なのだから、きちんと認めればいいのに。
 可能なら、父親のいない子にはすべきでないと思いますよ。
 ともあれ、だから僕に取り上げて欲しかったんだなと一人で納得している清川に、代理母
出産の記録はない、あの双子は私が生みました、という曽根崎。
 どこまで一人で抱え込むつもりなんだと怒る清川ですが、それだったらちゃんとプロポーズ
くらいしろやタコ助。
 この後清川は、君は外から体制を変えろ、僕は中から変える、足りない分をお互いに補おう、と、
踊る大捜査線の室井と青島みたいなことを言うのでありました。
 それはいいんだけど清川、どうして廊下の奥に歩いていくのか…と思ったら、双子の顔を
見に行ってました。
 こいつ…!ちゃっかりしてやがる!
 マリアが、末期がんだったのにまだ私が生きてるなんておかしいでしょ、みたいなこと言ってて。
 確かに元気になってんですよ。
 で、ガン治った?まさかなーと思いながら見てたんだけど。
 マリアは赤ちゃんを抱いて「奇跡ってね、皆が思ってるより頻繁に起きてるのよ。赤ちゃんの
周りでは」と言います。
 それを聞いて清川、「治ったんですか」
 やべぇ私こいつと思考回路同じか!
 まあなおってはいないけど、赤ちゃんに触れ合ったことで元気になった、ということでしょうね。
 きっとこれからもまだまだ長生きするでしょうね。
 
 そうして青木夫妻やユミの様子が流れた後。
 母を失った女の子と、すくすく育っている男の子のビデオ映像が流れます。
 動物園にきていたから、きっと久広も釈放されたんじゃないかなーと思うのですが。あと、
動物園にいったという手紙を受け取って、行けたんだ、よかった、と少しずつでも立ち直ってくれて
いるといいなと思いました。

 代理母出産というのはもちろん賛否両論あるし、倫理的にどうかということもあります。
 けれども、産めない人がそれを希望し、産める人が承諾したのであれば、そういう形で子供を
なすこともまた、ありなのではないかなぁと思います。
 代理母がダメというのは、問題なく生まれてきて幸せな人たちが作ったシステム、それは
単なるたわごとと看過できないのではないでしょうか。




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