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おかえり、はやぶさ |
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3/21鑑賞
親子鑑賞向きということで選んだのですが…うーん、ちょっと子供には退屈な部分が多い
かなという風な感じがありました。
もう少し、宇宙の凄さとかはやぶさの旅とかを補った部分があった方がよかったのでは。
人間関係が主なベースとなってる物語だったので、もうちょっとはやぶさのことを見せて
欲しかったです。
冒頭の紹介は面白かったんですけどね。
46億年前、太陽系が誕生し、その中でも地球は奇跡の惑星と言われてる、みたいなの。
改めて考えてみると確かにすごいなと思いました。
ものすごい確率の中で生まれた惑星ですからね。
地球より少し太陽に近い金星は太陽の熱で灼熱の星となっており、地球より少し太陽から
遠い火星は熱が足りず氷の星となっています。(ただ、水とかの状態で存在できることが
わかってきている)
だから地球は絶妙なバランスで、生命をはぐくむに最適な位置にある惑星なのです。
さてここからはしばらく、日本のロケット打ち上げの歴史が語られます。
結構日本も頑張ってきてはいるのだけど、いかんせん予算が少ない。
その少ない中で皆頑張ってきたわけで。
近年エリ立てた某大臣が「一番じゃないといけない理由はなんですか、2番じゃダメなん
ですか」とかほざいて下さって、宇宙研究の費用についても同様の理由で大幅に減らされて
おりますが、成功が当たり前な研究なんか世の中ひとっつもないわけで。もちろん成功した
方がいいのは当然ですが、いくつもの失敗を積み重ねたところに成功はある。そんなことも
理解せんで成果を出せないから予算削るなんてこと言ってるやつぁクソくらえってなもんで。
…大分主観が入りましたが、未知の分野の研究に関しては失敗を許さない結果、世論と
いうのがおかしいのであります。
私も以前は、宇宙に出るより地球のことを調べてはと思ってましたが、イトカワなどのことを
知って、地球の外に地球の起源を探る鍵がある、というのはとても面白い事だと思いました。
1998年、日本人の「希望」を乗せたのぞみが打ち上げられ、火星探索の旅に出たのですが、
故障が発見され、火星まであと1000kmというところで引き返さざるをえなくなりました。
そらこういうのはどうしてもありがちなんですが、世の中の人は結果だけ見て、失敗するの
ならチャレンジした意味はないとか言いますからなぁ。
ムダ金、という人もいて、そんなこと言うならてめーの人生すべてムダはないんかいとか
思ったりもしますけど。何もしない政治家に払ってる金の方がムダ金だっつの。
まあそういうわけで、責任者だった、大橋教授がすごいショック受けてたのが気の毒な
感じでした。
…大橋教授の打ち上げたのぞみ…大橋のぞみ?(何故くっつけたし!)
そうか!これはポニョの大きな伏線だったのだよ!(な、なんだってー!!!)
…えー…。
皆様の冷たい視線をものともせず先に進むのであります。
ま、責めるだけならだれでもできるわけでして。
そんな中で「はやぶさ」計画のために集まったチームは、すごいプレッシャーなわけです。
これはぜひとも成功させなければという思いがあったでしょう。
この国は成功しか評価されない、その言葉、重みがあります。
そういうわけで2002年5月9日、皆の祈りをこめて仮面ライダーフォーゼが飛び立ちました。
…あっこれロケットか!フォーゼかと思ったわ!
はやぶさ、宇宙へ。
このあたりのCGかっこいいですのー。
はやぶさの説明を子供達にしてるんだけど、なんかしらーっとしてます。
しかも映像で見せようとして流したらカラオケ映像流れるし。
はやぶさがこんなだったら怒られるわ!
ここでいきなり子供の中から出てきた子が…平太!?平太じゃないか!!!
(平清盛で子供時代を演じていた「洗剤はJOYやで〜」の子)
風也クンというらしいですが、かなりはやぶさが好きらしく、先生の代わりにちゃっちゃと
説明してます。
いろいろ世界初の試みがあるとか。
その一つがイオンエンジン。
ということでイオンエンジンを開発した、山田先生。
と、メインキャラとなる大橋君登場。大橋教授の息子です。
彼は技術屋の方か。
エンジンのデザインにほれぼれするとか言ってるけどちょっと気持ちわかるなぁ。
風也君の説明は続くのですが、はやぶさには、自分で考えて行動する機能も搭載
されているらしいです。
あれだ、ドラクエで言う「みんながんばれ」
きかねーのにザキ唱え続けるクリフトがうざかった!(どうでもいい)
この後もはやぶさが飛び立つ様子とか、CGで説明されていて、これはわかりやすかったし
面白かったですよ。
このあたりはよかったんだけどなぁ。
という話をしていると、こまっしゃくれたガキが、そんなの興味ないとか言い出します。
じゃあ帰れよ。
誰もお前に話を聞いてほしいなんて言ってねーわ。(子供、子供!)
いつの時代もいるんですよねぇ。
周りと違うこと言う俺かっこいいぜ、違うものに興味ある俺かっこいいぜ、みたいなの。
思ってるだけならともかく、こういう主張をわざわざする時点でガキだってのに。
さてさて。
はやぶさにエンジントラブル発生です。
ここで大橋、こうした方がいい、責任は俺が持つとか言って指示だし。
大丈夫かねぇ。
まあ成功したらしいんですけどね。
さすが新世界の神!
と、そこに北条政子登場。
どうしたんですか!Lたんに言われてライト君を見張りにきたんですか!
(ネタごっちゃになるからやめろ!)
えー…。
杏さんですわ。ちなみにこの後、平家貞役の人も出てきます。
この映画平清盛の役者さん多すぎるだろ!そのつながりで藤原竜也さん出演じゃ
ないだろうな!(そっちはデスノートつながりだろ!)
まあいいや。
この北条政子こと野村は、大橋にはやぶさを大事に扱えみたいなことを言います。
でも野村の方は逆に擬人化しちゃってる部分があるというか、気持ちはわからなくも
ないけど、そこはやはり大橋は技術屋の方だから「何言っちゃってんだ」という気持ちに
なるのはわかる。
とらえ方の違いっていうか。
この話を聞いた風也の父岩松も、それは誰だって怒る、と野村の肩を持つ。
いまいち大橋は納得できてないようですが。
さてそうこうしているうちにはやぶさはイトカワの近くにたどり着き、同じ速度で飛び
始めます。これをランデブーと言うらしい。
そうしてはやぶさから送られてきたイトカワの写真を見て、みんなは「ラッコみたい」と。
んで、着陸を始めるのだけどここでもトラブルが起きて、障害物を感知して離れるシステムと、
イトカワの重力によって離陸が無理みたいな感じで、いったん着陸したけどナナメってるはやぶさが
確認されます。
大橋は、一応着陸したんだからサンプル取れてるかも知れない、これで帰ったらと主張するけど、
皆は、確実じゃないんだからともう一度着陸を試み、成功する。
平家貞こと増沢さんがマスコミに説明していますが、イトカワの物質採取方法は、はやぶさに
取り付けた筒の中からイトカワ地表にボール(弾丸)を発射して、舞い上がった微粒子を筒の中に
吸着させるというものでした。原理は簡単だけどこれを3億キロ離れたところから操作するのだから
大したもんですよ。
2度目のタッチダウンで見事着陸したはやぶさ。
弾丸も発射されて物質を吸着。
見てた人達大喜び。
そりゃそうだろうなぁ。
後は帰るだけなんですが、実はこれが大変だった。
家に帰るまでが旅行です!(オイ)
大橋は上司の江本に頼まれて、父大橋教授に声をかけにいくんだけど、のぞみの失敗
以来すっかりやる気をなくしたらしい教授は家に引きこもって日曜大工みたいなのをして
いました。
気持ちはわかりますが…。
あとどうでもいいけど、父親の部屋のパソコンがこの時代にしては新しすぎるのが気になる。
まあなかったわけではないだろうけど…。
JAXAでは、はやぶさの様子が変だという連絡が入ります。
エンジンが全滅、燃料が漏れちゃって大変なことになったっぽい。
ともかくソーラーパネルが太陽の方に向かないとエネルギーを蓄えられないので何とか
したいらしいがどうにもできない、と。
ここで大橋が、キセノンガスかな、それを吹いて向きを調整させてはと言い出す。
それでうまくいったんだけど、皆が喜ぶ一方で、一部の仲間たちは面白くないような感じ
なんですね。
これもまた気持ちはわかる。
うまくいったからいいようなものの、失敗してたらどうすんだと思うだろうし。
ただ、こういうのはどっちが正解ってのはないですからね。
今は様子みようってのも選択としてはアリだし、思い切ってこれをしてみよう、ってのもアリ
なわけですよ。
だけど仲間たちはいつも口出しする大橋が面白くないんじゃないかと思う。
というわけで大橋が歩いていると、仲間たちが「父親失敗したクセになー」と文句を言って
いるのに出くわす。
それでケンカになるけど、父親のことは関係ないだろうと。
まったくその通りで、つまんねーこと言う奴らだな。
そこで大橋をとりなした野村は、10年前に地元の鹿児島県で、大橋教授の講演が元で
この道に進んだことを話してくれます。
そういうのってありますね。
記者会見が開かれ、実ははやぶさから弾丸発射がうまくいったというのは間違いでした、と
いうう発表がなされます。
まあ騒然となりますわな。
そうしてプロジェクトは別の、イカロスというのが立ち上がります。
これは金星に行くんだっけ?
それを子供達に説明している中、一人はずれている風也。
おい、芝生をむしるんじゃない!枯れるやろが!
大橋が声をかけると、入院している母親の容体が思わしくないと言う。
だから話をしている最中に芝生どんだけむしる気やねん、こんガキャー!!!
大橋は、着陸した時点ではやぶさに微粒子がついている可能性はある、まだ望みは
あると励ます。風也としては、必ずはやぶさは戻ってくる、そうすれば母も良くなる、と
信じたいみたいです。そりゃそうだろうなぁ。
その頃はやぶさは「アイキャンフライ!!!!」みたいな感じで行方不明になってました…。
ただ彼らがすごいなと思ったのは、今までこうして行方不明になってしまって戻ってきた
探索機はないらしいのですが、決してあきらめず、毎日はやぶさの発信する電波を探し
続けていたことです。
地球の中でも落し物して見つからんこともあるのに、宇宙のかなた(ある程度範囲はわかって
いるとはいえ)のはやぶさを探す、なんて気の遠くなることかと思います。
チームとしては今はやることはないわけですから、元の部署に戻ったり、大橋のようにイカロスの
プロジェクトに入ったりして、月日は流れていきました。
と、江本がだらしなく寝てるツラが映ったので何かと思ったら、囲碁教室に来る大橋教授を
待っていて寝てしまったらしい。寝るなよ!
江本としては大橋にアドバイスをもらいにきたらしいです。
ちなみに文科省の方は増沢さんが説明を…って後藤さん!ラッキーセブン出演の後藤さん
じゃないですか!出向ですか!?(違います)
大橋教授は、囲碁教室に貼ってあった言葉をさします。
「着眼大局
着手小局」
ざっくりとした意味としては、物事を見る時にはできるだけ全体を見回せるとこから見るようにし、
取り掛かる時には足元から行きなさいということです。
つまり千里の山も一歩から、みたいなもんですね。(正確にはちょっと違うけども)
これは確かに大事だなぁ。
教授としては、目の前のことに最前つくしなさい、と言いたかったようです。
今はとにかく、チームの士気を保つことだ、と。
あ、それ大事ですね確かに。
野村の方は大橋教授にあの手この手で講演を頼みたかったようですが、メールとか
無視されまくってました。
風也はいよいよ母の容体が悪くなり、国内ではドナーがいないのでアメリカに行くという
ことを大橋に話す。
人口の違いだからしょうがないですなぁ。
この後大橋は父にいろいろ話をしに行くのですが、けんもほろろな感じでした。
のぞみの失敗は誰のせいでもないというけど、ゴミと言われる失敗でもか、と怒る父。
これはそんな記事を書いた新聞記者が悪いと思う。
いやマジな話。
誰も失敗したくて失敗するわけじゃない。努力を尽くした結果だったのに、それをゴミと
いうのなら、この記者は今すぐ辞めろと。恥を知れ。
お前は自分の書かれた記事をゴミだと言われてもヘラヘラ笑ってられるのかと。
努力した成果を否定する権利は誰にもないですよ。
で。
野村の方はビデオを見てたんだけど、ここのシーンはイマイチ意味がわからず。
なんか解説あると良かったなぁ。
あと音が聞き覚えあったのでビックリした。うちのビデオデッキと同じ機種だ…(汗)。
その後も野村は熱心に大橋教授の自宅へ通い続けました。
日曜大工してて話をきかないので、電動のこのコンセント抜く野村が面白かった。
彼女は、自分が大橋の講演を聞いてこの道に入った話をします。
また沢山の子たちに教授の話を聞いてもらいたい、と。
それからしばらくして、2006年1月のころ。
ある電波が混信しているのが発見され、これがはやぶさではないか、ということになる。
もうJAXA大騒ぎですよ。
イトカワの近くを漂ってたらしいです。
それをいろいろJAXAが話聞きに来た人に説明してんだけど、「帰ってこられないと
税金無駄遣いになっちゃうわよね」と言われて、返す言葉がなかったの、ちょっとかわいそう
だなぁと思った。
失敗という結果も次に生かせるから無駄遣いじゃないのにね。
そういう、研究に対する正しい理解とか、本当にちゃんとしてもらいたいと思う。
世の中、研究成果が出ている陰で数えきれない失敗があるんですから。
私もどんだけ試薬だのプレートだの無駄にしたことか…。
でも役に立たない政治家が沢山いるのは税金の無駄遣いだと思います、ええ。
ともかく、姿勢を制御するのが先決ということで。
太陽からの圧力を利用して姿勢を直しましょう、という案が出てきて、それがうまく
成功する。
増沢が取材に出ていて、アメリカと違って貧乏だから、民間に丸投げとかが出来ない。
ただその分皆が詳しいから、いろいろな起死回生のアイディアが出ると言ってたのは
よかったですね。
そうなんだよなぁ…実際。
大橋教授も野村の説得によって講演をしてました。
これでまた、宇宙目指す若者が出てくるといいですね。
ところが今度はエンジンがもう寿命迎えちゃってやばくなってくる。
ここで山田がミラクルな提案をします。
これはなかなか面白かった。
エンジンは4つ搭載していて、それぞれガス噴射するところが4か所コンビでついて
いるんだけど、これを、生きている箇所をそれぞれ発動させることで、エンジンを動かしては
どうか、という試みをやるわけです。
でも江本と山田が「そんなシステム聞いてない」「言いました」「聞いてない」「じゃー
言ってません!」とかなってたの笑った。
なんで開き直っちゃうんだよ!
そうして。
はやぶさがいよいよ地球に帰ってきました。
微粒子を乗せたカプセルが落ちる位置を計算して山田はオーストラリアへ。
皆ははやぶさが戻ってくるのを待ってます。
ここのシーンはすごく感動しましたね、やっぱり。
一番の見せどころだもんなぁ。
また、皆が「はやぶさに最後、地球を見せてやろう」といってカメラを操作するのも
よかった。
大気圏突入で燃え尽きる前のはやぶさが最後に目にした姿、そして最後に映した
写真。それは、母なる地球でした。
ここのシーンは実際のはやぶさの映像が使われています。
はやぶさは燃え尽きてしまいましたが。
はやぶさは神になりました。
というと語弊があるので説明しとくと、「かみあり」って漫画の3巻に、神となって
出雲の地に戻ってくるはやぶさのエピソードがあります。これは多くの人に見て
もらいたい。読んだ時感動しました。
大橋は父に電話をかけて、「今言わないと一生後悔するから」と、言います。
自分をここに連れてきてくれてありがとう、道を作ってくれてありがとう、と。
教授としても、のぞみが失敗に終わった分、はやぶさの成功は嬉しかったことと
思います。
江本から送られてきたはやぶさ最後の写真を、のぞみプロジェクトの最中に
亡くなった同僚の写真を持ってきて見せてあげてるのもよかったですし。
はやぶさ2は2014年、打ち上げ予定だそうです。
これで終わったかと思いきや、それぞれの人のその後のエピソードが語られて
なかなか面白かったです。
特に「2番じゃダメなんです、1番にならないと」っていうのは、どっかの誰かさんを
非常に皮肉っててよろしいなと思いました。
成功という結果を出すだけが評価対象ではありません。
失敗したとしても、なぜ失敗したのか、それを次に生かすにはどうすればいいか、
分析していくことも研究の大切な過程です。
成功した者だけがほめられ、努力の結果失敗した者は見向きもされない、そういうことが
あってはならないと思っています。
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