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おおかみこどもの雨と雪 |
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8/8鑑賞
えーと。ファンの方には怒られるかもしれませんが、私はちょっと期待外れだったかなという感じ
です。もちろん話の内容自体は面白かったんだけれど、子供達が、人間、オオカミどちらの生き方
でもできるようにと引っ越してきた花が、オオカミの生き方を選ぼうとしている雨を引き留めるって
いうのにちょっとひっかかったんで。
もちろん親としての気持ちはあれが正しいんでしょうけど、なんか違うなって思った。
うーんまあ、話としては良かったですが、スッキリしない終わり方だったのが残念です。
この物語は、雪の視点で語られます。
雪の母である花が好きになった人はおおかみおとこでした。
ある国立の大学生だった頃。
結構苦学生だったみたいですが、ある授業にて、窓際で熱心にノートを取っている男性を
見かける。
彼が帰ろうとしているところに花は、教科書がないと理解は難しいと思います、と声をかけた
のがきっかけで、2人は親しくなっていったようです。
まあ、大学というのは本当に学ぼうと思えば学べるし、遊ぼうと思えば遊べるんで、本当に
真面目に勉強してる人の方が少ないかもですね。
その男、おおかみおとこなんですけど、名前がないのでこのまんまですか、彼は引越し業で
働いてるらしく。
いろんな仕事をこなしてく中で、犬にほえられまくってたのはちょっと笑った。
そのうち二人は付き合うようになって、、花はどんなにつらい時でも笑ってろと言われた父の
教えをおおかみおとこに話す。
そうしておおかみおとこは自分の秘密を花に打ち明けました。
オオカミの姿になった自分が何に見える、と聞くおおかみおとこ。
えっ…すごいCGですよね。(違います)
てかこの後花のアパートで二人いるシーンになるのですが、いつまでオオカミの姿でいるんだよ、
とちょっと思った。
おおかみおとこはニホンオオカミの末裔で最後の存在らしいです。
他の連中は絶滅したんですかね。
苦労して生きてきたことを花は聞いたようですが、それから二人の短いけれど幸せな生活は
始まったのでありました。
突っ込んだらいけないことかなと思うのですけども、子供が出来たのなら結婚したのかとか
大学どうしたんとかいろいろ…。
妊娠を知った花は、病院に行くかいかないか迷った挙句、自宅での出産を決めました。
妊娠したのは花なので人間の病院に行けばいいと思います!エコーでオオカミが映ってても
ごまかせる!(無理)
ちなみに雨が生まれた後雪が体調悪くなってて人間の病院か、動物病院かどちらに
行こうかと迷ったのは笑いました。雪は一応人間なので人間の病院に(以下略)。
そんな花を元気づけようと、キジをとってきたおおかみおとこ。
………普通に肉買ってきたらあかんのですか…。
まあそんな彼が作ってくれた鶏肉うどんはおいしかったようだ。確かにうまそうだ!
そうして雪の日に生まれた子を二人は雪と名付けました。
翌年弟の雨が生まれました。年子か。いいけど。
ちなみに花は大学は休学してたらしい。休学はいいけども、戸籍とかどうしたんだろう。
この直後、おおかみおとこの姿が見えなくなった。
おそらく、また鳥を取ろうとして失敗して水路でおぼれて死んだっぽいのですが。
ここのシーンは思ってたほどつらくなくてよかったけど、でも動物の死骸として処理されて
いって、それを花がどうしようもできなかったのはやっぱり可哀想でしたね。
自分の犬ですとか言うわけにはいかなかったのかな。←現実的すぎる。
そういうわけで突然一人で子供二人を育てることになってしまった花。
母子家庭の申請をしたらどうかと思うのですが、なんかそういうツッコミができる雰囲気じゃ
ないまま、アパート住人や管理人から苦情が出来たりして、花は大変な日々が続きます。
てか児童相談所が、ネグレクトじゃないんですか、とやってきてたけど、あの強引さが現実の
児童相談所にもあれば…!
花はおおかみおとこのわずかな貯金で暮らしており、2人の子供が将来、人間とオオカミ、
どちらの生き方もできるように引っ越すことを決意します。
…この後数年にわたって貯金で生活していたことを考えると、わずかどころか結構な額
だったと思うんですけども。
そうして昔おおかみおとこが暮らしていたような、遠い田舎に引っ越してきた親子。
行政のサービスで、無料で住める民家にやってきたらしいです。
つーかこれマジ廃屋だろ。
あれだ、黒子のバスケの木吉さんが言いそうだよ。
「もしかしたらいるかもしんねーぜ。まっくろくろすけが…!」
てーか行政もこんなん紹介すんなよ。
しかし花は大層気に入ったようでここに決める、と言います。
まあ山奥で自然が豊富で、電気も一応きていて水もある、となれば困りはしないでしょうからなぁ。
ちなみに雪はめっちゃはしゃいでおります。雨はヤモリにおびえててすごいかわいい。
この後花たちを紹介してきた役所の兄ちゃんが、村の人達に、どうせ長続きしないだろうなぁ
みたいなことを話していて、さすが田舎の職員は個人情報保護の意識がねぇぜ!って思った。
あと韮崎というおじいさんがいるのですが、お手柔らかにと言ってたところを見ると、韮崎は
ヨソモノには厳しいっぽいですな。
まあ気持ちはわかるんですよ。
今雑誌とかでも、定年退職後の田舎暮らし、とかスローライフ?とかいうアホな横文字使って
田舎での定住を促すのとかありますが、ハッキリいって都会で便利な暮らしをしていた人が田舎に
なんて対応できるわけないですよ。
数分待てば電車がきて、あちこちに買い物にいける、買い物が面倒な時には電話一本でデリバリー
というような生活だった人が、電車どころかバスが一日に数本あるかどうか、買い物は車で片道
30分、車は一人一台、なんてとこにいきなり対応しろっていっても無理。田舎暮らしを否定はしませんが、
旅行で滞在してみるとこから始めた方が絶対いいです。
あと田舎の人間関係はかなり濃厚なんでそれも面倒っスよ。
てかこの時点で雪5歳、雨4歳って、さりげなく時間進んでるんですね。いいけど。
掃除も終わって買い物に出かけた花。
個人商店しかないんでそこで買い物してるんだけど、ヒソヒソされてて大変だなぁ。
節約しようと考える花は、畑を作ろうと思い立ちます。
そして、雪と雨に、人前でオオカミになってはダメ、山で動物に偉そうにしてはダメ、と教えます。
畑づくりは本を読みつつ順調かと思われたのですが、なかなかうまくいかない。
そんな花を村の人達は、どうせコンビニがないとか言い出すよ、といった感じ。
コンビニはなくても死なないが本屋がなかったら死ねるな…。(私の場合)
そうして畑づくりの合間に、オオカミの本も読んでいる花。
雨が、オオカミの絵本を読んで、どうしてオオカミは悪者なのとか言っててちょっと可愛かった。
子供の頃の雨はめっちゃかわいいですね。
海外の童話ではオオカミが悪役になることは多いです。これは、昔からオオカミが家畜を食い荒らす
存在として嫌われていたからで、そういった文化が如実に反映されているので仕方ないっちゃ仕方ない
んですけども。
日本だとそんなに悪いイメージではなく、むしろカッコイイくらいのイメージでとらえられていますね。
花さんへ。今すぐ雨に「るろうに剣心」を読ませるんだ!(オィィィィ!!!)
畑は何度チャレンジしてもうまくいかず、困り果てる花。
と、そこにいきなり韮崎のじいさんが。
挨拶しようと微笑む花にじいさんは、なぜいつも笑う、笑ってたら何もできん、といって帰って
いきます。何しにきたんだジジイてめー。(やめなさい)
そんなある日、韮崎のじいさんとこのおばちゃんがやってきて、タネイモをくれるんですね。
じいさんがもってってやれと言ってたらしい。
というわけで花がさっそくそれを植えようとすると、韮崎のじいさんがやってきて、せっかくのタネイモを
無駄にする気か、と怒る。
あー確かにこれそのまま植えてもねぇ…。知らないから仕方ないんだけど。
じいさんは畑を見て、土からやり直せという。
で、指導が始まるんだけど。
ここのシーンはめっちゃ面白かった。
じいさんは一切手を貸さないんだけど、花が作業しているのへウロウロしながらアドバイスしてくれるん
ですよ。
しかも、一区画を作って、自分達が食べられる分だけでいいからと終わりにしようとすると、こっちも
ならして畑を作れと言い出す。
今はその意味はわからなくても後でわかるでしょうな。
口は悪いけど韮崎のじいさんはやさしい。つーかウロウロしすぎだ。
日が暮れる頃には畑はなんとか出来上がり、じいさんは割ったタネイモを置いて、水をやらず、植えたら
ほっとけと言って帰って行きます。
それから少しして、別の村人2人がやってきて、花を苗のセンターに連れてきてくれて、2人で
あーでもないこーでもないとやって、花の畑にいろいろ植えてくれるんですね。
ここのシーンも好きだなぁ。
他の村人たちも入れ代わり立ち代わりやってきてはものをくれたり子供らと話をしてくれたり。
何のことはない、来てもすぐ都会へ帰ってしまうだろうと思って様子見してただけなんですな。
雪は、保育園の存在を知って自分も行きたいと言い出す。
隙間に挟まって、行きたいと言ってたのめっちゃ可愛かった。
あとお前の年齢的に行くとしたら幼稚園だろ。(黙れ)
そうしてイモはたっくさんたっくさん取れました。
花が配って回ってるのが良かったですね。
他の畑ではイノシシとかの害獣にやられてしまってうまくできなかったらしく、でも代わりに大根
やら米やらをくれました。田舎はこういう物々交換があるのがいい。
花はどうして韮崎が、畑を広く作っておけと言ったのかの意味を初めて理解します。
しかも、家にやってきた韮崎のおばちゃんが、冷蔵庫がちっさいのに気づいて、納屋に眠ってた
からとでっかい冷蔵庫をくれる。これもじいさんが持って行けといったらしいです。
なんかほっておけないんでしょうね。娘みたいで。
そうして花は、畑が大きくなければいけない理由がわかりました、と韮崎のところにお礼に行くの
ですが、韮崎は気に入らん、どうしていつも笑ってるという。
多分この時に花は、いつも笑っている理由を説明したんじゃないのかな、と思うのですが。
その年の冬、雪が積もって3人は大はしゃぎ。
てかパジャマのまま山に来るってどうなんだ花。
雪と雨はいいかも知れないけどお前下手すると凍死すっぞ…。
この後雨は、川に降りて、そこにいたヤマゼミをとろうとしてマフラーを踏んづけ、川に転落。
お前…マフラーは外しとけよ!(そこじゃない)
おぼれた雨を雪が助け上げたのだけれど、花は、こんなに怖い思いをしたことはなかった、と
のちに雪に語ったそうです。
雨は、いつもと違って怖くなかった、とれると思ってヤマゼミをとろうとしたと言ってたけど、
思えばこれが、雨の中でオオカミの本能が目覚めた時だったのかもしれません。
それと細かいことですが、雨の皮膚の色が、話していくうちに少し肌色戻って来てたのが細かい
描写だなと思った。
この日から雨は変わって行きました。
雪は小学校に通うことになり、最初の日だけはビクビクしていたものの、オオカミにならないという
花の教えと、オオカミにならないためのおまじない「おみやげ3つたこ3つ」というのを嬉しそうに復唱して
学校に通い始めました。
てーか随分古い童謡を知ってますね、花さん…。
雪が小学校に行ってる間花はバイトを始めることにしました。
自然館の事務手伝いみたいな感じなんだけど、雨も一緒に来てた。
そこにはオオカミがいると聞いてワクワクして会ってみるのだけれど、なんか普通に花、話しかけて
たんですけど。
どうやってオトナのオオカミになりましたか、とか。
えっこれ言葉通じんの!?
と思ったら館長もどってきて、元はモスクワの動物園にいたオオカミです、と言う。
ほらぁぁぁぁぁ!ロシア語でないとダメじゃん!(突っ込むトコそっちじゃねぇよ!)
このオオカミは野生ではなく、飼われていたのが引き取られただけなようです。
じゃあ参考にならないなぁ。
その頃雪は大きな衝撃を受けていました。
自分が好きなものが、同世代の女の子とは違うということですね。
まあ、ヘビやら虫やらが好きなのはちょっとなぁ…。
小学校低学年というと、玩具やらプリキュア世代だろ。
そういう恥ずかしい思いをして、これからは女の子らしくする、と決意した雪に、花は可愛い
ワンピースを作ってくれました。
海賊王に俺はなる!←そのワンピースじゃねぇよ。
次の年、雨が小学校に入学することになったのだけど、あまり勉強に興味はなく、いじめられたりも
していて、それを花が助ける、みたいな様子だったっぽい。
そうして数年があっという間に過ぎていくんだけど、学校の校舎を使った、月日経過の描写は
なかなか面白かったです。
いつしか雨は学校に行かなくなり、自然館に花と来たりするようになってました。
館長さんとかも叱らなかったのは寛容でいいと思います。
学校行くだけがすべてじゃないしな。
一方小学校4年の雪のクラスに転校生がやってきました。
草平という名のその子は、雪に「おまえんち、犬飼ってない?なんかケモノ臭い」と言う。
本人悪気なくても、雪からしたらめっちゃ気にするよなぁ、これ。
草平はクラスに溶け込むけど、雪は彼を避け続けた。
そりゃそうだわ。
草平は、俺お前になんかした?と追いかけてくる。
お前あんなこと言っておいてなんかした、ってどういうつもりやねん。
言い争ううちに雪はうっかりオオカミになって、草平を傷つけてしまいます。
で、草平の親が花に対してめっちゃ怒るんだけど、「何もしてないのにケガさせられた」って
それはちょっとなぁ…。
草平は本当に心当たりないようだけど、雪はしっかり「ケモノ臭いって言われたから避けた」と
言ってもよかったのに。でも本当にオオカミであること考えたら言えないでしょうけどね。
ここで草平は、一方的に責められる雪に申し訳なく思ったのか、「オオカミにやられた」と
言い出す。
……うん、草平クン。
君はナイスフォロー、フォロ方さんだぜ、と思ったかも知れない。
ただそれ、ドストライク発言なんだ。
悪気がなかったにせよ核心ズバッとついちゃったよこの子!
草平!恐ろしい子!
それからしばらく雪は学校を休んでました。
気持ちはわかる。
花も引越しがよぎったかもしれないしなぁ。
そんな雪のとこに草平が毎日通ってプリントやらいろいろ届け物をしてくれるようになりました。
おっ、少しは責任感じたのかオイ。
ある時雪が出かけていたので花は草平に話を聞くんだけど、草平はあの時本当にオオカミが
一瞬見えたから言ったという。
ますます悪い方向に話が進んでるじゃねーか!
まあ雪は悪くないと言ってるからそれはそれでいいんだけど、自分の発言が結果的に雪を
追い詰めてることに気づいてない草平(笑)。
花はもう一つ、オオカミは嫌いかと尋ねる。
草平は嫌いじゃない、と言います。
てかそんな質問唐突にされても困るだろ。
そういうことがあって、草平の耳に跡は残ったけど、雪とは友人関係に戻ったようで何よりでした。
となると問題なのは雨の方だな…。
雨はこの頃「センセイ」のとこに足しげく通っていました。
山の中にセンセイはいるらしい。
そうして花が会いに行くと、センセイとはキツネのことでした。
油揚げと桃を、日ごろお世話になってるお礼にと花が出すんだけど、桃くわえていったのは
ちょっと笑いました。キツネ言うたらお揚げさんやろが!という人間の突っ込みを「知らんがな」と
かわされた!
まあキツネといったら油揚げというの自体が後から作られたものですからなぁ。
雨はこのセンセイについて山の中を駆け巡り、いろいろなことを教えられていったようです。
雨は雪にも、一緒に山で学ぼうよと声をかけるけど、人間でいたい雪はこれを拒否。
派手なケンカをやらかします。
これは花が教えておくべきことなんじゃないかな。
どちらの生き方もできるようにここを選んだのは花なのだから、雪と雨、それぞれがどちらの
生き方を選んでも強制しないこと、自分は自分、相手は相手であることをちゃんと教えておかないと。
自分の道を歩き始めている二人を感じながらも花は不安を覚えます。
雪にとって小学校最後の夏。
豪雨が続き、雨はセンセイの命がもう長くないことを告げます。
代わりに山の見張りを誰かがしなくてはならない、と。
花はあなたはまだ10歳なのよ、と止める。
うーん、まあ10歳だからどちらの生き方を選ぶにしても早い、というのが花の中にあるので
しょうが、雨を見ていると精神年齢はもう立派な大人という気がしなくもない。
第一動物だったらもうとっくに独り立ちして生きて行かないといけない年だしなぁ。
花の葛藤もわかるんですけどね。
花は雨に、山へはいかないでと強く言います。
その頃雪は学校で、草平の母親が再婚することになったことを友達から聞かされます。
草平は知らないからナイショね、てそんなことがあるか。
朝、雪が学校に行こうとしていると、雨が引きとめてくる。
今日はずっと家にいな、と。
彼は今日が嵐になることを知っていた。
でも雪はそのまま出かけていってしまう。
やがて雨が降り出して、小学校では親御さんに迎えにきてもらって帰宅して、ということに
なって一同体育館へ。
家では雨が、山に行かなきゃ、と立ち上がっていた。
花が学校からの連絡を受けて出る支度をしていると、雨は山に歩いていくところでした。
この後花、追いかけるんですが。
いやあの、気持ちはわかりますが、学校に置き去りにされている雪の立場って…。
花、雨を探すうちにクマに遭遇したり、足を滑らせて落ちたりして大変ですがな。
そうなるだろうとは思ってたけど!
帰れなくなって泣いてるんじゃ、と雨を心配する花。
どちらかというとあなたの方が帰れなくなってる感じなんですけども…。
学校の方ではなんか草平と雪が残ってて、誰もこなかったら学校に住むことになるね
とか言ってた。
うん、明日になったら普通に学校あるからな?
草平は、母親が結婚することも知っていて、子供が生まれたら自分はいらなくなる、と
話します。
雪のとこで一緒に暮らしたらええですやん。(そういう問題ではない)
雪はここで初めて、自分がオオカミ人間であること、あの時オオカミになって草平を
傷つけたことを明かしますが。
草平が「知ってた。誰にも言ってないし、言わない」というのは良かったですね。
そのわりには「オオカミにやられた」ってバンバン言ってたけどね!(シッ)
花は夢を見ていました。
おおかみおとこがやってきて、今まで苦労かけたね、子供達は立派に育ったよ、と声を
かけてくれる夢でした。
そうして、雨なら大丈夫、もう大人だ、と。
自分の世界を見つけたんだ、と言うのです。
花が目を覚ますと、自分を抱いて山を下りてきた雨が、彼女を駐車場に置いて自分は
山に戻っていくところでした。
つーか地べたにおくな、地べたに!
夏だって豪雨で凍死することあるんだぞ!(いいシーン台無し)
花は、さっきああいう夢を見ていたにも関わらず、いかないで、と雨に声をかける。
こっちの方がいろんな意味で台無しだよ!
まあ花としては、まだ何もしてあげてない、という気持ちだったのはわかるのですが。
夢の中で「雨は大丈夫」っていったおおかみおとこの立場は…。
オオカミの姿になって山の中に消えていった雨。
その遠吠えを聞いて花は、「元気で。しっかり生きて!」と声をかけます。
最初からそうして欲しかったなぁ。
去っていく雨に、声をかけられないでいて、その後納得したような笑顔になって声をかける、
という展開の方がちょっとよかった気が。
ともあれ、花は雨を見送ることにしたのです。
で、朝まで放置されていた雪のことを彼女が思い出すのはいつのことなんでしょうか。
そうして次の年、雪は中学に進み、寮に入ることになりました。
この12年を振り返って花は、一瞬だったと満足げに笑ったそうです。
家に一人でいる花のところに、雨の遠吠えが聞こえ、花が笑ったところでこの映画は終わる
のですが。
私としては次の年という展開よりも思い切って10年くらい進めて、庭には人とオオカミがわいわい
騒いで遊んでいて、雪のナレーションだけで進んで、「たまに雨もお母さんの様子を見にくるみたい
です」みたいな感じで、二組の夫婦(人間同士、オオカミ同士)がいるのかも?的なシーンで終わってれば
面白かったかなと思うんですが。草平と雪のことも中途半端だったし。
タイトルの割には花が主人公なのかなっていうちょっとどっちつかずのとこがあったので、そういう
曖昧な終わり方しても面白かったと思う。まあこれは私の感想ですけど。
うーんまあ、素敵な話だとは思いますけど、やっぱりおおかみおとこには生きていて欲しかったなーと
思います。そうしたらこんな感動的な話にはならなかったでしょうけど、どうしてもそれが残念です。
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