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亡国のイージス |
8/17鑑賞
日本人は平和ボケしているとよく言われます。
明日の食料に困るでもなく、夜爆撃に怯えて眠るでもない。テロの標的にされていると
言われながら、実際その被害にあったことはない。
しかし本当にそうでしょうか?
裏で一生懸命国を守っている人がいるからこそ、日本人は「平和は日常にあるもの」として
生きていけるのではないでしょうか。
始まりはいつも雨…じゃなくて変な男が、イージスの副艦長の家へやってきました。この副艦長、
宮津さんというんですがどうもこの人の顔を見るたび、頭の中で「くーもーりガラスの向こうは…」
と「ルビーの指輪」が流れます。何故だろう。
やってきたのはおなじみ、「ミキプルーン」の人です。うわ一気にシリアス感そがれましたよ。
なんだか秘密の会合があるみたいです。ミキプルーンの!?←違うから。
一方。なんだか悩んでいるご様子なのは芹沢鴨隊長。…そのネタはもう古いな。
彼は渥美さん。この国の警備に関する情報を一手に集めるところの部長さん?かなんか
しらんけど、大変な役どころです。
彼は悩んでおりました。
いえ、奥さんから渡される月のお小遣いが少ないことにではありません。
この国に対して宣戦布告してきた人間がいると。そいつが、「イージス艦ちょうだいな」と
言ってきているのです。
流れてきたメッセージは持って回っていかにこの国が平和ボケしているか、イージス艦が
宝の持ち腐れであるかを言ってますが、要約すると「タダでくれ」ってことです。情けない。
そんで、ここでやっと主役たる仙石さんこと「ラストサムライ」の氏尾さんこと「陰陽師」の導尊
が登場。なんかいらんもんが2つくっついてますが。
ここであれっ?ってなったのが、奥さんと子供さんに手を振って出かけていく光景の後に、
仕事場からどっかに電話かけてて「佳織出してください」みたいなの言ってるところ。意味がよく
わかりませんでした。
後になって前半は仙石さんの思い出、後半の電話は、今は奥さんもういなくて祖父母の
ところに預けられている子供との会話だったと分かりましたが…。分かりにくい。
この映画、話は面白かったんですが、それぞれの人物の過去がただ単に口から語られる
だけだったり、こうして回想が突然入るので掌握しにくく、のちに宮津さんがヨンファ(ミキプルーン
の人←やめれ)側についた理由もしばらく理解できてなかったです。これだけが残念。
さあその仙石さん、初仕事かと思いきや。
ケンカやらかして警察沙汰になった部下たちを引き取りに行くハメに。
なんとか土下座で許してもらったみたいです。流石はジャパニーズ土下座。
でも、ケンカやらかしておいて態度がでかいというか、仙石さんのおかげで助かったのに、
部下の如月は一人不満な様子。
彼には、プライドも何も捨てて人を守る、というのが理解できないのかな?
ケンカした罰として言い渡された甲板掃除をやってるところで、如月は絵を描いている
仙石さんと会いますが、何やら控えめに見ててちょっとかわいいです。しかも絵の指導まで。
過去に絵を描いた経験があるみたいですね。
しかもこっそりいい筆を仙石にプレゼント。
氷河の中で如月の好感度が5あがった!ピロリラリ〜♪
そんなノンビリしたムードがあったイージス艦いそかぜですが実は裏では大変なことに。つか
艦長殺されてますがな!コナンの時のアフロディーテ号の時もそうでしたが艦長とか船長は
つくづく災難続きですな。(別に日常的では…)
さあコナン、君の出番だ!麻酔銃でもって仙石さんを眠らせて「この事件の謎が解けましたよ!」
とか言うんだ!
えー皆さんに残念なお知らせがあります。
コナン君はただいま事件の最中で駆けつけられないということなので、代わりに如月君に
この役をお願いしたいと思います。
というかどちらかというとこれは金田一君の範疇ですな。
しかしここでさらに残念なお知らせがあります。金田一君は夏休みの補習にとっ捕まり
出席を辞退されるそうです。
というわけで2大名探偵が辞退したためか、次々と被害者が出ていきます。如月が艦長室から
出てくるのを目撃していた菊政。彼が艦長に続いて訓練中の事故で、魚雷の下敷きになり
死亡。これは確実に口封じですねぇ。誰とは言いませんが。
それでも訓練を続けようとする放送に、仙石は怒ってダッシュ。
ちょっと早すぎるかもよBダッシュー。
先生、言葉以前に内容が違ってます。
で、彼は上の連中に抗議しにいきます。
そこに出てきたのがヨンファ。流石にミキプルーンは持ってませんでした。
艦長に直訴するという彼にヨンファと宮津が「艦長は殺された。自分たちはダイスの人間だ」
とか言い出します。ダイスってのはえーと、渥美さんの情報局んとこの名前です。
ここで読み上げた論文は誰のものかわかりませんが要するに「イージス艦よこせ」と(違う)。
如月が工作員と聞かされショックを受ける仙石。そんな奴じゃない、と思ったんでしょうね。
しかし彼らの発言を裏付けるかのように爆発音が鳴り響き、艦内は大騒ぎに。如月が怪しい
行動をしていると知って仙石は一人乗り込んでいきます。
これまでヨンファらの計算のうち…だったかは知りませんが。
仙石は如月から、実はヨンファたちこそが工作員で、奴らがグソーとか言う爆弾を東京に
撃ちこもうとしているということを聞かされます。
さあ迷った仙石。でもこのイージス艦を沈めると言われてはおとなしくしているわけにはいかない
でしょう。
結局扉は開かれ仙石は引きずり出され、如月は取り押さえられました。
事態がよくわからないまま、船体が破壊されたからという理由で皆降りろと言われます。
あんたね、降りろって簡単に言うけどここは海の中。停留所なんざありませんが?
ルパン三世も飛んでいる飛行機の中で「降ります」って勝手に降りていきましたけど、どいつも
こいつも簡単に降りられると思うなよ!
救命ボートに皆乗り込んで、呆然といそかぜを見上げております。
ところでこの人達、ここで全員出番終わるんですが無事救助されたんでしょうか?
そんな中、宮津らの行動に疑問を抱く仙石は一人引き返していきました。
で。
うらかぜとかいう船が警告してきましたが、ききゃしねぇ。
攻撃されてうらかぜもあわてて反撃しますが間に合わず。レーダーから消失。
ヨンファ、命中したのがよほど嬉しかったのか、「これが戦争だ」とか言っています。
アホか。船1つ沈めたくらいで戦争呼ばわりされちゃ、本当の戦地の人がたまらんわ。
誰かこいつにミキプルーン食わせとけ。
そうして陸の方の、総理大臣以下偉い人達もようやく事態の深刻さを理解し始めたようです。
つーか総理が帰る帰るってうるさいんですが。何か見たいドラマでもあるんですか?電車男
なら、映画と大体同じストーリーですから安心しる。あと元総理の森ちゃんと仲直りするために、
国家の税金で贅沢な弁当食ってんじゃねーよ。
一方超人的な力でいそかぜに戻ってきた仙石は(いそかぜ、結構進んでたと思うんですけど)、
宮津らと陸とのやり取りを聞き、如月の言い分が正しかったこと、のっぴきならない状態に
なっていることを知ります。しかし格好よく乗り込んだはいいがドアが開かず、本編に
戻ってこれない状態。これはピンチ!まあ流石に映画の終わりまでここに閉じ込められて
いたら何のために戻ってきたのかわからないので、早速ドアをあけるために道具をかき集め
ます。
しかも宣戦布告までしちゃったよこの人。黙って工作してればよかったのに。なんでわざわざ
警備網を強化させることしちゃうんだ。
この隙に便乗して逃げ出した如月。うまいこと仙石さんと合流。しかし如月、仙石さんに
「(あんたが破壊した)あれがあれば制圧部隊をこの艦に呼べたのに…」とかイヤミを。
困った仙石さん、どうやら打開策を発見した模様。
一方陸。
グソーとはなんなのかという説明がされてます。なんか危険な薬品で解毒剤はそこら
一帯を爆破するしかないという。…昔バタリアンというB級ホラー映画があったんですが
あれも最後は町やきつくして終わりだったなぁ。…はっっっ!あの薬品がグソーか!
(そんなわけない)
で、ヨンファ達はこの事実を公表しろと。はぁ。
表向き事故として処理されていて実はこういうものでした、と発表しろと。
意味分かりませんが。
仙石さんはモールス信号かなんかで外に情報流していたのですが、ヨンファが見つけて
それを逆手に取り、偽の信号を送って制圧部隊をおびき寄せるようにしたみたいです。
ここらがどうもよくわからんで、おびき寄せる信号を送ってた奴実はヨンファを裏切って
情報を送ったのかと思ったのですが(よせ、と止める人いたから)違うみたいですね。
よせ、と止めた人の方が「これ以上犠牲を増やすな」っていう意味で止めてたみたいです。
これは大変と仙石さんと如月は魚雷を使って警告。なんとか作戦は回避された模様。
すまんが、いそかぜに残ってるメンバー、「宮津についてきたよ派」「ヨンファの言うことも
一応聞くよ派」「ただのエキストラ派」で色分けしちゃくれませんかのぅ。わけわからんでよ。
ヨンファ達を見なさい。もうさっさと着替えてわかりやすくなってるじゃないか。
で、ここから仙石さんと如月の猛反撃開始。これがかっこいいんですよ。一人は訓練された
人間だし、仙石さんも自衛隊として訓練受けてるから強い強い。やっぱり自衛隊は一人
一人が武器のようなもんですなぁ。
そんな中、如月は一人の女兵士と戦うんですけど、水の中でちゅーしてたりわけわからん。
パンフレット見てみたら別にちゅーしてるわけではなくて、呼吸できないようにさせてた
みたいです。
あのー…。あんたらの国では呼吸できないようにさせる時ちゅーすんの?日本人相手に
それはやめた方が。誤解されるぞ。
というかここのシーンを映画の予告で流すな!変な誤解すんだろがー!
と、いらん突込みを致しまして。
いそがせメンバーにもあれこれと亀裂が入り始めておりました。ハイリハイリフレハイリホー。
誰が丸大ハンバーグの宣伝をしろといった。
迷いが生じている宮津はヨンファに、息子の死さえも一つのコマに過ぎなかったのかと
問い詰めています。
それが正解だったみたいですね。
よくわからんけど、宮津の息子さんがあの論文発表者であり、こいつは危険分子だとして
日本政府に殺されたかどうかした。それで宮津はヨンファと手を組んだと。
彼らが話している部屋の前で見張ってたにいやんが、やってきた如月と対峙。いつもなら
ここでぶっ放している如月は、その前に仙石に言われた言葉を思い出して一瞬撃つのを
躊躇。
するとグソー片手に出てきたヨンファが如月をためらいなく一撃。
や、如月の迷いは一体…。テメーも迷わない男だな、ヨンファ。
如月の手当てをしようとする宮津。その手を払いのける如月。
「あんたのせいで母さん…」とか言ってます。宮津が「そうだな、悪いのはお父さんだ」とか
言うからこの二人親子かと思ったじゃねーか。
宮津の息子が実は死んでなくて、ダイスに保護されていてそんでこうなったのかと思って
ましたよ。
実は如月は幻覚を見ていて、で、彼の過去にも何かあったらしいと思った宮津は、自分も
息子を何も知らず死なせてしまったという罪悪感からそう言ったみたいです。ほんっと、
わかりにくい…。あと宮津さん、時間の経過とともにケガ、回復してきてません…?
ヨンファを見つけた仙石さんがもみあいへしあいで必死になんとかして、途中頑張った
風間君の殉職もありつつグソーを取り戻すわけですが。(風間君の取れかけた肩の章をそっと
直してあげるシーンが好きです)
それでも陸に連絡する手段はなく、このままではえー…ハッピーなんとかでしたっけ?
あ、テルミット・プラスでした。まあ仙石さんも「テルミットなんとかだっけ」と言ってたからいいや。
「お前の場合は一字もあってない」という苦情は一切受け付けません。
それが落とされてしまうから何とかしなきゃならんと。
で、仙石さんがやったのは昔ながらの手旗信号。
これを渥美が解読し、ギリギリ、本当にギリギリのところで作戦は回避。
こうしていそかぜは救われました。
が、エンジン部が壊されているため進行は進まず。
最後の最後に宮津がこれを食い止めました。
…これ船の向きかえるのじゃダメなん?とか思ったんですが時間的に間に合わないんで
しょうね。
何ヶ月か経過しまして。
この後のシーンは何気なく描かれていますが結構重いテーマを持っていると思います。
元気に歩く幼稚園児を見つめる渥美。その奥にある国会議事堂。
墓の前で死んだ宮津に語りかける奥さん。「いつもお母さんは置いてきぼりなんですね…」
そうして仙石。
今はどうしているのか分かりませんが彼から、あの日の甲板の自分がかかれた絵を受け取った
みたいです。
この話で注目すべきはストーリーもそうですが、見事なまでの真田さんの演技かと。
ケガをしてダメージを負っている演技がものすごいんですよ。本当にケガしてるかと思う
くらい。
普通映画は、すべてのシーンを通して撮影するわけではないから、下手な役者さんだと
ケガしていることを忘れて歩いてたりとかしちゃうんですが、真田さんの場合はまったくそんな
ことがなくて。画面に映っている間はとにかく必ず演技をしている。浅く息をしてるとか、
体全体を引きずるようにしているとかすごかったです。本気で、「うお、大丈夫か仙石」と
思ったくらい。
さすが名俳優ですなぁ。
そんな真田さんの名演技が光る、いい映画だったなと思います。中井さんもすごかった
ですよ。素は面白そうな人なのに。
やっぱりこういう本格的な映画になると(言っちゃ悪いですが)、下手な役者さんは出られませんな。
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