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ガリレオ 真夏の方程式 |
7/21鑑賞
いつものガリレオの雰囲気からがらっと変わっていたのは良かったと思います。
決めゼリフでないとか、飄々とした湯川教授じゃないとか。
ただ物語としてはあまりにも悲しい結末だったというか、救いはあったんだけど、利用
された子が可哀想すぎる、というのは思いました。
1998年のこと。
誰かが走って歩道橋駆け上がって女を殺してるんだけど、この時点で画面揺れすぎて
吐きそう…(酔うの早いよ!)
臨場感出そうとするのはわかるけど、人間の視点ではこんなに揺れませんから!天然
手振れ調整つきですから!
この時鞄からはみ出しているものが伏線です。
その後この女を刺殺したとして、仙波という人間が逮捕されました。
ニュースを受けて「成実ごめんね」と謝る母親、節子。
この時点では何が起きたのかまだわからないけれど、この殺人事件に深くかかわって
いるのは間違いないようです。
料理を始めた節子だけれど、この時点でキッチンに包丁が1本足りない。
ということで大体誰がやったかは見当つきますな。
そして仙波は犯人ではない、というのも。
そして現代。
成長した成実が海からあがってきた。
この海めっちゃ綺麗でした。こういうの見たら、環境は守らないといけないなぁと
思いますね。
でもって湯川はローカル線に乗ってた。
後ろで子供がガサガサとアルミホイルに包まれたおにぎりを食べながら、かかって
きた電話に話しているのがちょっとイラッとさせられてるみたいなんだけど、それより
隣に座ってた爺さんが、電車の中では携帯電話を切れとか言い出して、「これ電源
落としたら親にメールがいくんです」という子の話を無視して携帯取り上げようとするんですよ。
そりゃ携帯使わないのがマナーだけれども、注意の仕方っていうか、そういう、力に
訴えようとするのはどうなのって思う。
で、湯川は子供が持ってたアルミホイルで携帯を包ませて、これなら電波が
遮断するから電話はかかってこない、ととりなすわけです。
彼にとってはどっちがどうとかどうでもいい、とりあえず解決策示すから黙れって
感じなんだろうなあ。面白かった。
子供、恭平は尊敬のまなざしで湯川を見るけど、彼にとっては子供は相手にしたくない
存在なので(笑)、駅についてタクシー乗り場へ。恭平は迎えにきてくれていたおじさん
達の車に乗って、おじさん、重治の経営している旅館に。重治〜!(定春のイントネーションで
呼ばないように)
このおじさんの奥さんが節子で、娘は成実らしいですな。
湯川教授、タクシー待ってますけど、こういう田舎町でタクシーが待機してないって
ことは多分、あと30分くらい待たないと来ないような気がします…。
(つまり電話かけて直接呼んだ方が早い)
成実はとある討論会に出ていた。
なんでも、この海の沖合50kmにあるレアメタルを開発したい国だか業者側と、海を
守りたい派でモメていて、成実はその開発反対派の先陣切ってるわけですよ。
でも討論会というより、業者側が説明してる途中にヤジ飛んだり反論話し始めたり
するから全然話し合いにならないというか。
いろいろ反論したいのはわかるけど、相手に何も言わせないで文句言うばっかり、では
いつまでたっても平行線の気が。
そこに湯川登場。
どうやら呼ばれていたらしい。
タクシーがなかなか来なかったらしく遅れてきたんだけど、皆が見てるのもものとも
せず、堂々と歩いて席についてるのは面白かった。さすが空気読まない学者!
それで業者側が言っていた、この地域にのみ生息する生物がいるかDNA調べて、いれば
それは保護するように努めるというのへ、よくないといきなり反論。
業者側として招かれてるのに、おかしいと思うことは敵味方関係なく突っ込む湯川先生、
すごすぎます。
つまり、そんなことは全部出来るわけがないのだから、出来ないことは出来るというべきだ、と。
さらに成実らにも、地下資源の恩恵というのは君たちだって受けてきているはずだ、後は
選択の問題だと言う。
つまり0か100かでなく、妥協点を話し合って見つけるべきだと言いたいようですね。
そんで成実が旅館に戻ると、さっき討論会でチラチラ成実を見ていた男性が宿泊客として
やってきていました。
塚原というらしい。
さらに湯川も予約していたのですが、とやってきました。
よし、この旅館で事件起きるな。←
夕食の後湯川は、地酒が飲めるお店を教えて下さい、と節子に言って一階のロビーへ。
このあと塚原が節子に、自分は去年まで刑事をしていた、実は仙波は私が逮捕した
のです、と話しかけてくる。
恐れた節子は何も知らないと言って逃げてしまいます。
いや怖いからと逃げてしまうのは当然なんだけれども。
もしここで節子がきちんと塚原と向き合っていたら、この後の悲劇は起こらなくて、
塚原もよき理解者になってくれたのではないか、と思うのですが。
塚原は自分の中の疑念を確認したくて来ただけだからなぁ…。
まあそれで身辺を脅かされることがない、と節子らが安心したならこっからこの映画、
テレビドラマの総集編が流れるだけになりますけど。(おい)
さてそんなことが起きてるとは知らない湯川がロビーで新聞を読んでいると、興味深々の
恭平がやってくる。
ワンピース読みながらあれこれ話してて面白かった。
で、成実はまた討論会の仲間と出かけていたんだけどその帰り、居酒屋に入る前に
節子が港でタバコを吸っているのを見た。
何かあったんでしょうね。
そんで居酒屋に入ると、湯川がカウンター席にいた。
成実は討論会での発言はどういう意味だったのかを湯川に聞く。
選択の問題って無責任じゃないですかみたいな。
湯川は、君らは業者側の言い分をまったく聞こうとしない、とズバッ。朝ズバッ←待て。
自分が呼ばれたのは、海底を傷つけずに資源を調査する方法のためらしい。
日本にとって資源というのは必要なものであり、海底開発などは避けられない、では
どうすればいいかのベストの方法を探すのが一番だ、ということのようです。
成実は、海を守りたいだけだ、と言うのですが…。
一方恭平は重治とともに花火をしてるんだけども。
このシーンなんかえらい丁寧にやってたから何かあるんでしょうな。
そうして翌朝恭平は、外が騒がしいので目が覚める。
警察がウロウロしていて彼は、昨日宿泊していた塚原が死に、警察が来ていることを
知ります。
それを湯川に報告しに行く恭平。
うん、あのな、湯川センセ飯食ってんだわ。
そんな時に死体の話をしないように!
まあ湯川だから気にしないけどさ。
恭平は、塚原が堤防から転落死したことについて、ゲタでは登れないし、夜真っ暗だから
そこを上るなんてことありえない、というけれど湯川は興味ない。
んで恭平が理科がつまらないと言い出して湯川が、聞き捨てならないな、というのは面白かった
です。
理科のことになるとムキになるからなあこの人。
ただ恭平が去った後湯川は、子供と接すると出るじんましんが出てないのに気づきます。
塚原の訃報を受けた警視庁の草薙とその上司は、酔って落ちたなどありえん、初動で
思い込み捜査をするのはダメだ、と地元警察の動きを危ぶんでいる。
というわけで岸谷を派遣することになりました。
はい、お気の毒。
湯川は恭平がいる堤防へやってきた。
現場はもう少し先らしいけど湯川、確かにここを下駄でのぼるのは難しいなと。
あとこのあたりが玻璃が浦っていうのはなぜか、と聞かれて湯川は、火山地帯だからだ、
玻璃というのはその物質をさしたものだというけど、恭平によると違うらしい。
海底が水晶のようにきらきら光るからだって。
なるほど、科学が負けましたな(笑)。
ただ、海の底を見たいけれど、200メートル沖であって、泳いでいけないし船も酔うし、
という恭平。
湯川はそのまま去るんだけどもしかしたら彼は、この時探究心というか、実験心をくすぐられて
いたのかもしんないですな。
できないとか無理って言われると出来ることを証明したくなるのが湯川だし。
その湯川、タクシーこないのかとか文句言いながら旅館に帰宅。
あれこれ買い物してきたらしい。
そんで成実らに、ペットボトルが欲しい、と頼みます。
そこに岸谷到着。
湯川にしてみたらここにきてまで…って感じなんだろうなあ。
でも、岸谷が事件を説明するのへ、実験道具を作るので忙しい湯川、全然聞いてないのが
笑える。ってか道具すべて現地調達かい。金もってんなー…。
ただ岸谷は気になることを言う。
塚原は転落して脳挫傷で死んだのではなく、一酸化炭素中毒死であり、つまりあそこから
誰かが遺棄した可能性が高いというわけです。
要するに殺人ってことですわ。
屋外では一酸化炭素中毒で死なせるのって無理ですよねーと岸谷が言ったのへ、ついつい
湯川が「車の中でできる」と言うと、岸谷「流石です」と持ち上げようとするんだけど「帰ってくれ」
ってバッサリ言われた!
まあそらそうでしょう。
なお塚原がなぜここに来たのか。
それは今から15年前にさかのぼります。
あの冒頭の事件ですな。
三宅という女性が刺されて殺されて、仙波が逮捕されたのですが、、前の夜に三宅と仙波が
会って何か口論していたのが目撃されていた。
それで、仙波のアパートを警察が訪ねたところ仙波は逃走、逮捕されたのちに、血の付いた
包丁が見つかったと。
ただ仙波は服役して出所した後どこにいったか分からなくなってしまっていた。
それで塚原がここにきたのは、仙波の出身の町だかららしいです。
彼は仙波に会おうと探していたみたいですね。
また、塚原が仙波の父親が住んでいた実家となるアパートを訪ねた目撃情報などもあった。
その湯川と岸谷二人の話を、部屋の外から節子が聞いていたのです。
彼女はこの話を聞いて益々警戒心を強めたかも知れませんなぁ。
そういうわけで岸谷は事件の謎を解くために湯川の力をかりたいといい、実は塚原は草薙の
上司の先輩なんですよ、と言い出す。
うん、岸谷くん、それが通用するのは警察の関係者であって、湯川には特に事件にかかわる
動機にはならない話だね!
そうして湯川は恭平に、明日海に行くと告げる。
携帯を忘れるな、と。
一方岸谷は塚原の遺族を訪ねていたのですが、生前塚原は、仙波の事件について「悔いが
残る」と言っていたことが判明します。
そんで岸谷は塚原が仙波を探していたのを知ってその足取りを追い始める。
どうしたんだ岸谷熱心に働いて!まるで刑事みたいじゃないか!←
さて湯川と恭平は夏休みの冒険ですよ。
壁をあがれない恭平を湯川が助けたシーンは印象的でした。
聖女の〜のやつ見てると特に笑えるな。(あの話では興味を示して近寄ってくる子供達に
対して「近づくな!」と激しく牽制)
んで灯台にやってきた湯川。
なるほど、このあたりなら波もないから絶好のポイントなんだろうなぁ。
ちなみに湯川、討論会をすっぽかしてきている様子。
無意味な討論に出る意味がないからと。
確かになんかもうケンカみたくなってるしなぁ。
住民が、成実ら開発反対派と、開発の恩恵受けられるなら乗った方がいいじゃん海守る
とか意味わかんない派に分かれてるからのようです。
確かに開発はある程度必要だ。けどそのために失われた海は二度と戻らないんだぞ。
この後湯川の実験はなかなか面白かったです。
恭平もだんだん夢中になってきて手伝ってるし。
それで飛距離を計測した湯川、自分の携帯をペットボトルロケットに入れて飛ばすんだけど、
恭平の携帯に電話かかってくるんですね。
でも湯川は出るのは後にしろと言ってペットボトルの方を調整。
それで今度は電話に出ろという。
恭平が出ると…。
それはテレビ電話になっていて、湯川の携帯からかかっていました。
つまり、ペットボトルロケットに携帯を入れて海底を映し、恭平は潜らなくても海底を見られた、と。
まぶしくて見えないという恭平に布かけてやるとことか、湯川マジ優しい。
このあと、あまりにも恭平が感動していたのでちょっと見たくなったらしい湯川、僕にも見せて
くれないか、と言うのですがガン無視されました。
おぃぃぃぃぃ!!!!
そうして湯川が戻ってくるとなぜか警察が旅館の屋上を調べている。
恭平は、あそこに煙突がある、というのですね。
ここで湯川引っ掛かって調べてるんだけど、恭平が何度も遊びに来てたら煙突の存在
知っててもおかしくないような…。
まあともかく、恭平の方は何も知らずに、重治らに海の実験楽しかったー!と言ってるの
だけど、恐らく何となく事件の真実に気づいたであろう湯川は、この時どんな気持ちで
周りを調べてたんでしょうなぁ。
湯川は屋上にあがって煙突があるのを確認した。
そして夜、重治が風呂に入っている隙に、鍵を恭平に持ってきてもらって、立入禁止と
なっている塚原が死んだ部屋があるフロアに立ち入っていた。
しかも建物配置図を見て興味深いとか言ってる。
恭平はてっきり湯川が、塚原の死んだ虹の間を探検したいんだと思ってたようだけど
湯川は、海原の間へ入る。
ちなみに、恭平「かいばらのま…」「うなばらだ」っていうくだりはちょっと笑った。
あと、指紋とか残っちゃいけないので恭平に何も触るなって言ってんだけど、それでもちゃんと
気にかけてる湯川が良かったです。
で、彼は何をここで調べたかったのか。
それは海原の間にボイラー室からの煙が入ってくる可能性があるかどうか、でした。
あの配置図を見て一酸化炭素中毒になる可能性があるとしたら海原の間である、と
見当つけてたんだと思います。
それで彼は押入れにヒビを見つける。
湯川は恭平に花火をやった時にここの窓は閉まっていたかを尋ねる。
恭平によると、ロケット花火をするので窓から飛び込んだらいけないと、あちこち施錠して
周り、飛び込みそうなところはふさいどこうと重治と閉めて回ったっぽいです。
この時窓から下を見る湯川が窓に映ってるのだけど、一瞬塚原になるのが良かった。
恐らく湯川はもっとも否定したかった仮説が正しいことを知ってしまったんじゃないでしょうか。
さて。
重治らは元々ここに住んでいたわけではなく、引越してきたことがわかります。
もとは家族で東京に住んでいたのだけど、成実が中学生の時にここへ引っ越してきたと。
それが大体14、5年前のこと。
恭平が、湯川に独身かどうか聞いて、湯川が答えないのも面白い。
で、重治は車のエンジン開発をしている仕事に就いてたみたいです。
そして岸谷も、仙波が出所した後、ホームレスになっていて、病気でやつれていた
ことを突き止めていました。
だから、塚原が仙波を見つけて自費で病院に入れてやった可能性が出て来たらしい。
岸谷は成実が東京にいた時に在籍していた学校をあたります。
なんでも、重治は単身赴任で名古屋にいて、2人は東京にいて、その頃ちょうど仙波の
事件があり、それからほどなくして引っ越していったらしい。
仙波が住んでいた場所、三宅が住んでいた場所、犯行現場はかなり離れていて、なぜ
仙波がかなり離れた犯行現場で刺したのかがわからない。
で、実は節子と成実は東京にいる間に、成実が受かった私立中学に近い住居へ引っ越して
いて、その住所が分かればこの事件の真相に行きつくのではないかと湯川は考える。
ただ、慎重に調べる必要があると湯川は岸谷らに告げる。
ある人物の人生を捻じ曲げてしまう可能性があるから、と。
この時の湯川ってどんな気持ちだったんでしょうね。
一方重治の方は、鍵のかけ方が違っていたことから、誰かが合鍵を持ち出したことに気付いていた。
湯川は調査船にて成実の写真を取ってます。
この時なぜ彼がこんなことをしたのか。
それは後でわかる。
あーそれと、無人調査船は海底を傷つけないように調査する、説明を聞いてなかったのか、と
ちょっとだけ成実を咎めた。
成実の立場上、必要なことはちゃんと知り、調べた上で動けってことなんでしょうね。
全てを知った上で進む道を決めろって言ったし。
あと湯川は成実が作っているブログのことを聞いてました。
海を守る番人みたいなブログ作ってるみたいです。
誰かを待ってるのか、と聞く湯川。
彼女にも何か秘密があるんでしょうなあ。
一緒にご飯を食べると言った恭平に湯川は、夏休みの自由研究について、こないだの
実験をまとめればいい、と言う。
まあ…子供にはあの曲線の計算のあたり難しいかなと思うけど、それでもかなり有意義な
実験でしょうな。
それを重治は冷蔵庫にビール入れながらニコニコして聞いているのだけど。
好奇心は素晴らしいとほめた後で湯川、火にかけている紙鍋の話を始める。
簡単に言うと、だし汁が入ってるから紙を火にかけても燃えないわけですけども、
説明するされて恭平はおおいに感心する。
てかなんか秀吉の話思い出したな。
(今からシモの話したら罰金1両ね、というのを秀吉が言い出して、細川幽斎が「そーいやこないだ
さぁ、木でできてる釜見てさぁ、火にかけたけど燃えないもんだね」と言ったら秀吉がビックリ
して「それ尻燃えるんじゃないの。ねぇ、尻に火がつかないの、尻に。尻どうなったの尻」と
言ってまんまと1両支払わされたという話)
ところが。
今度は恭平、濡れているコースターを火にかけたらどうなるのか興味を持って調べようとする。
でも湯川はパッとそれをはじいた。
なぜ恭平がこれをしようとしたのか多分気づいたからではないのでしょうか。
そして話を聞いていた重治も、湯川が真相に気付いていることに気付いたんだと思います。
(ややこしい)
成実の方も東京の同級生のところに岸谷が来て住まいを聞かれた、ということから
警察が、15年前の事件を調べていることに気付いた様子。
さてどうなることやら。
湯川の方は重治によって出ていってくれみたいなこと言われたらしいです。
彼を追い出したところで真相が隠せるわけでもないだろうになぁ…。
ただ、重治は自首するつもりだと湯川は岸谷に告げる。
なんか大変だなぁ。
恭平が湯川のあとをついて出て来たことで、重治が逮捕されるところを見ないで済んだのは
不幸中の幸いかもしれません。
あと恭平の父親が明日到着するのでホテルに泊まることになるらしい。
重治は警察で、花火をやる前に塚原がやってきて、酒が欲しい、寝つきが悪くなるので
と言われたと話す。
それで自分が持っていた睡眠剤をあげたのだけれど、その後電話をしたら出ず、様子を
見に行ったら海原の間に明かりがついていた。
そうして塚原が倒れていたのだが、一酸化炭素中毒で死んでいたと。
ボイラー室確認にいったら止まってしまっていたらしい。
つまり、それが逆流して室内に入り込んだというわけでしょうか。
壁の中に配管が通ってるからか。
こういう古い建物の場合、ボイラー室から煙突への配管が建物の中を通ってるというのは
あるんだけど、危険なので最近ではこういう作りになってないはずです。
ともかくそれで、海原の間はヒビがあって煙が入って来たりしていて危険だったので
使わないようにしていたのだけれど、どうやら塚原が入り込んでいたらしいと。
おそらく自分達の花火を見ようとしていたのではないか、という重治。
理由としては苦しいな…。あと、ヒビがあったとしてもこれだけ隙間だらけの部屋で一酸化炭素
中毒死というのは考えにくい。
…煙突がふさがれていたのなら別ですが。(すべての排気が海原の間へ逆流するので)
普段から施錠してないので塚原も入りこめたのだろう、という重治。
そのうちに睡眠薬がきいて寝込んでしまったのでは、と言います。
で、発見した時に節子は通報しようとしたらしい。
…ってかこのシーン、節子さんマジコケしたように見えましたが足大丈夫ですか…。
ともあれ、重治は、ここで人死にが出たら旅館の経営はおしまいだみたいなことを言って
事故死に見せかけようとしたらしい。
それで二人で死体を運んであそこから落ちたようにしたわけですか。
すぐばれる嘘なのになぁ。
もっとも、すぐばれることを計算済みなら話は違ってきますけども。
その話を草薙は湯川にしているんだけど、湯川は重治の供述は嘘だとざっくり。
ただまだ真実は語れないと言う。
あの家族は全員秘密を抱えているって。
岸谷は節子と重治が出会ったという小料理屋にきてました。
ここで節子は働いていたけど皆のアイドルだったみたいです。
ただその映っている写真の中に仙波がいる。
重治と仙波は顔見知り程度だったらしい。
あと、写真が1枚ない。
節子と、赤ちゃんの頃の成実の写真でした。
誰かが持ってってしまったみたいです。
岸谷は、節子は本当は仙波が好きだったのではないかと尋ねる。
でも仙波既婚者だったらしいです。
ただ、仙波が映ってる隣に女がいたからこれが奥さんか、と聞いたらそれは
三宅だと言われる。
おくさん居たのに三宅と親しかったとかそれもなぁ…。
ただ三宅は金にだらしがなくて、あまり評判はよくなかった模様。
それで、29年前節子は重治と結婚、13年後に仙波は三宅を殺害した。
そして塚原は悔いが残る事件だ、と言っていた。
これはどういうことなのか。
草薙が管理官に、つまりこれは冤罪ではないのか、と言うけど、警察としては到底
認められないことなんでしょうなぁ。あと、仙波は一切反論してないらしい。
湯川はその話を聞いて、仙波は誰かを庇っているということに気付く。
さらに、塚原もそれに気付いたのだろうと。
三宅を殺したのは本当は誰なのか。
節子が三宅を殺したのかみたいな岸谷の話に湯川は、10年前好きだった節子の
ために仙波が罪をかぶるようなことをするか、と尋ねる。
もし自分だったらそういうことが出来るかと。
つまりそれを否定した時に湯川の中で別の発想が生まれた。
仙波が守りたかった、男女間を超えたもの。
そうなるともう、子供しかないわけです。
節子の子、成実。
つまり、彼女は仙波と節子の間にできた子だと。
ここ、運転してる岸谷が思わず振り向いてしまうのは良かった。いい演出だなと。
まあわき見運転ダメですけど。←
あの夜三宅は突然成実の家を訪ねてきた。
そうして両親がいなかったためずかずかと上り込んで、成実に「本当のことを知ってるのよ」
とちらつかせたみたいですね。
その昔子供の頃、重治が「(成実は)自分に似てないと言われたよ」と節子に漏らしていた
ことを聞いていた成実。
おそらくすべてを悟ったのではないかと。
それで、「節子に通帳用意して待ってるようにいっといて」と、家族の写真をもって帰った
三宅を急いで追いかけて刺してしまった。
冒頭、バックの中に写真たてが入ってたのはこれですね。
その後仙波が逮捕された、と。
湯川と岸谷はあるホスピスへ。
ここに仙波がいることをようやくつきとめたのでした。
湯川は成実が作っているブログのことを話すけど、仙波は何も知らないと言う。
それで湯川はそれ以上追及はせず、成実の写真を置いて帰る。こないだ撮ったやつですね。
仙波はそんな彼に、成実に伝えてくれ、海を守ってくれてありがとう、と告げる。
なんていうかこんなになっても名乗り出られない親子が可哀想ですなぁ。
あと仙波があの写真を持ってました。
節子と成実のやつ。
それを事件前日、三宅が発見して勝手に見て、恐らく女のカンで気づいてしまったん
だと思う。
だから押しかけていって、ゆすろうとしたんだろうなぁ。
重治に黙っておいてやる代わりに金をくれ、みたいな。
ところが予想外の事態が起きたと。
朝、三宅が何者かに殺害されたことを知った仙波はあわてて節子に電話をかけ、節子は
成実の仕出かしたことを知ってしまった。
それで仙波はすでに妻が亡くなり独り身だったこともあって、成実のためにすべての罪を
被ることを決意したんでしょう。大切な娘の未来のために。
成実が出頭した方が良かったのか、仙波がかぶっててよかったのか、それはわからない。
法的には確かに成実が出頭すべきだけれど、そうなると今度は彼女の生い立ちが面白
おかしく晒されることになるわけで。
節子も仙波もこれが良い選択ではない、というのは百も承知だったと思う。
それでもこの道を選んだんでしょうなぁ。
湯川としては、仙波は秘密を抱えたまま人生をまっとうしようとしている、塚原を殺す
理由は存在しない、だからもう立証できないみたいな感じですが。
恭平の方はホテルにいるんだけど、父親は、重治らが逮捕されたためにあれやこれや
大変みたい。
で、恭平は湯川に会おうとするも、ホテルに彼がいないので会えない。
なんか恭平自身も薄々と、自分は何か重大なことをしてしまったのではないか、と気づき
始めているのではないかと思います。
湯川は重治に会いにいっていた。
それであれは事故ではなく殺人だと指摘。
しかも手を下したのは恭平だと。
実験から戻ってきた時、屋上に警察がいたのを見て恭平は、煙突があると言っていた。
しかしそれは下からは見えず、屋上に実際に行かなければわからない。
となれば恭平は屋上にあがり、煙突の上に上がったことがあるはずだと。
なるほど、屋上に上がっていたら煙突の存在くらい知ってるだろうと思ってたけど「ふさいだ
経験」がなければあれが煙突だとは気づけない、という意味ですか。
花火が飛び込まないようにふさいでおこうということから、段ボールを水で濡らして煙突を
ふさいだ。
その後重治は適当に理由をつけて、塚原を海原の間に移動させた。
そうして酒に睡眠薬を混ぜて眠りこませた後、さりげなく押入れを少しあけて、一酸化炭素が
漏れ出るようにしたわけですか。
なぜ重治が塚原を殺さなければならなかったか。
三宅殺人事件は重治が単身赴任中に発生したが、彼には何となく事件の真相が想像
出来たんでしょうね。
なぜなら重治は、成実が仙波の子だと知っていたから。
知っていてなお、実の子として愛情を注いで育ててくれたわけですね。
それがどんなに苦しい事か想像もつきません、という湯川。
ご安心下さい!次の映画であなた同じ経験しますから!(それ中の人は同じだけど役は
違いますから!←「そして父になる」)
さらに成実が必死になって海を守る理由も、父である仙波のため、と知ってたんですね。
警察が死因を一酸化炭素中毒死と見抜くことはわかっていた。
そうなっても過失致死と死体遺棄になるだろう、真実はわからない、秘密は守られる、
成実は守られると考えていたのだろうと。
ここまでかたった湯川の仮説を重治は否定します。
自分は何一つ秘密はないと。
ここで否定したのはおそらく、話が成実に行く可能性を考えたからではないのかなぁと
思いました。
自分が真実をはなしてしまったら成実は傷つくから、みたいな。
湯川もそれ以上追及することはなく引き下がりました。
どうなんだろう、立証できないからかな?
この後、マジックミラーの向こうで成実が泣き崩れていて、そしておそらく気づいたらしい
重治と心通わせるシーンがあったのですが、ここは良かったです。
この後いろいろな細かなエピソードの回収シーンがあるですよ。
幼い成実が寝てるそばで、似てないって言われたよと言いながらそれでもかわいいと
思う重治だとか、玄関で泣いている節子とか、あと台所でタバコ吸ってる節子とか。
この姿を見てたから、居酒屋入る前に港でタバコ吸ってた節子を見て成実は、何か
あったと感じたんだろうなあ。
湯川は成実に、自首するより大事な使命があると言う。
まあ今更真実を明かしたところで警察がまず認めないだろうし、仙波もそれを望んで
ないだろうし、何より大事なことがありますからね。
湯川は、恭平を護って欲しいという。
大きくなったらいずれ自分のしたことに気付く日がくると。
その恭平だけど、父親に、一酸化炭素中毒の件、もし事故じゃなくてわざとやったら
どうなんの、と聞いてて、そりゃ殺人だよと言われてびびってる。
何も知らないとはいえこの父親も空気読めよ!てーかお前、白夜行で殺されてただろうが!
(中の人つながりで別の話を持ってこないように!)
恭平はいつか自分のしたことに気付く。
その時には真実を包み隠さず話して欲しい。
進むべき道を決めるため。
恭平もう気づいてるんだろうなぁ。
花火をした時重治が海原の間を見上げてそっと手を合わせてたらしいです。
なんかなぁ…。
そうして帰る日、恭平が駅に行くと湯川がいた。
帰ると聞いて待ってたらしい。
あの実験のデータを渡すために。
恭平、自分は花火をしてはいけなかったのかと尋ねる。
湯川は答えず「楽しかったな」と言った。
この夏休みでいろんなことを学んだな、答えが必ず導き出せるとは限らない、でも
焦ることはない、成長していけば必ず答えは見つかる。
忘れるな、君は一人じゃない。
電車の中。
恭平の父親、もらったデータを見ています。
そして言いました。
「さっぱりわからない」
オメーが言っちゃうのかよォォォォォォ!!!!!!
この映画を見て一つだけ思ったのは。
重治が恭平に背負わせたものはあまりにも大きかったのではないかと。
それはたかが(と言うけど)成実の出生の秘密を守るために背負わせるようなものだったのかと。
湯川もなんとなく、これに関してはちょっと怒ってるんじゃないのかなー、と、なんかそう思います。
………あっ栗林さん出てない!(今更)
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