多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→清須会議


清須会議

11/19鑑賞

 うーん、面白いけど、やっぱ史実だから大幅に変えることもいかないだろう部分が
あった分、三谷さんらしさがちょっと抑えられちゃったかなとは思いましたね。
 ただ、例えば「滝川の到着が遅れている」という事実を、そこは三谷さんらしい味付けで
表現してるっていうのは多々見られて、それはとても面白かったです。
 三谷作品のあの面白さを期待しすぎるとちょっとがっかりだけれども、大河ドラマ
「新撰組!」のように、等身大の人物が描かれてるんじゃないかなあとは思うので、
そういう描かれ方が好きな人にはいいかなと思います。実年齢に近い人採用してるだろうし。
 歴史ものが好きな人には新しい視点って感じでいいのかも。
 私は柴田勝家って愚直なまでにまっすぐで不器用ながらも優しいとこのある人、
というイメージがあったので、今回の役所さんははまってて面白かったです。
 そのまっすぐさがイラッとするとことかも(笑)。

 さてさて。
 前田という織田家の家臣が屋敷の廊下をすたすた歩いてきて、巻物をずらーっと広げる。
こっから始まるのが面白いです。
 この巻物で本能寺の変がさらっと語られるのですが、絵が話が進むたびにちょくちょく
変わってて細かくて面白い。
 てか信長、柱から刀が抜けなくなるってそんな典型的なドリフコントやったらあかーん!
 一方で信長の息子、信忠も同じように明智の追手が迫っており、彼は奥さんの松姫と
息子の三法子を逃がすのでありました。
 ちなみにここにおっさん出て来ますがこれが冒頭巻物を広げている前田で、ここから
からくも逃げのびております。
 まあ明智にとっては信長と信忠さえ討てば後は何とかなると思ったのかも知れません。
図らずもそれは当たってたわけですが…。
 あとこの親子、火をかけられても明智軍をばったばったと斬り倒し、そう簡単には死ななかった
そうなので、明智も残り少ない頭髪がさぞかしハラハラと落ちたことでしょう。
(普通は火をかけられたら「もはやこれまで」と腹を切る)

 明智軍を追い詰めている秀吉のところに信孝がきて、必ず仇を討ってくれとか言ってる
けどその後ろで秀吉わろとるで。
 これは悪い顔やー。
 ちなみにここ、竹中半兵衛が死んだので黒田官兵衛が出て来ます。
 空気読めないクロカンちゃん。黒田官兵衛孝高なので生まれついてのKYなのだ!
 
 焼け落ちた本能寺にて、柴田勝家と丹羽が、しんみりしてまして、まあ信長は逃げのびた
のではないかという説もあるんですけどねと思いつつ見ていると、丹羽は柴田にお前が
織田家の後見人になれという。
 これからしっかり支えていけと。
 私思うんですけど、頭の良い丹羽にしてはちょっと人選誤ってないかなと。
 柴田ってのは有事の際にはメチャクチャ才能発揮できる人だと思うんですよ。
 だけど、平時の際、つまり政治には全然向かない人だと思う。駆け引きできないし、
相手の腹も見抜けないし。それじゃこの先生き残っていけないと思うんですよね。
 それには丹羽がいると言われても、柴田が勝手に安請け合いしたりしてしまうとまた
大変だし。
 というわけでなんかスタート時点からちょっと選択肢違っちゃったような気がします。

 で。
 二人が心配しているのは秀吉。
 明智を倒した手柄もあるし、まあいろいろ面倒くさいことになりそうだと。
 そういうわけで今後どうするか皆で決めるのがよかろう、評定を開こうというわけで
清須会議となるわけであります。
 その秀吉は自宅でのんびりしていておくさんの寧や親の畑仕事眺めてた。
 この寧ってねねとはまた違う人かと思ったら同じ人ですか。
 なんかすごい陽気でかわいい奥さんとして描かれていて面白かった。
 ちなみに寧さんが体調を崩した時秀吉手紙で「ウ●こちゃんとしときなよ、
ウ●コ。わかったね、ウ●コだよ」と3回もウ●コ言ってます。お前…。

 そこに清須会議の一報が届きます。
 秀吉にとっては待ちかねていた、という感じのようですな。
 
 1日目。
 清須会議が開かれるお城にて、前田さんがいろいろ指示をしてるんだけど、なんか
門番のおっさんがこっち向いてんだけどなんでだ。
 
 一番乗りは柴田と丹羽。
 滝川は別の戦で手こずってまだ到着せず。
 丹羽は、早く信孝に挨拶して点数稼いで来い、というけど、柴田はもうお市の方に
会いたくて仕方がないわけですよ。
 話も聞かずそっちにいってしまいます。
 ちなみにこのお市さん、今の天皇陛下とは血がつながっております。
 ある意味織田家が天下をとったといやぁいえますなぁ。
 詳しく知りたい方は調べてみてね。
 んで柴田は、お香が好きと伺ったので、香の物を持ってきたという。
 うん、柴田さんちょっと待って。
 なんかすごい嫌な予感がす「らっきょうでございます!」
 嫌な予感当たっちゃったー!!!!!
 お市さんが好きなのはお香つまり匂いの方であり、柴田はそれを聞いて漬物(香の物)と
勘違いしちゃったんですね…愚直で彼らしいっちゃーそうなんですが。
 でもらっきょうおいしいよ、うん。(※国産に限る)
 そんでお市は嫌な顔をしつつ一応彼を味方につけておきたいので受け取って
おいて、跡継ぎは誰と考えていると尋ねる。
 柴田は信孝がいいでしょう、と言う。
 うん、その人待たせてお前こっちきてるけどな。
 それでお市は、どうか織田家を盛り立てておくれ、あのサルの好きなようにはさせるなと、
色仕掛けでくるわけですよ。
 それはいいけどお市の方はもう少し若い年齢のはずなので、ちょっとメイクされた
方が良かったのでは…失礼ながら。彼女40にならないで死んでますから。
 それはともかく、柴田が帰った後お市は、香の物が好きとは言ってないとか言ってて、
そのらっきょうの御膳を見ると3段全部らっきょうだったのは笑いました。
 量が多すぎるにもほどがある!
 柴田らしいけど…。
 そんでお市が秀吉を憎んでいる理由は歴史好きならわかると思うけど、前の夫の
浅井長政と息子を死に追いやったのが信長と秀吉だからですね。
 この戦いの後彼女らはしばらく、のちに出てくる三十郎のとこに身を寄せていたようです。

 少しして秀吉がえらい派手に凱旋しながら帰ってきて、餅か何かまいてるわけですが、
自分の進行する方向にまいてどうする。
 それ誰も拾えなくて踏んづけちゃうだけだろうが!
 左右にまくんだようつけ!
 この後お市にあって、京みやげのお香入れ(獅子)を渡すんだけど、お付きの人が恭しく
受け取ったかと思うと池にブン投げててめっちゃ笑いました。
 こっちは香が好きというのを正しく理解してたけど、嫌われてるから受け取ってすら
もらえなかったと。
 官兵衛も、お市のことは忘れろと秀吉に言うけど、池に獅子拾いにいってる秀吉、
聞く耳持たず。
 ダメですねこりゃ。
 そんで柴田が信孝と手を組んだと聞かされて、自分も別の跡目候補を担ぎ出さないと
というわけですが。
 えー。
 バカ殿……信雄です。
 ワシは親父の意志を継いでうつけのフリをしているのだ、とか言ってますが、どっから
どう見ても芝居っ気なしのマジもんのうつけなんですけど。
 ここの部屋のシーンはなかなか面白いです。
 それで、御世継ぎになってもらえますか、と秀吉に言われて「いーよー」と軽く引き受けて
おりますし。
 あーダメだなこれは。

 お市がたまたま障子をすらーっと開けると、外に柴田が立ってて、ビックリしつつも
ニコーッと笑って閉めるシーンがあります。 
 ここ障子が1か所だけ反対に貼られていますけども、あれは持ち手としてわざと
逆に貼ってあるんだと思います。取っ手ない障子だと勢いあまってバリンッてやっちゃうん
だよなぁ。(外から開ける時に)
 窓の障子とかは滅多に窓側から開けることがないと思うので不要でしょうが、廊下に
面してる障子戸で、取っ手がないケースの場合は、年末の障子張替えなどに一か所だけ
内側部分に障子紙を張ると、外からの取っ手になって便利です。まあ最近このタイプの
取っ手がない障子戸も珍しいけど。
 閑話休題。
 
 この後柴田は秀吉と会い、飲み交わしてるのですが、つまみがらっきょう。
 お前どんだけらっきょう買いこんできたんだよ!
 ここで柴田は信孝に織田家をついでもらうといい、秀吉は信雄についでもらうといい、
初めて意見が分かれるわけです。
 この後ろで淡々と前田利家が蚊取り線香をつけております(笑)。
 ただここで秀吉の言うことにも一理ある、と言い返せないで帰ってきた柴田、丹羽に
思い切り呆れられてて笑いました。
 ともあれ丹羽は、これから信孝と行動をともにせよ、皆が見ることで、織田家の跡目は
信孝なのだと思わせろと言う。
 なるほど、ツィッターで「柴田勝家様と信孝様が一緒におられた。次の御世継ぎは多分
信孝様なう」とつぶやかせると。(もう「なう」古いですなう)
 
 一方利家は秀吉に、本心を聞かせろ、お前は織田家をのっとるつもりではないのかと
尋ねるけども秀吉は、信長に大きな御恩がある、今こそ恩返しする時だと言うのでありました。
利家は、親友である自分に嘘をついたら斬るからな、と告げる。
 てか彼もいっぱしの武士のはずなのになんか部下扱いされて皆と相部屋っていうのも
なんだかなぁ。信長には大層盛り立てられてたのに。

 さて2日目。
 前田さんがまた裏方さん達に指示中。
 だから門番のおっさん、人と話してないで聞けよ!
 あと、滝川が到着してないので本日の評定は延期だそうです。
 それから、秀吉の奥さん、寧が到着してた。

 そういうわけで、信孝と柴田がぞろぞろ歩いてるのが気に入らない秀吉は、信雄を
つれて自分も同じことをするのだけど、信雄が女にみとれてコケて、まったくしまらない
行列になりました。
 ちなみにこのシーン、女中を演じてる人が何度もNG出して、信雄役の妻夫木さん、
20回くらい転ぶ演技されたらしいですよ。役者さんとは大変ですなあ。
 柴田はなんとこっけいよと笑ってるけど丹羽は、秀吉につく連中が多いのが気になると
心配していた。
 この人は本当に冷静に状況を見定めている人ですなあ。
 手を打たなければなあ、と考える丹羽。
 何も考えてない柴田は、庭でお市と3人娘が遊んでるのを見て、末のお江を抱え
あげて遊んでやってるつもりなわけですよ。
 お市は制止しようとしたけど、秀吉が見てるのを見て、さも楽しげにイチャコラしてる
ように見せつける。なんか秀吉に見せつけるためならここまでしちゃうんだなぁ。
 この後お江に柴田の嫌なにおいがついたと拭かせてるのはあれですが、秀吉が
落ち込んでいたと知って大喜び。
 ううーん…。
 一方で丹羽は、お市にあまり肩入れするなと柴田に注意する。
 お市は信長の妹だから、柴田が気安く接近することによって快く思わないものも
いるというわけですね。
 まあお市ファンクラブが浅井長政のとこにお嫁に行くと言われた時には絶望し、
長政を攻めればお市が戻ってくると聞いた時には全員バーサク状態だったというから…。
(by殿といっしよ)
 その頃空気読めない官兵衛ちゃんも秀吉を同じようにいさめてました。
 まあ柴田がこれで行動押さえてたらまた違ったのかも知れないけど…。

 状況がやや不利だとにらんだ官兵衛は、信長の弟、三十郎をこちらの味方に
引きいれようと画策します。
 なんかめっちゃ世捨て人っていうか…あーたこの何百年か後の時代で高杉晋作に
なる方ですよね!?(それ中の人な)
 しかも秀吉、お市に投げ捨てられた獅子もってったし!
 それ首がもげたんじゃなかったのかおい。
 あと三十郎様、M字開脚して話をされるのはどうかと思います。
 お前は銀魂に出た方が良かったんじゃないのか、そのキャラで。

 三十郎、信長が生きてた頃は見向きもしなかったのに今頃なんだと、思惑には
気付いてる感じですね。
 んで加勢の話も受けなかった。
 ただ獅子だけはなんかもらってた。
 ちなみに信長の弟は他にもいて織田長益ってんですが、信忠が二条城で明智の
追手に追い詰められている中を前田や三法子らとともに脱出、気楽〜に生きて名前を
有楽斎と変えてすんごい人生謳歌しました。有楽町の名は彼から来ています。
 信長の弟こんなんばっかか。

 柴田の方は秀吉が三十郎に会ったと聞いて、自分もあわてて会って来ようとか
言い出して丹羽に止められてる。
 確かに会ったところでなんの意味もな…おいだかららっきょう持ってこうとするの
やめろ。
 今更会っても何の意味もないしね。
 そういうわけで丹羽は、評定に参加するメンバーを絞ることにしようと画策する。
 つまり、それぞれに部下が沢山いるから、全員参加させたらまさに「会議は踊る」の
ごとくなんもきまらねーから四天王で決めたらどうよと言うわけです。
 秀吉としては、密室会議みたいなので決めてしまうのはどうか、と言うけれどあらかじめ
丹羽から作戦を聞かされている柴田はもろ手をあげて賛成。ってか芝居下手すぎる。
 絶対これ秀吉に見抜かれてるわー…。
 ともあれ、4人と信孝、信雄の6人で今後のことを決めてはどうか、と。
 でも滝川はまだついてないという秀吉。
 一刻も早く織田家のことを決めようというのなら、滝川の到着を待っていては遅いから、
誰か一人選んではどうかというわけです。
 ちなみにこの話をしている間に三十郎がすたすたとやってきて、望遠鏡で景色見始めた。
お前何してんだよ…ほんとにマイペースだな!
 そんなこんなで柴田と秀吉がおっかけっこしてたりするわけですが、あと三十郎に
柴田がらっきょうお好きですかって聞いてた。お前いい加減に諦めろや!
 そういうわけで、滝川の到着は後1日待ってみることにして、評定は到着いかんに
関わらずあさって開こう、ということになりました。
 滝川の代理として、池田恒與が選ばれます。
 彼は損得で動く人間だから得を与えれば味方に引き込めると、まあお互いが思った
わけですな。
 秀吉は領土を多くわけてあげるよということをチラつかせる。
 柴田は越前のお米おくったげるとか言ってた。
 …これどう見ても秀吉の勝ちじゃねーかよ!
 柴田のとこを辞したあと池田、ちゃっかり秀吉の酒盛りに参加してますしね…。
 秀吉はさすが百姓から出世しただけあって、この城の裏方さん達を招いて労をねぎらう
ことも忘れてないのはすごいなと思いました。
 こういう、周りの人を大事にする人が出世してくんだよねぇ。
 いろいろと情報が入るからねぇ。

 さて3日目。
 滝川絶賛さまよい中。
 この森の中であの!
 更科六兵衛(生前)に遭遇!
 でも滝川、そんなヒマはないといって切り合いをせずに走ってった。
 面白かったなぁ、六兵衛。
 つーか滝川さんむやみやたらに走ってるけど大丈夫か。
 ワンピースのゾロみたく「ここはどこなんだ」ってなってるぞオイ。
 
 というわけで滝川を待ちつつ旗とり大会が開催されました。
 これ現代のフラッグ取る競争と同じですね。
 走ってって早く旗取った方が勝ち、という単純なゲーム。
 これがね、面白いんですよ。
 池田は人数調整の関係で秀吉側に入ってるんだけど、それが面白くない
柴田はギリギリ…って感じで、池田もそれわかってるから、おいそれと勝つわけに
いかないって感じで。
 そういうわけで柴田の組からは前田利家が出ることに。
 槍も剣も得意だが走るのは苦手と今になって言い出す利家。
 もっと早く言えや!
 一方秀吉組からは池田が。
 めっちゃ柴田ににらまれてて笑える。
 それで普通に走ってくれれば池田だって、わざと負けることは出来たんですよ。
 でも利家が、遅いってレベルじゃない。
 どうやったらお前、そんな遅く走れるんだよってくらい変な走り方してて。
 池田、仕方がないから足がつったフリ。
 それで利家が勝って池田も柴田もヤレヤレって感じです。
 次。
 秀吉と柴田の対決。
 秀吉をスタート時点で転ばせるといういささか武士にあるまじきスタートを切った
柴田ですが、そこは黒田官兵衛がこっそり吹き矢で針を柴田に撃って勝負は秀吉の勝ち。
 なんかどっちもどっちだのう…。
 そしていよいよ大将信孝と信雄の登場なわけですわ。
 信雄は、いよいようつけの仮面を捨て本気を出す時がきたか!ってな感じでまさに
フルスロットル、めちゃくちゃ早いんですわ。
 秀吉ら勝ったも同然とやんややんや。
 そして信雄、旗のところにたどり着き、無事旗をと「通り過ぎたぞ!!!!!」
 ああ、馬鹿だこいつ…ホンマもんの馬鹿や…。
 信雄砂浜全力疾走していきました。
 その間に何とかたどり着いた信孝が旗を取って、旗とり大会は柴田軍の勝ちとなったので
ありました。
 ちなみに信雄はずーっと走ってました。

 その頃松姫は、寧に川が見たいですーと言って三法子とともに川遊び中。
 柴田は悠々凱旋しておりますが途中何かを見つけて先に戻っておいてくれ、と列を離れる。
 一方秀吉らはガックリしながら戻ってて、官兵衛が信雄の馬鹿っぷりは想像を超えてたって
言ってたのめっちゃ笑いました。
 信雄は、旗取ってっていわれてたっけ?とか、旗ってなんだっけ?って。
 おい、誰かこいつ砂浜に埋めとけ。
 そうして秀吉と官兵衛は頭を冷やしたいと川へ行くのですが、偶然寧らが川遊びをして
いるのを見つける。
 三法子に、信長に似ている、信玄にも似ている、さすが両方の血を引く子よとほめる
秀吉。(松姫は武田信玄の子であり、信忠とは政略結婚。ちなみに作品の冒頭では信忠と
会っているが実際には面識はなかった。ずっと交換日記状態)
 ここで松姫が、旗とり大会はどうでした、と言ったら二人がシーンってなって、官兵衛が
「それには触れてはなりません」って言ってたの笑いました。
 黒歴史になってんじゃねーか!
 ともあれ秀吉は、信長に似てる似てるとほめていて何かに気付いた様子。
 すわ、と戻って行きました。
 ただし、彼等の思いつきを実現させるには、なんとあの丹羽を味方に引き入れないといけない
らしい。
 こらぁ難関ですなぁ。

 その夜、柴田の陣営では、旗とり大会に勝ったということで、信孝を据えての酒宴と
なったわけですが、柴田がいない。
 丹羽が探しに行くとなんと彼はサザエを焼いていた。
 漁師から買いうけてきたもので、これをお市様にというわけです。
 そらもう丹羽はあきれ返りますわなぁ。
 なんていうの、そらお市を好きな気持ちは一途なのだろうけど、今そんな場合ではないし、
状況を考えろっていう丹羽のイラついた気持ちはわかる気がするなぁ。
 織田家の将来と自分らのことがかかってるわけですからね。
 浮かれてるなぁと思う。
 
 そういうわけでサザエをお市のとこ持ってくと、海のものは嫌いと言われてガッカリ。
 でも彼女はまっつぐな柴田にほだされたのか何なのか知りませんが(あるいは作戦
かもしれないけど、微笑んでいたのでほだされたのではないか、と思う)お礼を言い
サザエを食べてみましょうというわけです。
 …いやあの…さっき柴田があっつ!とか言ってたから素手で触ると…。
 二人して大騒ぎしてたの面白かった。

 その頃丹羽には直接秀吉が、明日自分達の味方をしてくれとストレートに言ってた。
 策を講じるより直接的に言った方がいいと思ったのはさすがですな。
 柴田はこの先皆をまとめていく力はない、という秀吉に、自分がいれば大丈夫だと
言う丹羽ですが、丹羽が支えなければいけないのは織田家だろう、と言われる。
 それもっともな話ですわな。 
 ほんでここで秀吉は最後のカードを切ってくる。
 跡継ぎに推すのは三法子である、と。
 信長の子、信忠の子であるから、正当な跡継ぎになるというわけです。
 本能寺の変の時点で跡目は信忠に譲っていたのだから、三法子が織田家の
跡継ぎになるのはごく自然の流れだと。
 多分この話を聞いて丹羽も、もっともだと思ってしまった部分があるんじゃないでしょうか。
 丹羽は考えさせてくれ、と言う。
 てかここのシーン、ふいに虫の声が止んだので、庭に誰かいるのかと思ったら
そういう展開はまったくなかった…。

 4日目。
 まだまだ滝川走っております!
 そして柴田と池田は朝ごはんを食べながら打ち合わせしてんだけど、柴田が食べ終わって
自分の指をなめた手を池田の肩に置いて「頼むぞ!」とかやってて、これは何の嫌がらせだ
って思ったわ。
 しかも秀吉も同じことしてるし。
 ってか池田2回も朝飯食ってんのかよ!とんだ災難だな。
 秀吉はここ以外ほぼ全部のシーンで手袋をしてたけど、あれただの装丁かと思ったら
彼には多指説があったらしくて(ほぼ確認されてる事実らしい)それを隠すために手袋を
している、という設定なのだそう。細かいですね。
 
 柴田は信長の兜を見て昔のことを思い出していました。
 あの頃は皆まとまってて良かったとか思ってるんだろうなぁ。
 ここのシーンちゃんと黒人の部下もいたのが細かくていいですね。
 信長が入ってきて柴田に「準備は整っております」と言われて「であるか」と。
 なんつーか、篠井さんの信長ってイメージにあってないようで私は合ってると思いましたね。
信長はブチ切れると止めようがなかった反面、神経質でひょろっこい感じでもあったそう
だから、篠井さんあってるなぁって。

 そういうわけで評定が始まったのですがせっかく信孝、信雄がきたのに秀吉が、二人が
いたらお互いに遠慮して跡目のことも言いづらかろう、自分らで決めるから席を外してくれと
言い出した。
 これこそが秀吉の策略だったんでしょうなあ。
 多数決で決めるのに、6人よりは4人の方が都合が良いと踏んで。
 あと信雄、俺いても平気だよとかうるさい。黙れ。出て行け。←ひどい。
 そういうわけで改めて柴田は、跡継ぎは信孝しかいない、と言う。
 信雄はふさわしくないと。
 しかし秀吉は信孝は側室の子だっけ妾の子だっけ、ともかく生まれにちと問題があると
いう訳です。
 信雄は頭がアレで、信孝は生まれがアレ、一長一短。
 どちらがついでも選ばれなかった方は不満があるし、やがて織田家の分裂を引き起こす
ことになると提案する秀吉は、三法子に跡目を継がせた方がいいと言い出しました。
 柴田は、まだ赤子だからありえないという。
 それを秀吉は、われらで盛り立てていけば良いというわけです。
 ここで、秀吉は異を唱える柴田に、信長はもう信忠に家督を譲っていたのだから、三法子が
その後を継ぐのは自然であると主張。
 柴田は丹羽に話を振るけど彼は無言だった。
 ちなみに池田は秀吉の話を聞いてそれもそうだ、と納得してました。
 そういうわけで入れ札で決めようと言ってたけど名前を書くのなら挙手と同じだってことで
結局ここのエピソードいったのか知りませんけど、挙手で決めることになる。
 信孝をおしたのは柴田のみ。
 秀吉は当然三法子。
 ここで池田が秀吉に、誰が家督をついでももう一方が黙っていないと言った、それは
三法子が跡目をついでも同じことではないのか、と質問する。
 秀吉は、二人がグダグダ言うのであれば、秀吉と柴田が信孝らを説得するしか
ないだろう、と主張。
 それで池田は納得して自分も三法子を推す。

 ちなみにこの時滝川がやっと到着してましたが、下で官兵衛に、もう評定は終わった、
跡継ぎは三法子って言われて、つかれて倒れ込んでた。
 お気の毒に…。
 ただこれも官兵衛の策略でしょうな。
 まだ評定の最中って言ったら絶対乗り込んでいっただろうから。
 
 秀吉、トイレに行くと言ってわざと席を外す。
 それで休憩になるんだけど、休むといって司会の前田、なんかオモチャ取り出して
遊び始めてなかったか?まあいいけど。
 柴田は、信孝でいいではないか、とブツブツ。
 しかも強引に、丹羽も信孝推すし、滝川もどうせ信孝って言うだろうから、信孝3、
三法子2で俺らの勝ちな、と決めにかかる。
 ジャイアンかよコラァ。
 ところがここで丹羽が、自分は三法子を推すと言い出した。
 驚く柴田。
 丹羽は明智を討ったのは秀吉だ、ここは秀吉の言葉に従おうと冷静に説明。
 そういうわけで三法子に決まったのでありました。

 この後秀吉が部屋でぼけらーとしていると、庭に三十郎がいてコイにエサ投げてたん
だけど、もう一度見るとそこにいない。
 これは何の演出だったのか…いいですが。
 そこに、キュウキュウとかいうあだ名で秀吉が呼んでいる堀秀政が通りかかり、秀吉は
彼を呼びとめて、赤子が泣きやまない時には何をすればいいか尋ねる。
 そうすると、でくのぼうという人形が良いと言われる。
 さすが子供がリアルで二人いる人は言うこと違うな!
 
 んで丹羽は、三法子が跡目になるのはいいとして、信孝を後見人につけると言い出し
ました。
 まあ赤子だもんなぁ。
 それでいいな、と柴田に言うけど、すっかりへそを曲げている柴田は「お前とは口を聞かん」
という。
 代わりに司会の前田が同じこと尋ねたら、異存なし、と答えるのが笑えました。
 池田はこれで何とか丸く収まったとほっと一安心ですが…。
 信孝、信雄は評定をやり直せ、と怒る。
 でも丹羽はもう決まったのだからしたがってもらうとピシャリ。
 おい、後ろでなんか信雄が障子に穴開けてんだが。
 おいこら誰がそれ直すと思ってんだコラ。
 あと音がうるせーよ!
 誰かこいつ、池にブン投げてこい!

 そういうわけで一同にお目見えとなるのですが。
 三法子が座るべき位置に信雄が座ってて、お市に注意されていたの笑った。
 で、その三法子はダダをこねてて皆が手を焼いてる中、人形をもった秀吉が
登場。(ちなみに官兵衛は「おぢさんといいことしよう」って近寄ってってドン引きされた)
 彼はそのまま三法子を抱き、なんと皆の前で三法子だけが座るべき場所に
自分が一緒に座った。
 こいつこれを狙ってやがったな。
 後見人は信孝でも、三法子がなついてるのが秀吉とあれば、皆秀吉を邪険に
出来ないというわけです。
 お市呆然、三十郎大笑い、ってとこですか。

 この後柴田らは悔しがってて、部屋に戻った信雄は一人で誰もいないっていうのが
すごい象徴してるなぁと思いましたね。
 担ぎ出してる間は皆来てたんだろうけど。
 そしてお市ですが、密かに動いていました。
 柴田をたらしこみ、秀吉を殺すよう命じた。
 それで柴田は忍者を呼びよせ秀吉を狙おうとする。
 たまたま廊下にいた部下がそれを見てて皆に「柴田の部屋から忍者出てきた。
あれやばくないかなぁ」と話すのですが、いち早く利家が秀吉に知らせにいってたのは
笑いました。はやっ。
 ってか素人にモロに見つかる忍者を雇ってる時点で柴田もダメだと気づけよ!
 利家が難なく撃退してて、秀吉が「見かけ倒しかよ」って呆れてた。
 ここで秀吉は利家に、お前にだけは打ち明ける、自分は織田家に変わって天下を取る、と
言い放つ。
 それを聞いて利家怒るわけですよ。
 最初の時に、何のつもりだって聞いてて、嘘言ったら斬るからなって言ってたもんね。
 でも自分を切ったらまた戦いが100年続く、織田家の人間は皆天下をおさめる器ではない、
だから自分が新しい世を作ると秀吉は説得する。
 利家は納得して刀をおさめるのだけど、それでも秀吉が狙われているのには変わりないから
早く出ろという。
 秀吉、それを聞いて身を隠すのに絶好の場所がある、でもかくまってくれるかなぁ、と。
 そう言いながら訪ねたのは柴田の部屋でした。
 なるほどね!暗殺を命じた奴の部屋なら一番安全だね!って馬鹿か!
 まあわかってて乗り込んだようですけどね。
 柴田もこの豪胆さには舌を巻かざるを得ず、忍者を引っ込めたみたいです。
 ってかあいつらマジで役に立たねーから!

 このあと二人がしみじみと語りあうシーンはなかなか良かったです。
 本当に彼らが心から憎み合って対立してたかは知りません。
 ただ柴田は戦場でしか生きられず、秀吉はその先を見据えていたってことなんだと思う。
 
 5日目。
 秀吉、お市に会いにいくんだけど、お市が柴田と結婚するって言い出して、BGM止まったの
メッチャ笑った。
 お市に出来る最大限の嫌がらせなわけですね。
 秀吉もこれには脱帽せざるを得ず、「そこまで嫌われたらこの秀吉も本望でございます」
って言っててなかなかやるな、と思いました。
 ちなみにそこに柴田がやってきて、めっちゃ軽いノリで話してた。
「聞いた?婚姻のこと」的な。
 大丈夫かお前ら。

 そして寧も松姫に、国元に帰りますと話をするのですが。
 松姫は唐突に、川は好きではないと言い出した。
 昔から戦で死体が流れてきたから見るのもいやと。
 ではなぜあの時川にいったのか。
 彼女は、旗とり大会の後で誰かがここに寄るのを待っていた。
 三法子を跡目として推すため。
 武田の血を残していくため。
 なんともすさまじい執念ですなあ。
 一番腹黒かったのはこの人、ということか。お歯黒だけにね!←全然うまくないよ!?

 柴田と丹羽が廊下ですれ違ってて、柴田はもう会うこともないだろう、と言うのだけど。
 丹羽が「お前は考えなしに動きすぎる。動く前にそれが正しいかどうか、心の中のわしに
問え」って言ってて、ちょっとジーンとした。
 なんかかっこいいなと思って。
 あと「年下の女房は年上のように、年上の女房は年下のように扱え」とも。
 それが夫婦円満の秘訣だって。
 
 そして三十郎は秀吉に、狙っているのは天下だろう、と指摘。
 その時に邪魔になるのは織田家の人間、いずれわしらも滅ぼすつもりでいるのだろうと。
 でも彼は遠慮をするなという。
 信長が本能寺で死んだ時に織田家の命運もまた尽きたのだと。
 この人も深い事いいますねぇ。
 秀吉、「しかと(承りました)」と言って去って行きました。

 あと秀吉は柴田を寧とともに非礼をわび、見送ってましたが、これも彼なりの「こうして
おけばしばらく大人しくしているはずだ」という作戦だった様子。
 恐るべし、ですなぁ。
 確かにこの間に秀吉は準備を整えるでしょうなあ。
 柴田はそのまま額面通りに受け取っちゃってぼけらーとしてるかも。
 まあお市がせっつかせるかも知れませんけど。

 この後スタッフロールが流れる中、合戦の音が鳴り響きます。
 おそらくは柴田と秀吉の最後の戦いであったでしょう。

 ちなみに今思い出したけど信孝の幼名は三七丸。三月七日に生まれたからだと。
 信忠は奇妙丸。世にも奇妙な物語始まりそうだなオイ。
 信雄は茶筅丸(あのお茶立てる時に使う奴)、九男信貞は人…。
 信長、たいがいにせーよ…。
 



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