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マレフィセント

7/13鑑賞

 アナ雪見てたら、オチは大体予測できたけど、でもいい映画だと思いました。
 最初は、魔女にどんな理由がとか思ってたけどやっぱディズニーですね、うまく話を
つなげてるなぁと思ったですよ。

 つーか私これ勝手にアニメだと思い込んでいて(ポスターは実写なのに)、始まった
時、「うわー実写そっくりな絵だなぁ」とか思ってた。
 しばらくして気づきました(笑)。

 このナレーションが誰か、というのは最後でわかると思います。

 誰もが知っている、眠れる森の美女の話には別の話があった。
 あるところに二つの国があり、片方は強欲な王が治める人間の国、もう片方は王の
いない、不思議な生き物らの国があり、双方は仲が悪く、しばしば人間の国がせめて
きたりしてたようです。
 人間ってやつは…。

 もう一つの不思議な国、魔法の国には、マレフィセントという、強い翼を持った優しくて
強い妖精がいました。
 つーか小さなうちからメイクバッチリとか…。
 いたずらっ子ではあったけど皆から慕われていたみたいですね。
 悪戯妖精から泥を投げつけられそうになるシーンとかは、後でもまた出てくる。
 と、人間を見たという話があり、マレフィセントは番人がいるところへ。
 なんでも、泥棒だったらしい。
 つかここ、見る限りただの小石みたいな感じではあったけど、まあそれ見逃せば
また次もやってくるだろうしなぁ。
 人間は一つ許されればもう一つ、また一つとどんどん欲望が大きくなっていくし。

 ちなみにこの妖精の中にハリポタのアンブリッジいた。
 気をつけろ!
 この女次々ルールを作ってくるぞ!
 っていうかご丁寧にここでもピンクかよ…。(笑)

 で、マレフィセントがその人間のところにいってみるとそれは少年で、盗んだ石を
返した少年はマレフィセントと打ち解ける。
 握手しようとして自分の鉄の指輪が彼女を火傷させたことを知った少年、ステファンは
貧しいにも関わらずそれを投げ捨てたのでマレフィセントは好感を持った、と。
 …鉄の指輪なんぞ価値もないし、投げ捨てたからってどうということはないんだけど、
マレフィセントは純粋な心をもってるから惹かれちゃったんでしょうなぁ。
 こうしてステファンは、盗んだ小石よりももっと価値のあるものを盗んだと。
「ルパンめ!まんまと盗みおって!」
「いいえ、あの方は何も盗らなかったわ」
「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。
あなたの心です」
 こういう感じですか。(なげぇよ!)

 ステファンは大きくなったらお城に住みたいという気持ちをもっていて、成長するに
つれて二人は親しくなっていき、ステファンはマレフィセントに真実の愛を捧げました。
 でもそれはそれ、これはこれ、みたいな感じでステファンは大人になっていくと、
出世のためにほとんど訪れることはなくなっていたようです。
 つーかなんで妖精のマレフィセントも同じような成長速度なんだよ。
 ともかく、成長したマレフィセントはこの国の守護者となりました。
 強欲の王が兵をつれて攻めてきた時もばったばったとなぎ倒し、軽くこれを退けて
みせました。
 ここの戦いは良かったなぁ。
 
 魔法の国を支配するためにはマレフィセントを何とかしなければならない、と
悟った王は家臣らに、誰でもいいからあの女を始末しろ、そうしたらこの国と娘を
やると言ったわけですな。
 それで、家臣として仕えていたステファンが一大決心するわけですよ。
 こいつマジで最悪だな。
 
 のうのうとマレフィセントに会いに行ったステファン。
 薬で眠らせて殺そうとするも、そこはやはりできなかったらしく、ステファンは代わりに
マレフィセントの翼を切り取って持ち帰る。
 つーかそういうことを出来るのがこぇぇよ。
 そうして王のところに羽根を持ち帰ったステファンは、王座を手に入れることになったのでした。
 こんな人間の国より、マレフィセントと魔法の国で暮らした方が楽しいだろうに…。

 目覚めてステファンに裏切られたことを知ったマレフィセント。
 どれだけ悲しかっただろうかと思いますね。
 しかも国の様子が変わって、暗く冷たい国になっていった。
 歩いていたマレフィセントは、さっきからかうようにまとわりついてきたカラスが、罠に
かかって人間に殺されそうになっているのを見て、これを助けた。
 そういう優しさはあるんですね。
 カラスは人間の姿になるんだけど、泥まみれになってる細かい演出いいなぁ。
 名を、ディアヴァルと名乗りました。
 カラスのクセにそんな難しい名前もってんじゃねーぞ!

 そういうわけで文句をいいつつもディアヴァルは、助けてもらったお礼にとマレフィセントに
付き従うようになるのです。
 多分ずっと一緒にいるうちに、彼女の複雑な心境とかいろいろ理解していって、良い理解者に
なったと思いますね。
 あとちょくちょくカラスになって撫でられたりしてたけど、カラスなでたい…。芸達者で
かわいかったです、カラス。
 さっそくディアヴァルは城の様子を見に行き、ステファンが次期国王として戴冠式を
執り行っていたことを報告。
 マレフィセントは、そんなことのために自分の翼を奪ったのかと知る。
 怒髪天ですな。
 石垣を崩しながら歩いて行くとこがまんまジョーズのテーマみたいな感じで怖かった。
 てかマレフィセントの魔法なら、代わりに空飛ぶような乗り物とか開発できんのか。
 空飛ぶ魔法の絨毯とか。(アラビアンナイトになっちまうだろうが!)
 
 そして月日が流れ、城ではかわいい女の子が生まれ、大きな祝賀会が開かれることに。
つーかマレフィセントさん、飛んで戻ってきたカラスを途中で人間の姿に戻したら危ないから!
 魔法の国からも3妖精などが祝賀会に招かれていました。
 つーかここ、元の話では、残った妖精が「私はまだ祝福を与えていませんでしたから」と
魔女の呪いを和らげるシーンがあったからそれ楽しみにしていたのに、そこは無視されてた。
 ちょっと残念だったなぁ。
 どのようにアレンジしてくれるかなと楽しみにしてたんですが。

 皆が祝福をする中、マレフィセントがやってきた。
 さしものステファンも気づいたようですね。
 つーか皆の前でこいつのやったことばらしてもよかったような。
 したら国民から支持を失うのもあったんじゃないかな。無理ですかね。
 ともあれマレフィセントは、生まれた女の子、オーロラに、美しく微笑みを絶やさずに
生きていける代わりに、16歳の誕生日に糸車の針に指を刺して永遠の眠りにつく
だろう、という呪いをかける。
 この呪いが解けるのは真実の愛のキスが出来るものだけ、この呪いは決して誰にも
解くことはできない、と。
 馬鹿ですねぇ、この時「私以外には解けない」ってやっておいたら、ステファンだって
スライディング土下座くらいしたかも知れないのに。
 
 そういうわけでステファンは国中の糸車を集めて燃やし、それを城の奥深くに閉じ込めた。
 なぜセメントで埋めてしまわないんだ!(突っ込みが厳しすぎる!)
 そしてあの3人の妖精にオーロラを隠して育てるように頼みました。
 うん、いや…なんでせめて人間の乳母くらいつけなかったのか…。
 この頃からステファンはジワジワ心を病んでいくことになります。
 でももとはこいつが悪いから全然同情できなくて、その点はちょっと良かったです。
 いや、こいつだって可哀想ってなるとなんか後味悪いので。

 マレフィセントはこのあと、いばらのツルで壁を張り巡らせ、魔法の国に二度と人間が
入って来れないようにした。
 ただ彼女自身も、呪いをかけた苦悩にさいなまれていたようですね。
 元々は優しい人だもんね。

 さて三人の妖精の子育てですが。
 酷いありさまだった。
 なんせ子育てというものを知らない上に、人間に対しての知識がない。
 だから赤ん坊を平気で外に放置したり、おなかがすいて泣いているのへ、ひっこぬいて
きたニンジンを食べさせようとしたり。
 あれ、これマレフィセントの呪いの前に死ぬんじゃね?
 ディアヴァルによって居場所はかなり簡単にマレフィセントにばれていたので、様子を
見に来たマレフィセントはこのひどい扱いに少々面食らった様子。
 まあそらそうでしょうよ。
 あと、ちっともかわいくない、と言ったらオーロラが自分に微笑みかけたから、びっくりした
のもあるんじゃないかなぁ。
 カラス姿のディアヴァルが妖精の子育てを見て、ハァー…とかリアクション取ってたのは笑った。
 で、マレフィセントはディアヴァルに命じてミルクを飲ませてやったりあやしてやったり。
 実質育てたのはマレフィセントとディアヴァルみたいなもんだなぁ。
 あとなんかここのシーン、ピグマリオン(和田慎二著)を思い出しました。
 敵であるはずのメドゥーサが、主人公に会ってあれこれ世話を焼いてやるようになるやつ。
 なんかそういう展開って好きだなぁ。
 悪になりきれない悪、みたいなの。
 それで妖精がどうにもしょうがないから、いたずらして困らせていたのはちょっと面白かった
ですね、マレフィセント。

 一方ステファンらは、いばらの壁を焼いてやぶろうとするものの、またまた失敗。
 燃えさかるいばらの魔物になすすべなしって感じ。
 まあそうなりますよねぇ…。
 ステファンはなかなかマレフィセントを倒せないことにイライラ。
 つーかよく考えたら、呪いはマレフィセントが死んでも解けるわけじゃないような。
 あれぇ、意外にこの王馬鹿だぞ!?
 あと、部下に怒鳴り散らして、皆がジロッとにらんでた。
 誰からも慕われない王ってさびしいもんですなぁ。
 ところがここでステファン、マレフィセントは鉄で火傷することを思い出しました。

 一方マレフィセントの方は、役に立たない妖精をしり目に、なんだかんだでオーロラを
見守っていて、がけから落ちそうになったら助けてやったりと。
 ディアヴァルが「やべっおちる!」みたいな感じで翼で目を覆ってたりして、ほんっと
このカラスは芸達者だなあと思った。…CG?
 まあいいけど。
 でもこの後オーロラはなんと、マレフィセントのいる森の中へトコトコきちゃうんですよ。
 しかも彼女に恐れを抱かないどころか、だっこーって言ってだっこさせておいて、
ツノさわって満足したらよじよじと降りるという。
 かわいくて笑えます。
 いつの間にかディアヴァルも遊び相手になっていたりして。
 そうして15年の月日が経ちました。
 それだけオーロラを見守っていく間に、マレフィセントの中で何かが変わっていったと
思います。

 ただ、またいつものようにオーロラがウロウロしてたんだけどそれがたまたま、
いばらのおりの近くで、兵士に見つかってしまい、マレフィセントが彼女を眠らせ、兵士は
叩きのめして助けていて良かったなぁと思った。
 あーただ、兵士の注意をそらすためにディアヴァルをオオカミにして暴れさせたんだけど、
戻ったディアヴァルが、犬に変身させられるのだけはお断りだ!と怒ってて、「あれはオオカミ」
ってマレフィセントが言ってたのが笑えた。
 絵がアレすぎて、ウサギかネコかわからない的な…。
 で、マレフィセントは自分の国にオーロラを連れてきたみたいですね。
 どういう反応をするか見たかったのかな。
 こちらの国でも他の妖精とかに好かれるオーロラ。
 マレフィセントは最初姿を隠していたんだけど、オーロラは彼女が自分をずっと見守って
くれていた存在だと気づいていて、フェアリーゴッドマザーと呼ぶ。
 名前なげぇよ!
 オーロラが何か言いかけたんだけどマレフィセントは彼女を眠らせ、元の家に戻した。
 夢ということにしようとしたのかな。

 あとステファンの方はますます心を病んでいて、窓に飾ったマレフィセントの翼と話を
していた。彼にとっては本当にマレフィセントがそこにいるという気持ちだったんでしょう。
 ここの臣下との会話で、奥さんが病にかかってもう死にかけているというのがわかります。
 それすらもう受け止められないほどおかしくなっちゃってんですね。

 オーロラの方はそれからずっと魔法の国で遊んでた。
 ドロのぶつけ合いこしたりして、マレフィセントが子供の頃を思い出しほほえましく見守っていたら、
自分にも妖精からぶつけられて、それを笑ってたディアヴァルにきっちり仕返ししてたのは
面白かったなぁ。
 その夜。
 マレフィセントは呪いを取り消す魔法を試みた。
 けれども「誰にも決して解くことはできない」と彼女の宣言通り、呪いが解けることはなかった。
 だから自分にだけは解けるようにしときなさいって言ったでしょ!
 
 この時初めてマレフィセントは罪悪感を持ったんじゃないかと思います。
 憎いのはステファンであって、オーロラには何の罪もない。

 そしてある時オーロラはマレフィセントに、妖精は皆翼があるのになぜあなたには
ないの?と聞く。
 マレフィセントは盗まれたのよ、とだけ言いました。
 この会話がのちのち、マレフィセントを救うことになるんだからかっこいいな、と思いました。

 さて。
 オーロラ、16歳の日が近づいてきてマレフィセントは、彼女に、この世には悪の存在がある、
と言う。
 そしたらオーロラは、大人になったらここで暮らすわって言うんだけど、マレフィセントが今すぐでも
構わないわ、と言ったものだから大喜び。
 マレフィセントにしたら、ここにいれば呪いから守れるかもという気持ちがあったんでしょうね。
 オーロラは、なら妖精に明日話をしてくるわって言って戻って行った。
 その途中森の中で、切り出す練習をしていたところ、彼女は道に迷っていた少年、フィリップと
会いました。
 この時は特に恋愛に至るというわけではなかったけど、二人はお互いに興味を持ちました。
 フィリップはお城に行く途中で、帰り道には必ずここを通るね、と約束した。
 ちなみにこいつはとんだ噛ませ犬です。(おい)

 見ていたディアヴァルは、呪いを解くのはあの子じゃないですかね!?って感じ
だけれども、真実の愛を信じないマレフィセントは否定。
 真実の愛というものは存在しないから、と。
 気持ち分かるなぁ。
 
 妖精の方は、誕生日の次の日までオーロラを守れと言われたのに、今日の誕生日までよ、
とか言い争いしてた。
 紙にかいとくとかしろよお前らは…。
 そこにオーロラがもどってきて、明日で16歳だからこの家を出るの、と言って妖精ビックリ。
 貴重な誕生日ケーキが床に落ちたぁぁぁぁ!
(後でスタッフがおいしくいただきました)
 動揺した妖精は死んだことにしていた両親の存在をもらしてしまい、オーロラは驚愕する。

 すべてを知ったオーロラはマレフィセントのところにきて、呪いをかけたのはあなただったの、と
気付いてしまうんですね。
 彼女は頭がいいから。
 そうして飛び出したオーロラはお城へ。
 妖精はなんで探さないんだよ…本当にマジで人選ミスってるわステファン。
 ただオーロラも、マレフィセントと一緒に過ごしていて、決して彼女が悪という存在ではない
ことはわからなかったのかな、と。
 善人を装ってるだけで16年も一緒に過ごせないですよ。
 
 城に戻ったオーロラは、これから父との感動の対面かと思っていたら、ステファンは呪いの
期日が過ぎる前に彼女が戻ってきたことに驚愕し、王妃の部屋に閉じ込めておけと冷たい
態度。
 ショックを受けるオーロラ。
 あなたが話をきかないからこういうことになるんですよ。
 この後オーロラは呪いの声に導かれ、隠し扉から地下へ降りていって、封印されたはずの
部屋に入り、糸車の針で指をさし、永遠の眠りに。

 呪いが発動してしまうとあわてたマレフィセントは、フィリップをつれ、馬に変身させたディアヴァルで
城に向かうのだけれど、その途中で呪いが発動してしまったことを知る。
 この後城の中に入り、ベッドに眠らされているオーロラに対してフィリップを会わせるの
だけど、結局ちょっと見知っただけの奴じゃ呪いが解けるはずもなくて、3人の妖精に
引きずり出されていってて笑いました。
 本当にここまできれいな噛ませ犬展開見たことねぇ!

 この後マレフィセントは眠っているオーロラに、生きている限りあなたを守るという誓いを立てて、
おでこにキスをするんですが。
 見てる人の予測通り、これでオーロラは目覚めた。
 アナと雪の女王でもそうだけど、真実の愛というのは何も恋人同士に限らないという、その
セオリーをディズニー自ら突き崩したのは面白いなと思いました。
 いやディズニーでも今までは、恋人のキスが魔法を解くカギ、みたいな展開やってきてたから
ここにきてひねってきてるしね。
 これで終わりかなと思ったらまだありまして。
 オーロラはマレフィセントとともに過ごそうと思い二人で城を抜け出そうとするけれども、
ステファンがマレフィセントを追い詰める。
 ここの展開は本当に迫力ありました。
 ラスト10分だからって展開に手を抜かない。
 窮地に陥ったマレフィセントがオーロラを逃がし、彼女は逃げ込んだ部屋で翼を目にする。
 聡明な彼女のことだから、誰のものかすぐにわかったんだと思います。
 この後翼を取り戻したマレフィセントは城を飛び出し、ついでに強欲だったステファンは
自業自得の死を遂げ、オーロラは魔法の国へ。
 あ、ディアヴァルがドラゴンになって勇ましく戦ってたのもかっこよかったですよ、はい。

 こうして皮肉なことに、前の王とステファンがあれだけ願った二つの国の統一は
いまここに、オーロラの存在によってなされたのでありました。
 まあフィリップもなんかここで役に立ちそうだし、マレフィセントとディアヴァルはよい
親代わりになるだろうし、長らく平和になりそうですね。
 この後ナレーションが誰だったのか明かされます。

 こういうとらえ方の話も面白くて良いなと思いました。
 


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