多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ハリーポッターと賢者の石


ハリーポッターと賢者の石

12/11鑑賞

 映画のパンフが青色だったのでイメージとして青を選びましたが、読みにくいかな?自分が
読みづらいものは他の人にも同じだろうと、テキストを白色にしました。

さて本題。
物語は11年前。ある満月の夜から始まります。
立派なヒゲを蓄え、生きてきた年月とその分だけの実力をうかがわせる老人と、建物の影から
現れた猫。それはたちまち女性の姿に変わります。そしてそらからホウキに乗って舞い降りてきた
巨体の男。彼は赤ん坊を抱えていました。
彼らは静まり返ったある家の前にその赤ん坊を置きます。巨体の男が「ここの家族は最低だ」と
言うようなことをつぶやいています。
老人と女性は構わずに手紙を赤ん坊のそばにおきました。家主宛の手紙です。
その赤ん坊はすやすやとねむっていますが、額には不思議な切り傷がありました。丁度アルファ
ベットのNの字のような。
…あ、失礼。パンフレットを見たらイナズマをかたどったものだそうです。私にはNにしか見えん。

時は過ぎて赤ん坊は魅力的な目をした聡明な男の子に育っていました。しかし、彼が寝ている
場所はとても「快適」とは言えない、窮屈な物置部屋。キッチンの物音どころか、威勢良く階段を
誰かが駆け下りようものなら上から埃が降ってくる有様。
つーかよ。ここの家のガキはお約束どおりワガママでナニサマで、両親もそのガキばかり甘やかし、
物置部屋で寝ている子供と明らかに差別されて育てられています。
さて。物置部屋の子は、ハリーという名前のようです。今日はこの家のクソガキ子供、ダドリー君の
誕生日です。家族総出で、そしてお情けとばかりにハリーも動物園へお出掛けです。
何故ハリーがこんな仕打ちを受けているのか。
まだ詳しくは分かりませんがどうやら、ハリーはこの家の母親の姉の子供で、姉夫婦は亡くなって
いるようです。そのためハリーはここで育ち、シンデレラのような扱いを受けているのでしょう。
大抵こういった物語のセオリーとして、ハリーは何かの力を持っていると考えられますし、いの一番
に目の当たりにするのはいじめている家族と相場が決まっています。

それはさておき動物園へ。何故か人気があると思われるパンダとかライオンとかカンガルーとか
象とかキリンとかを見ずに、一心不乱に蛇を見つめるファミリー。動かない蛇に彼らはガラスを叩きます。
マナーが悪いです。
しかし蛇は知らん振り。彼らは飽きて立ち去りますが、ハリーは一言蛇に「ごめんね」と謝ります。
するとどうでしょう!蛇が魔法使いの姿に…なったらもっと面白かったんですが、目を開けて「構わ
ないさ」とでも言うようにウィンクしたのです。
普通は偶然かたまたまかと思うところですが、そこは純真なハリーのこと。「僕の言葉が分かる
のかい!?」と嬉しそうに話し掛けます。はたから見ていたらムツゴロウさんでない限り引いてしまう
ことでしょう。
「故郷に帰りたい?」そう聞くハリーに蛇はプレートを見るように示します。
「動物園生まれ」
そう書いてありました。
と、あのクソガキ、ダドリーが戻ってきてハリーを突き飛ばし、蛇を見つめます。と、突然しきりのガラス
が消えてしまいました。驚くハリー。そう、彼は「このガラスが無くなればいいのに」と思ったからです。
蛇は抜け出、ダドリーは無様に池の中へ転落。ザマーねぇです。
蛇はハリーにお礼を言うと、外へ逃げ出していきました。
そこへ両親が戻ってきてダドリーを救い出そうとしますが、何と窓のガラスは元通りに。思わず笑って
しまうハリー。父親がハリーを睨みつけます。

帰宅して父親はカンカンになってハリーを部屋へ押し込めました。
そして少しして。
フクロウが手紙をこの家に運んできました。
ハリーが手にとると、自分宛のものが一通ありました。
生まれて初めて手紙を受け取ったハリー。喜びいさんで開けようとしますが、またクソガキのダドリー
が取り上げてしまいます。そして父親はそれを破り捨ててしまったのでした。
がっかりするハリー。
ところが手紙はまた届いたのです。それも何通も。
ムキになって破り捨て、それでも追いつかないと知ると、暖炉の火にくべてしまう父親。
ハリーは「それ、僕宛の手紙だよ!」と抗議しますが、父親はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべて
最後の一通までも火にくべてしまいます。
ところがところが。とにかくこの物語はハリーに手紙が渡らないと進みませんから、フクロウがどんどん
手紙を運んできます。
家の外にはフクロウでいっぱいです。
1羽一通運んでいるとして、かなりの数ですから、ちょっとポストマン的にはかなり効率が悪いと言え
ますが、動物なので何通も運べないのでしょう。
父親は投函口が開いてなければいい、とばかりに板でふさいでしまいます。

日曜日。父親はご機嫌です。日曜日は手紙が届かないからです。
ヤツはバカだから知らないのかもしれませんが、少なくとも日本なら速達や書留は届きます。
速達で出されたらおしまいです。
そして彼らもいい加減学習したのか、今度はハリケーンのごとく手紙が部屋の中になだれ込みます。
日曜日は届かないとか言っている場合ではありません。よくよく考えてみればフクロウが運んでくる
わけですから日曜日も何もないのです。父親はナニを勝ち誇っていたのでしょうか?
一通を何とか手にして開けようとするハリー。しかし父親はめざとく見つけて取り上げてしまいますが、
板が外れて投函口からもまるで忍者の手裏剣のように飛んできました。
もうお手上げです。
しかし意地でもハリーに手紙を渡したくない父親は、遠く離れた島へやってきて「ここなら手紙はこない
だろう」と自信満々です。
手紙が届いても、ハリーを縛り上げておきさえすれば手紙は読めない、という考えは浮かばなかった
ようです。
彼らが寝静まってしばらく、何者かが激しくドアを叩き、ドアをぶち壊して入ってきました。
その巨体の男は最初ダドリーをハリーと間違えましたが、無事ハリーを見つけ出し、誕生日祝いの
ケーキを手渡します。そう、今日はハリーの誕生日だったのです。嬉しそうなハリー。
ところが、男が「ホグワーツ学校」の話をするとハリーは知らないといいます。両親がハリーに手紙を
渡していなかったからです。

男が両親を睨みつけると母親はどうも事情を知っていた様子。ハリーの母親もその学校から招待状
が来たといい、その時初めて姉が魔法使いであることを知ったこと。そしてそれから姉を化け物だと
思ったこと、その子供であるハリーも当然化け物だといいます。
父親の方も、学校の校長をクソジジイ呼ばわりし、巨体の男、ハグリッドを怒らせてしまいます。
ハグリッドはダドリーがハリーのケーキを勝手に食べているのを見つけると、彼のお尻にブタのしっぽ
をはやしてしまいます。これでダドリーがブタになって、ハリーが「ここで働かせてください!」とホグ
ワーツ学校長に頼めばそれはそれで面白かったのですが、宮崎監督に怒られそうなのでとりあえず
しっぽが生えただけです。
そしてハリーはハグリッドと一緒に旅立ちます。
立派な魔法使いになるために。
ここからやっと物語が始まるのです。

さて。ダドリーの母親が、姉(ハリーの母親)は交通事故で死んだと言ったと言った時、ハグリッドは
大いに嘆いていましたが、その理由が判明します。
実はハリーの両親は悪い魔法使い「ヴォルデモート」の手にかかって死んでしまったのです。ところが
何故かハリーはその場にいながら助かったため、この世界ではハリーは有名人だというのです。
何故助かったのか。
それはハリー自身にも分かりません。
魔法学校に入学するための物を集めつつ、ハグリッドと一緒に歩きながらハリーは、本当に自分が
有名であることを実感します。入る店すべての人が「君がハリーかい!」と嬉しそうに握手を求めて
くるからです。
そして一番重要な「杖」を買い求めるためにハリーはハグリッドのおすすめの店に入ります。
主人が出してくれた杖を振ってみるハリー。
店の棚がいくつか吹き飛びました。違うみたいです。
次の杖を振るハリー。今度は花瓶が割れました。これも違います。
もっとマシな確認方法はないんかい。
魔法使いが杖を探しにくる度にこれでは、商売上がったりの気もしますが多分魔法で直しているの
でしょう。

主人は思いついて店の奥から杖を出してきます。それはなんだったか忘れましたが、この世に二本
しかないうちの杖。ハリーが握ると空気がざわつきます。杖がハリーを選んだのです。
(余談ですが、この杖を使ってハリーが劇的に活躍するということはありませんでした。あまり意味が
なかったように思うのですが)
そしていざホグワーツ魔法魔術学校へ。ロンドン駅の9 3/4ホームから汽車が出発します。
この汽車の中でハリーは、生涯の友となるロンとハーマイオニーに出会います。

ホグワーツ魔法学校はまるで童話に登場するような学校そのものでした。
動く肖像画、気まぐれに移動する階段、決して足を踏み入れてはならない場所、これで何もするな
という方が無理でしょう。
ただ、階段だけは迷子になるので固定した方がいいと思います。とんでもない欠陥住宅です。

そして魔法を取得するための授業。ホウキを地面に置き、手に持つ授業です。「アップ!」と叫んで
ホウキに浮き上がることを命令します。
なんとハリーはイッパツで成功。誰だったか、ちょっと勉強が出来なさそうな子がモロに「面」を
食らっていました。このホウキ、剣道の心得があるか、前世が竹刀だったのでしょう。
そしてホウキにまたがっての飛行訓練が始まろうとしますが、突然一本のホウキが暴走。
男の子は振り落とされて大怪我を。
その時に転がり落ちた、彼宛のプレゼントを、家柄を鼻にかけるナマイキなガキのドラコが取り上
げてしまいます。
こいつは、家柄以外にとりえがないことにまったく気がついていないようです。「それで?」と言われ
たらすべてが終わってしまうお約束の子です。
ハリーは「返せ!」と取り返そうとしますが、ドラコはホウキにまたがって空へ。ハリーも何とか
ホウキを使いこなし、奪おうとします。
ドラコはそのプレゼントを放り投げます。
大体力学的に言って、地面に足がついていなければ上半身のバネだけで投げることになります
ので、斎藤一の牙突ではあるまいしいくらも投げられるものではありません。
やっぱり家柄しかとりえのないぼっちゃんは、頭は悪いようです。
そしてハリーは、校舎に激突するすんでのところでそのプレゼントをキャッチ、地面に降り立ちます。
歓声をあげてかけよるクラスメイト達。
余談ですがこのプレゼントは、持ち主がなにか忘れていることがあると、中に入っている煙が赤色
になるという球でした。どーでもいいですが、忘れていることがあってもそれが何かわからなければ
あまりありがたみがないです。

しかしそれをとぉーっても厳しいマクゴナガル先生(ネコの姿になっている人です)が見ていたのです。
先生はハリーを呼びつけます。叱られると思ってニヤリとするドラコ。本当にこのクソガキ、何とか
していただきたいものです。
ところが叱るのではなく、クィディッチというゲームのシーカーという役にハリーは抜擢されたのです。
素晴らしいキャッチを見込んでのことでした。
あと、このマクゴナガル先生の授業にハリーとロンが遅刻してやって来て、「やったぜまだあの先生
来てないや。すっげえ厳しいからな」とロンが言ったら、テーブルの上のネコが先生になるという
お約束なシーンもあって楽しかったです。
でも先生。名前を覚えにくいので、マクドナルドにしてもらえませんか。ドナルドでもいいです。

さてこのクィディッチというゲーム。あんまり本編には関係ないので詳しい説明は省きますが、要する
にいくつかの球が宙を飛び交い、それをフィールドの端と端にある輪っかに通したら得点が入ると
いうものです。
その中でただひとつだけ、黄金のちっこい球をどちらかのチームのシーカーと呼ばれる役の人が
とると試合終了。勝ちです。
となると他の球は一体何の意味があるのかということになるのですが、皆必死で輪っかに球を
入れていました。
そしてそのシーカーのハリーは羽が生えた黄金の球をとろうとしますが、突然ホウキが暴れ馬の
ようにハリーを振り落とそうとし始めます。見れば彼らが挙動不審と睨んでいたスネイプ先生が、
一心不乱に呪文を唱えています。
この先生、サスペンス映画なら間違いなく犯人役であろうと思われる怪しい外見の持ち主です。
スネイプ先生が呪文を唱えてハリーを振り落とし、殺そうとしている。
そう気付いたハーマイオニーはロンに「任せて!」と飛び出していきます。
こっそり彼の足元にきたハーマイオニーはスネイプ先生の服を燃やし、気付いてちょっとしたパニック
になったため、ハリーはホウキに無事またがり、黄金の球を手にしました。勝利です。

さてさて。彼らはある時たまたま、入ってはいけないといわれた部屋へ入ってしまいます。
そこには3つの頭をもつ犬がいました。ビックリして逃げる3人。ハーマイオニーは冷静に、「あの
犬は足元に何かを守っていた」と見抜きます。
私の記憶ではこーゆーのは有名な「ケルベロス(地獄の番犬)」だったと思うのですが、あの聡明な
ハーマイオニーが、違うかどうかは分からないにせよまったく名前を口にしないのは驚きましたね。
トロルは出てくるのにケルベロスは知らんのかい。
で、よくよく考えてみたらクィディッチの前にこの事件あったと思うのですが、2時間半もの映画の
ストーリーを私が一度見ただけで覚えるはずがないので許して下さい。
そんで、まだハーマイオニーと打ち解けてない頃、ロンは「友達もいないクセに」という言葉を彼女に
聞かれてしまい、傷付けてしまいます。
夕食時(多分)、彼女がいないのに気付くハリー。「ハーマイオニーならトイレで泣いてたよ」と言われ、
ハリーは心配します。
そこへ先生の1人が駆け込んできます。
「地下室にトロールが出た!」
食堂は大騒ぎ。皆慌てて逃げ出そうとします。
魔法の授業より何より、緊急事態の避難訓練も科目に入れるべきだと思います。
校長は静かに全員をなだめ、落ち着いて避難させ始めます。
一旦は逃げたものの、ハーマイオニーがトイレにいることを思い出すハリー。ロンと一緒に助けるべく
舞い戻ります。
そこへ雷に紛れて巨大な影が。
トロールがやってきたのです。
このトロールは詳しくは説明されていませんが、忙しい相方に無理矢理尋ねましたところ、愚鈍で
邪悪な妖精で、山間の洞穴や粗末な小屋に暮らしているそうです。妖精なのか…。
こん棒片手にハーマイオニーを追い詰めますが、なんとハリーが自らの杖をトロールの鼻の穴に
突き刺し、ロンが呪文を唱えてトロールを倒します。
持ち主を選んだというのに初仕事がこれでは、杖も転職を考えたくなるところです。
そこへ駆けつけてきた先生達。ハーマイオニーは減点処分、ハリー達は無事だった幸運に得点を
もらいます。(入る寮ごとに得点が加算され優勝すると優勝杯がもらえる)
ハリーはそこでスネイプ先生が足に怪我をしていることに気がつきます。

それをあの三つの頭を持つ犬にかまれたと、大した根拠もなく思い込んだハリー達はハグリッドに
スネイプ先生が、あの犬が足元に隠しているだろう「賢者の石」を狙っていると打ち明けますがてんで
相手にしてもらえません。
賢者の石は、ハグリッドがハリーと魔法街で買い物をしていた時に銀行から持ち出してきたもので、
その銀行は何者かに襲撃されていたのです。何も取られた様子がないこと、件のハグリッドが取り
出した金庫の中身は持ち去られていた、という新聞の記述からハリーらはその賢者の石がこの
学校にあると判断したのでした。
しかしハグリッドは忙しくてそれどころではありません。
酒場でもらった卵を一心不乱に孵そうとしています。
中から出てきたのはドラゴンでした。かわいらしいですが火を噴きます。危険です。
ところがその光景をいい子ぶってるドラコが見ていました。彼はマクドナルドに似た名前の先生に
言いつけてしまいます。
叱られるハリー達。夜中に出歩いていた罰で、暗黒の森にいくことになりました。
ザマーミロと思っていたドラコも罰を受けることに。
夜中ほっつき歩いていたハリー達を見ていたのですから、自分も禁を破っているのは当然です。
翌朝に「昨日トイレに起きたときに…」とでも言えば良いものを、やっぱり頭が回らないようです。

その森は暗く、何かの叫び声が響いてきます。
ドラコと入ることになったハリー。すると前方にうごめく影が。倒れたユニコーンに覆い被さっています。
ドラコは一目散に逃げ出しました。ハリーも逃げようとします。その影はどんどんハリーに近づいて
きました。危うしハリー!
そこへなんと木の上からケンタウロスが飛び降りてきます。どうやって登ったのだろうという疑問
などお構いナシに彼は怪しい影を追い払います。
「この森はハリー、君にはとても危険だ」
ハグリッド達がやってきたのを確認してケンタウロスは姿を消しました。
あの影は一体なんだったのか。
戻ったハリー達は話し合い、それが悪い魔法使いヴォルデモートであることに気付きます。そう、
彼はハリーの命を狙っていたのです。
ハリーを殺し、賢者の石で復活を遂げることが彼の目的なのです。
ここに至ってようやく物語の本筋が見えてきたという感じです。
ハーマイオニーは「校長先生がいる限り、ヴォルデモートはハリーには手を出せないから大丈夫」
と言います。こういう物語にありがちな伏線です。

彼らは、ハグリッドがうっかり口を滑らした「ニコラスなんたら」という人物について調べることにします。
賢者の石の秘密を知っている人物らしいからです。
しかし図書館には関係ある文献が見つかりません。
そしてクリスマス。
ハーマイオニーは「閲覧禁止の場所をまだ探してないわよね」と言いつつちゃっかり自分は帰って
しまいます。
どうしたもんかと思案していると、クリスマスプレゼントで都合よく、「お父さんから預かっていたもの
をお返しします」とハリー宛に透明マントが届きます。差出人の名前はなかったとのことですが、
多分青色のまんまるい猫型ロボットではないのかと思います。
それを被って図書館に忍びこむハリーですが、適当に開いた本のページが人の顔になり、悲鳴を
あげたため管理人が駆けつけてきてしまいました。急いで外に出るハリー。
外では、スケルプ先生が、気の弱いクィレル先生を捕まえて「どっち側につくんだ!?」と脅して
いました。多分校長側か教頭側の派閥で揉めている…わけはなく、ハリーはそれがヴォルデモート
のことではないかと直感します。

急いで逃れるために入った扉。そこで見た鏡には、ハリーの両親が優しく微笑んでいました。
安眠しているロンの迷惑などどこ吹く風で彼をたたき起こし、ハリーは彼をつれて鏡の前に戻り
ますが、ロンにはまったく別の映像が見えていました。
がっかりして鏡を眺めるハリー。
そこに校長だったかもう一人の先生がやってきて、「この鏡を見つめていても未来には進めない」と
諭します。
その鏡は願望を映すだけであり、それを見ていても叶うわけではないからです。

さて。ニコラスなんたらなる人物に関する文献をハーマイオニーが見つけてきました。
内容は忘れましたが、やはり賢者の石に関する重要なことだと分かってハリー達はマクゴナガルだか
ハギワラナガレだかという先生のところへ行き、校長先生に会いたいと告げますが、校長先生は
ドラゴンを調べるためだかでルーマニアへ。
次にハグリッドの元へ行きます。ところがハグリッドは、ドラゴンがルーマニアへ送られてしまったと
嘆いていてそれどころではありません。
突然、ハリーは気がつきます。
「そのドラゴンは誰にもらったの!?」
「マントを被った男だ」
ハリー達はどんどん推理を進めていきます。
「ドラゴンの卵をそうそう持ち歩いている人がいるわけない」「最初から狙っていたんだ」
ハグリッドに尋ねます。動物の話をしたかと。
ハグリッドは言いました。「ああもちろん。犬の後はドラゴンさね、って」
彼は何の警戒心もなくあの3つ頭の犬、フラッフィーを手なずける方法をその男に教えてしまって
いたのでした。
「スカルプ先生だわ。賢者の石を盗み出すための罠だったのよ」
ハーマイオニーが言います。コナンや金田一君も真っ青の推理です。惜しむらくは、犯人役が
証拠隠滅もらっくらくな魔法使いであるため、自白は始まらないということでしょうか。

校長もいない、フラッフィーの弱点を相手は知っている。
ハリー達は自分らが石を守らねばならないことに気付きます。
といいますかですねぇ。この物語の一番の盛り上がりであるべき部分がここに至ってようやく出て
きました。ちょっと遅すぎる気もします。2時間のロードショーで言えば、本当は開始後1時間くらい
で明らかにならなければいけない部分です。
さてその禁断の場所へ行こうとすると、あのダメダメ君が「これ以上寮の減点になることはさせない」
とファイティングポーズをとります。
世界がどうなるかという時にまったくのん気なものです。
あっさりハーマイオニーの魔法でカチンコチンにされてしまいます。
ともあれ彼らは賢者の石があるところへ。
犬はやはりいびきをかいて眠っていました。そばではハープが鳴っています。犬の足をどかせ扉の
中へ。
と、何時の間にかあたりは静まり返っていました。
不思議そうにロンが「何で静まり返っているんだ?」と言います。
恐る恐る上を見上げると…犬は目を覚ましていました。慌てて逃げ込むハリー達。
そこは蔓か一面にしきつめられていました。
突然その蔓が彼らを締め上げます。ハーマイオニーが叫びました。
「悪魔の罠はもがく者をとらえるのよ!」とかなんとか。
動くのをやめた彼女が真っ先に沈んでいきました。続いてハリーも。
そう、暴れないことが抜け出す術だったのです。ところが人の話を聞かないロンはいつまで経っても
暴れて抜け出せません。
仕方なくハーマイオニーは、弱点が太陽だと推理して、呪文を唱え彼を助けます。
ロンは平気な顔をして「落ち着いていたから助かったんだ」と言いますが、ハリーは冷静に「彼女の
賢明な行動に感謝するんだね」と大阪人並みのするどいツッコミを入れます。

次はカギの飛び交う部屋です。たくさん飛んでいるカギの中に、扉を開けるものがあり、目の前にある
ホウキで飛んでそれを捉えればいいのです。クィディッチの伏線はここでした。
無責任なロンは「簡単だね」とハリーに任せますが、ハリーがホウキを握った途端。
悠々と飛んでいたカギ達は、巣を落とされて飛び掛ってくるスズメバチのようにものすごい勢いで
飛び始めました。ハリーはそれらを懸命にかわしながら見当をつけていた、羽のかけた古びたカギ
を掴み取ります。急いで開けて扉を閉めるハリー達。カギがすごい勢いで刺さっていきます。
次の部屋は大きなチェスの部屋。向こう側に扉を見つけてかけよろうとすると、相手のコマが剣を
振り回し牽制します。
ここは勝負をしなければ進めないと気がついたロンが、定位置につくように示します。ハリーはキング、
ハーマイオニーはクイーン、自分はナイトです。
次々と破壊されるコマ。
そしてロンは、自らを相手のクイーンに打ち倒させ代わりにハリーで相手のキングを取る戦法を
とります。
「チェック」
ロンが言うと同時に相手のクイーンが近づいてきて、ロンが乗っているナイトのコマを砕きました。
投げ出されるロン。
駆け寄ろうとするハーマイオニーを、「まだゲームは続いている!」とハリーが制します。
「チェックメイト」
ハリーは宣言してから、ロンの元に駆け寄りました。
「フクロウ便でマクゴナガル先生に知らせて」
そう言ってハリーは立ち上がります。
賢者の石を守るために。友達の思いをムダにしないために。
そして、自分の両親を殺したヴォルデモートと戦うために。

扉を開けると既にそこにはある人物が立っていました。
「スケルプ先生じゃなかったのか!」
ハリーは叫びます。
そこに立っていたのは気が弱くてポジション的にはのび太であろう、クィレル先生でした。
「彼は目をそらすには絶好の人物だった」
クィレルはそう言いました。「スケルプは私を止めようとしていた」
クィディッチの時、呪文を唱えていたスケルプ先生。それは、クィレルがホウキにかけた
魔法を打ち消すためだったのです。たまたま服に火がついた時クィレルも気をとられたため
ハリーは助かったのでした。

どこからか声が、賢者の石を探すためにはハリーが必要だと告げます。
「こっちへこい、ハリー!」
剣幕に押されて、クィレルの見ていた鏡を覗き込むハリー。
鏡の中のハリーが、にっこりと微笑んで石を手にしていました。それをポケットにしまいます。
そう、それはまさしく賢者の石だったのです。
「何が見えた!?」
「…僕が、校長先生と握手をしている」
「ウソをつくな」
どこからかする声がハリーのウソを見抜きます。
クィレルがゆっくりとターバンを外しました。こいつ、インドかぶれかと思ったら、頭にヴォルデモート
を隠していたとんでもないヤツでした。
まさしくインド人もビックリです。

逃げようとするハリーの前に炎が立ちふさがります。
飛び掛ってくるクィレル先生。
押さえ込まれた拍子に石が手から転がりました。手を伸ばすクィレル。その手をハリーが掴んだ時、
クィレルは叫び声をあげて飛びのきます。
その手が石化しボロボロと崩れました。自分の手を見つめるハリー。
それでもクィレルは石に手を伸ばし、一か八かハリーは自らの手をクィレルの顔に当てます。
思ったとおり全身が石化し、クィレルはくずれ落ちました。
魂になったヴォルデモートは最後の力でハリーの体を貫きます。
お前それは反則だろうと思ったのですが、ハリーはその場に倒れてしまいました。

次にハリーが目を覚ますとそこはベッドの上でした。
校長がやってきて、賢者の石を砕いてしまったことを告げます。
しかしヴォルモートがよみがえる方法は他にもあるようです。が、今しばしは大丈夫でしょう。
ハリーは何故自分が大丈夫だったのかを尋ねます。
校長は「君の母親から受け継いだしるしだよ」と言います。
思わず額を触ろうとするハリー。
「No」
校長は言いました。「見えないしるしさ」
ハリーの母親はハリーの体に愛というお守りを残したのでした。

そして寮の成績発表です。
1位はあのドラコがいるスリザリンにとられてしまいました。ところが校長が、「最近のことも点数
に入れねば」と言い出します。
そう、ハーマイオニーとロンの友情に50点、ハリーの勇気に60点、そしてダメダメ君のファイトに
10点。
彼らの所属するグリフィンドールが逆転優勝しました。
喜び合うハリー達。
彼らはきっとこの学校に末永く語り継がれていくことでしょう。
家に帰る汽車に乗り込む前に、ハリーはハグリッドからプレゼントをもらいます。
それは一冊の本でした。開くと、赤ん坊のハリーを抱いた両親が笑っている写真がありました。
(可動機能付)
お礼を言って汽車に乗り込むハリー。
そして汽車は静かに走り出しました。



以上、映画のスジです。
感想を書いたつもりがあらすじで終わるという、小学校の読書感想文みたいになってしまいました。
元々苦手だし。
大目に見てください。

ハリーが面白いというので、期待して見に行ったのですが、私としては大いに期待を裏切られて
ガックリということです。原作を見ないで行ったことが逆にあだになったかと。
原作を見て、魔法学校面白い!と思った方にはとてつもなく面白かったでしょう。
私は予告を見て、「賢者の石を守るためにハリーが魔法を覚えつつ戦う」という話だと思っていた
のです。
ところが、魔法使いという割りに出てきたのは空を飛んだり火をつけたりといった、オーソドックス
なもの。ハリーに至っては殆どその才能を見せません。もっと魔法合戦とか期待していたのですが。
魔法学校での生活の延長上に、ちょっとした冒険がついてきたというカンジで、これは賢者の石と
いうサブタイトルはいらないかなぁと思いました。
ハリーポッターが魔法使いになるまでの記録ですね。

ただ、魔法学校の内部とか、生活とかは詳細に描かれていてとても楽しかったし、話の筋も
よかったと思います。
メインとすべきストーリーの部分が最後にちょこっと盛り上がってというのが残念だっただけですので。
原作を読んでいる人なら多分間違いなく楽しめるに違いありません。
来年12月に第2作があるとのことですが、原作を読んだ上でどこまで忠実に再現されるかという
のを楽しみたいと思います。
それがこの映画の楽しみ方かなと思ったり。
オズの魔法使いやネバーエンディングストーリーのワクワク感を期待しているとちょっとガックリ
きますが、そこに出てきたキャラクターや世界が好きだった、という人ならオススメの映画です。


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ハリーポッターと賢者の石