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64-ロクヨン-後編 |
6/15鑑賞
前編レビューはこちら。
うーんと、まあ面白かったです。
今度はマスコミ同士のあらそいかいって思う部分もあったけど、誘拐事件の謎がそういう形で
解けるのか、ってのは。
あと、ちょっといいなと思ったのは、前編のあらすじをただ流すのではなく、新しい映像を加えて
後編だけ見てもわかるようになってたとこかな。
公衆電話から電話している人がいて、ここではまだ顔はわかりませんが、電話帳を見ながら順に
電話していってる、というのがわかる。
その中で三上のとこにも電話かけてて、奥さんが出たから切ろうとするんだけど、三上本人が
出たのであわてて受話器を耳に当てた。
この時、電話をかけた人は別の意味で驚いている(本来の目的とは別に)ようでした。
てかこれ雨宮だな。
やつれた様子からして。
ただこの公衆電話すごい印象的に出てくるのですが、雨宮も、三上も使ってたあたり、どこに
あるんだよという気はした。
昭和64年、あの誘拐殺人事件が起きました。
というかこの時代だったら解剖して、誘拐されてすぐ殺されたのか、金を受け取ってから殺された
のかはわかるはずなんだけど…。
誘拐についてこういう部分があまり明かされなかったので、ちょっとモヤモヤはしました。
そして長官が視察にくる前日、64を模倣した事件が起きました。
64と手口が同じ、被害者は匿名で記者クラブと報道協定を結べ、という御倉に、ムチャ言うなと
怒る三上。
狂言の可能性があるんでな、ということらしいです。
なんでも、被害者の家は2人姉妹だそうなんですが、誘拐されたとされる上の子は素行も悪い
高校生で、誘拐に向いてるとは思えないと。
下の子は小学生らしい。
確かに、誘拐するとしたら下の子だよなあ。
一方赤間は、ふざけんなてめぇ長官の視察を邪魔したいだけだろとか言ってる。
いやそんな都合よく事件起きてくれないでしょうけど。
赤間は、ともかく視察はつつがなく進むようにしてよ、あと娘さんのカルテだしなよって言ってる。
しつけぇなオメーは。
メガネのフレーム外側に曲げるぞ!
さて広報では、誘拐事件で被害者を匿名報道したら暴動起きるぞとか言ってる。
あれぇ現実世界でも、被害者匿名の誘拐報道ってなかったっけ?
報道する時には名前出してたっけ。
ともあれ、名前なしなんてありえない、と怒る記者が理解できんのですが。
身の安全を考えて、とか未成年だから今後を考えて、なんて当たり前のことじゃないの。
被害者の人権配慮はないのか…。
三上はトイレにこもって情報収集してた。
そこに、松岡が来たので声をかけるんですね。
どうか実名をという三上に松岡は、目崎という人間だと教える。
誘拐の前に何度か無言電話があったらしいです。
松岡は、おまえんとこにもあったらしいが、電話帳に名前乗せてないだろ、と。
三上の父親の時には父の名前で載ってたらしいですけど、今はもう乗せてないそうです。
その無言電話を、三上の奥さんは娘さんのものだと思っていると。
で、松岡がなんで秘密だって言った割にすんなり教えてくれたかというと、今回の誘拐事件捜査で
女性が一人必要になった、それで、元警察官だった奥さんに仕事を頼みたいというわけです。
三上は奥さんに電話をかけて事情を伝える。
17歳の高校生の子が誘拐されたと聞いて家に引きこもりがちだった奥さんも、快諾しました。
この後ちょっとだけ回想が流れます。
部屋に引きこもっていた自分の娘を無理やり引きずり出してケンカになる三上の映像。
つかさ。
思うのは、三上は対応を間違ったってことですね。
顔がコンプレックスで悩んでいる、整形手術を受けたいという娘に対して、手術を反対する
のはまあ仕方ないにしても、悩みを全否定するみたいなのは一番やってはいけないことだと
思う。
母親がちゃんと話を聞いてやるとか、何か解決法はあったと思うけど。
それと、部屋で争ってるシーン、後ろの漫画が何か非常に気になりました。
花とゆめコミックスと、少年漫画だとは思うんだけど…なんだろう。
誘拐事件が発生して、長官の視察がなくなったということで、赤間大ショック。
振替にしろよ…と思ったんだけど、延期じゃなくて中止らしい。
もしかしたら警察庁の方でも、地方の反発必至ってことで、キャリアを刑事部長に派遣するの
嫌がった人がいたのかも知れませんな。
三上は電話のバッテリーきれそうだったので公衆電話から電話しようとするのですが…。
そこの公衆電話のボタンがすごい真っ黒になっていた。
あまり観察することはないかも知れないですが、公衆電話ボックス見たら今度観察してみてください。
ここまで真っ黒って普通はないので。
三上はこの後雨宮のところにいき、視察が取りやめになったことを詫びる。
てか、いきなり承諾した時に髪の毛切ってたけど、あれってもしかして満願成就ってことでは…。
何かのね。
それで、長官視察中止を聞いても、雨宮はさほどショックという風には見えなかった。
まあ視察にきたところで、事件が解決するわけでもないしなぁ。
それどころか雨宮は、三上の方を心配する。
こないだ様子がおかしかったからな。
雨宮はこの後三上に、悪いことばかりじゃないですよ、と励ますようなことを言った。
どうもこの前から態度が180度変わりすぎて、何かあったとしか思えないですね。
それと、後の展開を見れば、三上のことを心配していたのはあることで、三上の娘もまた
いなくなった(こっちは自分の意思ですが)ことを知ったからでしょうね。
三上はふと思いついて、翔子の事件からこちら、雨宮はどう生きてきたのかを尋ねる。
直後に非礼を謝っていたけど雨宮は、昔のことを思い出してる、的なこと言ってました。
無言で立ち上がって少し歩いて、からの間の取り方うまいなあ…。
翔子は繭玉って言うの、あの木につけてたやつね、あれをどんど焼きで焼いて食べるのが
好きだった、という。
ちょっと待て。
あれ食べられるの?
食べ物だったの!?
衝撃でこの後何言ってるかあまり頭に入ってこなかったよ…。
えーとともかくなんだっけ、雨宮は、今はそれくらいしか思い出せない、忘れたくないのに
忘れていく、とか言ってます。
さてマスコミの方ですが。
大騒ぎですよ。
三上がやってくると、二渡が手伝うよって言ってきた。
結果オーライだと。
ああ、この人は刑事部長は地元がやるべき、って考えの人だったっけ。
でも三上はそのやり方が好きじゃなかったみたいですね。
会見を始めるも、ニカチョウの落合が出てきたので、マスコミからさっそく「誘拐は捜査一課
だろうが、なんでニカチョウなんだよ」と文句が。
つーかさ。
本当に現実でもマスコミって警察にこんなエラそうなの。
警察が委縮するとかありえるのかな…。
この落合が見てわかるほどボンボンっていうか、キャリアだなーって感じの人で。
会見を見ていた三上は驚く。
資料が、自分らが用意したものしかなく、捜査一課からは何も出てきてなかったんですね。
つまり一課はこの誘拐事件について何も情報を提供するつもりはない、ということで。
これはひどい。
こんなのあり得るんですかね…。
ただ、マスコミもヤジ飛ばしててうるさいんですよ。
東京からきた人ららしいけど、長野のマスコミがうんざりしてるのが見えたし。
ここで秋川が、きちんとした会見を要求する、ただ今は一旦騒ぎを治めるために、質疑応答にして
情報の上積みにはかりましょう、と仕切りだした。
それで質問とか出るわけですが…。
この落合が、場合わせで呼ばれたようなもので、事件そのものを把握してなかったんですよ。
ここは深読みすれば、キャリアなんてダメだ、だから刑事部長をキャリアにするわけにはいかない、
という刑事部の意思主張に見えますね。
でもキャリア組に恥をかかせると、人事が怖いのでは…って気もするけどね。
地方人事は確かに警察庁が握ってはいないとはいえ、地方がやりにくい奴を新たに派遣することも
出来るわけだし。
ま、長官視察をつぶしたから強気なのかなあ。
というわけでマスコミ側は、被害者の名前すら把握してない落合に呆れたようで、刑事部長呼んで来い
とか怒鳴ってる。
この態度の悪さは何なんだ…。
誘拐事件の捜査本部に言って三上文句を言うけども取り合ってもらえない。
てーかさ。
こいつらをマスコミの前に立たせればいいじゃん。
タジタジになって帰ってくるぞ。
そんで、被害者宅の目崎スポーツに松岡らがやってきた。
親の目崎はうろたえており、犯人を捕まえて娘を無事に戻して下さいという。
無言電話の話をすると、何度かあったらしく、目崎自身も一度出た事があるらしいです。
一方雨宮ですが。
ここで唐突に映像が入りますが、しっかり見て覚えておいて欲しい。
雨宮はある女の子を車に乗せています。
彼女は目崎の下の娘、サキでした。
あれか、ヨーヨー振り回すやつ。(それはスケバン刑事のサキだ)
雨宮は自分にも娘がいた、死んだけど、と泣きながら「これを親御さんに渡して」と紙袋を渡します。
繭玉をさした枝が入っていました。
ただサキが帰宅するも、上の娘が誘拐されているので渡しづらい雰囲気だったらしく、
その紙袋は自分の部屋へ。
つーかさ。
おねえちゃん誘拐されてる時によく知らん人の車に乗ったな。
それとも顔見知りだったのかな。
この後の展開見てるとさ。親同士の付き合いはあった、的な。
その紙袋の中にサキは、翔子の写真が入ってるのを発見。
頭いい子っぽかったからこれを雨宮に返さないと、と思っても仕方ないかも知れないですね。
本当の目的を知りもせず。
一方記者から攻められまくった落合、ダウンしてた。
でも三上が記者に怒ってたら、まだやれますって言ってて、この人わりと根性あるなと思った。
犯人が被害者の携帯を利用して自宅に電話かけてきたんだけど、記者は、発信地は絞れるはず、
玄武市内ってどういうことだ、と言ってて。
三上はなんかひっかかるものがあったらしいですが。
三上の奥さんは誘拐事件捜査本部に来てたけど、こっちは呼ばれただけあって、すんなり
通されてました。
ダンナとの扱いの差!
落合は頑張ってましたけど、相変わらず記者の怒号がひどい。
秋川も東京の記者に、こりゃ東京に戻るのは先送りだなーとかイヤミ言われててムカついた。
てか君らも、三上には悪態ついてたクセに、こういう場ではダンマリなのね。
三上は誘拐事件で指揮車が動くと踏んでいて、公園を張りこんでいた。
あのなんていうの、自販機に飲み物補充して歩くようなトラックがいて、その中身が通信本部だと
踏んだんですね。
で、松岡がきたから自分も載せてと頼む。
松岡あっさり承諾。
ただし、20分のタイムラグをもて、という。
記者に対して伝えるのはそれくらい遅らせろってことですね。
なるほど。
さて車が走り出すのですが三上は、玄武の隣の前橋市に警察が多く張りこんでいるのを不審に思う。
電話発信は玄武市内だったからです。
被害者宅には誘拐された娘の携帯から着信があり、犯人が指示をしてくる。
その、指定場所は64にも出てきた喫茶店でした。
現場に行くのに1時間はかかるということで、前もって待機させておいた警察官に信号を青に
させて(全青)、スムーズにいかせることにしたんですな。
準備周到すぎておかしいですよね。
三上は64の模倣では、と疑ってたけど、松岡らもおかしいと思ってたんだと思う。
というか何か確信めいたものがあったのかも知れません。
三上は連絡を入れ、今どこに言えるかは言えないが、情報が入り次第連絡する、と約束。
目崎は気が動転するあまりスピードを出しすぎていたので、このままでは事故をするという
三上の指摘により、警察車両がわざと前と横についてスピードダウンさせてました。
三上が直接「誰にやらせろ、あいつ運転うまいから」と言ってたのはかっこよかった。
しかも、スピードを落とすよう言おうにも、携帯で犯人と通話中のため、後部座席に隠れている
刑事もアドバイスしにくいらしい。
これ、白バイに見つかってたらやばかったな…。
ここで、突然犯人の声が変わった。
今までヘリウムみたいな声でやってたのが、ガスが切れたんですよ。
こいつストックちゃんと用意してないとか馬鹿なの。
まあ幸田なんですけども。
あわてて彼はトイレから外に出て、車に戻る。
その途中、警察とすれ違う。
おお、一歩危なかったな、とこの時は思ったんですが…。
目崎の方は、犯人からの電話が切れたんで後部座席の刑事が「一旦車止めましょう」と
言うも、耳に届いてなかった。
これ事故る展開だったらそれはそれで面白かったんですが。
犯人のもくろみすらも外れて事件が意外な方向に転がり出す、みたいな。
ともあれ、そこにまた犯人からの電話が来るのですが。
幸田、スプレーがもうなくなったんで、無理に声変えてるけどこれバレバレですから。
蝶ネクタイ形の変声器くらいもっとけよ使えねーな。(それを持ってるのは世界でも一人だけ!)
犯人が指示したルートを見て三上は、いくつかの喫茶店はすっ飛ばしたがこれはまんま
64のルートだ、という。
でも松岡の様子が変なんですね。
それはもともと知ってた、的な。
そこに本部から情報が入り、サキの姉、カスミが「補導」されたというのです。
保護ではなく補導という言葉に驚く一同。
カスミはなんと、ホームセンターで万引きをしており補導されていた。
それがあのホムセンで、幸田を捕まえに警察官がきたのではなく、通報を受けてカスミを補導
するためにきていたのでした。
これは…。
てか幸田も場所選べよ!
犯人と被害者がバッティングしてどうするんだよ!
なおカスミによると携帯は盗まれたもののようです。
なるほどなー。
カスミが遊び歩いてるのを利用して、誘拐をでっちあげたというわけですか。
そんなことも知らずに目崎は犯人が指定した美容室に行こうとしていた。
三上は急いで連絡しようとするも、松岡に止められる。
彼は誘拐事件ではなくなった以上知らせるべきでしょう、報道協定もなくなるはずだ、というけど
松岡はまだ終わってないと。
何か隠してる様子なんですね。
家族に連絡しようとした三上、突き飛ばされたし。
ところがここで目崎が、まっすぐ行けと言われた道をいきなり右折した。
10分以内に来いと言われたので近道通って少しでも時間稼ぐつもりだったようですがお前、
3キロ先の店だったら10分以内余裕やぞ…。まあ少しでも早くつきたいのはわかりますが。
三上は松岡に、あんたらはわからないのか、ある日突然子供がいなくなるということを、と
言うけども。
今思えば、それがわかっているからこそ、松岡らは目崎を動かしていたわけですね。
三上は、この事件は幸田メモを握りつぶされた幸田の意趣返しだ、というけど松岡は、この
車は64の捜査の指揮を執っているという。
つまりここで、あの事件の犯人を追っているのだ、ということが明かされたわけです。
犯人の指示に従い、美容室裏の空き地にきた目崎。
美容室には三上の奥さんがいた。
張りこむのに男だけじゃ不自然だから、待ってる風を装うために奥さんが必要だったわけですね。
つまりトイレで被害者の名を告げた時点から松岡はこれが、64事件の解明になると薄々
気付いていたんだろうなあ。
三上は広報官だったから情報が知らされていなかっただけで。
さらに、空き地にやってきた目崎の後ろ、雨宮がいるんですね。
最初はたまたまここにいたのかと思ったけど、状況を考えたらそんなわけはないですね。
ここは忌まわしき場所だろうから。(娘さんの誘拐にかかわる場所)
てか電話の方、幸田がかけてるの放置されてるけどこれは、基地局は絞れたが場所が
わかってないから?
まあいいですが。
犯人は金をドラム缶に入れて燃やすように指示します。
そうしたら娘を返してやると。
ここで過去の映像が挿入される。
雨宮は幸田を呼んで犯人を見つけた、という。
でもこの二人は、いまさら県警にいったところで捜査してもらえないということはよく
わかっていた。
それで彼らがとった行動がこれ、というわけだったんでしょう。
目崎が犯人の最後の指示、置いてある缶の中にメモが入っているという言葉を受けて
あけて見ると、誘拐犯へ、娘は小さなひつぎの中に入っている、と書かれていた。
その時目崎の電話に奥さんから電話がかかり、カスミは無事だった、の一報を知らされます。
誘拐ではなかった、と。
目崎はどう思ったんでしょうか。
自分が64事件の犯人だと知っている人間がいる、それが今回の騒ぎを起こした、と思った
でしょう。
ということはこのメモを渡せば意味について必ず追求されるはずで、そうなれば犯人として
逮捕されるのは免れない。
そう思ったからこそ、メモをちぎって食ったんでしょうなあ。
馬鹿だね目の前の火で燃やせばよかったのに。
喜んでるフリしてでも。
まあそれはともかく、目崎がメモを飲みこんだことを知った警察はあわてて彼の身柄を
保護します。
ここで三上、雨宮がいるのに気づいていて、目崎に殴りかかろうとするのを止めた。
ヘラヘラと「娘は生きてるんですよね」と言い張る、「64事件の犯人」が許せないのは
当然ですね。
そういうわけで捜査本部は解散となりました。
マスコミの方も引き上げていったらしく、落合が寝てて笑った。
目崎は取調室…ではなくちょっとした会議室みたいなとこで取り調べを受けていた。
美容室にまっすぐ行けと言われたのに、近道するため右折したのはなぜか、あのあたりは
知らないと言ってたのに詳しいのはおかしい、みたいな。
でもこれだけじゃちょっと64事件の犯人とするには弱いですよねえ。
アリバイとか調べてないのか。
それとも調べて物証が出てこないから起きた事件に便乗したのか…。
警察は、娘は小さなひつぎに入っている、の上は何が書いてあったのか聞くけれども
目崎は、自分は被害者だと主張し、何も語らなかった。
そして、目崎は釈放されます。
三上は刑事部長のとこにいって、あいつなんでちゃんと調べないんだ、みたいなことを
言うけれど、刑事部長は自分が退職した後安泰に暮らしたいから、問題を起こしたくない
わけですよ。
引っ張ってきたけど間違いでした、ということになるとやばいから。
結局保身なんですね。
だったらやっぱりキャリアに挿げ替えてもらった方がいいんじゃないのか、このポスト。
犯罪を捜査しないような警察はいらない。
なお、この時点で雨宮は失踪したらしいです。
松岡、三上に、犯人は平成の世に消えた、昭和64年に犯人を引きずり戻す、と言ってたけど
結局やったのは三上だと思います。(この後の展開)
三上がこれに対して「雨宮はずっといたんですよ、そこに一人」というのはかっこよかった。
三上は家で、雨宮はずっと電話をかけ続けた、うちにかかってきた電話も娘のではなくて
雨宮のだった、と奥さんに告げる。
多分奥さんもわかってはいたんでしょうね。娘からのじゃないって。
でも逆にこうして、はっきりしたことで、何か変わるきっかけになればいいと思うんですけど。
奥さんも雨宮は自分に気付いた時会釈してくれた、64事件でほんのちょっとしか関わってないのに
覚えていた、と話す。
恐るべき執念ですなあ。
この後、雨宮の映像が流れます。
やっと、犯人の声に行きついた時の何ともいえない感情があった。
ずっと何年もかけて市内の家へ無言電話をかけ続けてきた雨宮。
彼はついに、自分だけが唯一聞くことのできた犯人の声を見つけたのでした。
録音する前からだから3回聞いてりゃさすがに忘れないってことなんでしょうね。
だからこそ、三上が会いにいった時髪の毛を切っていたんでしょう。
その時すでに、同じことをする決意は固めていたんじゃないかな。
今だったらこの手法は使えないですね。電話帳に番号のせてる家が少ないのと、携帯の
普及率考えると。
三上、何を思ったかあの公衆電話にやってきて、目崎のとこに電話がけていました。
すると、「娘を返してくれ」と言われ、動揺して電話を切る。
三上からしたら「俺はタイムスリップしたのか!?」と思ったかも知れん。
私も、え、この期に及んでカスミが誘拐された時間に戻ったの?これそういう話?とか
思いましたもん。
実は違ったんですね。
サキがいなくなったんだって。
お前んとこの娘さん、よくいなくならはりますなあ!
で、警察に助けを求めようにも、あの騒ぎがあったばかりだし、マスコミもいるしで目崎は
相談することができない。
三上は雨宮の家を訪ねていたんだけど、そこに物音がして、振り返ると女の子がいた。
貞子か!(なんでや)
女の子が逃げたのでとっ捕まえて話を聞くんですが。
サキでした。
父は悪いことをしてるんですか、よくうなされてます、という。
ああ、まあ殺人犯ですね一応。
雨宮さんは父のことを知ってるのではないか、と思い、サキはあの手渡された紙袋を持って
訪ねてきていたようです。
つまりあれをみせたのかな、一度は。
ただサキとしては、写真が入ってたからこれは返さないとみたいに思ったんだろうね。
三上はその紙袋を、雨宮に返しておく、と預かります。
三上はこのあと目崎のところに電話をかけ、小さなひつぎのところへ来い、娘はそこだと伝えて切った。
警察官がこんなことしていいのかな…っていうかせめて松岡に話は通せよと思ったのですが…。
その頃、目崎の奥さんが警察に相談してたから、結果オーライみたいなもんか。
あの、64事件で翔子の遺体が発見された場所。
そこに目崎はきた。
さらに、廃車があるのを見つけると狂ったようにトランクをあけようとしはじめる。
これで犯人としての自白をしたも同然ですが、惜しむべくはそこに三上しかいなかったことですわ。
これは…。
警察官の証言は一応信用できるみたいな前提で扱われるんですが、ちょっとこれはなあ。
(わざと犯罪を起こして証拠を得る、みたいなのは違法捜査に問われ、証拠として扱われないことがある)
ガレキでトランクあけようとするより、運転席の窓ぶち破ってそっからトランクあけるレバー操作
した方がいいのでは。
まあいいや。
三上は、小さなひつぎをどうして車のトランクだと思った、と追いつめる。
目崎逃げました。
おおーい…。
てか警察配備くらいしとけよ…。
14年前、おまえの娘は2歳だった、どうして他の家の娘を殺せるんだ、という三上に対して目崎
なんと、そんなのわかるかって言いやがった。
借金のためによその子誘拐して、さらに理由もなく殺したのかよ。
最悪じゃねーか。
三上もブチきれるわ。
通報を受けたのか知りませんが警察官がだーっとやってきて目崎を取り押さえるのですが。
なんとサキも車を降りて見に来てて、父親が逮捕されるのを目の当たりにしてしまう。
てか…誰か保護くらいしとけよ。
草むらで女の子が歩いてる時点でおかしいだろ。
サキがしゃがみこんで泣きわめいていたけど私はこれを見て、目崎は初めて自分のしでかした
ことを思い知ったんじゃないかなと思いました。
確かに雨宮が渡した繭玉と写真によって、罪の意識にさいなまれていたというのはわかる。
でも心のどこかで、逃げ切ってしまえば何とかなる、という気持ちもあったんじゃないかなって。
それが、サキが泣きわめいているのを見て、自分が壊した家庭もまたそうであった、という
気持ちわかったんじゃないかなあ。
もう遅いですけど。
今回のことが記事になりまして、現場見てた秋川なんと、三上が暴力を振るったことの方を
記事にしやがったよ。(もちろん誘拐も書きましたが)
なんだかなあ…恩知らずって言ったらあれだし、これもこれで問題ではあるけど、未解決事件
解決じゃなくそっちに紙面割くかっていう。
ま、刑事部長は幸田メモの申し送りは俺の代で終わりだな、とちょっとほっとしてる感じにも
見えたけどね。
あと幸田も出頭することにしてたみたいですけど、やったことがやったことなんで、不起訴で
帰ってくるような気もする。警察からしたらいろいろ都合悪い部分あるだろうし。
そしてあの、引きこもりになった日吉も部屋から出てきていました。
こっちはこっちで良かったな。
広報課では三上が皆に、自分は目崎の嫁と子供の心を砕いてしまった、状況を一番理解している
はずの自分がやってしまった、と話しています。
それで警察を辞する気持ちを固めてるのか。
二渡が守ってやると言ってたけど、これからは自分の足で娘を探す、というのでした。
そしてマスコミにはそのまま姿は見せず、諏訪がやることになり。
年明け三上はどんど焼きに夫婦で参加しました。
そこに雨宮がきて、娘の思い出の絵を燃やしていたから、これできっと彼の時間も動き出したの
ではないかと思います。
明日出頭します、と言ってました。
ちょっと気になったんだけど、だるまの上に絵を投げてたから思い切りすべりおちてた。
燃やしてたから撮りなおしできなかったんだろうなあ…。
あと繭玉刺してたけどこれ、誰が食べるんすか。
それとも皆自由に食べていいのかな…。
この時になんと三上の家に公衆電話から着信があるという皮肉。多分娘さんでしょうね。
この家には留守電ないのかよ…。
そういうのがなんかもやもやしたなあ。
もし旅に出て探してる間に着信あって、娘さん結局戻るタイミング逃したらどうすんのかな、とか。
ま、結局は親の執念が事件解決したようなもんだよなあ。
面白くはあったけど、スッキリ!という感じではないので、警察小説が好きな人向けって
感じかなぁ。
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