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テニスの王子様 |
5/28鑑賞
テニスの王子様実写化ということで、一番心配したのが、キャラが分かるかどうかってところ
でした。実写ものでいつも悩むのが、誰がどの役かってことで…。最後のエンドロールとかに
出ますけどそれでも役者さんの名前と顔が一致するわけじゃなし。
ということでそういう不安を抱えつつ、あんまり期待しないで見に行きました。
すっごい面白かったです。
原作の余分なところがすべて切り落としてあるのと、ストーリーが欲張らず凝縮されていたのと
あとキャラが私みたいなのにも分かるのが嬉しかったです。予想以上に面白かったっス。
それと、原作にない「完全な悪役(っていうと語弊があるのですが)」を用意したのもいいかな
って感じでした。
最初は飛行機のドアップから始まるです。なんでここまでっていうくらいドアップです。少しカメラ
引いて空港の滑走路映したっていいんじゃないか?っていうくらいドアップです。
そこから下りてきたのはちびっこ、リョーマ。
んで日本の家に向かってる最中らしいんですが、コミックス1巻だったかなぁ、今手元に
ないので確認できませんが、それの電車内でのエピソードが、リョーマと映画オリジナルキャラの
檜垣紫音の出会いにまんま使われていて面白いなぁと思いました。
この紫音ちゃんは何か事情があって声が出ない様子。
そんでうるさかったヤンキーとかを思う存分叩きのめした後に、リョーマが家へと向かう道で
もう一人の主役というか悪役ともいえる男とすれ違うシーンがあるんですけど、なんか今にもこの
男が持っている武器っぽいのでリョーマを背後から襲うんじゃないかと思ってハラハラしたよ。
別にそこまで犯罪者っていうわけじゃないんですね…。なんか雇われた刺客みたいなのかと
思っていたので。(それテニスマンガ違う)
さてさて。青春学園中等部にリョーマがやってまいりました。ここで使われている学校って
ドラマ「天才柳沢教授の生活」に出てきた大学に似てるような気がしたけど多分気のせい。
そんでテニスコートにいったら戻ってきたのが海堂君ですよ。おおおっ似てる!すごい!
雰囲気そのままだぁ。
遅れて戻ってきたレギュラーメンバーも、河村さんと桃城君と大石さんが分からなくてちょっと
困ったけど(後の言動でわかった)大体イメージどおりですごいなぁと思いました。
ただ…乾さんの身長が……。大変失礼な話かと思うのですが、もうあと20cmは欲しかったな…。
手塚ぶちょはまんまでしたね。これはすごい。老けた顔もそのまま再現されてる!(すごい失礼)
…ところで職員室だか保健室だか知りませんが、「5月の予定表」って書いてあるんですけど。
なんで皆もう夏服なんですか?
サムライ南次郎の役は岸谷五朗さん。おおっイメージピッタリだ!足にヒモつけて鐘ついてたり
とか、下りようとして宙ぶらりんになる細かなエピソードも再現されてて良かったです。
でもここで笑ったのが、リョーマがお風呂に入っていたらいつの間にか南次郎もいたこと。
会話が素な感じですごい面白かったですよ。
無事レギュラーも獲得して、ジャージをもらって、やっぱ嬉しかったんでしょうね。部屋の鏡で
リョーマがあれこれポーズつけてたらまた南次郎入ってきてるし(笑)。ここのシーンほんと好き。
やっぱりなんだかんだ言っても嬉しいんじゃん、みたいなリョーマと、それをからかって遊ぶ
お父さんという普通の家庭の様子が良く出てます。
それと地区予選だっけ、初めてリョーマが試合デビューするんですけど、ケガもものともせず
あっさり伊武君に勝利。ここまでのエピソードはかなりさらりと描かれてます。まあメンバーを
紹介するようなものだからこんな感じでいいんじゃないかなぁ。
伊武君はもっと原作みたいにブツブツ言ってもよかったなぁ。伊武君好きなんですよ、結構。
ここでまた、ちょっとだけ紫音ちゃんが出てきます。リョーマに、電車の中で助けてもらった
ことのお礼を言いにきた様子。でも紫音ちゃん、「こないだはありがとうございました」だけ書いても
この子多分忘れてて覚えてないと思う。って思ったらやっぱ「…何?」って言ってた。おバカめ。
地区予選を見にあの氷帝がやってきましたよー。なんか跡部だけラメというか刺繍の入った
豪華なシャツなんだけど。
うーん…氷帝のメンバーは…まあまあかなぁ…。樺地君はすごいイメージピッタリでしたね。
それと青学。道歩くのに横一杯広がって歩いちゃいけません。2列か3列で歩きなさいって。
なにこのGメン75状態(今の人にわかるのかコレ)。
跡部役の人、なんか見覚えあるなぁと思ったらデカレンジャーに出てた人ですかぁ。
熱血レッドだったのねん。見る角度によっては顔つきが、若いキムタクに似てる気が
します。
河村寿司で祝賀会が開かれてあの!エピソードも見られました!
「やっ、センセ、うちのバカ息子がお世話になってます。どうです、一杯?」
「…部長の手塚です」
すっごいおかしかった。皆にからかわれて、ますます仏頂面になる手塚ぶちょ最高。
ただ、ワイワイ盛り上がっているところにリョーマ来るんですが、入ろうとしてやめて去って
いきました。まだ仲間としてなじめないのかも。
彼にとってはまだここは、世界を目指すための踏み台でしかないからなのかも知れないですね。
リョーマを待ちかねる一同。戸が開いて一斉に「遅いぞ越前!」って言うんだけど、立っていたのは…。
つぶやきシローだぁぁぁぁ!
河村寿司の親父さんに「今日は貸切だから」って追い出されたのですが、ここで一同がしゃべって
るのは多分アドリブ臭いと思うのですが、最後誰か知らないけど「いつもより長くつぶやいてんのかな」
みたいな声が聞こえて笑えます。
このシーンでの見所は、ちょっとだけど笑う手塚とか、リョーマの話をしていてニコリとする
海堂かな。どちらもあまり笑わないキャラだけに貴重かと。なんか「容疑者室井慎次」の
「室井さん…私にだけは笑って下さい」(予告のみ使用カット)思い出した。
さてさて、自分が抱えるヒジの問題をお医者さんに指摘された手塚君は、リョーマがまだまだ
発達段階であることを見抜き、自分の思いを託すことにした様子。で、試合を挑み、ゼロ式
ドロップショットを使ってリョーマを叩きのめして「青学の柱になれ」とか言うんですよ。
つーか手塚君って言葉足りないよなぁって思いますよ。いやなんていうか、リョーマに期待
してるのは分かるし、「世界にはまだまだ強いやつがいる」みたいなこと言ってはいるんだけど、
いきなり叩きのめされて今後任されても、まだリョーマはそれを受け止めるだけの力量がないと
思う。
だからこそ、練習に出てこなくなるんでしょうけど…。
南次郎が「テニスやろうぜ」って言って「しない」って即答され、「よーし!」って行きかけて
「ええっ!?おい!?」ってなるのが好き。いつも「わかった」って言われてるから条件反射で
行きかけたんだろうなぁ。こういうのよくある。
まあ天才ほど挫折に弱いって言うけど、リョーマの場合ここで鼻っ柱折られて良かったのかも。
負け知らずっていうのはしなることを知らない樹木と同じで、強風に弱いんですよねぇ。耐えて
耐えてボッキリいってしまうと、そこからもう戻れない。
南次郎のコピーをして実力をつけたつもりになっているリョーマを(対伊武戦にて)、これでは
いけないと思ったんでしょうかね、手塚君は。
母親とあれこれ話をしているリョーマのシーンがあって、ここで南次郎がちいちゃな猫を
あやして遊んでるのですが(多分カルピン)、この子猫が小さくてふわふわでかわいいん
ですよ。やんちゃざかりって感じ。オモチャをおっかけてテーブルからおっこったり(多分これは
アクシデント)、湯飲みに顔を突っ込んでみたり。
リョーマの会話聞かずに猫に目が釘付けでした(笑)。
関東大会のメンバー発表。テッテレレー♪
と、リョーマもレギュラーに入っていたのですが彼は、アメリカへ帰るといいます。ジュニア
選抜合宿のためだと。
そこへ現われたるは今回の悪役、…………なんとかかんとか檜垣(忘れたらしい)。紫音ちゃんの
お兄さんでもあります。
暴力事件で青学を退学になって、今は氷帝にいるって。え、中学退学ってホント何したんよ。
義務教育を退学になるってよっぽどですね…。
ここで雨が降ってきてみんなずぶぬれになって、リョーマは檜垣に吹き飛ばされたジャージを
拾い上げるのですが。
シーン変わって手塚が、机に置かれたジャージを眺めているんですね。
…数時間で綺麗にクリーニングされてるっぽいんだけど、ジャージ。どういう早業よ。
さて今回メインの、氷帝との対決です。
いろいろあるんだけど、思ったのは河村さん役の人の、「ラケットを落とす演技」がすごいうまかったなと。
この、握っていた何かを自然に落とす演技っていうのは結構難しいです。握る力がなくなって、
というのを表すのは更に難しいです。樺地君役の人はちょっと不自然さがあったけど、河村さん
役の人は自然でうまかったなぁと思いました。
不二君は相変わらず天才って感じでよかったですね。っていうかそれぞれの技がちゃんと
再現されていたのもみていて面白かった。原作の良い場面だけチョイスしたっていう感じで。
そんで、2番目の見せ場でもある跡部と手塚の対決。これは原作どおりなんですけど、跡部君
跡部君。
サーブのシーン上からカメラとってましたけど、尻見えたよ。もうちょっとズボン引き上げておいた
方がよかったんじゃないのかな…。(どこを見ている)
結局試合は跡部が勝つんですが最後、手塚の手を取って上にあげるシーンもちゃんと再現
されていて嬉しかったです。やっぱこうでないとねぇ。
ま、ここではあの氷帝コールとか、勝つのは俺だとか、「もういいのか(手塚)」「ああ」っていう
細かなエピソードも見られて面白い。手塚も内心「早くおわんねーかなー」とか思っていたん
だろうなぁー(笑)。あとここだったと思うのですが、菊丸君がメガホンを目に当てて何かを
みています。
そしてこの映画一番の見せ所、檜垣とリョーマの対決ですよ。
檜垣のやり方は、相手のヒザを潰すという立海の赤也君のエピソードをそのまま持ってきて
ました。でもこの方がより悪役っぽくていいと思う。
しかし彼にも実は負けられない理由があったのです。
妹、紫音ちゃんの声を取り戻すこと。そのお金のために彼は、今回の助っ人を引き受けた
らしいです。
問題はあるけれど、いいお兄ちゃんなんだなーって感じで少しだけ見直しました。でも、
「うるせー」とかいって応援席にボール打ち込むのはちょっと。こういうのって実際のプレーで
やったら審判から怒られるんじゃないでしょうか?
映画だからとはいえちょっと気になりました。何もお咎めなしっていうのが。
で、力尽きそうだったリョーマを蘇らせたのが、サムライの血ですよ。
ってかパンフみたらそう書いてあるけどこれ無我の境地じゃないの?周囲にけむりいっぱい
出てたし。まあどっちでもいいのですが…。
それと、試合中リョーマずっと右手メインで打ったりしてるのが気になりました。確かに肝心の
決め所はちゃんと左手だったんだけど。もう少しそういうところまで気を遣って欲しかったです。
あとチラリと出てきた他校のメンバー。立海がちょっとひど…ゲフゲフンッ。
最後は結局檜垣もちゃんとテニスの素晴らしさを認めて、紫音ちゃんも声が出るように
なって大団円。
私が小憎らしい演出だなぁと思ったのが最後に紫音ちゃんが「ありがとう。私の王子様」って
言うシーン。見事にこの映画を〆てくれましたって感じです。
歌もテンポのいい曲だし、面白かった。
2時間という枠の中で、リョーマの成長物語というのをうまいことよくまとめていたと思います。
全部のキャラがほんと個性あるけど、そこをちょっと押さえ気味にして、最後までリョーマに
焦点をあてつつ、手塚の話もちょっとだけ盛り込んであって、単なる成長物語でないって
いうのは良かったです。
それとパンフレットが、撮影の裏側みたいなのがあって面白かったです。DVDにはぜひ
NG集をつけて欲しいなぁと思います。
最初実写化って聞いた時は本当どうなるかって思ったけどとてもよかった映画でした。
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