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DEATH NOTE |
6/19鑑賞
私は鑑賞した映画のパンフレットは必ず購入する主義なのですが、なんとデスノ、公開
3日目にしてパンフ売り切れ。友人にお願いして手に入れてもらいました。この映画に限って
パンフを少なく印刷したとは考えられないので、すごい人気ですねぇ。(映画館に聞いてみたら
再入荷しているということです。今の時点では)
実写化ということで、月役の藤原さんにはあんまし期待してなかったですね、実を言うと。
CMにいくつかのパターンがありましたけど一番初期の、ターミネーターみたいに藤原さんが
しゃがんでいてカメラがグルグル回って「このノートに名前を書かれたものは死ぬ」みたいなやつ。
精一杯悪役顔みたいな顔ではあったけど雰囲気不足が否めなかったので。
あと、その時点ではLを誰がやるかもわからなかったし、どうすんだよーと思ってました。
が!
映画として見てみたらそう悪くもないし脚本もいい。まさに実写テニプリみたいな感じで
とても良かったです。また何度も見に行きたいなぁ。
さてさて。シーンはデスノートが地上に落ちてくるところから始まりました。雨が降っているのに
それを瞬時にして蒸発させる熱を持ってんのか周囲30cmをカラリ床仕様にしてんだか知りませんが、
なんだかわからんがすごい機能だ。
(カラリ床…TOTO発明、速乾を売りとしたバスルームなどに使われる床)
おおっと冒頭から気持ちいいくらい人が死んでいきます。容疑者とかだそうですが。ここは
分かりやすくていいですね。見ているほうは初めてデスノートに触れる人でも、何かに
名前を書くと死ぬんだ、というのがよくわかると思います。
でも一つ言っておくと、容疑者はあくまでも容疑者であり法律上は「推定無罪」。判決の出た
人間を裁くならまだしも、容疑者の段階で裁いちゃうのはどうなん、キラ。冤罪だった場合
大変ですよ。
と突っ込みをいれたところで。
夜神月登場。おおおおっ、沢山人がいるのに堂々とノート取り出して名前書いてますがな。
いいのかこれは。月にしちゃあ無用心だな。
今まさにライブで犯罪者の死を目にすることになった人たちは恐れ、「キラの仕業」とささやき
あいます。なんかこの中にミサミサがいそう。
月と詩織登場。…詩織さん、顔つきがちょっと悪人顔です…撮影の緊張が取れなかった
のでしょうか?目が怖い。
彼らはキラのことについて話し合っています。
月は加害者が手厚く保護され被害者が泣き寝入りするこの現状に不満を持っている、正義感
溢れる青年です。この時点までは。一応。
彼は心神耗弱状態とかいうのかな、それで無罪になった殺人者であるジャンキーが酒場で
自慢しているのを聞き、眉をひそめますが当然何か出来るわけではありません。
気分を害して帰路についたその道で見かけたのが黒いノート。タイトルは「DEATH
NOTE」。
英語ペラッペラな彼ですから、英語で書いてある説明文もなんのその。うらやましいですねぇ。
私なんか多分いちいち辞書引かないとわからん。辞書引いても正しい意味わかんないと
思う。でもって所有者の名前として裏表紙あたりに名前書いて自爆しそう。
…その前によく考えたらノートなんて拾いませんがな。
注意事項を読みつつふと目にしたニュースでの事件容疑者の名前を彼はノートに書きました。
月君月君。罫線が引いてあんだからちゃんと書けやぁ!斜めに書くんじゃねぇ!
書いた途端ばかばかしくなって彼はそれを放り投げ、就寝。
ところがどっこい翌朝の新聞を見てビックリ。名前を書いた相手が心臓麻痺で死んでいたのです。
ここで原作の月ならもう夢中になってビッシリ名前をかくところですが、映画の彼は意外に
疑り深いのか軽率なんだか分かりませんが、あのジャンキーがよく出没するところの近くにいって、
相手を目の前にして名前を書きます。そして相手が死んだのを見届け、去っていきます。いや、
その前にノートしまえって。誰かに見咎められて(というかジャンキーの仲間に)ノート見られたら
やばいですけど。
なんか映画の月って結構無謀な行動が多いような気がしますが。
そして死神リュークが彼の前に登場。電柱の上にとまりやがってお前はネコバスか。
リュークってデューク更家と聞き間違いやすいよね。
あと月は深爪しすぎだと思う。
キラ事件を受けて、警察も動き出しました。
警視庁が動いてるみたいだけど本来だとこんなことはありえないでしょうね。心臓麻痺だから
警察は動けないというか。明らかに事件性があれば動けますが、例えば居所の分からない
指名手配犯、それとか世界中の犯罪者が次々と心臓麻痺で死んでいるというだけならば
タチの悪い偶然か、未知のウィルスということで厚生省の管轄になるかと。
ま。映画だしぃー。
ただ、なんで警察庁がいきなり警視庁の刑事局長呼びつけてんだかもよくわからんけど。
普通ICPOからの要請が下りてきたら警察庁から全都道府県警にじゃないですかねぇ。
まあいいけど。
はっ!幹部の中に「踊る大捜査線」に出ていた人がおる!
ここでワタリ登場。おひょーいさーん!
事件解決に乗り出してきたL。彼はこれを「殺人事件」と断定し、ある放送をします。
ここらあたりは原作どおり。
まんまとLの策略に引っかかった月は、「この放送は日本の関東地区でしか流してない。
よってキラが住んでいるのは関東」「殺しには顔と名前が必要」というヒントを渡してしまう
わけです。
捜査中なのに「ナイストラップ」とか叫んでる松田、黙れ。
しっかし事件を伝えるアナウンサー、うまいと思ったらこれ本物のアナ使ってるんですね。
しゃべり方がアナウンサー独特だもの。リポーターは本物か知りませんが。
Lはこれまでの死亡結果を詳細に分析、自然現象で起こり得るデータの山と、人為的に
発生させるデータの山の比較から、今回の事件が「自然現象」ではなくて故意に引き起こされた
もの、つまり殺人だと推測したんですね。スッゲェ!
彼が使ったのはベルヌーイの方程式というもので、自然現象などを説明するのに使われる
微分方程式です。私は数学そこまで詳しくやっておりませんし、理解する頭も持ちませんので
分かりませんが、多分数学に詳しい方は映画館で「ナイトスラップ!」と叫ばれたのではない
でしょうか。(何その集団松田)
Lがケンカを売ったこと、それをキラが受けて立ったことでスポーツ新聞売れまくり。あれ
いいなぁ、私も欲しいなぁ。
詩織がやってきたんだけど、それを案内してきた時にさゆちゃんが、マジで月の開けた
ドアにはさまれそうになってあわてていて笑えます。うまく演技つなげたなぁ。
で、ここにもリュークはいるんだけど、詩織の立ち位置からして重なってたりしたらヤだなぁ…。
二人は美術館にいって話をしたりしてるんですけど、ここの挿入歌!
スガシカオさんの「真夏の夜のユメ」ってやつなのですが、「ボクは孤独で嘘つき」っていう
歌詞がピッタリあっていて素敵です。CDは、小畑さんジャケの方を買ったのですがやっぱ
DVDついてる方も買おうかなぁ…なんか欲しくなってきた。
それはさておき、美術館でチューしてるカップルを見て「僕たちもする?」「人前でできない
よ、そんなこと」みたいな話をしていますけど、このカップルも防犯カメラの前でようやりますね。
つかさりげない伏線すごい。
あと夕食のとんかつおいしそう…まさに味の宝石箱やぁー。(彦麻呂、帰れ)
Lは殺害の時間帯から更にキラを大学生だと推測。その数日後からランダムに殺人が
おこり始めたことから、捜査本部の情報が外に漏れている、つまり、関東地区に住む大学生で
あり、捜査に関わる者の身内にキラはいると突き止めます。
これで不思議なのですが、月は挑発するためとはいえどうしてこんなことをしたのかと。
私なら捜査情報を入手している、というのは知られないようにしますけど。
Lに、時間を操れるんだよーんと教えるにしても、ちょっとやりすぎじゃないですかねぇ…。
結果的に自分の首を絞めるだけだし。
さて月がリュークとお散歩しているとリュークが、尾行者の存在を告げます。月は携帯を
取り出し、尾行者の姿を見ます。いや、なんでそんな簡単に見つかるん。仮にもFBIが。
警察でさえ尾行術すごい叩き込まれてるのに。
ここで秀逸なエピソードの一つ、バスジャック事件発生。私このエピソードはすごい好き
なんですよねぇ。よく考え付くなこんなことって感じで。
内容としては、月が詩織と乗り合わせていたら強盗犯が乗って来てバスジャックをしようと
する、それを月が少年探偵団と協力してうまく撃退し、爆弾を残して全員バスから避難。
一人残った灰原哀を命からがらコナンが助け出すという、どう見ても途中から別の番組です
みたいな話です。(ちょっと待て)
えーと…。
つまり、この尾行者の名前を知るために彼は一計を案じるわけです。
それは、ストックしてあった犯罪者の一人を使うことでした。
ここのエピソードで「えっ何でこんなことするの?」と思ったのは、原作と違って月が
わざわざ尾行者に声をかけることです。それだと他の乗客に目撃されて記憶に残って
しまうし、詩織も覚えてしまいます(まあこれは後で何とかなるし、実際なんとかしちゃった
んですけど)。あくまでも第三者には、関係を気づかせないのが一番だったのではないで
しょうか?
原作だと無謀な行動に出ようとした月に、たまらず声をかけるってんでしたが。私は
こちらの方が好きです。
逆にいいなと思ったのは、メモの文章が短かったこと。原作なげぇよ!何行書いてんだよ!
って感じだし。ただ、このメモをそのまま落とすんじゃなくて、デートの日付を記した方を
落とせばよかったのに。そのせいで犯人が月に拳銃を押し当てることになり、運転手に
月が印象付けられちゃいましたしね。これは誤算じゃないですか、月君。
余計な危険性は排除してこそ月だと思うけど。
で、犯人はばーんとな。月も尾行者、FBIのレイ・イワマツの名前を知って安心。
っていうかサインだからゆれるバス車内でなんて書いてあるかわかんねーよ!
あと、運転手さん見たことある人でした。「HERO」というドラマで、主人公が「●●ある?」
と聞くと必ず「あるよ」っていう居酒屋のマスター。なかったことがないのでいつも主人公が
「あるのかよ!」ってビックリしてた。
車体がミサミサの広告ですねぇ。一応これも伏線といや伏線かなぁ…。
にしても普通、バスがいきなり急ブレーキで停車したからといって左から追い越そうと
しませんよねぇ…。二車線とかで並行して走っていたにしてもなんかあるのかと思って
止まるし。ひいた人気の毒だけど嫌な話ですわぁー。
おおっとパニックになった詩織、胸が苦しいそうです。これはデスノートの仕業ね!
と思ったら違った。本当に気分悪くなっただけだった。チッ(待て)
レイが帰宅すると婚約者のナオミが待っていました。ふーん、教会で式あげるんだー。
原作のセリフがカットされてて残念。
(バスジャックに巻き込まれたということを報告し、この話はもう終わりにしようと言った後で)
レイ「それより、あのお父さんになんて挨拶したら好感度が上がるか考えてくれよ」
ナオミ「ふふふ…」
というやつです。これ好き。
ところが数日後。レイの様子がおかしくなりました。ナオミは彼の後を尾行し…彼の死を
目撃してしまうのです。
っていうかレイに指示してる月。いつの間にか、「その紙を…」と最初言っていたのが
「そのノートを」になってるけど。いいのか?
レイを含むFBI捜査官12人が、月の作戦によって同時刻に死亡。
連絡が入った警視庁では夜神局長が「捜査から外れたいものは外れてよし」と宣言。
これによって大体6人くらいのメンバーになります。
Lは最後に残った皆さんこそを信用すると言い、実際にこれから会うと約束。
さすが警察。歩くにしてもどこぞの生意気ルーキーがいるテニス集団のように横いっぱいに
広がって歩くことはしません。ちゃんと2列。素晴らしい。
L登場。
「初めまして。Lです」ってお前は美少女コンテストに登場する素人か。(いやその例えが
わかりません)
でもなんか言い方がかわいかった。声は野太いけどな。
髪の毛はもっとはねててもよかったなぁ、豪快に。
Lはかなりイメージどおりでよかったと思います。松山ケンイチさん、やるなぁ。一つ一つの
動作に隙がない。
あと本名を名乗った夜神さんらをいさめるのに、バーンバーンバーンバーンバーンバーンって
きっちり人数分言ってんじゃねーよ。
ナオミの捜査開始。レイの死をキラによるものだと確信している彼女はまず、バスジャックの
運転手に聞き込みを始めます。にしても運転手よく覚えてるなぁ、あの非常事態の中で。
月やレイが乗車していたのはそんなに長い時間じゃないと思うし、見てる余裕もなかったと
思うけど。
まあいいや。
そして彼女はその恐るべき頭脳でもって、レイが尾行していたメンバーの中にキラはいる、と
いう推論にたどり着いたのです。さすがLの下で働いていただけある。
詩織に接触したナオミ。彼女から月にたどり着いたナオミは、間木照子と名乗りました。
一方L。
レイの死とナオミの行方不明から、彼女と同じ結論に至った彼は原作どおり、夜神家ともひとつの
とこを監視しはじめます。むしろ、月を中心に、といってもいいでしょう。
ところがどっこい当然月も気づいていました。それを逆手にとって完璧な偽装を。
まあキラが死の直前の行動を操れるかテストしたっていうのに対してLがそう気づくぐらい
月も計算済みだっただろうけど、それでもバスジャックのことに結び付けられたのは誤算かなぁ…。
ここでまたも口出ししてにらまれる松田が笑える。
L。ちょっときなさい。
キミはパンをバーベキューにするんじゃない!
ましてやそれを「どうぞ」って局長に渡すんじゃない!どうしようか困ってんでしょうが、局長が!
そもそもそうやって食べるもんじゃないだろ!
あと、砂糖を3つも4つも紅茶に入れるのはまだしも、ロリポップでそれを混ぜるんじゃない!
ちゃんとティースプーン使いなさい!
まったくもう…。
でも寝顔がかわいかったから許す。…親指を吸うのはやめなさい。
局長が毛布をかけてあげていて、優しい人なんだなぁと思いました。月と同じような年代だから
息子のように思っているのかも知れませんね。いい人だ。3日間徹夜でやつれているのに、
ヒゲ生えてないのはすごいなぁって感じですけど。
監視カメラ作戦も月の偽装によってキラ勝利で終了。リンゴが食えなくて暴れまくるリュークが
すごいよかったなぁ。「リンゴ!」って叫んでて。
で、ここは、デスノートを知らない人は「なんで見てないのに死んだんだ?」って感じだと
思うんですが、月が食べていたコンソメポテチの袋にカメラがズームインして…で、なるほど!
って感じになる構成は好きです。
さて仕上げの時間がやってきました。
ナオミはLに電話を入れ、「自分の命を使ってキラの能力を見せてやる」みたいなことを言います。
そして詩織を拉致し、月を呼び出させました。
そんなこととはつゆしらずやってきた月。
詩織に銃を突きつけ「私を殺してみなさい」とか言うナオミに戸惑いを隠せない。
ってか普通そうでしょ。
これまでのキラの巧みなやり方を見る限り、こんなとこで尻尾を出すわけがない。そしてナオミも
一般人である以上詩織を撃てるわけがない。冷静な頭で考えたらわかると思うんですけど、
ナオミさん。
駆けつけたパトカーの音を聞きつけて詩織はダッシュ。月の元に駆けつけようとしましたが、
ナオミが彼を撃とうとしたのに気づき、銃口の前へ。
倒れる詩織。
ナオミは信じられないという顔をした後自らも拳銃で自殺。
思いもよらぬ形で決着はついたのでした。
ってな感じですがこれは展開が読めたな。読めたっていうかキラならこうするでしょっていう
感じで痛快だった。痛快って言ったら不謹慎かも知れませんけど。
第一映画の予告編でバリバリネタバレしてんですけど。詩織が倒れて月が泣きながら何か
叫んでいるシーンを見て、「あ、こりゃあ殺ったな」って思ったし。
でもこの仕掛けはなかなか良かったですね。
原作と違う展開ですけど、私はこっちが分かりやすくて、デスノートらしくていいと思いますよ。
ナオミの本名を彼女が明かすより先に月が何故知っていたのか、というエピソードも「なるほど」
って思ったし。
一方ミサミサ。おお、いきなりこのエピソードをやっちゃうのかって感じ。分かりやすくて良い。
第二のキラの誕生です。
詩織の死を利用して捜査本部への潜入を果たした月。
そこに現れるL。
握手をするのかと思ったら左手にコンソメ隠し持っていやがった。っていうかこのシーンで
バリバリ食うかこいつは。
後半一体どうなるのでしょうか。
これはなかなか楽しみです。
歌も良かったですよ。
それで、例によってエンドロールが出ると同時に席を立って出て行った人がいましたが…。
これ前編だから当然後編の予告がありますよ。もったいない。
さぁーて後編のデスノートはー。
詩織です。まさか月がキラだったなんて…こうなったからにはしばらくとりついて、この勝負の
行方を見守ってやるわ!
さて次回は
・L、糖尿病と診断される
・月、大学留年
・リューク故郷へ帰る
の3本です。後編もまた見てくださいねー!ジャンケン…チョキで目潰し!うふふふふぅー!
(この予告は言うまでもなくウソです)
ところでエンドロールに「この映画の撮影にあたって動物を虐待したようなことはない」と
あったのですが、あれは海外輸出向け用のものでしょうか?
あまり日本の映画には見かけないものだったのでちょっとビックリです。
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