多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→映画の感想レビュー→ウルトラヴァイオレット
ウルトラヴァイオレット |
6/25鑑賞
イーオン・フラックスという映画がありましたが、あれはかなーりフォローに困る映画でした。
今回も同じようなストーリー展開の雰囲気プンプン。
というわけでまったく期待せずに見ました。というか見るきっかけになったのは、軍隊に
囲まれた主人公の髪の毛が黒からバイオレットに変わるシーンがCMであって、なんか
かっこいいなぁと思ったからです。あとは正直どうでもよかったんですが。
ストーリーはいきなり物語の説明から始まります。これがまた不親切というか、かなり
わかりにくいです。
アメリカ政府が研究過程で発見したあるウィルスが瞬く間に広がり、これに感染した
人間が「ファージ」と呼ばれる、人間とはまた違う生物になってしまったと。で、見た目で
見分けがつくように腕章だかをしないといけないらしい。
でもって人々は感染を恐れて消毒を徹底的に行い、ファージになったとみるや隔離され、
処分されていたと。
ファージもただ黙ってはおらず、反政府軍を作り、反撃している。
ちなみに冒頭説明ではファージの説明がわかりにくく、パンフレットを見てやっとわかり
ました。
ファージは感染後12年しか生きられないそうです。また、人類は増殖するファージを恐れ、
あっという間に全滅させられるものを開発していると。
さて背景を理解したところで本筋へ。
その、ファージを絶滅させることの出来る兵器を研究所だかに送り届けるべく、政府は
優秀な運び屋を呼び寄せたわけです。あー赤屍さんに依頼すればいいのにねぇ…。
(彼がここへたどり着くまでにどんだけ死人出るんだ)
やってきたのは黒髪のすごい美人ですよ!検査をうけてファージではないと判明した
のち、最終兵器を受け取りました。ところがどっこいそこに本物の運び屋が到着。そう、
彼女はファージが送り込んだ最強の殺し屋ヴァイオレット。
彼女は12年前ウィルスに感染して、夫と生まれてくるはずだった子供を奪われ、この
レジスタンスに所属したみたいですね。
イーオンフラックスもそうだけどさ。人生の転機から現在に至るまでの間がすごい空いて
るんですけど。このヴァイオレットにしても20歳で感染したとしても今32。それちょっと
現役の殺し屋(アクションあり)としては厳しくないですか?それともファージはその生物の
時間をもとめるのか?
この辺りがすごい説明不足だなぁと思いました。いやなくても困らない部分なんだけどさ。
(パンフみたら、ファージは超人的な力を持つって書いてあった…)
で、ここからがイーオンフラックスと違うところ。
ヴァイオレットは脱出するために、駆けつけてきた兵士達をあっという間に倒して出て行きます。
このアクションが本当にすごいんですよ。これは見てよかったって感じ。
彼女はエレベーターの中で誘惑に勝てず、兵器とは何なのかとケースを開け、衝撃を
受けました。
その中に入っていたのはまだ小さな少年。ファージを滅ぼす抗原を血液に持つ、これが兵器だと。
自分の子供のことを思い衝撃を受けるヴァイオレットは、ケースをそのまま組織のリーダー
に渡したと見せかけて助け、逃げ出します。
彼女は政府にも組織にも追われる身になったのです。
これは気持ち分かるなぁと思いました。子供を失った悲しみは一生癒えることはないし、
そこに任務とはいえ、子供の命を奪うなんてこと黙って見過ごせるわけがないでしょう。
彼女が逃げるときに組織の建物の最上階にいる、人類とファージどちらの味方でもない
中国系マフィアっぽい人間達が出てくるのですが、何もせずに倒されて、出てきた意味は
なんだったのかって感じでした。意味のない部分はもったいぶらず省いた方がいいと思うけど。
ヴァイオレットのアクションに重点を置いてるわけだから、最上階にいた組織に行方を阻まれる、
でいいんじゃないかなぁ…。
で、その兵器となる子供はシックスという名前だと分かりました。どうしてこんな名前なのかは
のちにわかります。
唯一の味方であるガースを頼ったヴァイオレット。
このガースというのは科学者で、ものすごい技術を持ってます。
なんか顔が憎めなくて、いい人っぽくて好きだなぁ。田中邦衛系。
ふと我に返って自分は何をしているのかと戸惑うヴァイオレット。
けれどシックスを見て守り通すことを誓います。
そんでまあ後はお決まりの、相手を倒すべく乗り込んでいくという展開があるわけですが、
驚いたことにここで、シックスは敵の黒幕ダグサスに取り戻されてしまい、ヴァイオレット自身も
撃たれてしまいます。ここの見所は、待ち構えるダグサスの部下達がヴァイオレットに対して
銃を撃ちまくるけど彼女はケロリとしている、実はホログラムだった、というやつでしょうか…。
自分たちは別の場所でキャッキャ言うて遊んでいたわけですが、シックスが時間切れ。死んで
しまって、立ち向かう気力もなくした彼女は居場所を突き止めたダグサスによって撃たれると。
わかりにくいっちゅーねん。
その彼女を救ったのは、研究チームに紛れ込んで潜入していたガースでした。
危険を嫌う彼がここまでするといったらあれしかないでしょう。…借金!(違うわ)
既に余命いくばくもなく、ボロボロになったヴァイオレットは、それでもシックスを救うために
また敵地へ乗り込んでいくのでした。
ここのアクションも手抜きがなくすごいです。また、ヴァイオレットの髪の毛の色やスーツの
色がコロコロ変わるのもなんかかっこよくていいです。
そしてすごいアイディアだなぁと思ったのが、カーズの発明した(多分)ファージ専用の武器と
いうのが、手の内に隠せるタイプなんですよ。いろんな武器を隠しておけるっていうのは場所
とらなくていいなぁと。反重力ベルトもあるから天井も歩けるし。
あと、この時代のプリペイド電話っていうの、お金を入れると紙のシートが出てきて、縦に細長くて
下半分は穴が空いていて上半分は黒い丸が沢山ならんでいる。そのシートを中心で折ると
ちょうど携帯のような形になると。このデザインはかっこいい。将来こんなのが発明されるかも
知れないですね。
おお、忘れてたけど、シックスをさらった組織と戦うシーンもあります。もちろん彼女は難なく
倒してしまうわけですが、「お前ら何のためにまた出てきたの?」っていうくらいあっさりした
倒されっぷりがいい味出してます。
政府に乗り込んでいった時に金属チェックがあって、「所持している武器、沢山」と機械が
つげたあとニッコリ笑って受付に話しかけるヴァイオレットが面白かったです。
ってかなんで彼女がヨレヨレなのかわかんなかったけど、余命が残り少なかったからなのね。
そういえば確かに冒頭で、ケース引渡しの時体調が悪くて、えらい担当者に心配されてた
なぁと。そういうことなんかな…。まあ人間に見せかけるために薬物投与してたから、それも
あったんでしょうけど。
あと、シックスは、無事に研究所へ引き渡されなかった場合のことを考えて9時間後に死亡
する薬品を打たれていたのですが、それをどうしようもできなくて結局死ぬんですけど、それが
何故ヴァイオレットはカーズに助けられてから「シックスは生きてるわ」と思ったのかがよく
わかんない。
まあダグサスを倒してシックスを助け出した後、シックスは目覚めたわけですけど。
結局シックスに隠された秘密とは何だったのかが分かりませんでした。なんかダグサスの
6番目のクローン、だというのはわかったんだけど。
あとファージって言ってるけどあの発達した犬歯とか、昼は弱いとか考えるとドラキュラでは。
劇中でもたまにドラキュラって言葉が聞こえてきたような気が。
アクションはなかなかいいんだけど、いかんせんストーリーがかなり難解で理解しにくかった
です。
これ冒頭でアメコミ表紙が沢山出てきていたけど、原作はアメコミでしょうか?
あちらさんはこういう、「突然変異によって出来た主役が己の不幸を呪いつつ悪と戦う」って
いうのが好きだからなぁ。
そういうわけでちょっと最後まで意味不明だったんだけど、まあヴァイオレットもまだ死ななさそう
だし、カーズとシックスとで仲むつまじく暮らしたらいいんじゃないでしょうかね…。
まあ思っていたよりは面白かったです。
多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→映画の感想レビュー→ウルトラヴァイオレット