多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→映画の感想レビュー→引っ越し大名!
引っ越し大名! |
9/3鑑賞
面白かったなあ。
武士の家計簿とか、殿、利息でござる!が好きな人は楽しめると思う。
私これ面白かったからDVD買いたいですね。
…とハードルあげすぎてもいけませんが。
悪くない出来ですよほんと。
1682年のことでした。
綱吉の時代か。
徳川家の貯金とっくに使い果たして財政火の車になってる頃ですな。
(まだこの頃はマシともいえる)
で、うなされてる殿様が。
松平直矩と言い、この話の主役…と見せかけてそうでもない。
彼は幕府の命令により何度も国替えさせられていて、その途中の道のりで父が亡くなった
という、結構大変な苦労をしてるみたいでした。
国替えは今で言えば転勤ですが、参勤交代(出張)と違っていわば支社ごと移転させられる
ようなもんでコストもばかにならない感じでした。
これで財政が厳しくなるとこもあったとか。幕府としては各藩を弱体化させておきたいところ
でしょうが、こんなこと繰り返したら今度は、江戸幕府を守る武士もいなくなると思うんだけどね…。
松平家は将軍に連なる家系ですから、全国に目を光らせるために余計にあちこち行かせ
られていたという過去があるようです。
幕府も支援できるお金がないんだろうな。
さてうなされて目が覚めた直矩のとこにお小姓が駆けつけてきていい雰囲気になるの
ですが、そこに空気読まない小兵衛があわててやってきて、国替えの可能性があることを告げた。
まあ良かったよこのままBLシーン繰り広げられても困るし…。
で、この国替えの話が豊後なんですな。今の九州だよ。さらに減俸て。これは厳しい。
(簡単に言えば収入が減るので、その減った収入でお抱えの武士を養っていかないといけなくなる)
なんでも今回の国替えは、柳沢というお偉いさんが名指しで言ったとか。
と、直矩青ざめてる。
こいつなんかやらかしたな…。
つーか松平なのにこの扱いて。
というわけでこの危機を救う人間はいないか、ということで鷹村に白羽の矢が当たるのですが。
鷹村は武芸はできるけど頭はからきし、なので変わりに心当たりがあると、とある人間を
推挙した。
さてそんなことになってるとは知らない書庫番の片桐さん。
はい、主役です。
山里さんという方に、長宗我部元親の本貸し出してた。しかも、別の見解を記した本も貸していて、
この人現代だったら優秀な司書さんになれるだろうなあ…って感じですね。
片桐は、山里のことを勉強熱心だと尊敬していて出世を願ってました。
そういういい人なんですね。
と、そこに鷹村がやってきた。
大勢の前にわけもわからずつれてこられた片桐。
国替えで12万石が7万石になるから、なんとか引越しの算段やってよとものすごいムチャプリ
されてる…。
以前引越しの采配をやってた人は激務で亡くなってしまったそうです。
それ過労死では…。
つーか鷹村も、いざとなったらともに切腹してやるとかひでーだろ。それ慰めになってないわ。
ともあれ一度は逃げ出そうとる片桐ですが、無理なら切腹だと脅されて仕方なく引き受けることに。
帰宅すると鷹村が何をいったのか宴会になってた。
そりゃ奉行になったのなら大出世ですけども…。
困り果てている片桐に鷹村は、亡くなった板倉には娘がいるから、それが何か知ってるかも
知れない、聞きに言ってはどうかと水を向けるのでした。
町の外れにやってきた片桐。
馬をなだめている於蘭見てさっそく一目ぼれしとるし。
早…。
で、馬が暴れ始めたので片桐は、喉が渇いていることを指摘、水を飲ませてあげて
下さいと指摘。読んだ本で覚えていた馬の症状に照らし合わせて指摘したらしい。
これ、すんなり言ってるように見えて、片桐は人と話すのが苦手なので、今だったら
無言で防犯ブザー鳴らされるくらいの感じで言ってます。
そんで片桐は於蘭に対して引越しの話をし、何か情報があればというのですが。
於蘭は片桐が持ってきた饅頭を投げつけた。
それというのも、板倉は下士だったために散々働かされて引越しが済んだ後は褒美を
受け取ることもなくお役ごめんにされ、上士に手柄を取られてしまったというのです。
佐島っていういけ好かない勘定奉行の上司がおって、こいつが手柄横取り、褒美も
独占のようですな。
この板倉が節約したのは数千両、どこいってしまったんでしょうね、その金。
それで父は病に倒れて亡くなり、母も後を負うように死んでしまったと。
翌日、片桐は佐島に引越し費用いくらかと聴きに行ったら2万両はいるといわれた。
でも今ある金は3千両だと。足りないにもほどがある…。
よし、穀田屋十三郎さん呼んで来て!(時代違うしその人「殿、利息でござる!」の人ォ!)
で、片桐はどうしたらいいかわからんのだけど佐島は商人から金借りてくればいいという。
それで踏み倒されまくってるからなあ。
この時代、武士って特に戦があるわけでもなく、藩からの給料だけで生活してるので
金が足りなくなって商人に借金する武士がたくさんいました。
で、返せなくなったために幕府が『今までの借金チャラね〜』という御触れを出すわけですな。
まあこうなると商人大変なんですが、そこはほれ幕府ですから権威にものを言わせる形で。
これ調べたら松江藩でもやってた。コラァァァァ!!!(確か堀尾氏の時代になるまで財政
厳しかったはず)
その佐島と片桐の話(というか佐島が一方的に怒鳴ってる)を歯にしていた勘定方の人が
いました。名を中西。
彼が活躍をするのはもう少し後です。
さてその頃の直矩。
実は国替えの心当たりがあることを小兵衛と小姓に話してました。
江戸城に登城していた時にたまたま、柳沢と将軍の関係を耳にしてしまって(というか
外から聞こえてきた)で、取り繕おうとした柳沢が直矩にこなかけてきたわけですけども、
直矩は断ってしまったと。(振り払った時に柳沢はケガをした)
まあ柳沢にしたら大恥ですわな。
それで今回の国替えとなったわけですな。
小姓は誘いに乗らなかったことを安心してるし、小兵衛は青ざめてるし…。
片桐は板倉の墓参りにいってました。
墓石を掃除して、饅頭をそなえてた。
生真面目な彼としたら、知らなかったこととはいえ、真面目に頑張った人が正当な評価を
されず功績が闇に葬られたというのが納得いかなかったのでしょうね。
墓石に向かって、藩を代表して謝るといってました。
それをたまたま墓参りにきていた於蘭が目撃する。
彼女にしてみたら心動かされることだったんじゃないでしょうか。
というか実は鷹村が散々於蘭に言い寄ってたようなんだけど、その折に、片桐のことを
ちゃんと言ってたみたいですね。
明日いい案が出ないと片桐は切腹させられるって。
で。
その明日というか、期限の日が来てしまいまして、片桐は引越しの策を生み出せないでした。
そこで切腹だーと騒ぎが起こっている間になんと、馬で於蘭が乗り込んでくるんですよ。
ちょっと待ってー!と言ったら廊下滑っていって消えたけど。
何をしてるんだお前は。ここでコントはさんでくるんじゃない。
彼女は片桐が残した、引越しのノウハウの文献を持ってきて、片桐とは話がついていますと
かばってくれました。
この指南書があれば引越しも何とかなるわけで。
片桐何とか首の皮つながりましたね。
しかし鷹村は切腹の時片桐をかばうでもなくしれっと、俺が介錯をしてやるとか言ってて、
お前そういうとこが於蘭に嫌われるんじゃねーの、とは思った。
そういうわけで引越しに向けての準備が始まりました。
片桐、於蘭に「なんで助けてくれた」って聞いたら、父は甘いもの嫌いだし墓石にそなえないで
くれ、と。
鈍い片桐もそれで気づいたんでしょうね。
さてさてまずは次に入る藩への引継ぎのため、資料製作となります。
城の見取り図やら、田畑の正確な広さ、数、そして戸籍って感じかな。
グーグルマップ(江戸時代版)はないのですか!
次に物を運ぶ人足の雇い。
今で言う引越しセンターの人達ですね。
これを雇うのに前回全体の4割ほど経費がかかってると。でもそんな金はない。
ここで片桐、運ぶものを少なくしよう、と考えます。
そしてお触れが出されました。
今すぐ家財を半分にしろよ、というスゲームチャ振り。
これ武士が各自勝手に人足雇って自腹で持ってくならいいよ、みたいにしとけばいいのに。
まあ減俸だから持ってっても住まいに入らないリスクがありますね。
つーかこの時代でまで断舎利したくねーなー…。
そんで、奉行の人達の家にも強制的に片桐の片付けが入ります。
家老から「やっていいよ」の礼状ももらってるので、こうなると誰も片桐に文句言えない。
鉄瓶とってたやついたけど、確かにあれ中さびてたら意味ないから捨てなさいよ。
捨てるだけじゃなく売れるものは売って金にして返すわけだから、そう悪くもなかろう。
それと大野というお偉いさんがいたんですが、妾を連れていきたいと片桐に相談してたら
その妾さんがいきなり歌いだしてた。なんだこれ。
ある時片桐がトイレ(個室の方)に入っていると同僚の「片桐はいいよな、引越し奉行だから
自分の持ち物捨てなくて済むし」といううわさが聞こえてくる。
それで片桐はある決意をします。
…いやこれ藩の書庫でしょ?片桐の持ち物じゃなくて藩の持ち物じゃないの?処分
していいの?
ここらあたりちょっとおかしくない?って思ったんだけど。
片桐が4日間書庫から出てこないと聞いて鷹村はびびったのかー?と冷やかしつつ
書庫に行く。
あけないので無理矢理押し入ろうとしたらギリギリ片桐が開けた。(シャレじゃないよ)
4日間かけて、捨ててもいい本を選別していたと言います。
えらいな。
そんかし、捨てる本に関しては中身全部覚えてるらしいですね。
それを影から見てる人がいました。中西でした。
で、佐島がやってきて、まあお前もやらないと不公平だしなーとか言っててムカツク!
ところがしばらくしてのことでした。
佐島の屋敷に片桐らがやってきた。
ここも断舎利の対象になってるというんですな。
蔵にはお宝がずらり。
佐島はあわてて、自分でやるからと言うのですがここで片桐は大きな布を持ってきて
全部の宝を覆わせてしまう。
それで佐島に目録を作らせ、それで覚えてるやつは大事なものだから捨てない、書かれて
ないものは捨てるというんですな。
佐島、根性で3枚分くらいリスト書いてた。
それはそれですごいわ。
私今部屋の中にある漫画のタイトル全部書けって言われても、1/10も書ける気しないもん。
書店にいって、その本が家にあるかどうか、についてはわかるけど。
というわけでリストに載ってないお宝は速攻売り払われることに。さらに於蘭が皿を見つけて
いて(シャレじゃないよ)佐島が、それは伊万里のやつー!とか言ってるの笑える。
この時代ってもう伊万里は大事な骨董品でしたっけ?結構日用品とされてた記憶あったん
だけどなあ。
まあいいや。
ま、これやり返したのはスカッとしました。
と、出て行く片桐らに声をかける者が。
中西でした。
なんかよたよたしているぞ。
彼はなんと仕事の合間をぬって、藩に金を貸してくれそうな商人と、貸してくれそうな額を
調べて帳面にしていたのでした。
素晴らしい…!
藩はこういう人を出世させるべきだよ。神経質に人を怒鳴りつけるような佐島じゃなくてね。
倒れたのでびっくりする一同ですが、片桐が「寝てるだけ」って言うと鷹村が額ペシンと
叩いてた。やめてやれよ…。
目を覚ました中西は片桐に語ります。
佐島は板倉から手柄を横取りした、片桐は人を押しのけてまで手柄を得ようとしない、
そこがいいのだと。
人柄に心を動かされたのでしょうね。
そういうわけで、和泉屋という廻船問屋を向かいの飯屋で眺めてる一同。
廻船問屋はこの時代、のこぎり商売と言われていたそうです。
行って戻ってきてそれで儲けるからのこぎりになぞらえたんでしょうね。
で、待ってるときに鷹村がその和泉屋の後家さんが綺麗なので早速ナンパしにいこうとする。
酒も入ってるからタチ悪いわけですよ。
それをどうにかおしとどめて片桐と中西は訪ねていくのですが。
和泉屋ではやってた人が隠居してしまって息子さんが後をついでいた。
その息子さんは藩にお金は貸せないという。
散々侍が借金を踏み倒して親が苦労したのを見てきているからでしようね。
隠居はつい先日とのことで、調べてきたつもりだった中西もこれには困ってしまう。
そうしていると表が騒がしくなった。
酔っ払った鷹村が乗り込んできたわけですよ。
お前本当にろくでもないな…。
そしてどうしたことかと駆けつけてきた店の人間や後妻さんに絡んでどうしようもなかったので、
片桐は読んだ本に書いてあった、失神させる法を試してとりあえず鷹村をおとなしくした後で。
土下座して和泉屋に頼み込むんですな。
お店の人たちがびっくりして正座してるのが面白い。
片桐は、自分には借金返済すると証明できるものがないから、心から頼み込むことしか
出来ないと。
それでどうなったかというと、ここで中西が助け舟を出して、豊後で酒作ってそれを売る
あてがあるから、その商売を和泉屋に任せたい、それで金を貸してくれないか、と言ったよう
なのですが。
これは口からでまかせでした。…オイ!
ただ和泉屋もそれは薄々分かってたんじゃないかな。
彼がお金を貸したのは、片桐の人柄を見込んだからだ、と言ってましたからね。
そういうわけでまず8千両の金策がなったということでとても喜ぶわけですけれども。
ただ酔っ払った片桐が、於蘭は誰も彼もに愛想を振りまきすぎると絡み酒やってて、
於蘭はそれで人が動いてくれるなら愛想振りまくくらいするわって感じで。
鷹村と中西は引いてた。
したら眠ってた於蘭の子がうるさいって起きてきて、静かにしろと言って寝に戻るの
面白かったなあ。
そんで片桐、もう8千両を貸してくれるとこを新たに探すのは大変だということで、これ
以上お金を借りない代わりに、運ぶ人を減らそうと考えた。
つまり武士らが荷物を運べばいい、と考えたわけです。
私も見ていて、お前等は荷物運ばないのかよって思ったんだけど、どうも番所で止められる
みたいですね。
武士は荷物を持たないもの、そういうのは人足がやるもの、みたいな区別があるようです。
で、武士らは当然反対するわけですけども片桐は、借金をしてまで人足を雇えばこの先の
暮らしが大変だし、子供たちにも借金を負わせることになる、だから考えて欲しいと説得。
それで番所対策としては。
ここで現れたのが中西と鷹村。
人足に変装してました。
なるほど。これなら荷物を持っていても止められることはないですね。
あと…これがのちのちとんでもない伏線になるとは。私想像してなかったからめちゃくちゃ
面白かったです。
片桐は、周りの侍にも声をかけてねと言います。
荷物を自分等で運ぶ人が多ければ多いほど、雇う人足も少なくて済むし、その分引越しの
費用が減りますからね。
で、皆翌日から足腰を鍛え始めます。
荷物背負って長い距離を移動するんだから大事なことですね。
ある夜のことでした。
家老の藤原が夜、外に出てました。
こいつがまあ、江戸のお庭番衆、つまり柳沢と通じてやがった。
こいつは柳沢が松平家の取り潰しの名目を作るのに協力しているようですね。
そんなんなったら無職になるのに。拾い上げてもらえる算段でもついてるのかな。
ただここのシーン唐突すぎて、なんで裏切ろうとしてるのかの背景がわかりにくかったな。
藤原が「ワシの出世はちゃんと取り計らってもらえるのだろうな」とでも言ってればはっきり
わかったと思うんだけど。
次に片桐がやらなければならないのは、石高が減ることにより武士をまかなえなくなるので
リストラすることでした。
その人数を600人、と片桐は言います。
藤原は少なくとも一千人はやるだろうと期待していたのでびっくり。
片桐は600人で大丈夫です、新しい事業をするのでと答えた。
そこに、話を聞きつけた小兵衛がやってくるわけですよ。
国替えの費用を半分に抑えてる優秀な者がいるそうだなって。
小兵衛のとこまで耳に入ったんでしょうね。
彼としてはこの先また国替えもあるし、さらにまた減俸される可能性があるから、今節約
しておくのは大切だというわけです。
一応加増の可能性もなくはないけど、皮算用しても仕方ないしね。
で、片桐はすべての家臣を守る策を思いついたといいます。
あ、さっきまでは本当にリストラして終わりのつもりだったんだ。
なんかよそに就職の口でもきくかと思ったんですが。(次のこの姫路城に入る藩主に仕官を
頼むとかさ)
片桐が思いついた策とは…。
リストラされる600人が集められました。
片桐はその一人ひとりに、農民になって欲しいという話をしました。
いやこれさ、一人ひとりに話をするより、皆集めていった方が一度で済むと思うんだけど。
時間の無駄じゃないですかね?
まあそこらが片桐らしいのかも知れないけど。
かっこよかったのは、鷹村が隣の部屋で刀持って控えていたこと。
中には感情のままに片桐を切ろうとした人間もいました。そういう人対策だったわけですね。
結局出番はなかったけど。
あと、切腹してやるー!って騒いで帰っていったものもいたけど、鷹村「ああいう風に騒ぐやつは
切腹しない」と。
確かに。
そして最後、山里が呼ばれました。
彼は、殿のために努力しているという自負があっただけに、片桐がリストラ対象として自分を
選んだことに驚いていた。
でも片桐は、優秀で皆を率いていける能力がある山里だからこそ、頼むしかなかったと
正直に気持ちを伝えます。
そして必ず、加増の国替えとなった時にはまた皆を迎え入れるからと。
リストラ対象だった北尾という武士が言った「お前には一時でもワシには一生のこと」という気持ち
わかります。
ゴールが見えず待つ方からしたら、一日千秋の思いです。
片桐もそれは分かってるとは思いますが。
そういうわけで600人のリストラが終わりました。
山里を連れて山の中にやってきた片桐。
ここを切り開いて田畑にして欲しいとか言ってます。
お前この時代にムチャ言うなよ…ホントに山の中だよこれ…。
山里、一応受け入れたけども一生戻れない可能性もある、そうなったら今まで勉強してきた
ことってなんだったんだろうなと言います。
返す言葉もないですね。
片桐、その夜於蘭のとこを訪ねてました。
さすがに心が耐え切れなかったんだろうなあ。
そして引越しの当日になりました。
家宝の御手杵が慎重に運び出され……御手杵お前が持ってたんかよ!
突然の御手杵にびっくりしたわ。
そうかぁーここかぁー。
長い槍だからそりゃ扱いも大変ですね。
そんな中鷹村が片桐に於蘭とやったのかとか冷やかしてきた。
これはまあ引越しの緊張を和らげる目的もあったんですかね。
ただまだそういう仲になってないのも事実で、中西はどうするんだと片桐に聞いてきた。
今、藩とのかかわりはないから、於蘭は引越しには付き合わないと。
と、殿がやってきましたよ。
籠に入る前に姫路城を感慨深く見ています。
そして鷹村は、「こんなにすんなり引越しがうまくいっていいのか、何かありそう」と
でっかいフラグを立ててました。
お前…。
そういうわけで出立したわけですけども、それをお庭番衆が見ていた。
片桐らは城に残っていました。
次にやってくる藩主に城を引き継ぐ作業があったためです。
その割には松平は前の藩主と会ってなかったような…まあいいか。
で、次姫路に入るのは福島の藩主でした。
向こうに比べたらまだ暖かい地域なのかな。
これで城の引継ぎは無事終わり、少し安心できましたね。
その後片桐は於蘭のとこに向かいました。
そんで結局、いっしょにいたいと胸のうちを話して夫婦になることが出来ました。
良かったねえ。
於蘭としても自分は一度結婚した相手に離縁されてるから、自分から付いていきたいと
言うのもって思いがあったんですかね。
そういうわけで片桐は母、にゃんこと於蘭とその息子とともに引越しと相成りました。
てか歌い踊りながら歩いてるけど結構大変だぞこれ。
海に出たとか言ってたけど向こうに九州見えないんですけど…どこだここ。
で、先に出ていた殿様とか鷹村らと合流して、鷹村は片桐が於蘭と結婚したことを
聞いて相当悔しがっていました。
まあこの人の場合軽薄な性格が災いしてると思うんだよなあ。
そういうわけで港に向かって歩いておりますと。
行列を始末せんとする隠密に囲まれたぞー。
藤原の策ですか。
皆引越しのため刀が簡単に抜けないようにしてるから、応戦することが出来なくて苦労する。
ところがここで大喜びしたのが鷹村でした。
不謹慎にも見えるかもしれないけど彼は、こういうことがありそうという野生のカンでもって
すでにたすきがけもしていて、しっかり準備してたようですね。
いやー鷹村強い強い。さすが頼りになる。
これで鷹村一人だけだったら人数的には不利だったでしょうが皆さん思い出してください。
荷物を運ぶ人足を減らす代わりに、武士が荷物を運んでいたことを。
彼等は番所で止められないために人足の格好をしていたことを。
そりゃもうすぐに戦える状態ですから強いわけです。
隠密もただの人足どもだと思ってたら刃向かわれてびっくりでしょうな。
そんな中、殿が狙われそうになり片桐必死でかばいにいく。
抜いたら引越し采配用の枝だったり、脇差が抜けたり、刀の方はなかなか抜けなくて、
あきれてる隠密めちゃくちゃ笑える。
しかも刀やっと抜けたと思ったらすべって砂浜に刺さってるし。
と、ここで飛んできたのが皿。
はい、片桐のピンチに於蘭が運んでいる荷物の中から皿をフリスビーのように投げてた。
ちなみに佐島のものでした。
やめてあげて!佐島のHPはもうゼロよ!
というか、片桐と隠密の間に立ってオロオロしてる佐島めちゃくちゃ笑った。
そんで直矩は鷹村に御手杵の使用を許可した。
彼はこれを触ってみたいと言ってましたからもうテンションあげあげですな。
てかそこで振り回さないで!味方がやられる!
そっからの鷹村の活躍は、まさに鬼に金棒のごとし。
調子乗らすとどこまでもいきますな。
直矩も鷹村かっこいいーとか言ってて笑える。
あと女性らからも人気でしたな。
良かったな鷹村。
このあと隠密の頭とやりあうことになるけどもやっぱり鷹村の方が強かった。
そこに小兵衛がやってきた。
この人、江戸留守役なのにわりとちょくちょく来るな…。飛行機使ってんのかな。
この藩の中に裏切り者がいて、柳沢と通じていることが分かったといいます。
それが藤原でした。
藤原裏切り行為がばれて逃げ出す。
嬉々として御手杵持って追いかける鷹村。
と、ここで藤原にくないがブッ刺さった。
あの隠密の頭が最後の力で投げてました。
こいつにしたら、使うだけ使って逃げんなやって感じなんでしょうね。
それから10日後。
豊後日田に着きました。
ところが中に入ってみたら城というのは名ばかり、ちょっと広い屋敷程度だった。
これはひどい…。
ともあれ片桐はそれから、山里に頻繁にこちらの様子を知らせる手紙を書きました。
城が狭すぎてさらにリストラしなければならなかったこととか、そっちの様子はどうだい、的な。
(ヒップホップかよ)
松平家はここで7年過ごし、山形に国替えになりましたが加増にはならなかったため、
山里らを呼び戻すことはかなわず、片桐はまた手紙でやり取りをしました。
そして15年が経過したのち。
元禄十年のことでした。
片桐と於蘭の間に出来た子が元服を迎えていました。
皆が喜んでいたところに小兵衛が着ました。
また国替えが決まったのだが、今度は加増ありだという。
陸奥白川だそうです。
ただ加増となると今度は山里らを迎え入れるのだから、引越しをうまくやらないとと言ってたけど
そこは片桐のことですから、引越し指南書をきちっと用意してました。
板倉のものに加筆修正したものです。
これがあれば日本中どこにいっても困らないと。
これ、当時全国の大名が欲しがりそうですよね。
ともあれ片桐はすぐに山里を訪ねていきました。
すっかり農夫となった山里が「待つ苦労があれば待たせる苦労もあったろう」とねぎらってるの
いいですね。
そして農夫になった皆が集まってくるのですけども、北尾らはここらにとどまるといいました。
最初は納得いかなかったけれども、こうして耕していると侍の時には感じられなかったことが
わかるようになってきたというのですね。
しかも、600人で耕していた田畑を40人でやるんだから長者よ、と笑ってみせた。
そして持っていた刀を片桐に託しました。
陸奥白川にて。
直矩は戻ってきた山里の手を取り、これが松平のために戦った証だと褒め称えるのです。
どれだけ嬉しかったでしょうね。
そして後ろには片桐が多分指示して作らせたんだと思うけども、この15年の間に復帰する
ことかなわず亡くなった方の名前と、そして農夫のままでいることを選択した人達の刀が
そろえられていました。
あ、あと片桐は家老を命じられてた。
恐れ多いと断るのへ鷹村が、オレがやろっかなーといって中西に、お前は無理と
言われてるの笑いました。
ともあれこうして2156名(引越しした人、復帰を待った人)の引越しすべて終わったと片桐告げます。
石碑に向かって「お帰りなさいませ」と言うのもよかった。
最後国替えからこっちの話が退屈だ、と思われるかも知れませんが私は、このシーンこそ
本当にこの映画で書きたかったことなんじゃないかなと思いました。
山里らが復帰すること、農夫を選んだ人達のことを書いてこそ、引越しが終わったって
いえるんじゃないかなって。
面白い作品だと思います。
多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→映画の感想レビュー→引っ越し大名!