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6/16鑑賞
初めに。
新型コロナウイルスの世界的な流行にあたり、全力を尽くして患者の対応にあたられた
医療従事者の方、それをサポートされたすべての関係者の方々に心よりお礼を申し上げます。
未知のウイルスという脅威だけでなく、誤った情報で医療従事者の方々や家族、感染者が
まるで犯罪者かのように攻撃され、責められ、それでもそんな中を命を救うため、懸命に
戦い抜いてくださったことに感謝いたします。
感染してしまった方々も恐怖はいかほどだったかと思います。未知とのウイルスの戦い、
本当にお疲れ様でした。
まだ完全に感染は終わったわけではありませんが。
冒頭DMATの説明が出ます。
確か阪神淡路大震災を機に発足したと記憶しておりますが、私はこのDMATの皆さんが
ダイヤモンド・プリンセスの治療にあたっていたことを恥ずかしながら知りませんでした。
情報が錯綜しまくってあまり報道を見てなかったので。
また2020年当初、DMATの活動内容に、ウイルス災禍は想定されていなかったとのことです。
これは意外でした。
これまでにも新型インフルエンザとかいろいろあったから、てっきり盛り込まれているものだとばかり。
2020年2月。
クルーズ船で感染者らしき人が海上保安庁の船で運び出されていました。
使われていたニュースは実際のものですかね。
結城医師は神奈川県庁からの電話でたたき起こされる。
クルーズ船で新型コロナの陽性者出たから対応にあたってほしいというものでした。
最初DMATの役目ではないと断るも、横浜市は対応する気がないとのこと。
横浜市さんよお…。
こういうのを聞くと本当に怒りを感じますね。感染症やらなにやら、役所が対応しなくて
どうするんだと。
人のために働く気がないのなら公務員やめたらいいのに。
神奈川県はどこの病院も未知のウイルスということで断られ、ひとまず対応にあたって
ほしいとのことでDMATに連絡してきたのでありました。
DMATの隊員である真田も参加を決めていたけれど、娘には伝えないでほしいと奥さんに
言っていました。
うっかりしゃべってしまうかもしれないからと。
当時は家族にも内緒で新型コロナの対応に当たっていた医療従事者は多いと聞きます。
いろいろ思うことはあるのですがそれは最後にまとめることにします。
神奈川県庁にやってきた結城。
県知事は腹をくくったということらしい。
そこに厚労省から立松という役人がやってきました。
この立松というのがいかにもお役人って感じで最初鼻持ちならなかったんですよ。
立松は、とにかく未知のウイルスを国内に持ち込まないようにしてくれという。
私の記憶では1月当時総理だった方が、中国人の観光客大歓迎!ウイルス対応より
観光客が使ってくれるお金が大事だから入国規制しません、なんて愉快なことを会見で
おっしゃっていたと思いますが。(そして3月半ばになってようやく緊急事態宣言)
結城はきっぱりと(ウイルスを国内に持ち込まないようにするのは)難しいと思いますよ、といった。
鎖国してるわけではないし、何より政府があの体たらくではね。
クルーズ船では感染者がかなりの数いるけれどもどこも病院が受け入れてくれない。
そこで、県庁が結城や立松に依頼して受け入れ態勢を作っていくということになったので
しょうね。
立松もすでに交渉済みだと。
こういうとこは役人有能。
ここでDMATに船にのって対応をお願いしたいという依頼が来るわけです。
下船させて治療とかもう間に合わないから乗り込んでほしいと。
この映画を見てびっくりしたんだけど、日本には感染病に対応する機関がなかったんですね。
感染症学会があるからそういう施設はもうとっくにあるものだとばかり。
新型コロナを機に作られたんですかね。どうなんだろう。検索してもちょっと情報が出ませんでした。
そのころマスコミは、面白いことになってきたとか言ってました。
この人らが感染してみたらいいのに。
防護服をきて乗り込んだ一行。
中のひどさにびっくりしています。
発熱している人だけでも100人超えてると。
どうやら感染者が出てから隔離に数日かかっており、その間に感染が広がった可能性が
あるようです。
それは仕方ないのかもなあ。
普通のインフルエンザとか風邪とかでも、いかに早く感染者を隔離するかが重要になって
きますが…。
また、クルーズ船には外国人も多く乗っており、なかなか言葉が通じなかったことも
感染を広げた一因ではあると思います。
クルーズ船に乗り込んだ仙道は神奈川県庁の対策本部にいる結城に、厚労省に満足して
もらいたくてやってるわけじゃないといい、陽性陰性にかかわらず深刻な症状の人から
下船させるべきという。
そうですね。
船の中では症状によってカテゴリーを3つにわけ、一刻も早く治療が必要な人から
おろしていくことになりました。
で。
水を確保するためにいったんクルーズ船は外洋に出ないといけないそうです。
仙道はそれがちょっと心配みたいですね。
確かになあ。
医者としたらその間に具合が悪くなった人をすぐ搬送できないのは致命的と考えますよね。
立松はそんなに深刻にならなくてもという。
そんな彼に結城は、3.11の福島原発の件で避難を強いられた病院の患者に高齢者が
多く、避難の過程でかなりの人がなくなってしまったことを話します。
これ…多分事実なんでしょうね…。
避難さえしなければ助かっていた命なのだろうと。
立松に、あなたたちはウイルスが広がらないことが第一で客の命は2番目なのだろうけど
自分たちは命を一番目に考える、と結城は伝えます。
マスコミは船が外洋に出るって聞いて、死人出るぞーとかわくわくした感じだし。
もう本当にくずとしか言葉が出てこないよ…。
大げさでもなんでもなくこういう会話はあったでしょうから。
規定で船を下す場合には事前の勧告が必要なのだそうです。
結城は立松に今回のケースに限って事前勧告なくても下せるようにルールを変えてはと
提案しました。
外国人男性の具合が悪くなり、羽鳥さんというクルーが通訳のためやってきた。
室内に入ってと言われて躊躇してる。
その気持ちはわかるわ。
彼女は医療従事者でもなんでもないのだから。
でも彼女は勇気を出して中に入り、奥さんにきちんとした病院に運ばれるよう対応して
もらえることを伝えてました。
一方立松のほうも頑張ってた。
結城に触発されたのか、柔軟な対応してていいなあと思いました。
役人としてはダメなのかもしれないけど、この緊急時に何を優先するかですよね。
立松は結城に言います。
自分だって人の役に立ちたくて役人になったのだと。
さっきの羽鳥が通訳してた外国人男性が運ばれていって、残された奥さんの
心配をしていた。
同じ部屋で過ごしていたから奥さんも感染している可能性あるもんなあ。
自分がうつしてしまったかもと思ったらやるせないですよね。
真田は、奥さんのことを気にかけておきますねと約束するのでした。
感染者は降ろしたのだけれど、例えば軽症の人らから対応について不満があったり
マスコミが危機感を煽り立てて面白がってるようなところがあったりと、結城らはそっち
方面を心配していました。
確かにねえ…。
これがあまりにもひどすぎて私あまりテレビ報道を見なくなった記憶があります。
羽鳥はあの奥さんのところに駆けつけるも鍵で入れず(ドアストッパーがかけられてた)
隣の部屋からバルコニーに出る。
奥さんは飛び降りようとしていたのでした。
言葉も通じず、電波も通じなくなって、夫の意識がなくなったと連絡があり、もうどうして
いいかわからないと。そりゃ不安だよね…。
羽鳥は必ず調べて連絡するからと自分の携帯番号を手渡し、思いとどまらせたのでした。
てか病院が混乱してたのもわかるけど、患者がどうなってるかくらいは教えてほしいよね。
DMATの皆さんも、自分らがすべきは船の中の対応であって病院への問い合わせとかまで
手が回らないみたいな話だったしなあ。
残された家族へのメンタルケアをするまでには余裕がなかったから仕方ない、と今は
言えますが、残された人たちは本当につらく、心細い思いをされたと思います。
仙道らも黙ってみていたわけではなく、家族を下せる方法がないか模索していた。
そんな中、感染症学会が治療から撤退すると。
はー?
DMATだって感染が怖くないわけじゃないのにね…。
「やれることは全部やる、でしょDMATは」
仙道のこの言葉がかっこいいなと思いました。
検疫の人らが家族を下すことに文句言ってきて、結城があの夫婦はアメリカ国籍だから
いろいろ国際問題になりますよと脅しもかけつつ、おろすことを決定させてました。
こういうやり取りも全部が本当じゃないにしてもあったのだろうなあ…。
マスコミはあの奥さんが下りてきたと一斉にカメラ向けてます。
マジで写させないようにしたらいいのにな…。
奥さんは陽性の旦那さんと一緒にいて感染している可能性があるから偽陽性ということに
して入院の名目で下船させたということになったそうです。
立松もその対応がいいのかもなと言ってる。
これだと家族降りれますね。
クルーズ船の中には母と子で乗っていた人もいて、この母親は毎日インスリン注射が
必要な方だった。
食事を届けてくれたクルーが子供さんにとおもちゃをくれました。
クルーの人たちが一番大変だろうに、というもニコッと笑っていました。
本当に、クルーの人たちよく頑張ったよ…。
羽鳥が、あの奥さんが窓越しではあるけれども旦那さんと再会できたと、喜びの
連絡がきたと真田に知らせてくる。
真田は、みんなに見せてあげて、うれしいと思うからというのでした。。
このころからクルーズ船の中に、クルーの皆さんへのお礼のメッセージが増えていきました。
これ実際の張り紙とか使われてたりするのかな。そうだといいな。
このころ、ツイッターかな?では、マスコミはクルーズ船の実態をなぜ取り上げて
くれないの、という意見がいくつか。
ここでDMATの食事風景など出てきますが、皆さんマスクとかしてないように見えるけど
これは撮影のための演出であり、実際船内にいる間はきちんと感染予防対策をして
おられたとのことです。
結城が仙道に連絡をしてきて、このまま船内での医療を続けるしかないと思う、と
言ってきた。
でも仙道はとっくに続けていく覚悟を決めていたのですね。
この人たちも結局、自分がやらなければ誰がやる、の人たちなのでしょうね。
頭が下がります。
ツイッターでは、クルーズ船内において、一部の人たちの不満が乗客の総意だと勘違い
させるようにマスコミが報道しているという意見もありました。
そんな中衝撃の展開が。
2時間でクルーズ船から降ろされたという感染病専門の医者?みたいなのが動画を
あげたのです。
要するに、いろいろアドバイスをしていたら煙たがられて降ろされた、専門家の意見を
聞かないなんてひどいって内容ですね。
あーなんかうっすらと記憶あるな。
当時わりと「何いってんだこいつ」って意見の人らが多かったと思うけど、マスコミが
これが真意とばかりに取り上げたせいで、クルーズ船の中で治療に当たってる方々に
すごい敵意向いたなって覚えてる。
いらんことをしてくれましたよね本当に。
ただ私はマスコミの対応も問題だと思っています。
これが真実かどうかまったく検証もせず連日取り上げて騒ぎまくって、問題視されたら
自分たちは知らないとばかりに報道は下火。
こんないい加減なことをしてはいけない。
なおこの動画に疑問を感じ、実際に取材検証した専門医の方々もおられます。
これで世の中大騒ぎになった。
船に乗り込んで治療にあたっていたDMATの医療従事者が勤務している病院には
クレームが殺到し、日々の治療に当たらせるなの文句。さらには参加予定だった
全国のDMATが参加を断ってきた。
また、今まで治療にあたっていた医者、看護師らからも、自分が船に乗っていたのが
報道で判明して、子供を幼稚園保育園に預けることができないので勤務ができないという
連絡もきたり。
これは仕方ないかもしれません。小さな子供さんを持つ親御さんからしたら怖いだろうから。
その親御さんの判断までは責められないけど。悲しい。
この様子を完全に面白がっていた報道は実際に船にのって治療してたDMAT側の
インタビューが欲しい、船から降りるとこ狙おうぜとか言ってる。
しかもDMARが働いてた病院の普通の患者からもコメントもらってこいとか。
もうね、この人らは人間じゃないんだろうな。まともな人がすることじゃないよ。
立松は陽性者の受け入れルートができてきた、と地道に頑張っていました。
結城がクルーズ船にやってきました。
取材申し込みがきたけど断ったという。
仙道も、自分にもきてたけど断ったといいました。
真田はなぜ取材受けないのかと不満なようでした。
動画のせいで支障が出ている、本当のことを知らせるべきと。
患者のことは医者が考えてくれる。だけど自分たちの家族のことは誰が考えてくれるんですかと。
二人の気持ちも、真田の気持ちもわかるわ。
だけどあいつら、都合のいいところだけ切り取って報道するもんな。
それにマスコミの取材にこたえてるヒマあったら一人でも多くの患者に対応したいのが
医者でしょうし。
結城はクルーの方も気にかけていました。
今ゴミの引き取り手やクリーニングをしてくれる業者を探しているらしい。
こういう弊害もあるんですね。
さらに当然だけれどクルーにも感染者が出ていた。
あのインスリンが必要な母親に、子供のためにおもちゃを持ってきてくれたクルーも
感染してた。いい子なのにな…。
結城は外国人の治療を病院が拒否するのは治療費の問題があるからだろう、と立松に
相談する。
それで、一時的にでも厚労省が担保するようにしてほしいと。
それでだめなら脅してみる、と立松は頼もしいことを言ってくれます。
結城が船を降りてくるとあのマスコミ連中が声をかけてきた。
彼は当然取材には応じなかった。
都合のいいとこだけ切り取られて報道されれば、それを訂正するためにまた時間がかかる。
あなた方は感染拡大を面白がっていませんか。
結城の言葉が当時のマスコミを物語ってるなと思いましたよ私は。
紆余曲折いろいろありまして。
落ち込んだ結城が対策本部前で気合入れてるのを立松が見ていたのはちょっと
おもしろかったな。
見られたかーって結城も言ってたし。
本当にお疲れ様としか言葉が出てこないよ。
クルーズ船の人たちの下船が決まりました。
マスコミとしてはワックワクで、下船したやつおいかけろー、どっかによってくれれば
儲けもんだなって感じで。
今すぐここに隕石落ちねーかな…。
立松が、施設まるごと協力してくれる病院が見つかったと言ってくる。
たまたま新しく建設していた施設があり、そこをまるっとクルーズ船の人たち収容に
貸してくれるのだとか。
調べてみたらこれ本当なんですね。
なんていうか、天の采配というか。
運命を感じます。
ただ、当初は「感染してない人を対象に」だったそうです。
そりゃ完成してない建物だから医療設備整ってないもんね。
藤田という名前が出てましたが確認しましたら藤田学園という法人で、これはそのまま
使われているようですねお名前が。
こちらに記事がありました。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」 乗客乗員受け入れについて
https://okazaki.fujita-hu.ac.jp/about/contribution/koukai.html
そのことを仙道に連絡する結城。
テレビでボロカス言われてるぞというも仙道はそんなことは知らんという。
まあ船の中にいたら関係ないもんな。
あと、あのインスリンの母親も途中で、クルーズ船のクルーは真摯に対応して
くれてちゃんとやっている、マスコミの報道は本当じゃないみたいなことをツイート
していて、そういう方もいるんだなと自分のことのようにうれしかったです。
結城のところにあのマスコミ連中の上野がやってきた。
当然取材は断るんだけど結城はある思いをもって彼女に声をかけた。
下船者を追いかけないでほしい、と結城は言います。
そんな一社にいってもなあ…と正直思ったんだけど。
船に乗っていることを知られたら何をされるかわからない。下船する人たちは
隔離期間が終わったら普通の生活に戻れる人たちばかりなんですと。
そんな結城に上野は質問します。
もう一度この災害があったとして同じ対応をしますかと。
結城は言います。
日本にはアメリカのCDCみたいな組織はありません。
だからといって完璧な治療対応をしようとすれば数日かかる。
それまでに何人かは死にます。。
完璧ではなくてもいち早く治療を提供したい、今回のことは最善の対応だったと思っています。
さて、受け入れ態勢が整い。
移送が始まります。
立松も防護服をきて移送に加わるという。
いてもたってもいられなかったのかもしれませんね。
先頭のパトカーのサイレンが鳴るんだけどすごく頼もしく感じた演出でした。
ところが途中でバスが止まった。
バスの中で症状が出た人が何人も出たのです。
受け入れてくれる病院までの道のりで、陽性患者を緊急に受け入れるとしてくれた
病院もあったのだけど、一行はこのまま愛知の病院に向かうことを決めた。
受け入れを決めた病院の担当者、宮田は、症状が出た患者がいるなんて聞いてない
まともな治療はできないとめちゃくちゃ怒ってます。
宮田の言い分もわかるわ…。
しかも3人と聞いてたら7人に増えたっていうし。
そんな中世間では別の騒動が起きていた。
あのお騒がせ動画のコメントに「自分はクルーズ船で治療をしている者だけれども
この動画で主張されている内容には誤った認識もある」と指摘が入ったのです。
要するに、リーダーでもないのに勝手に指揮を始めたこと、いい加減なことを言って
現場を混乱に陥れたことから下船させられたということですね。
そしてそのコメントには現場で頑張っている人を追い詰めかねないから内容を修正
してほしい、私は明日も船に乗りますと書かれていました。
ツイッターでも大騒ぎになってた。
裏どりをせず取り上げていたマスコミにも批判の目が向いていました。
そうして動画をあげた人は自分の声が届いたといって動画を削除してました。
クルーズ船の人たちを受け入れた病院では、トリアージが行われていた。
症状によって階層を分けるんでしょうね。
そんな中立松は、小さな男の子が一人でぽつんといることに気づく。
彼は陽性者のため入院が決まっていた。
彼の両親は陽性となり別の病院に運ばれており、一週間程度彼は12歳になる
お兄ちゃんと一緒にクルーズ船の中で過ごしていたらしいです。
そのお兄ちゃんは陰性の判断が出たので別の階で過ごすことになる。
クルーズ船で子供たちだけで一週間過ごしたなんて、それだけでも不安だった
だろうに、ここにきて一人で隔離されるなんてどれだけ怖い気持ちだっただろうかと思います。
事情を知った立松は医療従事者と話をし、お兄ちゃんに弟と一緒にいると感染リスクが
あること、もしかしたら死ぬかもしれないことを話します。
でもお兄ちゃんは弟の隣にいることを望んだ。
そりゃそうだよね…。
この兄弟、本当にあった話なのかわからないけれど、もし真実であったのならば、
今はご両親とも一緒に幸せに過ごしていてほしいと願わずにおれません。
宮田がめちゃくちゃ怒って防護服とか外してて、真田が謝るのだけれど。
これで受け入れた人たちに何かあったらうちが殺したって言われるって怒る宮田の
気持ちもわかるわ。
でも宮田は続けていった。
「でもよかった、全員どうにか(受け入れることが)なって」と。
医者として怒りながらも、医者として安堵する気持ちもある。
大変ですよね。
宮田は、これから日本中コロナで大変なことになる、あなたが船で知ったことは
役に立つ、だから俺にも教えてねいろいろと、というのでした。
そうだよね。
現場のお医者さんからしたら、新型コロナの蔓延は避けられないって思っただろうな。
クルーズ船から広まるのではなく、日本にやってくる観光客、外国から戻ってくる
人たちによって持ち込まれるってのは明白だっただろうから。
結城は立松から連絡を受けていた。
あの兄弟ですね。
自分が決定をせずに兄に判断を任せたことを立松は気にして落ち込んでいたのでした。
ここらは役人らしいというか。
判断から逃げたんですと言ってる。
結城はそんな彼に、えらくなれよといった。
お前のような役人が増えたら現場の俺たちはもっと頑張れるって。
そうですよね。
動画削除の話を結城と仙道が電話してたんだけど、あいつのアドバイスなんか生かしたの
あった?みたいな質問に仙道が、防護服の脱衣所を1メートルずらしたと言ってたのは
笑った。
確かにそれは改善だと結城が笑ってました。
ただあの動画のせいでDMATがただの素人集団みたいに言われたことについては
俺はあいつを殴りたいと仙道いいました。
そうだよなあ。
あの外国人のご夫婦、夫が意識を回復したと羽鳥に連絡がきました。
よかった。
下船が始まり、人々にマスコミが群がってます。
避けてそのまま行く人もいれば、インスリンの母親の方はみんな明るかった、
真摯に対応してくれたと答えてました。
結城がブラインドあげて日が室内に入ってきてたのが印象的でした。
真田も帰宅するんだけど、奥さんが避けようとする真田をしっかり抱きしめてて
よかったと思いました。
感染するはずがないって奥さんはわかってるんだね。
北海道の高齢者施設においてクラスターが出たということで仙道はそこに向かっていたのですが、
なんか自称専門家みたいなのが適当いってスタッフの大半を自宅待機にしてしまったため、施設が
回らなくなっていて、立松に頼んで何とかしてほしいという連絡を結城にしてきた。
たまたま隣にいたんですね。
面倒なことやめてくださいよという立松に、面倒でなければ頼まないという結城。
いいやり取りだなあ。
25日後。
3/1のこと。
クルーズ船から全員が下船しました。
最後の一人は船長でした。
DMATの活動に関して一文が加えられたそうです。
今後感染症に対しても活動できるように。
また最後に「この映画撮影にあたり、実際はマスクをしていた場面でも外している部分がある」
といった説明が出ます。
それをどうか見落とさないで下さい。船内でDMATは防護服をつけてなかった、と糾弾しないように。
私は当初、このクルーズ船についてなんですぐに全員下船させないのかなと思っていました。
下船させて病院に収容、あるいは隔離させれば、これ以上船内で蔓延しなくて済むのにと
思っていました。
しかし私が思っていた以上に現場は過酷で、受け入れてくれる病院がなかったことが結果的に
下船を遅らせることになったのだと知りました。
病院側だって未知のウイルスは怖いだろうし、弱った人たちを抱えているのだからその人たちに
感染したら…と思うと安易に受け入れできないですよね。
所詮素人の知ったかでした。
また、この映画の内容はセリフの一部を除いてはほぼ事実だそうです。
あの外国人ご夫婦も、通訳頑張った方も。
なんという壮絶な現実があったんだろう、と思いました。
さて。
こっからは映画の感想関係なく言いたいことを書きますので、興味ない方は読み飛ばしていただいて結構です。
コロナ禍において日本は異常な空気だったと思います。
「感染防止のため」という大義名分を振りかざせば平然と他人を攻撃し、個人情報を拡散したり、人を傷つけても許される。
そんな空気があったと思っています。
新型コロナに感染したからと会社を退職させられた人、家族で地域からつまはじきにされた人、感染患者の
治療にあたっていたからと家族が職場や学校でいじめを受けた医療従事者の人。県外からきたからと車を
破損させられた人。感染発覚が遅れたために周りに感染を広げたかも、と精神的に追い込まれていった人。
島根県で集団感染が発生した時にはツイッターで得意げに「この学校。生徒はこれね」と何の関係もない
生徒さんの写真と名前を拡散していた人も見かけました。
不安を煽る報道にのって、感染した人、医療従事者の家族を攻撃したことは、本当に「感染防止のため必要なこと」でしたか。
間接的に知っている方に、実際にこのクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」に乗っておられた
方がいらっしゃいます。
その方も最近になって「実は」と言ってこられたのであって、当時は地域で嫌がらせを受ける可能性が
あり何年も黙っていたのだ、ということでした。
感染した人には何の罪もありません。
また、エンタメが敵とばかりに攻撃されていたことも私自身体験しています。
コロナ禍においても島根県や施設と連絡を取り合い、感染防止に努めた上でイベント開催を
していましたが、県や施設、うちにも「こんな中で開催をするなんて非常識。感染拡大させたくなければ
すべて中止しろ」といったメールのほか脅迫めいた内容も届きました。
感染が怖いから参加しないという意見があるのはもっともです。
感染が広がるかもしれないから開催をやめてほしいという気持ちもわかります。
「コロナ禍でも開催をやめない、あいつらはもうかるから開催してる。参加するサークルも感染を
広めたい連中」という声もありました。
イベント主催者は決して事態を楽観視していたわけではなく、創作の火を絶やすな、の意思の元
皆さん頑張っておられました。それを「儲かるからやるんだ」などと決めつけで攻撃しないで欲しい。
あの状況の中、開催を許可してくださった島根県と施設の方々、開催に尽力してくれたスタッフ、
そして参加してくださった皆様には感謝しかありません。
それだけでもコロナに負けなかった、と思えます。
もし今後もっと感染率が高い、致死率が高い危険な感染病流行があれば開催を控えるかもしれません。
その時になってみなければわかりません。
未知のウイルス、死亡率も高い、だから怖いという気持ちはもちろんです。
感染者を恐れる気持ちもあるでしょう。
でも、「ウイルスを正しく恐れましょう」「過剰に騒ぐことのないようにしましょう」といった専門家の声は
かき消され、連日連夜不安をあおるような報道ばかり、感染するとこうなる、どこそこでは何人死者が
出たと煽る話題ばかり。
それに惑わされて感染者を攻撃し、排除しようとする。
まるで中世の魔女狩りのような状況だったと思います。
人類は過去から何も学んでいないのだとつくづく思いました。
これから先また同じような感染病は出てくるでしょう。
もしかしたら致死率が高い、恐ろしく感染率が高い、そんなこともあるかもしれない。
ですがどうか、自分で調べることを忘れないでください。
こういう動画が上がってたから本当、専門家の一人が言ってるから本当、ではないこともあります。
病気を恐れるあまり、むやみに人を攻撃することのないよう、同じ過ちが二度と繰り返される
ことがないように願います。
本当の感染病予防とは病気への感染予防対策をした上で甘言や妄言に惑わされず、「正しく
恐れること」であると私は思います。
もう二度とあの異常な状態を生み出さないで欲しい。
マスコミには特に言いたいことはありません。時間の無駄だから。
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