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蟲師 |
4/22鑑賞
いやー…こいつは期待してただけに大失敗。何よりギンコが活躍したのは最初だけ。
あとはなんつーかだらだらと物語が進むばかりって感じで、蟲師の何を見て脚本にした
のかって感じです。
セオリー通りにいくなら、仕事を片付ける→突然のトラブル→ギンコピンチ→助けられる
→問題の蟲をなんとかする→大団円じゃないかと思うのですが。
この映画、仕事片付ける→突然のトラブル→ギンコピンチ→助けられる、まではよかった
のですが。
その後旅に出る→過去との邂逅→旅立つ、で何がなにやら。こうやって書くと話がまとまって
いるように見えますが、映像で見てると何がなにやらわかりませんでしたよ。他にも見てる人
多かったですが、みんなの頭に「?」マークが浮かんでた(笑)。
あーそれから。
この映画を見ないほうがいい人。
●原作の世界をこよなく愛している
●起承転結のない映画はつまらない
●CGでも模型でも、虫映像には耐えられない
●カタツムリなどが殺意を覚えるくらい嫌い
気をつけてどぞ。
さてさて。
始まりは山奥の深い谷の中。霧がたれこめている様子は原作の雰囲気が出ていて
なかなか良かったです。
…でも情景流すの無駄になげーよ!谷はもういいよ!時間配分のわかんねースタッフ
だなおい。
で。雨の降る山道を歩く親子が一組。道が結構グズグズなことからしても、地がゆるみそう
だなーと思っていたらやっぱり土砂崩れが起きました。この土砂崩れはなかなかリアルで
よかったです。でも落ちてる岩がちょっとでかすぎるな…。まあいいけど。
母親がうまってしまい、残されたのは幼い子供ひとり。名をヨキ。
それを見ている人物が一人。
ここで蟲師のタイトルが出るのですが、なんつーんですか、フォントにこだわりすぎて、
書きながら力尽きましたみたいな字になっちゃってんな。もうちょっとこう、なんとか
ならなかったのかい。
場面は変わりまして雪の中。今年は暖冬だったからすごい新鮮に見えますわー。
ギンコがある小屋で一晩の宿を乞うたところ、困ったときはお互い様の精神で泊めてもらいました。
フフフ…夜中タカハシがくるぞぉぉぉぉー!(それ金田一のネタだから。読んでない人には
サッパリわからないから)
そこの宿のおかみさんが、ギンコを呼び止めていうことにゃ、片耳音を失った村人が結構
おり、蟲の仕業ではないかということですね。
おお、いきなし仕事でんがな。
…蟲の名は阿吽の吽の方なんですが…なんでこんなにリアルに描くのさってくらい気持ち悪い
んですけども。こりゃー嫌いじゃなくてもたまらんわ。こんなん屋根裏におったら即座にバルサン
ですよバァルゥーサン!
まあ蟲の正体さえわかりゃってんでサクッと治療。薬を売りつけたところで、おかみさんにもう
一仕事頼まれるんですな。
この辺りの展開は実にわかりやすくていいと思う。
ただ10袋で10銭が安いのか高いのかわかりませんが。
おかみさんがもう一仕事といったのはその孫で、騒音に悩まされているという子なんですな。
あーもうブンブンうるせーよ。音ちょっと出しすぎだよ。
っつか家の中にいるから蟲がたかるんじゃね?とか思ったんだけど違うかなぁ…。空気がよどむ
とか気がこもるとかいうように、換気ってのぁこういう、なんていうんですか、目に見えない存在
に対しても大事だってのをどっかで読んだ記憶があります。
まあそれはいいとして。
音の原因は、今度は阿吽の阿の方で、音の出口になっちゃった可能性が高いそうなんですな。
その理由がわからんとなんともね。しかも角4本生えとるし。ってかメイクした人、もうちょっと
角の周り丁寧にしようよ。ハッキリ、「つけました」というのが見え見えだよ。やる気出せよ。
どうでもいいけどこの孫、アリとキリギリスの小さい方に似てる。顔が。
話を聞いていくうち、この子の母親も騒音に悩まされ、耳をふさぎ、衰弱死したことがわかり
ます。そのツノは死んだら取れたらしく、ギンコはそれを見たがりますが、生憎とその死体は
火葬にしたので無理だと。この時代(が正確にいつかは知りませんが)で火葬にするとなると
よほどのことでしょうね。普通は土葬ですから。
ギンコがっかり。
翌朝、そのガキが出かけていくのを追いかけて、ギンコはヒミツの隠れ家にいくわけなの
ですが。そこで母親から落ちたというツノを見せてもらうんですね。それによってツノが阿吽の
阿であることを確信したのはいいが…。
なんとその隠れ家の上にこれまたビッッッシリと阿吽の巣が。キモッ!この子は気がつかなかった
んでしょうか?いや蟲が見えなければわからないか。やだなー。なんかモニターで布団を
調査してもらったらイエダニがビッシリいました、というのが判明したのと同じくらいイヤだな。
(掃除しなさい)
…でも阿の方は見た目が「たけのこの里」そっくりです。あーたけのこの里食いたい。
それでその見つけた阿をなんか寝てる横において自分の体で試したのかな、見ていて
よくわからなかったのですが、ともかく寝ている間に人の体にはいるようだってのがわかりまして。
そのガキの目の前で母親の角砕いちゃった。
この時のガキの演技がすんげぇー。ひきつけ起こしたんちゃうってくらいすげぇ。それで
失神しちゃうので「しまった、薬が効きすぎたか」とちょっと焦るギンコはかわいいです。
ま、それでなんてぇーんですか、原因は母親から落ちた角をこの子がすぐ額に当ててみた
ために、阿の中身がまだ残っててこの子にたまっちゃったのが原因だから、これで出て行く
だろうみたいなことになるんですね。よくわからんが解決したということなんでしょう。
さて場面かわりまして。
えー冒頭で母を失くしたヨキは、名をぬいという蟲師に助けられ、順調に回復しておりました。
これどう見てもギンコの過去だよなぁ。
ぬいの着物におはしょりがないのがちょっと気になった。あの着物どうなってんだ。
池だか湖だかのほとりで話をしてんですが、この池にはトコヤミという蟲がおり、それを食う
ギンコというのがいるらしいです。
季節はかわり、夏。多分夏。なつなつなつなつここーなーつ(それはいい)。
庚申堂てなところに集まりまして蟲師が情報交換する傍ら、自分宛てにきている文を確認中。
つーか皆方言がひどくて何会話してるかサッパリわからんよ。もうちょっとなんとかして
ごせーよ。
そんでそこの近くに寝てる男がおり、これは虹をつかまえようとしている虹郎というものだと。
ギンコは彼が探しているものが「虹蛇」という蟲だと教えてあげます。
で、ギンコは淡幽というなじみの相手から急を要する知らせを受け取りまして、そこへ向かう
傍ら、虹郎と旅をともにすることになるんですね。
淡幽さんってのぁ、蟲師の話を聞いてそれを書きとめていくことで、体内に棲む蟲を文字として
封じるというちょっと変わった人らしい。
また場面変わりまして。ぬいとヨキの話。
夜の山道を歩いていると蟲に惑わされることがあると。いやよっぽどの理由がない限り夜の
山道なんて歩きたくありませぬ。
まあいいや。そんでそういう時はトコヤミが忍びっている。その時何かの名を思い出せば
助かるらしいです。…手に名前書いておけばよくね?灯り持っててそれ見るようにするとか。
ともかく、助かるけれどもそれ以前のことはまったく忘れてしまうそうです。
その夜、ヨキは外に出ます。
しかも!池に行くなって言われてるのに行った上に「トコヤミでてこいやぁー」とばかりに
池に岩投げ込むわ挑発するわ。トコヤミの前に池の主に殺されるぞおめー。っつか後ろから
蹴り飛ばしてやろうか。
ぬいに見つかってメチャクチャ怒られてます。
なのに反省の色もなく「池に両目のない魚がいないのは、両目がなくなったら消えるから
だろ」とか言ってるし。分かったから黙って帰れクソガキ。
なんだこの我侭っぷりは。
えーぬいは辛抱強く説明してやります。
一度白くなってしまうと、両目を失いトコヤミになってギンコに飲み込まれ死ぬと。
ぬいはそれを調べていたんだけれども、それがわかった時にはぬい自身も片目を失い
髪の毛の色がなくなって手遅れになっていたと。つまり彼女自身もう死を待つのみになって
しまったわけですな。
それでヨキだけでも遠ざけようとしたわけですが。
このバカガキ何もできないクセに言うことだけは一人前だな。
そういうのは約束事を守り、強くなってから言うように。
私だったらこいつとっくに池に沈めとるわ。
(そうすると蟲師の物語が終わってしまいます)
それで、ぬいの元をおんだされたヨキですが、こいつやっぱり帰ってきやがった。
ダメですよぬい。もーどっかに縛り付けとくくらいしないと。
ダメだこいつ…早くなんとかしないと…!
まあいいや。
そんでヨキは、池の中に消え往こうとするぬいを発見、なんか言いながら池に入ってきた。
ああもういいよ、こいつから死ね。何一つ出来ないクセに言うことだけはえらそうで命を
大事にしないお前から死ね。
いやーこの場面は見ててほんっっっとにイライラしましたね。原作だともっとなんつーか
「ああ、仕方がないよね」って感じだったと記憶してんのですが。なしてこんなにクソ生意気な
ガキにしてしまうんだ…。
あとここのモノローグというかシーンが無駄に長すぎる。
DVDならためらわず早送りしますよ私は。
そんで結局ヨキは片目取られて髪の毛真っ白ですよ。バーカバーカ。
さあここから始まるゲゲゲの鬼太郎!(違う)
しっかしこんなバカガキがよくもまあこれだけ丸い人間になったもんですな…。っていうか
過去を忘れたのは正解だったかもしれん、ギンコ。
そんでギンコは旅の途中煙でなんかの字を書いて説明してましたが、何て書いてあるか
わからんかった(笑)。
それで淡幽の屋敷にたどり着くのですが。…この道思い切り車の轍が出来てますけど…。
もうちょい隠せや…。
この淡幽の屋敷はどこか本当のお屋敷を借りたんですかね。あの戸は本物のやつだ。
潜戸でいいんですかねぇ。引き戸じゃなくて、重しがついてて内側へ押し開けるやつ。
昔これがある家へ行ったことがありますが、出入りが結構大変なんだあれ。力足りないと
開かないんだよあの扉(笑)。
つかよく見つかったなこういう家。
淡幽の世話をしているたまは、1月前やってきた、めくら女に口のきけぬ男を招きいれて
から淡幽の様子がおかしくなったというんですね。
その女が話して聞かせたのはぬいが一人であの小屋に住み着く前の話。
…この女、おもいきりぬいですやん。
まあ見てる方はすぐ分かるんですけども。
ギンコは記憶がないわけだから、なんで俺の名前が出てくるのかと首をひねる。
ともあれその話を記録している時におかしくなったと聞かされるわけです。
そのめくら女が語ることには昔田が不作の年があり、さらにそこへ稲の病気だかが
発生して、稲をすべて焼き払わねばならなくなった。
女蟲師を妻にもった旦那がある時、妻が出かけている間に光脈という、ようするに
すべての命を蘇らせる力を持った光酒のある場所を探し、これを探し当てたと。で
それをせき止めて田を救ったらしい。よくわからんけど。
ところが人がそうやって手を入れたものだから、トコヤミが住み着いてしまい、子と
旦那がそこに引き込まれるようにして死んだんじゃないのかなと。
それでヨキを拾ってからはまあ語られたとおりと。
それを話している間に、巻物に書かれていた字、つまり蟲が騒ぎ出して、倉の中は
えらいこっちゃですよ。
もうね、あれですよ、ゴキブリが一斉に沸いて出たみたいな。人生でもっとも出会いたく
ない光景ナンバーワンなのは間違いない。
それでギンコは倉に入って自分の中の蟲、トコヤミでなんとかしようとすんですかね。
いまいち話が見えてきませんが。
淡幽の方は全身に蟲が回ってしまっているので、風呂に入れて腕のやわらかいところを
刺して墨を出し、血が出たら止めようということに。
ここにいたって虹郎がこき使われるのですな。
ギンコはギンコでトコヤミみたいなのと対決してますが、なんだかこれこぇーよ。
ヴォルデモートが出てきましたみたいな感じですよ。あとリングの貞子みたいなの。
こういう時かかと落としをしたらちょっと効果あるのではないかと思うのですがどうでしょうか。
意識を取り戻した淡幽が倉へやってきまして、ギンコの中から蟲を追い払い、それを
巻物に戻していくわけですよ。いやーすごいねこれは。大変だね。自動で戻ってくれないのね。
そんでまあ何とか気の遠くなるような作業は終わったのですが、ギンコはなんか抜け殻の
ようになってました。
それを連れて虹郎はあてもなく旅立つわけですね。いやあてがないわけではないのか?
光脈を探して光酒に当てるのかな?
寝ているギンコの枕元に立つ淡幽。
昔二人で草原を散歩したことがあって、一つところから動けない淡幽と、一つところにおれない
ギンコ、と話をしたことがあったんですね。でも別にギンコがいて蟲がよってきても淡幽が書きとめて
なんとかすればいいんじゃね?そういう問題じゃないのか。
またぬいの話に戻りまして。
実はヨキがギンコになったあとまだ続きがあったらしい。
ぬいがあの時助かったのは、光脈をせき止めていたものを流したからトコヤミも流れ、どこかに
いったらしい。残るのは泥ばかり。こりゃあ演技頑張りましたね。泥の中でのたうちまわる二人ですよ。
ぬいは両目を失い、ヨキを求めたけれども、記憶をなくしたギンコはその場から去ってしまった。
つかギンコがそっからどうやって蟲師になったのかが何も語られてないやんけー!!!!アホか!
肝心な部分がないだろうが!
さて旅立った虹郎とギンコ二人ですが。
なんつーか別の蟲師呼んでギンコを治療してもらった方がよかったんでは…?
ってか仕事もしてるしギンコ回復してるよね?勝手に戻ってるけど。
意味わかんねー!
でもなんつーか、無口でたんたんと仕事をこなしてるこのギンコの方が原作に似てると
思うんですけども…。原作のイメージとしては「おとなしいサンジ」のイメージがあるので(笑)。
もしくは「仕事熱心でない妻木探偵」でも可。
そんでまあ旅した先で虹蛇を見てめでたしめでたしと。
二人は道を分かれまして歩いていくのですが。
虹郎が「あんたは生きて俺の里に来るんだ!淡幽さんも足が治ってさぁ!二人して俺の
里へ来るんだ!」って叫んでいたけどあれはどういうこと?別にギンコが死ぬと決まった
わけでもなかろうに…。
まあ、ギンコが「淡幽が頑張ってるから俺は好きといえないんだ」と言ってたから、それを
聞いたからかも知れないですけど。ギンコが淡幽を好きだったなんて意外だな。いや
いいんだけども。
ここで終わるかと思いましたらまだ先がありまして。
ギンコは光脈を探してやってきたのですが、皮肉なことにそこは過去自分がぬいに助け
られた場所。
ここでぬいと再会。
なんでだかぬいの記憶を取り戻すのですが。
よくわかんねーんだけど、「よく戻ってきたねヨキ」と追いすがられて、ただひたすら後ずさり
するギンコなんですが、小屋の外に転がり出た途端、小屋が光ったよ。え?これなに?
UFO?
んで戻ったらぬい死んでたし。いやあれ死んだんだよな?
まっっっったくこのあたりわからんのですが…。
私なりに解釈するに、ぬいはトコヤミに取り付かれたままでさまよっており。ギンコはトコヤミ
つーよりはギンコという蟲が中にいたのではないのかな?と。そんでぬいのトコヤミをギンコの
中のギンコか食ったんではないのかな?
ほんとうにこの辺りまったく理解できないんですが、結論づけるならそうかなと。
で、ぬいのそばに蟲を呼び寄せ、多分蟲葬ということにしたんじゃないかと思いますが。
それでまたギンコは旅立っておしまいと。
ほんとうに勘弁してくださいこの映画。