多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→リーピング


リーピング

5/20鑑賞

 …えーっと。とりあえずあのCM作った奴出て来い。お前JAROに行って始末書書いて来い。
何が「イナゴ少女現る!」じゃボケ!これ完全なホラーグロ映画じゃねーか!


 さて。気を取り直しまして…。
 ハリーポッターのCMが第2弾になってました。新しい展開だわー。何がおかしいって、
誰だっけホラ、あの並みの帝王…いや闇の帝王とかいうオッサン。(並は本気で打ち間違え
ました)
 あれがスーツ着てて、怖いと思う前に吹きました。
 ま、内容自体は笑ってもいられないみたいで、なんと校長が追い出され、アンブリッジとか
いうヒステリーそうなおばはんが校長に。これは大変ですぜ!
 ますますダークさに磨きがかかってくるようですなハリーポッター。見れば気持ちが沈むこと
請け合いか。ま、映画は全シリーズ見てるからつきあいますか…。

 で、本編。
 いきなりおじさんがうなされてるのですが、この人が主人公かと思って見てたらまったく
違った。
 でも写真がなんか焼けてってんですよ。
 女の人の顔が焼けちゃってんの。その写真をつなぎ合わせたらなんと!ヘンテコな文字が。
いやはやこりゃまた都合いい位置に焼ける顔があったもんですなぁ。これ(焼いた)悪魔、
写真探したの?暇人だなお前も。
 「全部つながると文字になる位置に顔がある写真を焼くように」って言われた部下もやだな。
 ちなみに文字は、日本語で言うと「さ」が一番近い。
 
 舞台は変わりまして、なんかえらい人が沢山いるところをかきわけかきわけ女性が進んで
いきます。
 ここの場所を一言で言うならば。「不衛生」
 あたりには様々な病人が溢れているわけですよ。
 なんかこういうこと言うたら失礼かもしれんけど…。発展途上国みたいなの。
 んんー?一人の男を診察してるけど、瞳孔開きまくってる。…土方さん?(違うだろ)
 えっとですね、40年前亡くなった神父?牧師?カトリックなら神父さんでいいのかな。
 その遺体が屍蝋化してて腐らないってんで、こりゃありがたい、奇跡の前触れだってんで
皆が奇跡を分けてもらいにきているようなんですね。
 体調の悪い人が死体に触れ、その粘液をなめる。するとまあ奇跡が起きたり起きなかったり
でこんな調子になると。
 いやさ、ルルドの泉じゃないんだからさ、舐めて昏倒したら明らかに毒だろうがよ。

 この女性も触ったものを口に入れないようにというのですが、反対に自分がディアブロ、
つまり悪魔と罵られる始末。あ、そうか、チリはスペイン語か。
 んでまあいろいろ調べていくとですね、不法廃棄していた奴を見つけて、結局は不法投棄
された様々な物質が修道院下の下水に流れ込み、気化ガスで遺体が腐らずこのような
「奇跡」をもたらしていたと。ハッハー、幽霊の正体見たりなんとやらですな。

 この女性キャサリンは、昔は牧師さんだったそうなのですが、ある町において旦那と子供を
殺されたために宗教を捨て、奇跡を暴く側の研究者になっていたんですな。皮肉なものです。
 ちなみに神父はカトリックなどで使われる呼び方であり、その資格にはとても厳密な制限が
あります。一生独身であることも規約の一つです。それに対し牧師とはプロテスタントなどで
呼ばれる使われ方であり、誰でもなることが出来ますし、婚姻も自由です。

 で。
 冒頭に出てきた、写真がやけたおっさん、コスティガン神父が電話で警告してくるわけですが、
キャサリンまったく話を聞こうともしないで電話を切る。
 なんだこの人ひどいなと思ったら、これは過去に原因があったみたいなんですね。

 そんなキャサリンのもとにダグという男性から、ルイジアナの奥にあるヘイヴンという町で
川の水が真っ赤になったという異変がおき、これの調査をして欲しいと依頼されます。
 出エジプト記に記された、10の災いが起きかけていると。
 まーこりゃあパンフレットに書いてあったのですが
・血の災い…水が血に変わる
・カエルの災い…カエルが大量発生
・ぶよの災い…ぶよが人と家畜を襲う
・あぶの災い…上に同じ
・疫病の災い…疫病で家畜全滅
・腫れ物の災い…膿の出る腫れ物ができる
・雹の災い…稲妻と雷がとどろき、雹が降る
・いなごの災い…いなごの大群が大発生する ←意味が重複してないですかこの日本語
・闇の災い…暗闇に覆われる
・初子の災い…長子の死

 …絶対これ最初のやつ以外は偶然で説明できそうな気が…。いやキャサリンじゃ
なくても。病気を媒介するような虫や動物が大量発生すると、それが病気の蔓延に
つながるというのは現在ではよく知られていることです。昔ヨーロッパの人口を脅かした
ペストも、不衛生な環境からネズミが大発生、これがペスト菌を運んだことによる大発生
ですから。
 ま、聖書の時代は確かに「災い」として恐れられることであっても、こういった原因が推測
出来る場合によってはむやみやたらに「神の災い」として、その原因を求めてリンチを行う
ようなことがこの現代にあってはならないと思います。

 というか私がイヤなのは、熱心な信者が宗教を否定する人に対して攻撃したりする
ことですね。キリスト教が、神を信じないものは神も救わないみたいな部分もあるから
仕方がないのですが、本物の神であれば、信じる信じないに限らず救おうとするであろうし、
信仰心なんて気にしないと思うんですけどね…。

 話がずれました。

 ともあれ、まったく信じていないキャサリンは同僚ベンを連れてヘイヴンへ。ヘイヴンって
まんま「天国」って意味かよ。ヤな天国もあったもんだな。
 うーわホントに川赤いわ。こりゃ赤い。DVD発売された千と千尋の神隠しより赤い。
(その赤さはどうでもいい)
 これがもう一帯に広まってるらしいです。水源とか大丈夫なんかいな…。川でおちおち
洗濯も出来んな。とーちゃんのパンツもねーちゃんの洋服も全部赤くなるぞ。
 で、いろいろ研究対象を回収しつつ探しているキャサリンは、女の子が飛び出してきて
後頭部強打。これは痛い。
 その時に、川へ倒れこむ男の子とそのそばに立つこの子の幻覚を見ます。その子の
足元から川の水が赤くなっていきました。

 一方ベン。いろいろ採取していたらカエルがあちらこちら浮いてきたのにビックリ。
これはカエル嫌いな人だと気が狂いそうですね〜。

 確かにこんな大量発生の仕方されたら、科学で説明するのはちと難しい。キャサリン
結構苦しい言い訳をしておりますが。
 二人はひとまずダグの家へ向かい、落ち着くことにします。
 キャサリン、腕輪をなくしたと言いますが。
 いやそんなもんつけてくるなよ…。なくしてもしょうがないでしょうに。

 そんでテラスで魚を焼いていた三人ですが。ダグが皿を取ろうとフッと目をそらした
瞬間に、なんと魚や肉に大量のウジやハエがたかってました。
 これ私時間が止まってたのかと思ったが別にそゆんじゃなかったようですね。単に
また「災い」が起きたようです。おい何すんだよ、もう食べるだけだった食いモンによ。
もったいねーことしやがって。災いも空気読めよコラ。

 次に彼らは家畜が変だという連絡を受けて農場に向かうのですが、その車が
パンクしたかと思ったら雄牛が横からどえりゃー立派なツノで攻撃。これは怖い。
エアバッグも役にたたんがな!というかこの時点において車から出ようとしない三人
には感心しますが。
 何とか助かって農場で調べていると、皆がもう災いが続いているとか言い出す
わけですな。これは確かにもう科学で説明できるとかいうレベルじゃない。
 キャサリンはそれでもあーだこーだ言ってますが。
 奇跡を否定する学者の悪いところはこういう、科学で説明のつかない出来事に
ぶち当たった場合逆切れするということですな。受け入れることもまた必要だと思い
ますけど。世の中確かに科学で説明できないこともあり、それを受け入れて「例外」と
してこその科学ではないかと。受け入れると存在が否定されるみたいなことを考える
人も多いんでしょうね。
 ともあれ。

 森で出会った少女ローレンの兄を調べる必要があるのではないかと思ったわけ
ですね。
 その死は本当に奇妙で、外傷もなく魂を抜かれたようになっていたと。
 ところがこの母親も変な噂があり、家の中で生きたままの動物解体をしていたとか。
おおいそりゃあ動物愛護団体から苦情くるぞー。
 それで一家ごと嫌われていて、さらに、この災いの元凶だと思われているから村で
孤立しているようなのですね。

 えー…。コスティガン神父のところにもこれ警告?ハエみたいなのが現れますけど。
ベールゼブブなのか?悪魔の警告にしか見えないような気がするのですが、教会の
中とか平気で現れるなら信仰の意味ないじゃん。
 その時取り落とした聖書の中に、一人の少女がたいまつを持ってる図がありました。
天使と悪魔が書かれていましたが…はて。

 キャサリンはパソコンで写真見てるんですが物音がして手を止めます。止めた写真が
よりによって、飛び出してきた少女の写真。こぇーよ。そんなところで止めとくなよ。戻って
きた時怖いだろうが。
 外に出たキャサリンは、妻の墓に語りかけていたダグと話をしました。そこで彼女の
過去もまた明らかになります。
 昔牧師であった時に行った街で、雨が降らないからといけにえとしてキャサリンの旦那と
子供が殺されたみたいですね。
 バカじゃねーの。人柱とかいけにえって、結局はですね、そこまでするのに時間がかかって
いて最後の手段なわけでしょ。んだからその直後に状況変わったりするわけですよ。
 アフリカだかどっかの雨乞いは、行えば降雨確率100%っていうけど、あれのカラクリは
つまり「降るまで行う」から100%なんだよ。
 いけにえ、人柱でうまく行くってのはクレイジーだと思いますね。

 んでダグといい雰囲気になって翌朝、料理を作ろうとして卵割ったらまた赤い。
ナニコレ?ケチャップ入り卵?なわけはないか。
 幻覚見まくってますがなキャサリン。
 で、ベンが起こしてくれるわけですね。キャサリンがわけわからんことになってる
間、彼はキッチリ仕事をしてました(笑)。

 彼によると、へたった家畜とかカエルとか魚を調べてみたけれども、すべて健康的な
細胞で、病気になった理由が説明できないそうです。ここまでくると、解明されていない
未知のウィルスか、本物の災いかっていうのしかないでしょう。

 ローランの家へ向かうとあのマークがあり、母親と話をするのですがまったく通じず。
早々に退散。
 つかホラー映画の主人公っていつも応答がなくても勝手に家へ入るよね。

 次の災い。
 子供の頭にしらみがわいた…ってこれ災い?
 あと、ローランの兄の死体を見に行ったらミイラになってて、しかも体にはあのマーク
がありましたよ。
 同時に、ラボからも調査結果の応答があり、川の水は人間の血液であることが判明
しました。3キロにわたって広がっていると仮定した場合必要になるのは20〜30万人の
血であると。
 もうこれは科学ってレベルじゃないでしょ。
 キャサリンは町ごと避難しなければというのですが、町民は呑気なもので「ローランは
逃げない」と。まだ彼女が元凶だと思ってんですね。
 
 けれども、元は宗教家であったキャサリンだからこそ分かること。
 サタン崇拝において、初子にサタンは宿る?みたいなのがあるのですが、兄は死んで
おりローランが生きていることがそもそもおかしい、ローランには何か事情があると冷静に
判断できるんですな。
 で、避難命令をもらいに町長の家へ行ったらこいつらがまた全滅してるわけですよ。
腫れ物が出来て。
 これでもうパニックになった町の人間はローランを殺しに行くわけですね。
 ってかキャサリンが慌てて彼女の家に行くのですが、この人もまったく何も持たずに
行くって結構バカだな…。
 地下で悪魔崇拝の跡を見つけて呆然とするキャサリン。
 しかもその目の前で母親拳銃自殺だし。あんた何がしたいんだ本当…。
 ローランが入ってきたのを見て慌てて隠れるキャサリンですが見つかってしまいます。
 もろにガン見されてますやんあんた。

 が、そこへ村人到着。もう町民だか村人だかゴッチャになってるが本編と関係ないから
別にいいや。
 ここで、ローランを殺そうとした人達にあのCMの有名なシーンですよ。

 ただここで私思ったのですが…。
 今までの災いはともかくとして、これはハッキリと、彼女を守るために現れているわけで
あって。村人を殺しているから悪魔の守りとも思えなくはないですが、それなら必要な時
だけ殺さずにさっさと全滅させてしまうような気がします。
 はてさて…。
 しっかしこの子役も虫を肩やら頭にとまらせて大変だな。
 
 それで、家から出ようとしたキャサリン、もうどうにもなりませんが何とか這い出してきました。
ベンやらと連絡をとろうとするのですが突然途絶えてしまいます。
 ダグもやってきて、あーもうなんかラスト近いなって感じですが、キャサリンはここに至って
ようやく事実を悟るわけですね。
 
 悪魔の儀式においていけにえにされそうになり逃げ出したローラン。彼女を追いかけて兄は
こともあろうに、妹を刺し殺そうとした。その瞬間兄はミイラとなり死に、災いは始まった。
 で、あの神父さんが途中焼き殺されてしまっていたわけですが、これはキャサリンは知らない
のですが、あれの意味は「あの子を殺せ」とメッセージを間違えて伝えたから神の怒りでも
下ったんではないかと。
 
 えっとですね、モーゼという名前を知らなくても、「海が割れる」っていや分かる人は沢山
いると思うのですが。それがこの「出エジプト記」のあらすじのようなものです。
 イスラエル人を奴隷として扱うエジプト人に、モーゼを通して神が開放するように伝えたが
ファラオはこれを拒否した。だから神はまずナイルの水を血と変えてしまった。それでも聞き入れ
ないため、様々な災いを起こし、ついに王はイスラエル人を解放したと。ところが惜しくなったのか
やっぱり軍を率いて追いかけてきたので、モーゼが海の前で祈ったところ海が二つに割れ、
人々はそこを通って逃げた。エジプト軍が追いかけてきたところ、海は戻り、軍隊を飲み込んで
しまったという。
 この、エジプトにもたらされたのがこの映画で使われている10の災いです。
 この後モーゼは逃げた人々を引き連れ、山に登って神から十戒を授かり、イスラエル人に
与えたとされています。イスラエルの言葉だと神は「ヤハウェ」だったかな。

 そんで。
 キャサリンは悟ったわけです。誰が悪魔で、誰が神の使わしたサタンを見抜く天使であった
のかを。
 世界は火に包まれ、キャサリンとローランだけが残ったこの世界。
 二人はキャサリンの家へ帰って行きます。
「これから2人で暮らしましょう」というキャサリンに対し「3人よ。あなたのおなかの中に子供が
いる」と、ローランの言葉を残して。

 大きな代償の元、初子として完全なサタンに生まれ変わる。

 つーかさ。ローラン天使なのに子供がいることはわかっても、それがサタンの生まれ変わりと
わからないってのはどうよ、ってオチなんですけど。
 ラストがなんかサイレントヒルを彷彿とさせるようなものでちょっと良かったです。
 が、この作品自体、DVDが旧作になったら見ればいいと思う。
 出エジプト記と何がどう関係あるのかわからなかった。サイレントヒルはコリント書をうまく
使ってましたけど…。
 最近やたら聖書の教えを使ったホラー作品が増えたように思いますが、使うならもちっと
なんつーの、正しくとはいわないけど、意味のある使い方をして欲しいです。単に使って
みましたってのが一番信仰をバカにしてるように思いますが。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→リーピング