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JIN -仁-

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第6話(09/11/15)

 さてペニシリンを完成させた仁でしたが、ゴールかと思いきや、まだまだスタートラインに
立っただけなのでありました。
 
 おっと勝、ちゃっかり医学所に来て仁の作業を見ていました。でも、勝がバックについて
くれるなら安心ですね。
 と、背後霊のようにフラーっと立っている坂本龍馬。こんなおっさんに、背後に貼りつかれたら
誰だってびびるわ!
 彼は仁の手を取り、どうやったらこんなものを作り出せるんだ、と感心している様子。ああ…
感動のあまりあんな顔になってたのか…。私はてっきりこの世の終わりがきたのかと。

 そんな折、医学館から人が来たらしいです。ま、要するに医学所のライバルと覚えておけば
よろしいかと。
 仁、皆の様子に困っているみたいです。
 医学館にとってみれば、こっちこそが医学の本道なのに殿様には医学所が取りたてられて
いるのが気に入らない様子。今も昔も変わりませんなぁ、と思う仁。
 それでその使いの者が仁に言うことにゃ…っておい、誰だダルマをこんなところに置いた奴は!
あ、これが使いの者か…。(失礼だよ!)
 その、福田藪医者の言うことにゃ(さらに失礼だろ!)、要するにいっぺん顔を出せと。
 あれぇあなた140年後の未来でも医者やっておられましたよね、松平さん!
(医龍2に飲んだくれの医者の役で出ていた)
 話し方が独特だったからすぐわかったよ。つくづく医者役に縁のあるお方ですなぁ。
私はこの人の演技すごい好きなんですよ。


 えーとそれでなんだったかな?
 あ、来てくれってことだったですね。
 緊張する仁。松本という医者が仁と話したいなら、滝がこちらを訪れるのが礼儀だろう
と言ってます。
 つーか皆!福田にしゃべらせてあげて!どっかの仕分け人じゃないんだから話すのを
全部遮らないであげて!
 洪庵までもが問い詰めるので、福田の顔を立てて行きたいです、という仁。最近空気を
読むことを覚えました。
 で、勝の命令でボディガードがつきました。大丈夫か龍馬で…。

 松本は、伊東の失脚で医学館が勢いを取り戻そうとしているのでは、と指摘。
 洪庵は松本に、失脚を企てたのはあなたでは、と言ってます。
 なんかもう内々でも火の粉が飛び交ってる感じですねぇ…。
 佐分利のことも気になるし。

 まあ洪庵、松本が失脚したところで仁の力を求める人はたくさんいると思いますよ。
 町中ではかわら版が配られてます。仁のことが早くも有名になっている様子。
 龍馬は、光あれば影がある、注意しろと忠告してくれますが、仁はまったくわかってない
様子。
 ま、一度怖い目に遭わないと無理なんでは。
 でも一度切られてみたらとかは縁起でもないぞ龍馬!そういうことを言ってるから自分が
暗殺されるんじゃねーか!

 仁センセ、いつもの調子で未来に語りかけます。
「今日俺は光り輝いていると言われたよ、坂本龍馬に」と。
 ボソッと龍馬が「…おでこが」って言ってなかったかチェックしたほうがいいぞ、仁!
 あと、生き神様とあがめたてまつられてお守りまで作られているらしい。
 まあそれはそれでいいとしまして。
 仁先生、君が一生懸命モノローグをしゃべっている時になんですが、刺客に狙われています!

 ここにきてもう半年たったらしいですよ。
 早いですねー。
 でも、リアルには感じられない、本当はもう夢の中にいるんじゃないかと井上陽水みたいな
ことを言いだし始める仁。(「夢の中へ」という歌がある)
 つまり現実ではこん睡状態にあるのでは、と疑っているみたいです。
 もし斬られれば血は流れるのだろうか、と言っている仁。
 緑の血が流れたらいいね!(待て)

 さて鈴屋の中では検診が行われていました。夕霧のこと以来、信用ができたみたいですね。
 咲さんはドキドキしています。
 野風が、仁が来てねぇよオラッて感じで話しかけてきてて恐い。態度が。
 おがましてやろうと思ったのにとか言ってます。いや別にありがたがらないと思うよ、仁は!
(すごい失礼だ!)

 野風は咲をライバル視してる感じですね。安心しろ、どっちも眼中にないから!

 仁は滝に会ってました。
 彼はかわらばんを取り出し、仁が身元不明であることを指摘。なんだよ鬱陶しいな。
 まあ江戸時代ってのはとかくこういうのにうるさい時代でしたから、仕方がないといや
仕方がないんですが。
 記憶を失っているとフォローする恭太郎ですが、医学所では記憶を失っているものに
教えを乞うのかという滝。医学の知識も正しいかどうかはわからんと言います。
 まさにああ言えばこういう状態。
 おい、滝を今度「たかじんのそこまで言って委員会」に出せ!皆が皆好きなこと言い合って
グダグダになる様子を体感させろ!

 そこに龍馬。仁の素性はご公儀の秘密じゃ、とかましやがりました。いよっ一発屋!(違う)
 ありえん、と否定する滝。幕府のしたことで私の耳に入らぬことはない、といいます。
 ところがどっこいそこで福田が腹痛で倒れた。おおっとこれはノーマークだったー!
 カメルーンに一発ゴール決められたドイツのような感じだー!(わからん)

 ただの腹痛ではない、胃潰瘍穿孔だという仁。
 このまま放置すれば手遅れになる、と診断する仁に、外から触っただけでどうしてわかる
と不思議がる滝。
 そんな彼に、オペをするという仁ですが、腹を切ったら死ぬーと思ってますので暴れる福田。
昔の人は相当我慢強かったですから、この時点でかなり重傷だと思うんですが。
 だから恭太郎君は経験を生かして「私など頭に穴をあけられましたがほれこの通り」とやって
周囲を黙らせんか!

 敵の真っ只中に呼び出されたも同然な状態にちょっとびびる恭太郎と佐分利。
 もとから龍馬はびびってませんから平然と仁の手伝いをしている。
 手術をしたくないという福田に滝は、彼が死んだら私もここで腹を切る、と断言します。
 かっこいいな。
 自分を思いやる言葉にいたく感じ入った福田は開き直りました。これでよし、ですな。
「私を殺したらお主もお上から」「麻酔を始めます」
 福田がしゃべってんだから聞いてあげて仁!

 皆が心配して見守る中オペが始まります。
 おお、ゴム手袋まで作ってもらったのか。日本の職人さんはえらい!
 何もかも見るのが初めてな滝は目をシロクロ。愉快ゆかい。あっはっはっは。
 咲さん、思わず手を放してしまう。そりゃ怖いだろうなぁ…。
 今回は胃の穴、あっさり見つかりました。
 でも咲が手が震えて無理っぽかったので、仁は佐分利に手伝いを頼みます。
 その後のフォローも忘れない。初めて内臓を見たんだから動揺しても仕方ない、オペの
時間は短い方がいいから、今後のために今回はしっかりとみておいてくれ、と。
 いい先生になりましたね、仁。
 佐分利に作業を説明することも忘れない。
 
 で、滝何かに気がついた様子です。
 何があるんでしょうなぁ。
 んで医学所の方には役人がきてました。対応した奴が医学所をつぶさんと画策する
やつだな。こいつが捕まればいいのに。
 福田の方は無事オペ成功。よかったですね。

 野風さんは、仁のお守りとやらを入手したらしく、ほくほくで見ていました。
 
 仁はオペが無事終わって緊張から解放されたこともあり、ウキウキしながら帰って行きます。
その道すがら気になる会話が。
 内臓を見ても驚かなかったという仁に佐分利は、見た経験があることを言います。
 おおっとこれは、普通ならあれを疑うところですが…。
 帰って来ると、佐分利のメスが殺された女郎の部屋から見つかったぞ!と門弟が大騒ぎ
していました。
 
 さて皆がいる中、佐分利が取り調べを受けています。
 腑分けをしておりましたー!という佐分利。いやいいんだけど、音楽の盛り上がりとずらして
しゃべってくれ。一瞬何言ったかと思った。
 彼は手紙を取り出します。
 つう、という名からの差出人でした。すごい聞き取りづらいんだけど、要するに容態を見て
もらってたけど代金が払えないから、死後解剖をして勉強することでロハにしてくれ、とそういう
ことですね。
 だったらなんで人を立ち会わせて説明しとかんのだ。切り刻まれた死体が発見されたら
大騒ぎにもなるだろうがたわけが!

 役人も、生前周囲に、つうが通いの医者に何かお礼をしたいと言っていたこと、死体の
そばに焼香した跡があったことを伝えています。ホントにとんだ人騒がせだ!
 人殺しではなくても、本来腑分けはお上に申し出た上で行うもの、誰かが責任を取らねば
ならんという上司たち。
 お上の許す腑分けは年に1、2度、そんなことではいつまでたっても仁の技術に追い付く
ことはできない、それでいいのか、と熱弁を振るう佐分利。
 それを綺麗に無視して「どうしますかな」という伊東。

 ちなみにヨーロッパなどでも似たようなもんで、ありゃあ確か宗教がからんでいるのも
あったと思うんですが、政府が許す公式の解剖は年に数回、よって、隠れて解剖を行う
医者がいました。その名はジョン・ハンター。実在した医者です。彼によって近代の解剖学は
歴史の針を進めたといっても過言ではありません。
 すべては、明日の命を救うために。

 さて洪庵、話を振られて、弟子の不明は私の不明、責任を取ろうと発言をしているところに
佐分利が「私は医学のためにやったんです!」と言いますが。いやだから話を聞けお前は。
 そんな彼に洪庵が声を荒げるんですね。
 お前の言う道は、自分のためだけの道だ、と。
 道を開くというならば、お前は堂々と、腑分けはすべしと言うべきだった、と。
 洪庵はこれまで道を開いてきた人たちを知っているからこそ、佐分利を叱ったんでしょうね。
道を開くということは自分だけ逃げ道を作ることではない、と。
 自分にも弟子にも甘くない洪庵、すごいと思いました。
 そうして彼は一切の責任を引き受けます。

 えーと野風さんの方はお客さんに、お前が言う無理は何でもかなえるとか言ってます。
 野風は、自分を切ってくれ、そうすればどうどうと大門を出ていけるとかムチャ振りです。これで
客が本当に刀取り出したらどうするつもりだ!

 仁、写真を見ながら、もし自分がペニシリンを作ったりしなければ、佐分利や洪庵はこんなことに
ならなかったのでは、と言っていますがその前に佐分利はやってたからあまり関係ないと思い
ますが。
 そんな仁を見守っていた咲、今回はちゃんと声をかけました。
 咲は、私でよければ話して下さい、と言います。
 物言わぬ写真に問いかけるよりはいいのでは、ということでしょうね。
 うっわ咲にまでダメ出しされたよ仁のモノローグ!
 向こうにいる時もずっと話さない相手に話しかけていたからクセなんですよ、という仁。
 咲出ていきました。
 まさに言うだけ言って去るパターン!

 未来の容体がよくなりそうだからといって、今ここにいる人達の明日を踏みにじっていい
わけはない、これは俺の招いた歴史の混乱だ、と勝手に自分が悲劇のヒーローになったつもり
でいる仁。
 おい歴史大変だ!こいつ勝手に「それもこれもすべて市のせい…」とか言い出したぞ!
(それは戦国BASARA!)

 医学所にて。
 仁はやめると申し出ています。
 医術を志すならまずは体を知れと佐分利に言ってしまった、自分が焚きつけたような
ものだからと。
 私が扇動したとなれば医学所は責められないですし、という仁にニコニコしながらそれなら
いいですねとか言う伊東。
 でも洪庵は仁を強く引き止めます。
 彼がここにいることこそが国のため、だと。
 放っておいても医学は進歩する。しかし、人を助けたいと思う医の心を伝えていくことは
とても難しい、という仁。だから洪庵こそ辞めないでほしい、と仁は返します。
 ペニシリンは洪庵が続けるらしいです。
 佐分利は仁がかばってくれたことに申し訳なく思っているようです。なんだ、言ったこと
なかったのか。ならばこれは、仁の優しいウソなんですね。
 龍馬は納得してないみたいだけど。
 ここにおればその医術を広めることをいくらでもできる、ありもしない責めを負ってどうしたら
そういう理屈になるんだ、と。
 欲がまったく見えないって言ってます。
 国のために死ねる志士も、人のために生きる医者も欲の塊。自分だって、頼まれもせんのに
日の本をいい国にしたいと思っている、生まれてきたからには何かやってやりたいという欲がある。
欲があるから進んでいける、欲は生きる源じゃ。
 センセがやってることは仏だ。もし人であるならば死人だ。
 言葉は悪いが龍馬は心底心配してるんですね。
 いつか命さえ「はいそうですか」とぽーんと放りだしそうで、と。
 龍馬さんシリアスなとこ悪いけどめっちゃ笑えた。
 
 そこで仁はやっと気づくのです。
 自分にはこの世界に執着心がないことに。
 だからこそこんな根なし草のようなことをしていられるんでしょうね。
 だからこそリアルに感じられないんでしょう。

 …おい、いいシーンなのに立ちションするな龍馬!あと後ろに刺客!

 咲はなんか落ち込んでるみたいです。
 私は何のためにいるのでしょうとか。
 でも恭太郎も感じてるみたいですね。とっさの度胸がすごい龍馬に比べたらそりゃあ劣等感
持つわなぁ。

 さて滝。
 あの男がいる限り我々は滅びると言ってます。
 言うのはいいが大丈夫かお前。なんか宇宙人に操られて言ってるみたいな口調だぞ!
 
 野風、仁の噂を耳にしています。
 仁を医学館のために斬るしかない、という話でした。
 こういうところだとばれないと思ったんでしょうかね。
 でも野風には出ていくことができない。
 ということで彼女は手紙を書きます。
 咲がそれを受け取りました。
 さあ、間に合うか!?

 仁は一歩先に出かけてしまったらしいです。
 恭太郎もボディガードについてない様子。これはピンチ!
 どれくらいピンチかというと、トイレに行きたくなって公衆トイレに入ったら紙がなかったくらい
ピンチ!
 仁は命を狙われている、けれども私はここを出ることができない、あなたにすがるしかない。
 そんな手紙を読んで咲はどう思ったでしょうか。

 一方仁思い切りピンチです。刺客に斬りかかられています。どれくらいピンチかというと(もういい)。
 咲がギリギリ救いました。
 手を引いて逃げます。
 えーと野風さん、助かったのでもういいです。モノローグ終わって下さい。(ひどい)
 咲の純粋な心がうらやましい、私にはかなわない、と野風は手紙に書いていました。

 木の根っこに隠れる咲と仁。
 見つかったか、と思ったら逢引きしていた別のカップルを間違えて、大騒ぎになり、賊は
逃げていきました。
 よーし武士小太郎、おのれ奸物!といって追いかけるんだ!(それサムライ・ハイスクール)

 仁はブルブル震えている自分の手を見ながら、自分が生きているということを今ようやく
実感したのでした。
 今まで得られなかったもの。
 今ここに存在しているというリアルを。
 かばって逃げた、気丈な咲の手も震えていて、かわいいなぁと思いました。怖かっただろう
ねぇ。年頃の娘さんが。武士相手に真っ向張り合って。
 お礼なら野風さんに、というとこも素敵です。手がら独り占めにしてないもんねぇ。

 仁がぶきっちょな字で野風に手紙書いててほほえましくてよかった。
 野風の宝物になるでしょうね。

 吹っ切れた顔をしている、と栄に指摘される咲。
 それはいいですがあなた、大根を切る位置間違ってます。菜っ葉の方を切らんか!菜っ葉
くっつけた大根の方を切るんじゃない!
 恭太郎もなんか吹っ切れたみたいなのはいいですけど、そのそばにいるのは張り見世の
遊女さんでしょうか。えらい出世しはりましたなぁ。
 小さい器には少しの酒しかつげぬ、生まれ持った大きさはいかんともしがたいのかな、という
恭太郎に、小さな杯もいいものです、大きな杯では酒もすぐなくなってしまいます、という遊女。
その流れを一切無視して目が見えにくいのか、というネタを振る恭太郎。つーことは仁が治して
くれるってことですかね。

 そして一方で龍馬が、滝のところに、仁に刺客を差し向けたのはお前じゃろう、と怒鳴りこんで
いました。さすが龍馬、本気で怒る時は怒るし怖い。
 でも滝はやってないとかいう。
 あれ?じゃあ吉原にいたハゲは?
 
 おおっと、医学所のペニシリン製造所が壊されている。
 佐分利も、メスが盗まれて置かれていたのも仁が襲われたのもこれも、すべて医学所内の
やからの仕業では、と指摘。
 そんな中洪庵がせき込んでいますが…。
 自分に任せなさいとかいって大丈夫か洪庵先生。
 血はいてるやろ。

 あと仁。
 平成22年の10円玉持ってたよ?
 おい作っちゃダメだろ!(違います)
 多分未来に現れた龍馬が持っていたものかもしれませんね。しかしたもとに入ってて今まで
気づかないってのも大概の浮かれポンチだと思いますが。
 次回、さらに波乱の展開が仁を襲います!こうどばーっと、高波みたいな感じ。



※江戸時代ウソホント※
 町民くらいしか読めないだろうと思われていたかわらばん。しかし農民の識字率もかなり
高かったことがわかっている。
 江戸時代全国に寺子屋が設けられ、農民の子供達も「読み書き算盤」を習っていた。
 農民は、品種改良や農法の知識をどんどん仕入れねばならなかったし、証文を書いたり、
代官所から送られてくるお達しにも目を通す必要があった。実際農民が書いた証明書の類も
見つかっている。
 東海道五十三次の江戸日本橋で、制札を読んでいるのも皆農民である。
 仁が野菜や農作物の買い物メモを渡したとしても、農民はきちんと読めるだろう。




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