多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→絶対零度〜未解決事件特命捜査〜


絶対零度
〜未解決事件特命捜査〜

第10話(10/06/15)

 今回の話はとても良かった。よかったんだけど、むしろこういう事件を最終回に持って
来た方がよかったのでは…?とちょっと思いましたね。エピソードを少し付け足して、
ますます深まる謎、みたいな感じで。

 2009年6月26日、ある大学の研究室において、頭から血を流して倒れている教授と
傍らに手を血まみれにして立っている男性が目撃され、大学関係者によって通報されて
逃げる途中、この男性は階段から転落死してしまいます。蒲田行進曲ですか?(段が足りん)

 そして現在。
 河原で遊んでいた親子が、変なボックスみたいなのを発見します。それは大学の
名前が入った布みたいなもんでくるまれていました。
 
 一方桜木はまた泊まり込んでました。
 ああ、新参者と同じで、こいつが家に帰ることができたら最終回、と…。
 で、桜木、昨日が私の誕生日だった!と大騒ぎしています。
 お前、26歳なんてそろそろ、祝ってもらうの微妙になってくる年頃だぞ?
 桜木は何をそんなにあわてているのかと思ったら、倉田はいつも皆の誕生日には
プレゼントをくれていたのに、自分にはもらってないということらしいです。
 …あの…捜査のことで慌てるとかはないんですかね…。
 倉田が来たので尋ねる桜木ですが、倉田が持ってきたのは再調査の事件でした。
 ですよねー。

 被疑者は広田。被害者の浅井と数日前酒によってもめていたのが分かっているらしいん
ですが、広田は逃げる途中に転落死してしまった上に、物証そのものがなかった。
 そして昨日河川敷から発見された箱みたいなのから、被害者の血痕が見つかり、
これが凶器だとわかった。けれども被害者のそばにいて逃げようとして死んだ人間が、
30分もかかるような現場に凶器を遺棄できるわけがないから、広田は犯人ではない、という
ことになる。
 だから、他に犯人がいた可能性、もしくは共犯の可能性があるとして再捜査になったと。

 桜木ここで、流れを無視して「私も思い出しました。昨日誕生日だったんです」といいかけ
ますが倉田、「俺も思い出した。昨日の始末書、片付けとけよ」と。
 流れをぶった切る桜木も桜木なら、動じない倉田も倉田です。

 大学に深沢と聞き込みに行く桜木ですが、ナンパされて合コンの話を持ちかけられて
連絡先教えようとしています。
 誰かー!この無能刑事トレードしていただけませんでしょうかー!
 でもって一方では、広田が勤めていたバーの聞き込みが。
 ここで広田が酒を浅井の論文にこぼしてしまってさんざん文句を言われていて、その
ことで口論になったらしいです。
 浅井も怒るのはわかるけど、こんな店潰してやるとか、言うことがおよそ教授とは
思えないですね。

 店長曰く、広田はいろいろ前科があるものの、やり直そうとしていた、とても人を殺す
ような人間じゃない、とフォロー。
 あの日も、謝ろうとして研究室を訪ねたとか言ってます。
 つーかよく浅井の身元の方がわかったな…。常連だったんですかね。

 大学の方では、浅井はもともと評判のよくなかった人間だということがわかります。
 人の論文をパクったりしていたらしい。
 ああ、ありますね。
 学生に研究をさせておいて自分は何もせず、発表そのものは連名でさせるだとか、
ひどい時には論文を書かせて自分の名前にして出しちゃうとか。こういうの結構あるん
ですよ。もちろんばれたら信用問題です。

 で、皆は浅井のことを研究者として最低だった、という。
 さらに、人の秘密をこっそり調べてゆすったりもしていたと。
 それを利用して助教から准教授になったという浅井。これなら相当恨みを買ってそう
ですね。
 ここでちょっとだけビックリしたのは、きちんと、助教と准教授が出てたことですね。
 准教授はよく出てきたけど、助教のポジションは新しく設置されたものらしいです。
 よく調べてんなぁ。

 んで一年前研究員になった、樋口という女性から話を聞くことになりました。
 早速桜木が質問。
「事件に関係ないこと聞いていいですか」
 え…そっちから…?加賀刑事かお前は。
 遺伝子工学とは何かと聞きたかったみたいです。まあ興味持つのは悪いことじゃ
ないしね、うん。
 
 遺伝子とは生命の設計図で、それを組み替えるのが遺伝子工学だと説明する樋口。
自分と園田とで、ガンを抑える遺伝子のメカニズムを研究中だと話してくれます。うまく
やれば治療法につながると。
 ガンの研究は本当にいろいろ行われています。分かってきた部分、まだまだ未知の
部分とかあるんですが、確か、無限に増殖できる、言わば不老不死と言える部分に
ついてはまだ解明途中だったような。

 本部では高峰が、そもそもどうして凶器を隠ぺいする必要があったのか、と考えて
います。
 不自然な点が多い事件だと。

 浅井は人の秘密を調べ上げるのがうまかったことについて室長は、盗聴器やカメラを
仕掛けている可能性があると、いう。
 彼の持ち物を調べたら、メモリーチップを購入したレシートがあったから、必ずある
はずだと。

 科捜研が機材を持ち込んで研究室を調べています。
 でもって一方では園田が、教授会をすっぽかした、と助手らから文句言われてます。
 皆は、樋口をお世話係に使ってる、確かにすごい権威の人ではあるんだけど、ちょっと
人間としてはね、という評価があるらしい。
 研究者って変わり者多いですからねー。専門分野以外は本当に何もわからない、
ご飯をたくのに電子ジャーの使い方すらわからないって人もたくさんいますよ。
 で、桜木は樋口の姿が見えないので聞くのですが、母親が死んで今日は休みをとって
いる、と言われてました。

 案の定あちこちから出てくる盗聴器。
 受信機も発見され、盗聴記録が入っているはずだ、と色めき立つ竹林達。
 ドSの女王も発見はぇぇな!
 
 その夜に樋口がやってきて、勝手に捜査された抗議に来た、っていうんですね。
 高峰は、浅井が盗聴器を仕掛けていたこと、捜査の貴重なデータになることから、園田から
許可をもらってます、と言います。
 今にして思えばここも伏線だったんだぁー…。
 それで樋口は自分は聞いていなかった、申し訳ない、とあっさり帰って行きました。

 凶器を遺棄したことの目撃証言はないことから、現場周辺のNシステムが調べられて
います。
 竹林は受信機のメモリーを調べてるんだけど、破損してるって言っても、この通りの人たち
だから、事件当日のことが録音されてるかもしれないから復元しろ、とムチャ振りする
わけですよ。

 そして当たりが出たかも、という竹林。
 なんか、サエグサとかいう人が、浅井に論文の下書きをしろ、と言われてたらしい。
なんか不正を行っていたのを浅井に嗅ぎつけられて、それでそんな仕事をさせられていた
ということがわかる。
 それで皆はサエグサを呼んで話を聞くのですが。
 サエグサは、浅井は樋口を脅していたということを話します。公園で、300万用意しろ、と
樋口に言ってたって。
 何かでゆすられていたらしいです。
 
 一方で、広田の疑いも晴れる。
 あの日、謝りにいっていた広田は、逃げる途中で階段から転落、警備員に「俺じゃない」と
言ってたと。
 偶然倒れていた現場に居合わせて恐らくは助け起こそうとして、手に血がついたのでは
ないかと。
 あの時広田が逃げてしまったのはおそらく、自分には前科があるから絶対に疑われる、
そうしたらお店に迷惑がかかる、ということを考えたからではないかと思います。
 仕方のないこととはいえ、まったくの濡れ衣で人ひとりの命が失われてしまったわけですね。

 そしてNシステムからは、凶器が捨ててあった近くから、樋口の車が通過したことがわかって
きます。
 で、大学に行くと、昨日付けで樋口はやめたと聞かされる。
 マンションも解約してしまって、携帯も連絡がつかない。
 深沢は樋口が逃亡した、と言う。
 そして緊急配備を行いますが、白石はもしかして…と考える。

 樋口は広田の墓参りにいってたんですね。
 ここまで考えつく白石さんも白石さんだよ!
 っていうか別に逃げてなかったぁぁぁぁ!深沢ァァァァ!!!

 樋口は、浅井を殴った後、凶器を何とかしなければならないと考えて、とりあえず捨てに
いった、と話します。そして死体をどうしようかと考えながら戻ってきたら騒ぎが起きていたと。
 うんまあ、凶器だけ始末しても死体見つかったら騒ぎになるわけで、どうしようかとか
考える以前の問題なんですけどね、樋口さん。
 だから、事件に巻き込んだお詫びがしたくて、広田の墓参りにきていた、と話します。
 殺害動機はゆすられたことか、と尋ねる倉田。

 樋口いきなりここでビックリ発言をします。
 園田と不倫関係にあり、目撃されたという公園では、待ち合わせをしていたという。
 奥さんが入院していた病院隣のホテルに行くために。
 奥さんはなくなり、関係はその時だけだった、という樋口。
 うーん…見てる限り、そういう雰囲気ではなかったように思いますが。

 なぜ浅井は樋口をゆすったのか、と聞かれて、もし園田を脅せば、この研究室にいられなく
なるからだ、という樋口。
 それにしても、樋口が園田に話す可能性もあったわけですし、どうにも不自然ですね。

 桜木は、樋口は一生懸命研究をしてきたのに、それをすべて捨ててまでどうして殺人を
しようとしたのかが理解できない、と話します。
 室長は、捜査にはいろんなやり方がある、と唐突に言い出しました。
 お前の捜査はいろいろ回り道が多くて無駄に見えるかも知れないが、気になることはちゃんと
調べ上げてきたと。
 間違った方にいきそうになったら、自分か倉田が止めるから、桜木なりの捜査をしろ、と
言います。
 その割には今まで止められたためしがなかったような気もするのですが、もう最終回間際
だからいいです。

 高峰らは園田に裏付けを取ろうとしているのですが、不倫関係のことを聞かれて、あの樋口か、
すり寄ってきていて困った、仕方がないからそういう関係になった、彼女なら殺人はやりかね
ないな、みたいなことを言って去るんですね。
 怒る塚本。
 確かに、なんか変なんですよね。
 高峰は、園田に嘘をついたような行動はなかった、という。
 それにしてもなんか今までの働きぶりを見ているはずなのに変な感じです。

 桜木はあちこち聞き込みをしています。
 樋口は早くに父を亡くし、すごく苦労して母を支えていたらしいと。
 それで喫茶店で20歳まで働いてた。
 その時に園田が来て、樋口は興味を持って見ていたら、この店はとても居心地がいい、
キミのような優しい店員がいるからだ、と言ったらしい。
 こんなことが言える人が、あんな冷たいことを言うでしょうか?

 それからあとは園田の話をいろいろ樋口は聞くようになり、研究者の道に入ったらしい
です。
 大検取れたとはいえ、研究者になるのは並大抵のことではなかったと思います。
 だから園田との出会いはとても大切なものだったわけですね。
 だったら、今回の事件、彼女が誰かをかばっている可能性はあるわけです。

 戻ってきた桜木は、園田が樋口のことについてそんな冷たい言い方をしていたのか、
と非常に驚く。
 倉田も妙だ、と言います。
 浅井がゆするとして、園田をスルーするかな、と。
 金持ってそうなのは園田の方ですもんね。

 そういうわけで再調査になります。
 園田を浅井がゆすった記録はないけれども、いろいろすっぽかしてあきれられた記録は
ある、と。
 樋口がいない時によくすっぽかしていたようです。
 そういえばこないだ教授会をすっぽかした時も、樋口さんは休みをとってましたね。

 しかも、樋口の後任としてきた野崎は意外な場所に戻った、と言われてるらしい。
 研究方針をめぐって園田と対立し、追われた彼だから、まさか戻ってくるとはみたいな
感じだったようですね。

 そして本部は、樋口がすべて投げうってでも隠そうとしていた本当の理由を見つけ出します。

 園田のところに桜木達がやってきました。
 手帳の中を見せてほしい、と言います。
 そして桜木達はそれをもって樋口のところへ。
 なんで当たり前のように桜木が座るのって気持ちもありますが。
(高峰達は立ってる)

 園田との不倫はウソですね、という桜木。
 実は園田はアルツハイマーだった。
 もう少しで研究が完成するという時に発病してしまい、樋口は園田をカバーしてた
わけですね。
 それでいろいろなことをメモするようになったらしい。
 人物に関しては写真つきのメモ。すごいです。
 盗聴器でそのことを知った浅井は、自分に研究を引き継がせろ、と脅してたらしい。
 だから園田は殺してしまった。
 その現場にたまたま居合わせた樋口が、声をかけると、園田はもう殺人のことすら
忘れてしまっていたらしいんですね。

 だから樋口は、後日こっそり、自分に関する人物メモをすり替え、自分がどうしようもない
人間であること、殺人を犯しても仕方がないような人間であると園田に錯覚させるように
して、すべての罪を背負いこもうとしたわけです。
 すごい人ですね。

 本物の人物メモには樋口のことを、とても優しくて周囲に人が集まる、自慢の弟子だ、
信頼できる助教であるって書いてあって。
 それを破り捨てた樋口はどう思ったでしょうか。
 多分それだけで、罪を背負いこむ覚悟が出来たんじゃないかなぁって思います。
 
 園田に出会わなかったら今の自分はなかった、という樋口。
 15年で与えてもらったものは計り知れない、と。
 だから、今の研究の成果が出るまで、何としても守りたかったと。

 桜木は事件当時の盗聴器の記録を話します。

 浅井にゆすられていた園田は、ガンとして応じなかった。
 そこで浅井は、樋口のことを話したんですね。
 園田の病気を知っていると言ったら全財産差し出してきた、土下座もしたと。
 それで園田は浅井を殴ったわけです。

 桜木は言いました。
 自分の病気よりも、研究よりも、一番に樋口を守りたかったんだと思います、って。

 何を忘れても樋口の思い出だけはあったのかも知れませんね。
 
 釈放…になるのかわかりませんが、移動していた樋口は、連れてこられてきた園田と
すれ違いますが。
 園田はまったく樋口のことが認識できなかった。
 樋口は泣きながらエレベーターで降りていくんだけど。
 このあと園田が、「今そこにいた女性は?」って皆に聞いてて。
 人を優しく包み込むような空気を持った人だ、って言ったのが、出会った時の評価その
まんまで、えらいグッときました。
 この病気は残念ながら今の医学では治すことができません。
 
 倉田は室長に、最初どうして桜木をこのチームに入れたのか、と思っていたと話します。
 未解決事件は解決の糸口が見つかりにくい、桜木は刑事らしくない視点で新しいことを
見つけてくる、人の気持ちに近づきすぎて傷つくこともあるけど、強くなってきた、と。
 っていうか新しい視点はいいんだけども、見てる方としてはもう少し刑事らしくなって
欲しいと思うのですが。こんなに見ていて胃が痛くなる刑事も久しぶりだよ!

 桜木のところに、荷物が運んでこられます。
 家に帰ってきてないからこっちに持ってきたらしい。
 すると、中からは寝袋が出てきます。
 倉田からの贈り物でした。
 …こんなものがあるとますます帰らなくなるだろうがぁぁぁぁ!!!
 というわけで終わりがグダグダのまま次回最終回!




多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→絶対零度〜未解決事件特命捜査〜