多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→新参者 「赤い指」


新参者 「赤い指」

SP(11/01/03)

 どれだけ原作に忠実に作られてるかわからんのですが、私としては八重子に「反省してください」
と言いたかったです。
 この話の中でこの人が一番許せないと思いました。
 内容は刑事ものというよりヒューマンドラマって感じでしたが、そこそこ面白かったです。
 もうちょっとこうハラハラとかあれば面白かったんだけど。

 さて冒頭、花屋さんでアミが花を買っているシーンから始まります。
 花屋さんで寿司を買う人はいないので花を買うのは当然です。(だからなんだよ)
 どこかの墓参りにいってると加賀さんがやってきました。
 二人は「あれから2年ですね」という意味深な会話をします。
 なるほど、1週間休んだら2年経過していた設定になっていた銀魂の話ですか…。
(墓場の前でする話じゃないです)

 2年前。
 とある病院で、カステラをちぎって食っている病人のおっさんがいます。
 自分はそれでいいとしても「残りはお前食っていい」と渡された方は心理的にどうなのかと
いう気がしますが。
 おっさんがちぎって食べたカステラを押し付けられた渡されたのは松宮。
 患者は松宮にとっておじさんらしいですね。さらに、加賀の父であることもわかります。
 敏腕刑事だったらしい。
 加賀父は、看護師さんと将棋やってるみたいです。いい暇つぶしにはなりそうですね。
 
 この後、犯人となる少年と、被害者となる子供のシーンが出てきます。いろいろと伏線が
あるのでしっかり見ておかれるといいかと。

 前原というリーマンが奥さんの八重子から電話を受けます。
 彼自身あまり早く家に帰りたくなくてずるずる仕事してたりするようなのですが。
 「早く帰ってきて、とんでもないことが起きたの」という電話に、「何があった」と前原は
聞くのですが、八重子は「わからないのよ」と泣いたり、とにかく早く帰ってきてというばっかりで
全然要領を得ません。
 お前の話がすでにわからんわと、この時点でかなりぐったりしますが、もっとぐったりする
シーンがこの先にあります。
 八重子は前原の妹に、今日はきてほしくないと言います。
 後でわかるんだけど、前原の母親の世話を妹が毎日しにきてるので、今日は来て欲しく
ない、ということらしいです。
 どうでもいいけどほんっと八重子の話が要領えなくて困る。
 何があったと聞いてるのに、わからないと答えるのはいいとしても、とんでもないことが
起きたと言っておいて、それは何だと前原に聞かれたら「全然わかんない」て。
 幼稚園児でももうちょっとマシな受け答えしますよ…。

 ここで、前原と母親が同居することになった経緯が語られます。
 3年前母が足が不自由になったことをきっかけに同居始めたらしいのですが、どうも
それからうまくいかなくなったらしい。
 ふつうなら嫁さんが頑張って何とかしようとするんでしょうけど、八重子見てると絶対
そういうことしてないよなぁと。文句もいわない、マシな方の姑さんだと思いますけどね。
 また、息子も反抗期があったりして、母がだんだんボケの症状を見せるようになり、
認知症にかかったということがわかります。
 施設に入れようとする前原に妹は反対し、自分が毎日世話しにくると言ったらしいです。

 これは理由があったから反対した、というのが後からわかるからいいんですが。
 介護が必要な高齢者を施設に入れたらひどい家族、という考え方をする人はまだまだ
いますよ。
 家で介護して当たり前、長男が見て当たり前…それが家族納得ずくならいいですけど、
少なくとも重い障害があるような場合、自宅介護をやっていると家族が崩壊します。
 介護サービスが利用できればした方がいいし、施設が利用できるならやった方が
いいです。
 いい加減、「施設に入れるなんて、あそこの家族は最低だ」という考え方は古いことに
気づいた方がいいと思います。

 さてそういうことで前原、重い足取りで帰宅する途中、くずもちを買います。
 そこで、7歳くらいの女の子を探している男性に会いました。
 普通探してるなら写真くらい持ち歩くと思うんですが…江戸時代じゃないんだから。

 前原が帰宅しますと。
 女の子の死体が転がっていました。
 え?あれが夜な夜な起き上がって悪さをして回るんですか?←猫娘じゃないんだから。
 ビックリする前原に「大きな声出さないで!」という八重子。
 出すわボケェ!
 しかも何があったのが全然要領を得ません。
 この人はわかりやすく話すとか、人に理解してもらおうとか、そういう意識が欠如している
ように思えるのですが…。
 警察を呼ぶという前原を止める八重子。
 どうしようもないですね。
 結局息子のナオミの犯行だとわかります。
 …キャンベル?(そっちのナオミさんは女性です!)
 
 警察に通報しようとする前原に、ナオちゃんは警察にいかなくていいのよという八重子。
 こういう母親が子供をダメにするんですよ。
 子供が犯罪に走ったのは被害者のせい、環境のせい、世間が悪い、で何一つ自分が
悪いとは思ってないし、子供を反省させる気もないってのが。

 八重子、ナオミの将来はどうなると、通報しようとする前原にくってかかります。
 …殺された女の子の将来は絶たれてしまったわけですが?
 未成年だから名前が伏せられるといってもすぐにわかるからナオミの人生はメチャクチャに
なる、更生して出てきたとしても、子供を殺した人と誰がまともに付き合ってくれるの、私なら
付き合えない、とかなり矛盾したことをほざく八重子。
 警察に通報するくらいなら自分は死ぬ、と言い出しましたよ。
 おいいっそここで死なせてやった方がこいつとナオミのためなんじゃないのか!
 と思ったのですが、一応家族ですので前原は、通報をあきらめました。

 親が探していた、警察がやってくるのも時間の問題という前原に、「じゃあ捨ててきて」と
いう八重子。
 え?お前をですか?ナオミをですか?
 まあ死体を捨ててこいってことなんだけども、なんでこの女は全部人にやらせようとするん
ですか。お前は何なんだ。自分のことは自分でって習いませんでしたかぁー。
 前原は、車がないから遠くへはいけない、と自転車で死体を段ボールに入れ、運んで
いきます。
 一方八重子は全責任を前原に押し付けたっぽい感じで「死んじゃいたい」とかいってました…。

 そういうわけで前原は死体を公園トイレの個室においてきます。
 …絞殺だからナオミの指紋もベッタリ皮膚についてるし、服にもついてるだろうし、他にも
いろいろ証拠残ってそうな気がするんですけども。
 あと、脱げた片方の靴を履かせてました。
 もう一つの靴は八重子がはかせたらしいです。
 ヒモの結び方くらいは統一すべきでしたねぇ…。
 で、帰宅した前原と八重子は、教育方針で夫婦ゲンカ。
 よくあることですが醜いな…。
 
 帰宅する時に前原は気づかず軍手を庭に落とします。
 で、八重子の方は呑気にナオミの夜食作ってました。
 どこまで神経図太いんだこの親子は…。
 
 すぐに死体は翌朝見つかったわけですけども。
 加賀がやってきました。…はやっ!
 つーかまあたまたま担当がここで、回っててたどり着いたということらしいですが。
 もう来たとびびる前原。
 庭に回った加賀は、前原が落とした軍手をはめて突き出す前原母に遭遇。
 ん?て顔をしていたから、軍手の異臭には気づいたでしょうなぁ…。
 どうみてもコロンボばりに長引かせるのは無理な気もするのですが。
 前原は、認知症であるとごまかそうとします。
 で、写真の女の子に心当たりがないと加賀を追い返そうとするのですが、加賀は
「昨日の夜外でた人はいませんか」と聞いてきます。
 さにらもうひとつ、この芝生はなんという芝ですか、と。
 加賀にしてみればどちらも当たり前の質問(夜誰か出ていないか、目撃していないか、
被害者の服に芝生がついていたから聞いた)だったわけですが、前原達にしてみれば、
もう加賀が自分たちを疑ったうえで聞いているとしか思えない。
 そりゃあ気になりますよね。
 ちなみに加賀は庭でしゃがみ込んだ時に、2階の部屋(ナオミの部屋)に何かあるのに
気づいた様子でした。
 
 ただし松宮は、車で拉致して、この公園に捨てた、この町の人間の仕業にみせかける
ためにとか言ってます。
 うん、あの…キミちょっと、「うぬぼれ刑事」の方にいってくれるかな…?
 あっちなら多分キミでも、敏腕刑事になれると思うんだ!

 松宮がすたすた歩いていると「そこ踏むな!」と鋭い声が。
 加賀でした。
 彼はそこの泥に、自転車の車輪の跡を隠した痕跡があるのに気づいたっぽい。
 さすがですね。
 
 前原の方は、刑事に芝生のこと気づかれた、はらったつもりだけどまだ残っていた
かもしれない、自首させよう、と言います。
 八重子は、何やってんのよ!と前原を叱る。
 …お前は叱るポイントがおかしい!これ死体遺棄なんだぞ!
 ここに至っても、うちの芝生がついていたって殺した証拠にはならないという八重子。
 さらには、自分が自首すると言い出します。
 あーもうそうしてください。
 その方がこのドラマ早く終わっていいわ!(ダメぇー!)
 そこで前原は計画を練ります。
 どうでもいいけどあんたも八重子も、子供を守れるのは親しかいない、という言葉の
意味を取り違えていますよ。
 犯罪をやったことを隠し、野放しにしてやることは単に甘やかしているだけであり、守って
いることでもなんでもない。むしろ、何かやっても親が守ってくれると考えるだけですよ。

 加賀と松宮は被害者の女の子の家にいきます。
 そこで、スパプリとかいうアニメが大好きだったということを知ります。
 プリキュアとかあんな感じの作品でしょうかね。
 美術さん作ってる小道具が何気に細かいです。(そこはいいから!)
 加賀は、息子の部屋にもあったな…と言います。
 なるほど、見上げていたのはそれですか。

 被害者に付着していた芝は高麗芝というわりとポピュラーなもので、公園近所の住宅でも
36件がそれだった、と加賀は報告します。
 また、別の刑事が、付近で白い車が目撃されていた、とも。
 これ実際には関係ない目撃証言なのですが。
 もし都市伝説知ってて入れたなら、なかなかシャレがきいてるなと思いました。
(殺人事件に不謹慎ではあるんだけど)

 都市伝説の一つに、事件現場で目撃される白い車、というのがあります。
 車種は様々なんだけど、なぜか大きな事件ではよく出てくる証言なんですね。
 角に止まってて走り去るのを見たとか、よく事件現場近くに止まってたとか。
 何から生まれたのか不勉強でまだ調べてないんですけども、なかなか面白い都市伝説です。
 多分昭和時代の大きな殺人事件で犯人が乗っていた車が、印象に残ってこういうフォークロアに
なったんではないかなと思っているのですが。

 加賀父と看護師さんが将棋してますが、さした手に看護師さんが「イヤな刑事さんだったん
でしょうね」というのも面白かったし、加賀父が「それは最高のほめ言葉だよ」というのも
よかったです。
 犯人にとってはイヤな刑事、被害者にとってはやさしい刑事が一番よろしい。

 松宮は事件現場付近を捜査して回りながら、犯人は車なんだからこの辺の人間じゃない、
僕ら貧乏くじですよ、とブツブツ文句。
 いや逆に、最初から車と決めつけているキミの根拠を聞きたいんだけども。
 加賀は、捜査に貧乏くじなどない、と言います。
 どんな捜査も大切と考える彼らしいですね。
 で、また前原のところに行く加賀。
 車持ってないですよね、と一応尋ねます。
 前原は、免許をもっていないので車はありません、と言いました。
 こないだやってたNGでは「車を持っていないので免許はありません」と言っちゃって
ましたっけね。
 
 加賀が前原と話をしていると、室内から、「お母さんやめて下さい」という八重子の声が。
 なるほどー、そういう小芝居できましたか…。
 前原は、母は気に入らないことがあるとすぐ暴れると言います。
 加賀、徘徊老人の相談窓口も警察にはあるからお気軽に相談してくださいというのですが。
 前原、「母は足が悪くて出歩けないので」と言います。
 えーと。前原さん。
 今自分で思い切り矛盾したこと言ったのに気づいています?
 気に入らないと物を壊したりして暴れるのに、足が悪くて出歩けない、つまり思うように動けない。
 …どっちが本当でしょうかねぇ…。

 加賀は、芝生を念のためといって採取することにします。
 松宮は、芝生採取は命じられてないはずですよ、と言いますが、加賀、そんなこと知った
こっちゃないという感じ。
 あと松宮は、加賀が父の見舞いに来ないことを責めます。
 一人で死ねってことですか、って。
 加賀はそれには答えず、前原のことだと思うのですが、正面から向き合わないと
人の心はわからないなと言ってます。裏にとめてある、自転車にドロがついてるのを
しっかりチェックしてんですね。さすがです。
 でも松宮は、なら父と向き合ったらどうですか、というのでありました。
 事件の捜査中は事件の話をしましょう松宮君!

 というか松宮がいろいろ考えて言ってるのはわかるけど、加賀が何を考えて会いに
いかないのか、加賀父がなぜ気にしないのかは、当人同士でないとわからないのだから、
態度だけを見て冷たいとかひどいとかなじるのは間違ってると思う。

 その頃前原母は、手に口紅をべっとりぬってました。
 …正月の手形とか…?(ちゃんとしたインクあるぅ!)
 で、前原が庭に出て、自分と母の思い出にひたっていると、また加賀がいました。
 前原母を外に連れて行くのをどうしているのか、を聞きたかったらしいです。
 前原は、妹に頼んでいると言います。
 どうでもいいですがそれくらいだったら、電話で済ませたらどうですかね加賀さん!
 まあ加賀は実際に目で見て調べていきたいからだと思うんだけども。
 そして加賀は自転車のドロについて尋ねる。
 この住宅街ではドロなんかつかないから、雨が上がった後に誰か乗りましたか、と。
 前原は妻が夜スーパーに行ったというのですが。
 加賀、納得したように帰って行きましたが、前原にとってはますます疑われてるように
思えるんだろうなあ…。

 その頃八重子は、ナオミの部屋のスパプリグッズを処分してました。
 このグッズでつって被害者を連れてきて殺したわけですから、そのつながりとなる部分を
処分してしまえばばれないと思ったわけですか。
 浅はかな…。

 加賀は事件を取材しているという、アミに出会います。
 ここで大学以来初めて出会うわけですか。
 アミは、変質者の仕業だと考えて取材しているみたいですね。
 もう殺人の取材には慣れました、というアミに、自分はまだ慣れないけどな、という加賀。
 アミはまだこの時には、この言葉の意味はわからなかったみたいです。

 加賀は、被害者の靴のヒモに着目します。
 結び方が左右で違いますね。
 そして、なぜ公園に捨てたのかということを考える。
 松宮は、人目につきにくいからでしょと言ってますが。
 加賀も指摘してる通り、見つからないことを優先するのなら、車なら山に捨てにいけば
いいわけだし…。
 松宮は、公園に捨てた理由を、この町に犯人がいると思わせるためだ、と言います。
 加賀は、そもそも死体が見つからなければ捜査などされない、と一蹴。
 …松宮が推理小説に登場する警察官だったら、犯人は完全犯罪し放題だね!

 松宮がなぜ変質者の仕業と決めつけているのか加賀は聞きます。
 こういうことをするのは変質者だから、という松宮。
 キミはあれだ、警察学校からもう一度やり直したまえ。
 先入観か、と鼻先で笑う加賀。
 笑いたくもなると思いますねぇ。
 加賀は、やむを得なかったから、遠くへ捨てたかったが手段がなかったからここに捨てたんだ
という考えみたいです。
 
 前原の方は計画を立ててナオミに、警察が話を聞いた時のための予行演習をしています。
 八重子が、ナオミはこの時間家にいなかったことにできないか、と言うわけですが。
 前原は、それをナオミが言ったことだと気づきます。
 そして、親をなんだと思ってるんだ、と怒る。
 もしもし?
 犯罪を隠匿しようとしている時点であんたらはもう親を放棄してますよ?

 そんなこんなの時に前原妹がやってきて、化粧品を隠した方がいいわよ、と言います。
 痴ほう症になった前原父がやっていたように、化粧品でいたずらする可能性があるから、と。
 
 以前父が痴ほう症になった時に、前原は施設に預けることを考えたらしいです。
 けれども元気すぎてどこの施設からも断られてしまったらしい。
 確かにこういう人たちの収容施設があればいいんですが。
 国が動かないからなぁ。
 子ども手当出すのにご執心だし。
 
 と、そういう忠告をした妹ですが。
 裏に回ってこっそり何かしています。
 彼女は何を回収したのでしょうか?
 ワンピースの限定フィギュア?(明らかに違うだろ)
 
 加賀は、自転車に死体を乗せたと仮定して、運べるかどうか実験してるみたい
ですね。
 松宮は出来ないと思ってたのかー。
 普通にできるでしょ…。
 で、ドロにできた車輪跡を加賀は足で消してみる。
 それを見て松宮もやっと、公園でなぜ加賀が「そこ踏むな」と言ったのか理解した
みたいです。
 おめーはおせぇよ。

 加賀は、前原家を調べたい、と言います。
 無駄足かもしれないが、と。
 無駄足をどれだけ踏んだかで捜査の結果が変わる。
 加賀父の言葉みたいですね。
 無駄だからしない、じゃなくて、無駄と思えることにも必ず意味があるということだと
思います。
 例えば、犯行車両を絞り込むのに、同じ車両を一つ一つ調べていくことは、犯行車両に
当たるまでは「無駄足」なわけだけれども、その無駄足がないと絞り込めないわけで。

 前原は、一つだけ残したスパプリのフィギュアを母の部屋の天袋に隠します。
 わざと壊しているのは意味があるんでしょうね。
 
 加賀が前原向かいの家に聞き込みをしているんだけど。
 このおじさん、バラエティ番組によく出てる人ですよね。ガッチリマンデーとかで見た
ことがある…。
 で、加賀は妹がよくくることを聞いたあと、斜め向かいの家のことを聞いています。
 これを松宮はなぜ、と言うわけですけども。
 
 現時点で前原家が犯行にかかわりがあると決まったわけじゃない。
 なのに、前原のことだけ執拗に聞けば、近所で変な噂が立つ。
 そうならないために、全部を調べていると思わせるためだそうです。
 すごいですね。
 と、松宮感心するかと思ったら、その優しさを父に向けられないんですか、と言い出しました。
 お前はどんな話題でも勉強につなげる口うるさいかーちゃんか!

 その加賀父は話題にされてるとも知らず、病院の屋上で看護師さんと抱き合ってました。
(こう書くと恋愛ドロドロドラマっぽいな…)
 この屋上、ドラマ「JIN-仁-」で使われたとこですよね?
 なんか夕焼けが似てたんで…。

 加賀は前原妹に話を聞いていましたが、前原家で何が起きているか知らない妹は、
母は暴れたりなんかしない、おとなしいと言います。
 あっはっはー、ここからばれていってますやん!
 再び前原家へ向かう加賀と松宮。
 帰宅時間を聞きます。
 で、ナオミは8時くらいに帰った、ゲーセンで遊んでいたと証言。これは前原らが打ち合わせ
させた結果のようです。

 そして加賀は前原に、スパプリの話題をふるのですが、前原は初めて聞いたと言います。
 しかし加賀はおかしいですね、という。
 最初に来た時に、2階部屋の天井にスパプリのポスター貼ってあったのを見た、と。
 あなた方の部屋だとおっしゃいましたよね、というわけです。
 なるほど、「ん?」となっていたのはこれでありましたか。
 あの一瞬で、2階の部屋の天井にポスターが貼ってあったのを見抜くとは。
 ところが今はなくなっている。
 模様替えしたんですよ、と苦しい言い訳の前原。
 ついでに、スパプリは隠れた趣味ということにしたらしいです。
 まあそう言われれば信憑性出てこないこともないですが…。
 帰り道加賀は、アミが尾行してきているのへ声をかけます。
 なんとなく口調からして怒ってる感じがしなくもないです。

 加賀は、解決していない事件の何を書くつもりだ、と割と厳しい口調でアミに言います。
 アミは、事実を書くというのですが、うわっつらだけ見ていては見えないものがある、と
加賀は怒ります。
 アミとしては、ひどいことをする異常な人間は許せませんという主張らしいですが。
 ああ、こいつはこいつで「犯人は絶対変質者!」ですもんね。
 加賀が鼻で笑う、先入観の人間だし。
 
 加賀はアミに、今まで関わった事件とどう向き合っている、書かれた人間の気持ちを考えた
ことがあるか、そういうことがあったら事件に慣れたなんて言えない、と言いました。
 警察でも医者でもなんでもそうなんだけど、慣れっていうのは怖いものです。
 慣れれば作業が早くなる、スムーズに手順を進められるようになるという利点がある
反面、流れ作業のようにことを進めてしまいがちです。人の気持ちを無視したり、型に当てはめて
対応したりしがちで、一番気を付けないといけないことだと思います。

 俺たちは慣れてはならない、ペンで人を救うことも殺すこともできる、と加賀は去って
いきました。

 そのあと松宮が、父の見舞いにいかない加賀にまたあーだこーだ言ってます。
 加賀は、父は家庭をきちんと作らない人だったから最後に求められてもなぁみたいな
話をします。
 松宮は自分の親が大変な時に助けてもらったからと言ってますが。
 だから。
 あんたはあんた、加賀は加賀。
 見舞いって強制されていくもんじゃないし、親子のことをわかってないならあんたが
口を出すべきじゃないと思いますが。

 病院にて松宮は、あの看護師さんと話をしてて、加賀の家庭が壊れたことは家庭を
顧みなかった父のせいだと思っていることを知ります。
 そのせいで母が出て行ってしまって、居場所を突き止めた時にはもう死んでいて、
加賀は一人で遺骨を引き取りにいったらしいです。
 松宮はそれを聞いてもなお、父は父、最後くらい看取りに来たらとかいってるけど、
人それぞれですよ…。

 この後、松宮と元気だったころの加賀父とのエピソードが出ます。
 ドラマで登場した、腕時計も出てきましたよ!(第4話)

 前原はスパプリのグッズを捨てにいくわけですけども。
 戻ってきたところで丁度加賀に見つかります。
 ずっと張ってたんじゃなかろうかってくらいドンピシャのタイミングだな加賀。
 つーか暗闇から声かけられたら大の大人でもびびるわ!
 加賀はニヨニヨしながら、靴ひもの結び方の話をしています。
 被害者の靴の写真を見せて、左右で違う、と。
 そして、両足の靴下に芝がついていた、つまりこの被害者は別々の犯人に靴を履かされて
おり、犯人は二人いると私は考えています、と加賀は前原に伝えます。
 このころからもう加賀は確信をもって前原と話していると考えられますね。
 この人が犯行にかかわってる、みたいな。

 加賀は被害者の家を訪ねて、いつも被害者が、メールアドレス入りの名札をつけていた
ことに注目。
 また、パソコンを預かって、メールなどを調べることにします。
 もし仮に被害者の子がメール削除していたとしても、普通に消したくらいなら今は復帰できます
からねぇ。
 は!
 もしや被害者は復帰できないようにメール履歴を消せる天才だとしたら…!
(そんなコンピューター大戦的展開になる設定はいりません)

 松宮は、被害者はパソコン操作できないと親は言ってましたよ、というけど、加賀は、親の
話はあてにならんといいます。
 確かにね!
 今は小学生が出会い系サイトにアクセスしたり、書き込みしたりして問題になっているような
時代ですからのー。

 そんな中加賀は前原から呼び出されます。
 前原の計画も大詰めってところですか。
 彼は加賀に、自分が死体を捨てた、と言います。
 そして殺したのは自分の母だと。
 八重子もよく被害者の女の子が母と遊ぶのを見ていたと証言。
 やはりそういう手できましたか。
 
 八重子が事件当日パートから帰ると、母親の部屋に女の子の死体が転がっていて、母は
お気に入りのフィギュアを壊したからこらしめたというようなことを言ったと。
 これわざわざ撮影するのも大変ですなぁ。
 それで死体を隠したという前原。
 母がきたのですが加賀は母の手が口紅で真っ赤になってるのを見て、そして何かに
気づきました。
 で、庭に出る加賀。
 あんたも入ったり出たり忙しいな。
 
 加賀は松宮に、取調室で強引に明かされていい真実じゃない、まだ話を聞いていない人物が
いる、と言います。
 で、松宮、ナオミに話を聞きに行きます。
 八重子とか前原がナオミは関係ないと言うけども、オーバーリアクションすぎて逆に怪しい!
 加賀の方は妹のところに出かけていったみたいですね。
 真実を知りたいと。

 松宮がナオミに話を聞くんだけど。
 ゲーセンで遊んでいたというのもチグハグで、松宮はスパプリ好き?と尋ねる。
 母の部屋は1階なのに2階にポスターが貼ってあったからという松宮。
 どうしたんだ!今日はえらいカンがさえてるな!多分加賀がそう言ってたんだろうけど!
(コラ)

 耐え切れなくなったナオミは逃げてしまいました。
 追おうとする松宮を止める前原ら。
 それだけであんた、もう自白してるようなもんでは…。
 そこに加賀が妹をつれてやってきます。
 
 前原は母が逮捕と聞いて驚きます。
 加賀は人を殺したのだから当たり前と言いますが、おそらく前原としては、ボケてて何も
話せないからすぐ釈放だろうという腹積もりがあったんでしょうね。
 加賀は冷たく、責任能力の有無の検査結果は裁判所がどう判断するかわからない、と
言います。
 これも計算のうちなんだろうなぁとみてましたが、前原ががしがし揺さぶられてるのが
よくわかりました。
 つらい思いをしなくていいようにして下さいという前原に、関係ないです、という加賀。
 人殺しなんですからと。
 松宮も、拘置所は寒くて厳しいところですよ、と言います。
 明らかに動揺している前原に、それでいいんですねと言う加賀。
 彼にしてみれば前原がどうするか知りたかったんだと思います。
 ここで平然と母を殺人犯として突き出すのかどうか。
 もし最後まで前原が知らんふりして突き出していたら、多分加賀は本気で怒ったでしょうね。
 「相棒」の右京さんといい、加賀といい、普段怒らない人が怒ると怖いんだぞー!

 そこに妹が、母の支度が出来たと連れてきます。
 手錠をかけようとする松宮。
 驚く前原。
 ここでわざとらしく加賀は、杖がないと歩けないんでしたね、と杖を妹さんに持ってきて
もらいます。
 その間に加賀は、母の手の口紅について話をします。
 妹が最後にきたのは事件の前日、その時にこうやって口紅を塗ってしまったのなら、今
母が持っている人形のように、遺体にも跡が残るはずですよ、と。
 八重子が拭き取った、と苦しい言い訳をしています。
 加賀は、それならどうして母の指をこのままにしておいたのかとさらに突っ込む。
 確かに犯行を隠したければ真っ先に拭くでしょうからね。
 これには前原が、拭き取ろうとすると暴れるんです、と言うけれども。
 さぁてどこまでごまかせるかな。 
 
 そんな時妹が戻ってきて、持ってきた杖を前原に差し出します。
 …ってなんであなたは、魔法使いが杖を出すような差し出し方をされてるんですか。
 普通両手で持って、体と平行にして渡そうとしませんか。
 その杖の先から魔法でもしゅびびーんって出るのか妹。

 と、前原は杖についているお守りの中に、かつて自分が作って母にあげた、名札がある
のを発見します。
 クラスメイトにからかわれながらも、母のために作ってあげたらしいですね。
 それを母はずっと大事に持っていてくれた。

 その前原に加賀は、「あなたは母の殺人を隠すために、死体遺棄の罪をおかした。
母をかばうためにウソをついた、そうですよね」と確認します。
 そして、「では母に言ったらどうですか」と言う。
「全部母のためにしたけれども守りきれなくてごめん」と言ってみてはと。
 わからなくても伝わるかもしれませんよと。

 加賀はわかっていたんだと思います。
 そんなこと、前原が言えっこないということに。

 前原はここで、母は殺人犯ではない、と自供しました。
 後ろで八重子が騒いでてうるさい。
 誰かこいつつまみ出してくれ。
 そんな前原に加賀は、あなたは本当のことがまだ見えてないと言います。
 加賀さん、八重子さんバリバリ無視されてますが、この人にもびしっと言ってあげて
下さい。
「ビシィ!」←いや、そうではなくて…。

 加賀は一つ嘘をついていました、と言います。
 母が手を赤くした口紅は妹さんが持ってきたものではないと。
 サンドイッチを持ってきたあの日妹は、ある人から電話を受けて口紅を預かって帰った
らしいです。
 なるほどこのためか!ワンピースフィギュア探してたんじゃなかった!(その話から離れろ)
 携帯を持っているのよお母さん、という妹のセリフがなんかよかったです。このシーンに
あってて。

 そうです、母はボケてなどいなかった。
 前原達がこの家に戻ってきた時うれしかったけど、だんだん家族のきずなが失われて
いくのに絶望して、自分の世界に引きこもったらしいです。
 加賀は、「お母さんはあなたに自分で気づいてほしかったんですよ」と言います。
 まあ…気づかなくてこんなことになったわけですけども。

 加賀に軍手を突き出してみせたのも、異臭に気づかせるため。
 そして、前原が新たな過ちを重ねようとしているのに気づいて(母を犯人として突き出す)、
自分で手を赤く塗った。自分に犯行は出来ない、と気づかせるために。
 まあ仮に逮捕されたとしても取り調べの時点でばれるんですけどね。
 それではあまりにも悲しい、と加賀は考えたんだと思います。

 罠にはめたのとかいう八重子。
 あんたは…ほんとにあんたの性根は腐りまくってるな。
 加賀は、どこの世界に息子を罠にはめる母親がいますか、と言います。
 「私に、自分に殺人は出来ないと訴えていたんですよお母さんは」と。
 最期まで息子を信じようとしていたらしいです。
 口紅でいたずらするのよーと妹に言わせたのも母の指示らしい。
 なんかここまでしても気づいてもらえなかったなんて、本当に気の毒ですね。
 つーか私は八重子にマジむかつくんですけど。
 誰も八重子のこととがめないし…。

 いつボケてないことに気づいたんですか、と聞く前原に加賀は、口紅の件で母の目を
見た時だと言います。
 何も考えてない人間の目じゃなかった、と。
 必死に訴えかけていたんでしょうねぇ。
 で、前原は殺したのは息子と言うのですが。
 上に向かおうとする松宮をまたも止める八重子。
 お前が一番の元凶だよマジに。
 
 この事件、この点に関してだけは後味最悪でしたね。
 私は八重子が反省するシーンを入れて欲しかったです。
 あんたは息子がかわいいんじゃない、近所に事件が知られて自分が奇異の目で
見られるのが嫌なだけでしょう。

 ナオミと被害者の接点がこの後判明します。
 ナオミがカバンにつけていたスパプリのグッズを見て、被害者の方から声をかけてきて、
それで会う約束をしたらしいですね。
 と、そういう警察の記者発表している時に、アミ、ペンのインクが切れまして、加賀が
差し出してくれました。
 あのシーンですなぁ。

 この後アミは、「あなたのような記者になろうと思います!」と加賀に声をかけます。
 加賀は「俺は記者じゃないけど」ときっちり訂正して帰って行きました。
 空気読め!

 加賀父の方はこん睡状態から間もなく息を引き取ったのですが。
 松宮が外を見ると、そこに加賀が立っていた。
 加賀は、どうして認知症のフリをしていたと思う、と松宮に問いかけます。
 あ、そっちなんだ。父の話じゃなくて。
 認知症になった父の気持ちを知りたくてではないか、という考えらしいですけども。
 確かにそういうのはあるかもしれませんね。
 加賀は、大切なのは理解できなくてもそういうことを尊重することだと、これからの
高齢化社会へのメッセージのようなことを口にします。

 そうしてようやく、なぜ父を見舞わなかったかを話します。
 母が一人で死んだことを知った父は、どんなに死ぬ間際加賀に会いたかっただろうかと
考え、自分が死ぬ時には加賀に近寄るなと言ったらしいです。
 加賀の気持ちはどうなるんだと思わなくもないですけど、加賀は父の願いをかなえて
やろうと思ったんでしょうね。自分がついていてあげたいという気持ちよりも、父の意志を
尊重したんでしょう。
 それがさっきの、尊重することだ、につながるのかなと思いました。

 松宮もこれ聞いて反省してくれるといいんですが。
 あれこれなじったことを。
 加賀は父の顔を見に行きます。
 そして将棋盤を見る。
 ここで看護師によって、加賀がメールで指示して父の将棋の相手をしていたことが
わかります。
 なんとなくそうじゃないかなとは思ってましたけどね。
 松宮、しきりに加賀が携帯をいじっていたのを思い出します。
 父には伝えてないというけど看護師さんが、気づいていたと思いますよ、とナイスフォロー。
 そんなもんでしょうね。
 だって親だもん。

 加賀がこの後父の最後の手に気づいて、見事に積みだ、親父の勝ちだ、と言ってたのが
よかったですね。
 まあなんか父の顔を見てるとパッと起き上がって「そーかー、やったー」と言いそうな
感じがしたんですけども。
 ドッキリ大成功、とはなりませんでした。(当たり前)

 そして現在に戻ってきまして。
 アミは、いつかこの事件を書いてみようと思う、と加賀に言います。
 ナオミがどんな孤独を抱えていたのか、って。
 私は少なくともあの母親に原因ありという感じがしなくもないですけどね。

 事件にかかわった人の心を救う、それが加賀という刑事。
 物語はこうしめくられますが、少しは松宮のことも思い出してあげて下さい…。結構頑張った!


 またいつか加賀が、あの町に戻ってくるかもしれませんね。




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