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JIN -仁- |
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第5話(11/05/15)
今回の結末は、どうして原作と変えちゃったんだろうなぁと思いました。私は原作の
方が好きです。そりゃ、子供に伝わるだけでいい、という意図があったのかもしれませんが。
ま、役者さん的にアレ(原作の展開)は演技が難しかったかな…とも。
さて仁が消えまして、突然最終回かと思われたこのドラマですが、その仁はというと、
天井から見下ろす形になったのを驚いている様子。
あ、これ死にますね。(新八の口調で)
そのまま視点は移り、仁はお初が成長して祝言を上げているシーンを目にします。
その男の名が「南方」。
そして初が子を産み、時代は現代へと変わり、仁は「南方仁」という名の自分とは違う
子供がいるのを目にする。
つまりこのままお初が生きれば、自分は生まれないということに気づいた仁。
そうして仁は戻ってくるのですが、初は大出血を起こしており、必死の手当のかいもなく、
お初は息を引き取ってしまいます。
あれ、輸血するとかいうのはないんだ?
いやいいですけど。
仁が「お初、戻ってこい!」とか言ってましたがその前にお前が早く戻ってこい。
戻ってこいといって患者が生きかえるのは朝田先生だけ!(コラ)
咲に自分が見てきた映像のことを話す仁ですが、咲はその話を聞いて、ここで死ぬのが初の
定めだったのかも知れない、と言います。
どんな形であれ、お初は死んでいたのだろうと。
仁はまたいじけモードに入って、誰一人助けられないのかも、死ぬ定めの人だって、助けても
結局死んでんじゃんとか言ってます。
鬱陶しい!梅雨の日の乾かない洗濯物くらい鬱陶しい!
自分のことを神様が戒めたんだとか、神様持ち出してやさぐれ始めた!
お前もう第5話やぞ!しかもシーズン2だよ!?
シーズン1の半ばくらいのヤサグレをまたぶり返すなよ!
そんなことを引きずっている仁のところに勝が訪ねてきて、寺田屋で龍馬が襲われたことを
話し、これから仁もかかわる時には気を付けた方がいい、と忠告してくれます。
このあと恭太郎が仁に話しかけてきて、咲に何かいいました?みたいことを聞くのだけど、
仁は、自分ができることは一人前の医者にすることです、咲さんもそれを望んでいます、と
答える。そして、こんな幽霊みたいなのと一緒になろうという人なんていないですしね、と。
気づいて仁先生!
恭太郎が「あ、ダメだこいつ…」みたいな目で見てるのを!
恭太郎の目が死んでるよォォォォ!!!
仁はそんなことはすっかり忘れて、龍馬のことを心配しています。
どうであれ、暗殺から救うことはできないのではないか、と。
助けられたとしてもつかの間で所詮は死ぬのではないかと。
人はいつかは死ぬんだよ!
何のためにここにきたのか、と、もう数百回くらい繰り返されたフレーズを言う仁。
ペニシリンを広めただけでも意味はあっただろうが!
もういいからシーズン1のDVD見て自分の業績確認してこい!
そこにスパーン!と戸をあけて田之助登場。
ああ、うん、カッコつけたいのはわかるけど、戸を開ける前に一声かけようか!
田之助は仁に見て欲しい人がいる、と言います。
彼についてやってきて部屋で仁が見た人、それはコマさんでした。
いいんですかコマさん!捜査は!?ワンコ、ワンコはどこですか!?
…この人は坂東吉十郎、屋号は大和屋。
仁は診断して、鉛中毒を起こしていると言います。
おしろいに鉛が含まれているものの、それを肌につけているだけではこうはならない、
浴室を調べてみれば大量のおしろいが沈んでいるのがわかる。
つまり、浴室で空気とともに口から吸いこんだためにこうなるらしいです。
…マスクくらいしていこうか、仁先生。
話をしていると、黙って立っている男の子が。
おしろいの話をしていただけに、顔真っ白にしていたら「呪怨かてめーは!」となるところ
だったのですが。
彼は与吉と言って、吉十郎の子供らしい。
で、話に戻って田之助は何とかならないのかと言うのですが、仁は、鉛を体外に排出
されるキレート剤のようなものがこの時代にはないため、治療は無理だと言う。
田之助は舞台に立たせてやりたい、来月の芝居で「朝比奈」という役をやりたいと言っている
というけれども、無理だと仁はこたえます。
つか君ら会話するのはいいけど空気中に鉛あるんだからせめて風呂場から出て話を
しようよ!危険だよ!
ここで無理無理言う仁に田之助がブチ切れて、無理無理言うだけならだれでもできる、
それでも医者か!と怒る。
そんなならやめちまえ!と。
無理が通れば道理は引っ込むんだよォ!←誰に怒ってるんだ
次回から「日曜劇場 歌舞伎役者 田之助」始まるよ!楽しみにな!(始まらない)
ともかく吉十郎を仁友堂に運んで仁は診察をします。
まずペニシリンの点滴をして、食事療法による症状改善を目指すらしい。
なかなかうまくいってるらしいですね。
で、この時代の薬をまず調べるしかないということで、生薬を調べてくれるよう福田に
頼む仁。
ここで仁は、ねずみを鉛中毒にし、それで生薬を与えて効果が表れるか見る、動物実験を
行うわけです。
こういうことすると必ず抗議する人がいるから大変ですよねー。今の時代でもとても必要な
ものだけど、どんな研究者も喜んでやってるわけじゃないのだから。
(ちゃんと法律で細かく決められてる。不必要な苦痛を与えてはいけないとか)
その間にも吉十郎はどんどん回復してきていて、うわごとで何かしゃべるようになります。
どうしたんですか、コマさん!
事件ですか!?
よーしワンコ呼べ!…あ、いねぇや。
佐分利もこれなら舞台に立てるかもしれませんと喜んでいるけど、仁は逆に回復ぶりが
順調すぎて気になる様子。
一方咲は、与吉が庭で何か不審なことをしているのを見つけます。
逃げていったけど、普通はその時点で何してたか庭を見て確認するもんでは…。
仁はネズミ相手に実験してますが、咲が声をかけたのも耳に入らない様子。
咲さん、そのお茶を頭からぶっかけても多分気づきませんよ、この医者!
そして佐分利があわてて呼びにきます。
なんと吉十郎が立ち上がれるまでに回復したらしい。
さすが46分枠のドラマ、回復が早いです。
でも仁自身は、初のことがちらついて素直に喜べないみたいです。
与吉もあまり嬉しそうではない様子。
咲は仁に何か心配でも、と声をかけるのですが、仁は、回復ぶりが信じられなくて、と
言葉を濁します。
結局ネズミの方は成果が見られずに終わりました。
仁はこれまでの文献を読み漁って、少しでも効能のある薬を探そうと必死でした。
歴史の修正力に負けたくない、という気持ちはわかりますが、そんな大きな力の前に
一人の人間がかなうかどうか、ということもちょっと考えたらいいと思いますが。
結局延命だけで何も変えられないというのが相当にこたえたようですね。
そんな彼に咲は、延命だけではダメなのですか、と言います。
それを言い出したら結局すべての医療は延命に過ぎないと。
人は所詮死ぬ、と。
だからそれを勝った負けたで語るのはおかしいんじゃないか、と言いたいわけですね。
仁は、それでは自分は何のために来たのかとか言ってますが、医者がタイムスリップ
したら面白そうな話になるからだろうが!(身も蓋もねぇな!)
と、そこにすごい音が響いて来る。
吉十郎が、朝比奈の台本がないと言ってて与吉に「てめぇ隠したな」とか言ってる
ところでした。
それを佐分利が止めてて、子供に暴力を振るわせるために治してんじゃねぇよ、と言ってた。
咲は、長生きして欲しいから隠したんじゃないですか、とフォローするも、吉十郎は、自分のことが
与吉は嫌いだからこんなことをするんだろう、って感じで。
治療を辞めますよという佐分利に、吉十郎は与吉に荷物をまとめさせて出ていくので
ありました。
ええい面倒くさいなもう。
仁は心配になったので芝居小屋に出かけてくる、と言う。
行ってみればなかなかに頑張っているのですが、やはり踏ん張ること自体ができない。
皆も、やっぱり無理なんだよって感じですが、そこに佐分利が入ってきて「痛みどめ打ち忘れて
ました、すみません」とフォローする。
仁は田之助に、このままでは吉十郎は舞台に立つ前に死んでしまう、と言います。
どうしてここまでする、という仁に田之助は、親だから、と言う。
吉十郎は役者ばかで、飲む打つ買うとどうしようもない男だった。
(この時代はこれくらいは普通で、芸の肥やしになると言われてました。現代から見れば
どうしようもない男ですが)
で、奥さんと与吉を追い出してしまって、奥さんは奥さんで新しい男が出来て与吉の前を
去ってしまい、結局与吉はここの芝居小屋にやってきた、と。
その頃すでに吉十郎は鉛中毒を起こしていて、もう長くないから与吉に芝居の道をつけて
やろうと、田之助に指導を頼んだが、全然稽古をしようともせず、ついに吉十郎は手をあげる
ようになって、だんだん親子の溝は深まっていったんでしょうね。
田之助は、与吉は芸のために捨てられたのだから恨んでいるのだろう、と言います。
それで、奉公の口を探そうよと言った田之助に吉十郎は、一度でいいから芝居を見せて
やりたい、朝比奈をやりたい、と言い出したようで。
このまま自分が死ねば、ろくでもない親から生まれたと生きていくしかないが、芝居を見せて
やることが出来れば、こんなクズでもひとつは取りえがあったと生きていくのが少しはマシに
なるだろうと。
これも一つの親心ですかねぇ。
手足を切って生きられたとしても、そんなものは値打ちはない。
命の値打ちは長さだけなのかい、という田之助。
仁、一つ教えられましたね。
また例の草原にやってきた仁と咲。
仁は、今まで自分のことばっかり必死で、患者のことをちゃんと見られてなかったと大反省会です。
長生きにばかり気を取られていた、と。
咲は、ここに来たのは一人一人の命を助けるというのとは違う、もっと大きな、世の営みを
超えるものの目的ではないか、と言います。
つーかどうでもいいけど、夜の江戸の町は結構物騒なんで早くおかえりになった方がいいですよ、
お二方。どちらも剣の腕はアレな感じなんだし。
福田が、体の機能を元に戻すことを考えて調合したという薬を作ってきまして。
吉十郎の方も芝居の稽古を頑張ってます。
仁は仁で、テーピングというか、大リーガー養成ギプスみたいな感じなのを作ってました。
咲は、興味なさそうにしながらも隠れて吉十郎の稽古を見ている、与吉の姿を発見
してました。
で、この後咲、フン!とかいって、与吉が構ってた石をどかしてます。
咲さんもうちょっと女性らしい恥じらいを!なんか力士みたいになってる!
つーか与吉がのかせられたのに、女とはいえ大人が動かせないってどんな石だよ!
咲はやっとの思いで動かしたそこから、朝比奈の台本を発見したのでありました。
そして芝居当日。
吉十郎は衣装を身に着けていました。
佐分利らも部隊の袖に控えていることを約束。
吉十郎は田之助のとこ行ってくるか、と立ち上がるのですが。
次のシーンでスローモーションになったので、絶対何かあるなぁとは思ってたんですが。
与吉を呼びにいっていた咲はすごい音を耳にします。
それは吉十郎が倒れた音でした。
ここで咲が、与吉の手を取って引っ張っていくのはよかったですねぇ。
こけた吉十郎、立ち上がれなくなっていました。
座頭も出演はあきらめろというのですが。
田之助は、倒れてもいいだろう、そこからかぶいた芝居をしてみせれば役者冥利に尽きる
じゃないか、と言う。
仁も、立てるようにする策が一つあります、と必死に、吉十郎が舞台に立てるようにしようと
します。
ここで吉十郎が痛みの発作で暴れだして、仁らは急いで部屋に運ぶ。
心配していると、さっきのは芝居だと吉十郎が言い出す。
結局吉十郎は舞台に立つのを一座のためにあきらめた、ということなんでしょうね。
芝居は俺だけのもんじゃない、と言ってたし。
それにしても突然目が開いたからビックリしただろうが!
ワンコの代わりにクルクル回すぞ!
つーかこの後仁、吉十郎にテーピングギプスみたいなのをはめてあげるのですが、これ
やったんなら出してやれよとも思うなぁ…。
咲の方は与吉に、埋めてあった台本を渡し、お父さんが芝居のことばかりで悔しくてこんなこと
したんでしょう、と話しかけるんですね。
父のことが嫌いなわけでもなく、寝ても覚めても芝居のことばっかりで、自分のことを見て
くれないのがさびしかったのだろうと。
咲は、それでもお父さんも言いたいことはたくさんあって、それを素直に言えなくなってた
だけだと言う。
今必死に与吉に話しかけようとしているんじゃないのかと。
テーピングしてもらってヨロヨロと立ち上がる吉十郎ですが、それでも倒れこんでしまいます。
あの…結局舞台立たんのかい!私はそれをすごい楽しみにしてたんだけどなぁ。
そんな吉十郎に与吉は「大和屋!」と声をかけます。
ここ、わかってないと理解できないと思うんでちょっと補足しておきますと、歌舞伎芝居などで
役者が見栄を切った時とかに「成田屋!」とか「音羽屋!」とか掛け声をかけることがあります。
これをやるのは男性ならだれでもいいんですが、タイミングがあるので、慣れない人がいきなり
やったりするのはしない方がいい。
また、掛け声によって舞台が進行するものもあるので、芝居を盛り上げるきっかけとしてはとても
重要なものです。だから、空気読まないで掛け声をかけると大変なことになるので、誰かが言ったから
いって自分も、と続けてやるのはちょっと気を付けた方がいいでしょう。
さてさて。
吉十郎は与吉の声に励まされ、立ち上がって朝比奈の芝居を見事やり遂げる。
仁はその様子を見ながら、自分のしてきたことは延命にすらならず、命を縮める行為だったかも
知れない、けれどもこの瞬間には、命の長さでは語れない意味がある、と考えます。
残された時間を輝かせる意味があると。
つまり、仁がすべきなのは、誰を助けた、どれくらい助けたではなくて、残りの生が輝くような、
そんな医療ではないかと思います。
与吉は田之助に、自分は父の後を継ぎたいと頼み込みます。
立派な役者になって欲しいですね。
そんな姿を見て仁も、歴史の修正力にあらがえるものを自分も残したい、と決意を新たにします。
だからあんたそれだけペリシリンというものを残しておいてまだ何か残したがるんかい。
と、咲さんがなんか濁ったビーカーを手にしてビックリしてます。
飲むヨーグルトでもできましたか。
なんでも、アルコールを作ろうとして、高濃度のアルコールに蒸留水を入れたらこうなったらしいの
ですが、咲が使ったと思ってた蒸留水は実はペニシリン液だったのであります。
仁はそれを見て、これは脱水でペニシリンが結晶化したものである、これを濾したらペリシニンを
粉末化できると喜びます。
まさに偶然の発見ですね。
また一方現代医療に近づきました。
仁は、龍馬の亀山社中でこれを扱って欲しいが、龍馬に関わるとみんなが危険では、と悩んでいる
様子。
そんな彼の背を押したのは、やっぱり咲さんでした。
ここで行かずしてどこで行くのですか、と。
そういうわけで仁は龍馬のところに行くのを決意します。
それはいいんですが次回予告でめっちゃ仁先生びびりまくってましたが大丈夫だったんでしょうか。
※江戸時代上方のお話※
上方が生んだ、日本のシェイクスピアと呼ばれる近松門左衛門。彼の脚本によって上方では、
人形浄瑠璃が大流行した。
その中でもとりわけ有名なのが「曽根崎心中」。実際に起こった事件を元にしたものだが、この
浄瑠璃は江戸にも伝わり大ブームになった。
しかしその結果皮肉なことに、上方でも江戸でも本物の「心中」までも流行ることになってしまい、
心中を「相対死に」と呼ぶようにさせ、心中の死体を捨て置き、生き残った者は罪人とみなす、という
策をとったが、それでも心中ブームは終わらなかった。
人の命を助けたい仁にとってはこんなブーム、絶対に許せなかっただろう。
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