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学校の敷地
よく学校の敷地は、前は墓場だったとか処刑場だったとかいいますよね。
…あれ、本当の話だって言ったらどうします?
沢山の土地がいるためできるだけ安いものであることが必要なんですよ。
でも時を遡ればどんな土地だって墓場だったとしてもおかしくないんですけどね。
中学の頃って、オカルト的なものがはやったりしませんでしたか?私の周りでもそうでした。
でも私あまり興味は無かったし、いとこの火事を当てたりして周囲から異端扱いされていた為、そういった
ものにかかわるのが嫌で知らんふりをしていました。時折「お前霊感あるんだろ?今霊がいるか言ってみろよ」
などと言われたりして、「ああこういうことはうかつに口に出してはいけないんだな」と思って「分からない」と
答えていました。それでも随分嫌がらせをされたりしましたけどね。
その通っていた中学校自体がもう入学時から嫌で嫌でたまらなくて、放課後になるや否やすっとんで帰り
ました。クラブ所属が義務付けられていましたがほとんど無視の幽霊部員。
霊が見えるだとかそういうものは一切信じていませんが、中学に入ってから何故か不自然なものが視界に
入るようになり、係わり合いにならない方がいいなとは思っていました。
何せ校舎のあちこちが黒いスポットライトを当てたように暗い。誰も通らなかったはずの廊下を壁の下にある
空気口だけ足が通るのが見える(その間にある窓には何も映らない)。何なんだとか思いましたけど、誰かの
たちの悪いいたずらなのかなぁと思っていました。よく考えたら授業中にそんなことできる人いないんですよね。
そうしている間にこっくりさんが流行りまして。キューピッドさんという名でも流行りましたけど、あんなもの
やるものじゃないです。大体が本人の思い込みだし、ろくなものじゃないです。
当然私にもお誘いがきましたけど絶対やりませんでした。
ある時、授業が終わってHRになるという時。担任が来るまでの間、数人の子が集まってキューピッドさんを
始めました。背後で声がするのをああ嫌だな…と思いながら先生を待っていた時。
悪寒が背中を這い上がるというのはこういうことでしょうか。冷たい手で背中をなで上げられたような、気持ちの
悪い感触に振り返りました。
キューピッドさんを楽しそうにしている同級生の頭上に。3人の人間が浮かんでいました。いいえ、人間が
何もなしで浮かぶわけはありませんから、あれは…。
工事現場の作業服姿の男の人とあとの二人は分かりませんが、ゾッとするような顔で直立不動のまま、顔
だけ下に向けて覗き込んでいました。
私はたまらず教室を飛び出しました。担任が来るまでの数分が非常に長かった気がします。戻ると、私が
飛び出していったことに驚いた友達が声をかけてきました。幸いその時にはもういなくなっていましたが…。
それからしばらくの間、作業服の男の人は体育館の片隅に佇んでいました。血まみれで。
その校舎はもう取り壊されましたので分かりませんが、何かあったんでしょうね。
こうして話している今、両肩が何故か急に重くなって困っています(笑)。手でもおかれてるんですかね。