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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第17号

==警視庁メールマガジン第17号==
                                   発行日:02/02/15



目次
[〜お知らせ〜総務部広報課より]
●怪しいメール急増中!
●知っていますか、犯罪被害者支援活動

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●職場の雰囲気

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●不能犯

[防犯ミニ知識]
●交通事故の多発する日
●番外編〜警察官の失敗談

[ほんの一口〜読者の声]
●捜査一課以外の課は何をするところですか。
●警察官は外国語、どれくらい話せるの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●レジの会計、早めに済ませよう!




[〜お知らせ〜総務部広報課より]


●怪しいメール急増中!
 
 ここ最近不審なメールがよく届くとの報告が相次いでいます。タイトルが「サイドビジネスに最適!!月10万はいきます」というもので、内容は指定の口座にそれぞれ数千円ずつ振り込んで、一番下を自分の名義に書き換えて宣伝すれば、放っておいてもお金が入ってくるというものです。届け出た人の中には、実際に金額を振り込み言われたとおりにしたが、自分のところへは一向に振り込まれてこないので不審に思い連絡した、という人もいました。
 この手口はネズミ講と呼ばれるもので、こうやって次々に勧誘が成功したとしても日本の人口では約27世代目でそれを越えることになり破綻するのは明らかです。また、日本では「無限連鎖の防止に関する法律」というもので開設・運営・勧誘すべてが禁止されています。つまり、このメールを他人に流したり、お金を振り込んだだけでも処罰の対象になります。上記の相談してきた人もねずみ講に加担したとして今現在、該当署で取調べ中です。
 また内容によっては「イタリアで始まったシステムで、弁護士も合法と証言している」という一文が加えられたものもあります。確かにイタリアではネズミ講を取り締まる法律はなく、言い換えれば「合法」ですがこれはあくまでもイタリア国内においてのことであり、それをさも日本でも問題がないかのように見せかけているところが悪質です。
 こういったメールが届いた場合は絶対に回したりせず、削除するようにしてください。


●知っていますか、犯罪被害者支援活動

 全国都道府県警察では、犯罪の被害に遭われた方、ご遺族の方々への支援活動や支援団体の窓口紹介を行っています。犯罪のショックから立ち直れない、PTSDになってしまったなど悩みは様々あると思います。どうぞご活用下さい。
 また、犯罪被害者給付制度は故意の犯罪(殺人や傷害)などにより死亡された被害者の遺族の方や、重い後遺症が残ることとなった被害者の方に対して、国が犯罪被害者等給付金を支給する制度です。
 犯罪被害者等給付金には、遺族の方に支給される遺族給付金と、被害者の方本人に支給される障害給付金の2種類があります。遺族給付金の支給を受けることができる遺族の範囲やその順位、障害給付金の支給対象となる後遺障害の程度及び申請の手続き等については、法令で細かく定められています。管轄内警察本部の犯罪被害者対策担当課までお問合せください。
 痴漢行為やストーキングに対する相談窓口も警察に設置しています。女性職員が対応にあたります。勇気をもって届出を行って下さい。プライバシーが外に洩れることは一切ありません。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●職場の雰囲気

 私だけでなく、大抵の警察官は職業を聞かれても警察と名乗ることはありません。「公務員です」と答えるようにしています。時折必要に迫られて仕方なく警察官の身分を明かしたりすると、とたんに相談を持ち掛けられたり家庭内の揉め事を聞かされたりと、今までくつろいでいた気分はどこへやら、そこが無料相談の場と化してしまうからです。
 また、私が捜査一課の人間であることを知ると殆どの人が、「捜査一課って目つきの悪くて怖そうな人達が、年中バタバタしているところですよね」と言ってきますがそれは大きな間違いです。
 捜査一課は扱う事件が殺人や強盗であったりするため確かに、事件が立て込んだときなどは喧喧囂囂とした雰囲気になることもあります。しかし、毎日捜査のために約80%が出払っていますので、残っている者や待機している者は書類整理をしたり、雑誌を眺めたり雑談したりと、とても静かなものです。年中違反者や相談者が押しかけている交通課の方が賑やかだと思います。
 それにテレビもありますので、捜査中の事件がどのように報道されているかとか、管轄外ではどんな事件が起きているかなどをチェックしている人もいます。犯人逮捕の一報や、新展開が報道されたりすると我がことのように喜んだりもしています。縦割り社会の警察とはいえ、同じように事件を追う者として横の連帯感があるのでしょうね。
 扱うものこそ違いますが、見た目はほぼそこらの企業と変わりはありません。
 ですので、異動などで全国都道府県警察の捜査一課に所属された諸君。思い描いていたものと違うからといって落胆はしないで下さいね。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●不能犯

 これ出るのはバレンタインの翌日やな。皆成果はどないやったんかな。
 犯罪には、未遂罪っちゅーのがあるンは皆知っとるやろけど、不能犯っちゅーのは聞いたことないやろ。簡単に言うと、物理的に実現が不可能とみなされる犯罪のことや。
 一番わかりやすいんは、丑の刻参りっちゅーやつやな。草木も眠る丑三つ時に、人知れず森の中でワラ人形に人形に五寸釘を打ち付けて…、ゆーのがそれやけど、今の時代それで人を殺しましたって名乗り出たかて、おかしいんちゃうかと思われて病院送りになるんが関の山や。
 もちろんそうしたいほど人を憎む気持ちもわからんでもないし、憎い奴を殺したりと実行に移す奴よりはなんぼかマシやと思う。けどな、その呪い行為自体が殺人罪になることはないねん。
 以前ある地方へ行って殺人事件を調べとった時にな、昔からその土地に住んどる、ちゅーばあさんが自首してきたことがあってん。「ワシが殺した」ってな。立ち会った警察官もあまりにも体格差がありよるもンやから最初は「はぁ?」と相手にせえへんかってんけど、ばあさんが引き下がらんからもしかしたら思って俺に言いにきた。俺も半信半疑で話聞いたら、丑の刻参りをやって相手を呪い殺した、ゆーんやな。何でも1週間続けて最後の日が成就の日で、ちょうどその日に死によった、ゆーことらしいんや。
 あれはホンマ、椅子から転げ落ちるかと思ったわ。結局真犯人を俺が見つけ出したんやけどな、そのばあさんは最後まで自分が殺したもんやと信じて疑わんかったわ。
 呪いで人を殺すだの何だの言うのはかまへんけど、そうやって自分がいかにも特別な存在やと思うのはやめといた方がええと思うで。大体ろくなことにならへん。あ、あとな、呪うんは勝手やけどそれを相手に「呪ってやる!」とか言うて脅したら、脅迫罪になるで。




[防犯ミニ知識]


●交通事故の多発する日〜愛知県警交通安全課より〜

 愛知県警のみならず、大抵の県警本部ではあらゆるデータを取り事件事故の防止・減少に努めていることと思います。そのデータの中から今日はもっもと身近な、交通事故についてお話しようと思います。
 交通事故の多発する日というデータは好き勝手に選んだわけではなく、過去5年間事故の統計から「この日は事故に注意です」となったものです。気象や気温状況から恐らく事故の発生しやすい原因が生まれるものと考えられますが、生憎そちらは気象庁の管轄になりますので警察ではデータ上から判断することになります。
 死亡事故の多発日は1年で約40日あります。(1日平均の2倍以上の日を多発日として認定)
 2月は17日と20日が要注意日となっています。その日以外ももちろん注意するに越したことはありませんが、この両日は特に注意して下さい。
 事故発生の主な状況としては(2月中)、スリップ、夕暮れ時、国道など交通量の多い所、などです。また死亡者は高齢者が8割を占めており、歩行者横断時の事故と正面衝突事故が半数を占めています。
 これらは都道府県によってデータが異なるでしょうが、ドライバーが安全運転を心がけていれば防げたものが殆どです。
 日々車を運転していると慣れからつい基本がおろそかになってしまいますが、そんな時こそシートベルトとともに気持ちも締めていきましょう。

 
●番外編〜警察官の失敗談〜宮城県警警備一課より〜

 本来ならば防犯対策を説明させていただくところですが、警察官に親しみを持ってもらうという意味も込めて当県からは失敗談を少しお話しします。
 まずは交通課から。白バイ隊が最初のうちは慣れなくて公道で転んでしまったという話もたまに耳にします。
 これはあえて所属を伏せますが、新人警官が一人で巡回に出て道に迷ってしまい、歩行者に「ここはどこですか?」と尋ねたという話もありました。また、刑事課では尾行中に対象者が急に振り返ったため、あわてたあまりしゃがみこんでしまい、逆に不審がられてしまった刑事もいます。
 警護を担当するSPにあっても、某国の大統領をお風呂場へ案内していた時旅館の道順を間違えてしまい、廊下が行き止まりだったということもありました。担当者は冷や汗をかいたそうですが、大統領は笑って許してくれたそうです。
 また言葉の取り違いで失敗することもあるようです。書類に記入してもらった後「ハンコ押して」と気軽に言ったつもりが、「私、反抗なんてしてません!」と言い返されたこともあります。
 これはずっと語り草として残っているのですが、交通事故の通報があり近くの交番の巡査が駆けつけたところ、ぶつけた方が開口一番「迷惑だな」と言ったので「迷惑とは何事だ!あんたがぶつけたんでしょう!」と叱ったところその方は青森の方で、そこの言葉で「めやぐだなー(申し訳ない)」と言っていたのでした。これには巡査も平身低頭で平謝り。上司に報告して大笑いされたそうです。
 このように警察官だって人間、いろいろな失敗をします。あまり身構えずに、困ったことがあれば気楽に相談して下さい。ひょっとしたらもっと楽しい話が聞けるかもしれませんよ。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●捜査一課以外の課は何をするところですか。
「この前ニュースで『○○署と捜査四課は…』と言っていました。捜査一課以外にも課はあるのですか。また、どんな事件を担当するのでしょうか」

 広報課からお答えします。
「警視庁刑事部は全部で9つの課と2つの部署があります。その中で『捜査』とつくのは、一課から四課までと共助課というものがあります。捜査一課はよくご存知の通りですが、二課は選挙違反などの知能犯、三課はスリや窃盗などの盗犯罪、四課は放火、恐喝など暴力犯担当であり、捜査共助課はその名の通り道府県との共同捜査の調整にあたったりします。ニュースなどでは殆ど『○○署と警視庁は』という報道の仕方をしますので、課の名前まで出るのは珍しいですね」

●警察官は外国語、どれくらい話せるの?
「昨日学校帰りに外国の人がお巡りさんに道を尋ねてたけど、チョーペラペラでした。警察官になれば外国語かなりいけるようになるの?」

 警察学校から回答いただきました。
「そうですね、そこらの英会話教室よりははるかに水準の高い語学力を取得できると思います。英会話は警察学校で必須科目となっています。また、警察大学校の方でも全国の警察官を集めて研修を行っています。ロシア語、中国語などかなり沢山の外国語が学べます。例えば、ロシアの領事館にいる警察官はロシア語がペラペラですので、外務省の役人によく通訳を頼まれます。外国語を取得した警察官はこのように、様々な国の大使館や領事館に出向しています。しかしここ最近グローバル化が進み、様々な国の人が日本にやってくるようになりました。このため外国語の取得が追いつかず、外から通訳を頼む場合もあります。こればかりは一朝一夕に取得するわけにはいかないので、難しいところです」
 お忙しい中ご回答ありがとうございました。




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●レジの会計、早めに済ませよう!

 こんにちは!交通課の由美ですvvバレンタイン、皆さんはどうでしたか?私は課内に義理チョコ配ってー、あとは何人かにちょっといいチョコ配ったよ!お返しが楽しみ(^o^)丿
 さて今回の裏ワザは、スーパーとかのレジ待ち時間を少しでも短縮する裏ワザ!夕方とかに買い物したりすると、どこのレジもすっごい並んでて早く帰りたいのになかなか終わらないよねぇ。
 まず見極めるポイントは打ってる人の名札。アルバイトとか新入社員の場合、指導する人がついてたり不慣れなせいで作業が遅いの。だから数人しか並んでいなくても、いちいちチェック受けてたりでなかなか進まないのよね。ただ逆に指導している人は打つのが早いから、覚えておいてその人がレジに入ったら並ぶのがいいわね。
 次に、並んでる人のカゴの中身!いくら人数が少なくてもカゴいっぱいだったら時間かかるし、人数が多くてもカゴ使わずに手で持っている人が並んでいたら早く進むでしょ?
 あと、以外と見落としがちなのが、野菜とか生鮮食品を沢山買い込んでる人は時間がかかるわ。野菜にはバーコードがなかったりするから手で打つことになるし、生鮮食品はビニールに入れたりするから結構時間かかるのよ。
 それと、自分が沢山買い物をするって分かっている時はカゴを2つ使って、うまく品物を分けて。何でもかんでも入れていっていっぱいになったら次へ、ではなくて、お惣菜と冷凍食品、食器類、野菜っていう風に種類ごとにね。そうしておけば店員さんも素早く仕分けが行えるわ。
 大体スーパーが混雑するのは、夕方と2時〜3時(休憩中で店員が少ない)だから、平日昼間にお買い物できる人は、1時〜2時、3時以降を選ぶとスムーズに買い物できるよ!
 イライラして、スーパーからの帰りはアクセルを踏み込みがち…なんてことにならないようにネ!




[あとがき]

 予想していた通りと言いますか、昨日のバレンタインは明智警視と服部君宛に沢山のチョコレートを戴きました。また我々の予想に反し(?)メールマガジンの編集者さんでどうぞ、というものや由美さん宛にも届いていたりと、非常に楽しく作業をさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
 さてソルトレークの冬季五輪も日本はなかなか奮闘していますね。いつも「この辺にしておこう、しておこう」と思いながらテレビを見すぎてしまい、家族に呆れられつつ朝起こされています。オリンピックが終わるまでは寝不足が続きそうです。
 それではまた次号でお会いしましょう。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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