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警視庁メールマガジン第30号 |
==警視庁メールマガジン第30号==
発行日:02/08/16
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●住基ネットを理解しましょう [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●犯罪被害者とマスコミ対応の話 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●死人に口なし [防犯ミニ知識] ●夏場のサングラスはほどほどに [ほんの一口〜読者の声] ●運転中幽霊を見ました! [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●エアホッケーで勝つぞ! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜総務部広報課より] ●住基ネットを理解しましょう 5日の導入から11日が経過した住民基本台帳ネットワーク(以下住基ネット)ですが、周知が徹底されていなかったこともあり、区役所や都庁への問合せが相次いでいます。また、警視庁へも「区役所担当者から番号をきかれた」など不審な電話の問い合わせがあります。 そこで、住基ネットとは一体どんなものか、メリットデメリットに加えてこれから何に気をつけなければならないのかを理解しましょう。 まず、住民票というものは皆さんご存知だと思いますが、この住民票を家族ごとにまとめたものが住民基本台帳です。それに「ネットワーク」という言葉がついたものが今回のシステム、住基ネットです。住基ネットでは国民ひとりひとりに11桁の番号を割り当て、地方自治情報センターに住民基本台帳の情報を集めコンピューターで管理します。国や県などはセンターと専用回線で結ばれており、これを指してネットワークと呼びます。 この住基ネットの導入により何が便利になったのか。問題点ばかり指摘されており、ご存知ない方も多いでしょう。この住基ネットの狙いは、今まで住んでいる市区町村でしか発行してもらえなかった住民票が、全国どこの市区町村でも発行出来るようにすることです。しかしそれ以外には今現在使用用途がなく、不備も多いことから問題視する声が上がっています。 その問題点を探ってみましょう。 まず、この住民票コードは拒否することが出来ません。導入していない地域などを除きすべての住民に割り振られます。次に、住民票の写しが必要な書類のすべてが、写しが不必要になることはありません。パスポート申請や自動車運転免許証の試験申し込みについては、今までどおり写しが必要となります。 また、引越しの手続きについても来年8月から窓口に一度出向けばよいことになりますが、事前に住んでいた市区町村へ転居届を出しておかなければ、引越し先の役所で手続きすることは出来ません。子供の転校手続きについては従来どおり双方の窓口へ出向く必要があります。 次に住基カードですが、これについては来年8月から希望者のみ1枚1000円にて配布されます。顔写真が入るものと入らないものが選べます。携帯は任意となっており、有効期限は10年です。 このように、まだ対応していない手続きも多く、また各地で住基ネット番号配送上のトラブルや受け取り拒否などが起きており国民の不安は解消されていないのが現状です。 外部からの不正アクセス問題も指摘されていますが、これについては管理しているシステム自体は外部と切り離された環境にあり問題ないと言えます。ただし、市区町村のシステムについては万全なセキュリティの導入、確認が必要でしょう。 この住民票コードは民間企業が使用することは禁じられています。契約書に記入させたり、住民票コードを記載したデータベースを作ると罰せられます。また、役所窓口以外で職員が皆さんの住民票コードを尋ねることは絶対にありませんので(電話や訪問など)、不審な問い合わせなどありましたらその場で伝えるようなことはせず、必ず役所に確認の電話を入れるようにしてください。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●犯罪被害者とマスコミ対応の話 凶悪な犯罪が発生すると一斉にマスコミが報道を開始しますが、時が経つにつれて被害者の生い立ちや周辺の人々への取材、勝手な推理などプライバシーに関わった報道へと切り替わっていきます。中には朝晩問わず被害者の家の前で中継しつづけたり、何も知らない子供に聞きだそうとしたりなど、常識を疑う報道さえあります。 我々警察ではこういったことは関知することが出来ず、マスコミの良心に期待することしか出来ませんでした。しかし昨年末から今年に入り、マスコミの報道態勢について内部から規制を求める声が上がってきました。今回はその話をしたいと思います。 BROという言葉を一度くらい耳にされていると思いますが、テレビやラジオ報道で人権を侵害された場合、まずその対象局に対し異議申し立てを行います。それに対して何ら改善が得られなかった場合BROに審査申し立てすることが出来ます。 新聞の場合は各新聞社の苦情窓口に、雑誌の場合は日本雑誌協会が雑誌人権ボックスを設置していますのでそちらへ、ということになります。 また、不躾な質問に対しても答える必要はありません。マスコミには確かに報道の自由が許されていますが、被害者に苦痛を与えてまで報道する権利はないと私は思います。特に殺人事件の被害者となった遺族に対して、「今の気持ちを一言」と尋ねること自体ナンセンスでしょう。 事件関係者の中には事件と関係ないことを取り上げられたり、行く先々に付きまとわれて、やむを得ず民間の警備を雇った人もいます。 事件を報道するのはマスコミの保証された権利。報道を見るのは国民の自由。ですが被害者の権利や自由はどこにいってしまったのでしょうか。 取材に必死になるあまり、自分が事件の二次加害者になることだけはやめてもらいたいものです。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●死人に口なし なんや住基ネットとかゆーもんが始まったなぁ。俺ら大阪モンは何かっちゅーと上につっかかるのが多いから、毎日役所は苦情の嵐やて。いちいち報道されへんけどな。 報道といえば、事件発生が報道されたきりその後のことが話題にならんとか、近くで事件があったのにローカル新聞にも載らんかった、ゆーのがあるやろ。それにはいろいろ事情があるんやけども、新聞社が大っぴらに誤報をやったため恥ずかしくてそれっきり、っちゅーのもあるンや。 俺がまだ中学の頃やったな。場所は言われへんけどある川の下流に男の首なし死体が浮いてるのが、散歩に来た人によって発見された。その後の捜索によって何十メートル上流に、川底に沈んどる頭部が発見されたんや。首の切り口は凹凸があって鋭利な刃物ではなく、なんや固い物で押し切ったと思われた。当然新聞はすわ殺人事件と書きたてたわけや。身元を分かりにくくするために頭部を切断して別々に捨てた、ちゅーてな。 この事件を担当したんは俺のダチの親父なんやけど、よー俺ン家に親父を訪ねてきとったからこの話も俺の耳に入った。けど2人とも事件のあらましを話しはするものの、犯人のことになるととたんに口数が減るんや。なんやこう、ド忘れしたもんを思い出しかけてるような感じやな。ちょうど俺もなんや引っかかってたし、こらちょっと捜査現場でも覗かせてもらおうと思っとった。翌日に学校終わって急いで現場に行ったんやけどな、大勢の捜査員が疲れた顔して帰るとこやってん。 ダチの親父さんがおったから話を聞いたら、さっき頭部が見つかったとこよりさらに上流の方で、橋の欄干に血の付いた自動車牽引用のワイヤーロープが見つかった、っちゅーねん。 つまりこの事件は他殺ではなくて自殺やったんや。その川の上流は谷のようになっとって、河原からはかなり高いところにある橋が見えづらかったこと、まさか首吊りで切断が起こるとは思いもせんかっことが、殺人事件として捜査本部が立ってもーた原因や。けど親父さんは最初から腑に落ちないものを感じて参考人の捜査は渋っとったらしいんやな。後日そのワイヤーと同じ物を使って試してみたら、ワイヤーを首に巻きつけてその橋から飛び降りた場合首に500キロもの力が加わって、ちぎるように切断されてしまうことが分かった。 派手に凶悪な殺人事件と報道した新聞社はまさしく赤っ恥。特ダネのつもりが自分とこだけどえらい誤報をやってもーたんや。他んとこはちゃんと「首なし死体発見」その後「頭部発見」、と慎重やったのにな。 まあ、急いてはことを仕損じるっちゅーことやけど、状況に惑わされず自殺の線で捜査を進めた親父さんにはホンマ頭が下がるわ。 |
[防犯ミニ知識] ●夏場のサングラスはほどほどに〜三重県警交通課より〜 三重といえば鈴鹿サーキット!というものでもないですが、結構車の仕様に気を遣っている人は多いみたいですね。改造もほどほどにしないと、坂道で腹をこすって泣くことになります。マフラーが取れたという人もいましたよ。 さて。夏場の強い陽射しだけに関わらず、昼間運転する時はサングラスが欠かせないというこだわりを持っている人。こだわりがあるからにはファッションだけでなく、どんなサングラスが目のためにいいかよくご存知ですよね? サングラスはファッションでかける人も多く、ワールドカップの誰々がつけていたというのを見かけてはワーッと買いにいったり、芸能人の誰々が昨日の歌番組でつけていたと言われては高いものを買ったりと、そういうこともあるみたいですが、それはあくまでもファッションの域に留めておいてください。運転中に着用するにはまったく適していません。むしろ危険です。 本来の意味でサングラスを使用するならば、色が殆どついておらず日光透過率が100%に近いもの、そして紫外線カット率も100%に近いものを選ぶべきです。外見からいけば普通のメガネと変わらないものが適していますね。 それは、レンズの色の濃さと、瞳の大きさが関係してくるからです。色の濃いサングラスをしていると瞳の部分が大きく開いているので、サングラスを外した時にたくさんの光が目の奥に入ってしまって、逆に目を傷めることになります。(ネコの目が暗闇では丸くなることを想像してみましょう) また、サングラスも100%紫外線をカットするわけではありません。ですから色の薄いレンズを使用しているよりも、濃いレンズの方が瞳が開いている分透過した紫外線が多く目に入ってしまうことになります。詳しいことは眼科などで聞いてみて下さい。 またトンネルなどでも平気でサングラスをかけたままの人がいますが、これは事故を起こすもとです。ただでさえ暗い場所に入って目が慣れるまでに時間がかかるというのに、濃いサングラスをかけたままでは、昼からいきなり夜になったのと同じことで、状況確認がとても遅くなります。そんな時、緊急事態で前方に停車している車があったら…。分かりますね。 ファッションもいいですが、運転中はより実用的なサングラスをかけているようにしましょう。目的地にたどり着いたらかけかえればいいのですから。濃いサングラスは運転にも目のためにも不適です。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●運転中幽霊を見ました! 「高速道路を運転中、ふと後部座席を見たら知らない女性が乗っていたんです。ビックリしたけど停車させるわけにもいかず…。夢中で車を走らせていたらいなくなっていましたが、その場所は他でもいろいろな幽霊目撃情報があります。あの高速道路は昔なにかあったのでしょうか?」 交通安全課からお答えします。 「お申し出をいただき調査致しましたが、ご指摘の高速道路ではそういったものの元になるような事故は発生していませんでした。多分幻覚を見られたのではないでしょうか。高速道路は単調な運転になりがちで、自覚しているつもりでも注意力と意識が低下することがあります。この時実は軽い催眠状態に陥っており、頭の中で考えたことなどが催眠暗示となり、幻覚が生じることにつながります。誰かが幽霊を目撃した!ということが報じられると続々と体験が寄せられるのも実は、その場所に差し掛かり「そういえばこんな目撃談があったなぁ」と思い出すことによって催眠暗示になり同じ物を目撃する、というループになっています。多分言い出した人も催眠状態だったのではないかと考えられます。もしも幽霊を目撃したというような場合はむやみにスピードをあげるようなことはせず、パーキングエリアなどに入って休憩して下さい。ガムをかんだり体操したりして、脳を覚醒させれば次に見ることはありません」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●エアホッケーで勝つぞ! こんにちは!交通課の由美ですvv今年は花火関係の事故が結構多いみたい。皆気をつけてね。 さてさて今回の裏ワザも前回に引き続いて遊びの王様になれる裏ワザ。ひそかにファンが多い?エアホッケーで勝つ裏ワザです! エアホッケーで遊んでいる人を見ていると、力任せに打ったり相手ゴールギリギリまで近づいて打ってる人がいるけど、あれは逆効果。力任せに打って壁に当たったらそのままの速さで跳ね返ってくるだけだし、相手に近づきすぎて自分のゴールがガラガラってことになっちゃうでしょ。 まずは自分のゴールはちゃんと守ることを考えて。そんなに広くないから、ゴール前でちゃんと守っていれば、パック(あの平べったい円盤ね)の動きについていけなくても、入っちゃうことは少ないわ。 そして攻める時は速いスピードで打つよりも角度をつけることを考えて。相手にとっては速くて直線で飛んでくるパックよりも、ナナメから飛んでくるパックの方が取りにくいもの。特に壁に当たってナナメに入ってくるのはとても受け止めにくいわ。エアホッケーやってる番組とかでも注意していると、うまい人がゴールを許しちゃう殆どがナナメからのパック。 ちなみに打った角度と反射する角度は同じになるから、自分でいろいろ研究してどの角度が1番とりにくいか試してみるといいわね。 だけどあまり遊びすぎるとお小遣いがなくなっちゃうわよ! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 うちの部署のNさんは、新年会で「うちの課長は一芸に秀(ひい)でて…」というところを「一芸に禿(ハゲ)でて」と言ってしまって以来、課長と目が合わせられないでいる。課長の頭はこの時期日光が反射して近くの人間がその被害にあっています。 |
[あとがき] 今年はメールマガジンの担当があるので、早々に帰省先から戻ってきましたが、今日もかなりの渋滞になる様子。車内に長時間閉じ込められることを考えると、まだ良かったかなと思います。 世の中の話題は住基ネットだったり食品の不正表示だったりと、あまりのんびり出来る話題は少ないですが、多摩川にアザラシがやってきたニュースはとてもほのぼのとしていて思わず顔がほころびます。今度の休みにちょっと見に行ってみたいなと思います。動物は和みますね。 さて、今度のメールマガジンは夏休みも終了間際の30日です。学生の皆さんは宿題を早めに済ましてからメールマガジンを読んでくださいね。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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